草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

石丸氏の165万票は日本人の心が病んでいるからだ

2024年07月12日 | 石丸伸二
 石丸伸二氏を病人にして、それで全て解決すると思うのは間違いではないだろうか。医師が病名を告げてはじめて、人は病人になるのである。診断されなければ、病気とは言えないのである。それに境界線上の人は多く、それを問題視すれば収拾が付かなくなる。
 石丸さんの言い方には抵抗がないわけではない。「女子供」という言い方は、あまりにも傲慢である。女性への偏見があるからだろう。しかし、それを病気のせいにするのは、あまりにも短絡的ではないだろうか。
 今回の都議選挙の結果は、彼のそうした面にとどまらず、石丸氏のバックにいた企業などが、有名や選挙プロやネットのインフルエンサーを動員したことも問題にしなくてはならない。
 暇空茜さんが指摘するように、ネットでの有料広告を利用し、見事にそれが効果を発揮したのであり、さらには、資金力に物を言わせて、グレイゾーンのことを行った疑惑が持ち上がっている。そちらにも目を向けるべきではないだろうか。
 石丸さんの攻撃的な発言は、それとはまた別な次元に属する。マスコミへを批判するというのは、左右を問わず強まっている。それが今の時代の趨勢なのである。
 仮に石丸氏が保守派のような立場でマスコミを撫で切りにしたならば、私も拍手喝さいしたに違いない。今回の都知事選では保守色が鮮明でなかったから、たまたま冷静に対応することができたのである。
 石丸氏の独断的な発言に多くの日本人が共感するというのは、私たちが病んでいるからではないだろうか。今考えなくてはならないのは、私たちが異常な心理状態にあることだ。歯止めがかからなくなっている。日本の社会全体が病んでいるからではないか。石丸氏の165万票というのは、それが深刻であることを示唆しているように思えてならない。

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