草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

国家は友・敵を区別し戦争を遂行する能力と意志だ!

2013年05月12日 | 思想家

 相手が公然とこちらを敵視して、攻撃を仕掛けてきているのに、反撃しないままでいいのだろうか。危機的状況であるのを理解できないからこそ、そんな悠長なことを言ってられるのだろう。カール・シュミットの『政治的なものの概念』(田中浩・原田武雄訳)の指摘を待つまでもなく、政治的対立とは、人間を友と敵に分けることである。とくに国家は政治的な概念を前提としており、そのことを無視しては存立も危ぶまれるのである。中共、韓国、北朝鮮が我が国に行っていることは、その政治の適用にほかならない。それに対して、国家として身構えなければ、日本人は亡国の民と化すだろう。「友・敵という政治的結束の究極的な可能性から、人間生活は、すぐれて政治的な緊張を獲得する」からである。とくに、暴力の海を乗りきらなくてはならない国家は、「主体的に友・敵を区別し、必要とあれば戦争を遂行する、という能力ないし意志をもつまでにいたらないのであれば、その場合は政治的単位は崩壊している」ことになり、国民の生命や財産も風前の灯と化すのである。日本が戦後失ってしまったのは、まさしく「政治的単位」としての国家なのである。それを見透かしているからこそ、北朝鮮は見せしめに、日本にミサイルを撃ち込もうとしているのではないか。人類愛だとかを持ち出す空虚な議論は、政治が消滅した後の世界でのことであり、差し迫った危機に対処するための、有効な処方箋とはなり得ないのである。

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