草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

百田氏は性の防波堤になった女性たちを冒涜していないか

2024年05月22日 | 日本保守党
 占領軍から日本の女性を守るために、協力を要請された女性たちがいたことは、多くの日本人が知っていることではないか。その現実をまったく無視して、あたかも好奇心から米軍兵士に身を任せたわけではないのである。
 そのことを調べもせずに、百田氏が「戦後日本の女性が売春をした理由について警視庁の調べが残っていて、1番の理由は貧困ではない、好奇心」とヘラヘラしゃべっている。その根拠となるデーターも示さず、日本の女性を冒涜するにもほどがある。自分の尺度で判断するから、そんないい加減なことをくちにするのだ。
 平井和子一橋特任講師に「日本占領をジェンダー視点で問い直す―日米合作性対策と女性の分析ー」という論文がある。そこでは日本政府は「戦勝国兵士による強姦を恐れて」の策として、性的慰安所の閣議決定を、終戦間もない昭和20年8月17日か18日に閣議決定をしている。そして、全国の知事や警察に性的慰安所をとくるという通牒が出され、東京では接客業者を集めた特殊施設慰安協会が発足した。
 同協会は皇居前で設立宣誓式を行い、米軍が親中するルートにあたる大森海岸に慰安所第一号の「小町園」をスタートさせたのである。これは米軍にも歓迎されることになったが、横浜市の警察署長は、娼妓たちに向って「戦争に負けた今、上陸していうる米兵の気持ちを皆さんの気持ちでやわらげていただきたい」と述べたのである。しかも、それだけでは足りずに全国に募集までかけたのである。
 そうした歴史に思いを致すこともなく、「性の防波堤」になった人たちの思いを無視するような発言は、すぐに撤回し、謝罪すべきだろう。「愛する日本を守りたい」というキャッチフレーズは、あまりにも空々しく思えてならない。
 
 

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1 コメント

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Unknown (反日左翼成敗)
2024-05-22 21:45:39
無知蒙昧なビジネス保守。メッキがはがれても時、信者たちは、支持するのかね。

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