くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ブラックガールズトーク」

2019-10-27 19:07:02 | コミック
 わたし、これ、すごい好きです。マキノマキ「ブラックガールズトーク」(小学舘)。
 新刊コーナーで、直感で手に取ったのですが、やっぱりおもしろかった! 続けさまに二度読みました。

 平凡なOL奈緒は、友人あやとその従姉佳央梨と家飲みをします。そのとき、「自称サバサバ女」赤川さんの話を聞きます。
 男友達の方が一緒にいて楽とか、悩みを年下のイケメンくんに相談するとか。
 彼女は、上司と不倫中。事実を知った奥様からラインの名前が「マツモトキヨコポイント10倍」で登録されていたと知らされる場面が、秀逸すぎます!
 自分も修羅場を体験してみたいと口走った奈緒ですが、赤川さんの話に出てきたイケメンくんが、自分の彼氏だと気づきます。
 でも! 赤川さんから話を聞いたときに同席した荒井さんという子、その人の彼女なのですよ。さあ、どうなる? 二股疑惑? 
 これも、すごく好きな展開です。
 あとは、使えない派遣さんに辟易する話。荒井さん格好いいわー。
 女子の世界には、いろんな人が登場しますね。他にも、モラハラ旦那とか豹変した旧友とか、「読売小町」や「深夜のダメ恋図鑑」系が好きな方は絶対はまると思います!
 是非、新しい女友達も含めての続編を! こういう、オムニバス、大好きです。

「二ノ丸くんが調査中 天狗」

2019-10-21 08:34:59 | YA・児童書
 二ノ丸くん、三刷目です! 「天狗さまのお弟子とり」。
 何となく二ノ丸くんが普通の子っぽくなってる? 今日太に影響されてる? って感じがしました。
 おじいさんと一緒にフィールドワークに行って、「タッパー女」の出どころをさぐる。兄が神隠しにあったと信じる若菊さんのことも絡んできて。
 また、⚪案件とか⚫案件とか解決しない事件とか、バラエティに富んでいました。

 わたしが気になるのは、ラストの「泥眼という名のお面」。
 お能の校外学習で訪れたお屋敷で、「泥眼」という面を見せられたとき、その面に恋敵を遠ざける力があることを知らされます。
 ただし、かわりになるものを奪っていく。そして、その恋は成就しない。
 今日太に恋心を抱く女の子は、それを使おうとするのですが……。
 奪われるのは、「命」だと思っていたら、違いました。
 ネタバレします。
 「恋心」を奪う。相手への執着がなくなり、恋敵を追いやっても効果はないですね。
 「泥眼」は、怨霊の面なんだそうです。

 児童向けですが、都市伝説×民俗学×短編シリーズって、結構好きです。
 最近読むのが遅いわたしが、ぺろっと一気に読みましたよー。

「ハイキュー!!」

2019-10-10 22:51:37 | コミック
 ロシアに勝ちましたね! 久しぶりにW杯を見ていて、わくわくです。宮城出身選手二人いるし、どちらも教え子のチームメイトだったようなので、親近感あります。
 特に小野寺太志選手は、お父さんを中学から大学まで応援していました。小学校の卒業アルバムのコピーを、今でも持っています(笑)。
 お父さんの高校、大学時代のチームメイト(一つ下)が、現在東北高校の監督吉田さんです。
 
 うちの娘、二年くらい前に「ハイキュー!!」にはまっていて、二十巻くらいまでコミック買っていたのですが、そこで買うのをやめてしまい……。
 わたしも続きを読みたくて、とりあえず古本屋で三十巻まで買い足しました。
 小野寺くんは、「百沢雄大は自分がモデルかも」と言っているとWikipediaに書いてありましたが、舞台が宮城とあって現実とまんががリンクするのは、おもしろいですね。
 「仙台商業の春高応援席に、ヒナガラスが登場」という記事も読みました。
 で、今回は田中の幼なじみが強豪女子校のメンバー(モデルは古川学園?)として登場。
 また、和太鼓応援は福島の相馬高校を取材しているとも、ありました。
 このときの監督、吉田さんだと思うのです! つながってるなあー。(違ってたらごめんなさい)
 小野寺くん、教育実習も東北高校でしたみたいですね。

 バレーの楽しさ、今回のW杯をきっかけに、また広がってほしい。
 高校バレーもおもしろいですよ。今はバーチャルで見られるから、嬉しいなあ。春高予選なんて、地方大会まで見られる!
 我が子も高校生なので、すっかりお母さん視点です。
 しかし、二十年もブランクがあるので、細かいルール変わっています。確認するのに、まんがは分かりやすいですね。
 ちなみに「ハリガネサービスA」の帯には、西田くんが推薦コメント入れてますよー。

「雪の断章」佐々木丸美

2019-10-06 16:55:38 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 学生のとき、友人Kさんからお借りして、もう一度読み返したいと思っていました。
 佐々木丸美「雪の断章」(創元推理文庫)。
 作品の舞台は札幌、スタートは大通り公園。昔、斉藤由貴主演で映画になりましたよね。読んでいると、「情熱」の曲が脳裏に浮かびます。
 孤児の飛鳥は、迷子になった大通り公園で、通りがかった青年に助けられます。
 本岡という家の養女になった飛鳥は、その家の娘の奈津子が自分を見下し、次々と用事を言いつけるのに耐えてきました。
 しかし、耐えかねて屋敷を飛び出したとき、再びあの青年祐也と再会します。
 祐也に引き取られ、その友人の史郎やアパートの仲間たち、高校で知り合った親友の順子たちと過ごすうち、様々な思いが交錯していきます。
 奈津子の姉が、クリスマスパーティーで殺される事件がありますが、どちらかといえばあんまりミステリ的要素は重要じゃない感じ、といいますか……。
 一途なのに湾曲していて、ごちゃごちゃ考えすぎる飛鳥の独白が、思春期の女の子には痛いくらい分かるだろうなー、と感じました。
 わたしは、飛鳥と本岡家に何かつながりがあったような印象があるのですが、この本だけではそれは感じられませんでした。祐也が会っていたのが誰なのかも分からない。
 Kさんには確か三冊貸してもらったはず。あのときは今一つもやもやしたものが残ったのですが、三十年近く経って読解力も高まったかと思いきや……。
 作者はわたしより二十年年上。出版は1975年です。この時代の世相も懐かしい感じで読みましたが、今の十代には古風すぎるでしょうか。