草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

パンデミックになった場合のことを政府は想定しておくべきだ!

2020年02月06日 | 感染症

今回の新型コロナウイルスの感染症は、我が国にとっては国民の命に関する安全保障上の問題である。にもかかわらず、今の日本国憲法下では非常事態は想定されておらず、政府の対応に限界があるのは確かである▼非常事態の最たるものが安全保障であるが、戦後の日本は長い間アメリカに依存してきた。責任を持つようになったのは、平成15年の自衛隊のイラク派遣からであった。日本が国際社会の一員としての役割を引き受けることになったのだ。そして平成27年の平和安全法正によって、アメリカとの同盟関係を対等なものに近づけることとなった。ようやく日本はまともな国家になりつつあるのだ▼残された課題は、危機的状況化で、どのように国民の命を守るかである。疫病などにおいても、国家としてのやるべきことを断行しなくてはならない。尾高朝雄は『法哲学』において「事実が法と相反すれば、法の安定性は動揺する」と指摘している。目の前の危機を乗り切るにあたって、法が足かせとなるようでは最悪である。重箱の隅をほじくるような議論をするのではなく、時には超法規的な決断が容認されなくてはならないのである▼日本でパンデミックが起きるようなことになれば、戒厳令と同じような処置を講じるべきである。パニックが発生して、国民がバタバタ倒れるような事態だけは、何としても阻止しなくてはならないのである。


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中国共産党の言論統制 (嫌韓有理)
2020-02-06 09:33:15
【ご参考までに】
17年前の2003年、中国で重症急性呼吸器症候群(SARS)が猛威を振るっていた時、2人の医師が、この危機と闘う英雄として注目された。
当時、半ば引退していた軍医の蒋彦永氏は、SARS流行の情報を当局が隠蔽していると暴露した。もう一人の医師、鐘南山氏はSARSを引き起こすウイルスの発見者として名をはせた。
数カ月のうちに、蒋氏の名前はすべての公式記録から削除された。中国共産党にはっきり物を言い過ぎる人物と見なされたからだ。しかし鐘氏は新型コロナウイルスの拡大を防ごうとする取り組みの最前線に立つ専門家として、再び注目されている。
この2人の医師の運命の明暗を分けたのは、国家にとって重要な出来事の解釈を厳格に統制しようとする中国指導者の姿勢だ。感染症の流行のように社会の安定を脅かすような危機においては、取り締まりの動きが特に顕著となる。
都合の悪い情報を隠そうとする傾向は、習近平指導部になってから強まった。習氏は2013年に国家主席の地位について以来、権力を自らの手に集中させてきた。
「蒋医師のような内部告発者は(支配者にとって)面倒な存在だ。彼らの勇敢な行動で組織的な問題が明らかになるからだ。蒋氏の場合、SARS流行の規模を隠そうとする大々的な隠蔽工作だった」と米ミシガン大学中国研究センター所長のメアリー・ギャラガー氏は言う。
2003年の初め頃まで、北京で公式に報告されたSARSの患者数は数人にすぎなかった。しかし4月9日、情報の隠蔽が明らかになる。北京の軍の病院ではSARSによる死亡例が6件、その他の感染例が60件あったとする書簡を蒋医師がリークしたと海外メディアが報じたのだ。
リークによって、急増しつつあるSARS感染例を政府が隠そうとしていたことが表面化した。中国政府は感染症の実態が明るみに出ることを妨げようとしていたことを最終的に認めざるを得なくなった。SARSはその後、世界的に大流行した。
蒋医師は一時、国営メディアから英雄扱いされたが、03年5月までにすでに外国メディアの取材に応じることを禁じられたと当時フィナンシャル・タイムズは報じた。当局は同氏が余計なことを話しすぎると懸念したのだ。フィナンシャル・タイムズは先週、88歳の同医師の自宅に電話したが、取材は受けられないと言われた。
「政府が批判を受け入れる余地は非常に限られている」。米ジョージア州立大学のグローバル情報研究センター所長のマリア・レプニコワ氏はこう語る。「危機が予想よりも大きそうならこうした余地はさらに狭まり、プロパガンダが幅をきかすようになるかもしれない」。
一方、鐘氏が述べたことは政府にとってずっと扱いやすかった。国営メディアによると2003年4月、鐘氏の研究チームはSARSウイルスを分離し、特定することに成功した。SARSの流行はその数カ月前に広東省から始まっていたが、ウイルスの発見によって同省での患者の治療が大きく改善した。国内メディアは、同氏のことを倒れるまで仕事を続ける「白衣の戦士」だとたたえた。
鐘氏は中国の医療部門で順調に出世し、最近では、国家衛生健康委員会による新型コロナウイルスの研究を支援する専門家チームのトップに任命された。
1月20日、中国共産党は鐘氏に事態の深刻さを初めて明らかにさせ、同氏が再び脚光を浴びるようにした。鐘氏は国営テレビで、湖北省武漢市で急激に広がった新型肺炎が今や人から人に感染していることは間違いない、と語ったのだ。
このニュースはウイルスの拡散に関し、重大なタイミングで報道された。その後2週間あまりで確認された感染者数は激増し、2月4日時点で中国本土だけで20348人となった。死者は425人に達し、SARSの時の死者数349人を上回った(注、6日時点で中国本土の死者は563人、感染者数は2万8018人)。鐘氏という感染症研究の権威にあらかじめ患者数の急増を公式に警告させることで、中国共産党は対応が遅かったとか隠蔽を見逃していたといった批判をかわすことができた。
鐘医師は新型コロナウイルスの拡散は来週中にピークを迎えるとみているが、これは著名な医学専門家の間では飛び抜けて楽観的な見通しだ。ほとんどの専門家は、感染のピークが数カ月先の4月か5月と予想している。
感染が拡大するにつれ、内部告発しようとする者への締め付けが行われている証拠もある。インターネットで情報発信する人々はすでに1月初旬、SARSに似た今回の新型肺炎に対し、懸念を表明していた8人の医療従事者を武漢市の警察が尋問したと伝えている。
「習政権下で醜聞の暴露や内部告発に対する寛容度は大きく低下した」と米サンフランシスコ大学のピーター・ローレンツェン准教授は指摘する。同氏はSARS流行時には存在しなかったソーシャルメディアが、中国共産党の情報統制には恒常的な脅威になっていると話す。
「私がみるところ、習氏だけではなく共産党はすでに、内部告発による情報や統治の改善といった利点より、一党支配の安定性や正当性が潜在的に脅かされる影響の方が大きいと判断したようだ」
蒋医師の功績は、中国の公式記録から徐々に消えている。2004年、同医師は首相に公開書簡を送り、1989年6月に1000人以上の犠牲者を出した天安門事件を再調査するように求めた。この書簡のために蒋医師は短期間拘束され、首都北京では永久に顧みられない存在となってしまった。
新華社通信など国営メディアのサイトで蒋医師の名前を検索しても見つからない。「政府が(同氏の)記録をネット上から抹消しようと非常に活発に動いているのが分かる」とエリザベス・ブルナー氏は言う。同氏には「中国における環境行動主義、ソーシャルメディア、抗議」(邦訳未刊)という著書がある。「こうした出来事や人々についての言及は増えてしかるべきだが、それらの記録は消されつつある」と同氏は述べた。
(2020年2月4日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版)
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