安倍晋三首相がTPP交渉参加へ舵を切ったことに対して、保守派の足並みが乱れている。よりベターな選択をするのが政治である。ここで確認しなくてはならないのは、バスに乗り遅れるな、という議論に安倍首相は与しなかったことだ。関税撤廃にも例外があるというのを、アメリカ側に認めさせた。日本維新の会やみんなの党であれば、ご無理ごもっともで押し切られてしまったはずだ。安倍首相は外交力でもって、局面を打開しようとしている。アメリカ側のハードルを下げさせたのは、大きな功績である。安倍首相が自民党の総裁選に勝利し、自民党が総選挙で大勝したのは、保守派が危機意識を抱いたからである。その一つが新自由主義をごり押ししてくるTPPであった。国益を最優先させる立場からも、私たち保守派は、自民党内の新自由主義のグループとは、一線を画すべきだろう。これからTPP交渉に参加すれば、問題点が色々と見えてくる。日本国民の多くは、マスコミに踊らされてしまって、警戒心が希薄になっている。野党もほとんどが、TPP交渉参加を主張しており、チェック機能を果たすのは難しい。そこで問われるのが、私たち保守派がどこまで物を言えるかだ。さらに、私が攘夷に固執するのは、安倍政権の交渉相手であるアメリカに、暗黙の圧力をかけるためだ。日本の国体をこれ以上破壊することは認められない。新自由主義を拒否できるかどうかは、これからが本番なのである。
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