草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

大義に挺身する「日本人の心」は白のラジカリズムであった!

2012年08月02日 | 思想家

 私の母に言わせれば、この夏の暑さは、大東亜戦争で敗れたときと同じだという。昭和20年8月15日、1億国民が号泣したのは、それだけ純粋に国を思っていたからだろう。日本人の情念について、左右の区別なく論じたのは、三島由紀夫や磯田光一であった。磯田は日本浪漫派の保田與重郎の短歌を取り上げ、そこで「白」が強調されていることに注目した。「ソビエットスタイルのネクタイはまっ白の道をけふ買ひに行く」。保田が大阪高校在学中に、同人雑誌の『火(かぎろひ)』に発表されたのだった。磯田は「日本的な白のラジカリズムが、左翼運動の基底部をも支配していたことを示している」(『殉教の美学』)と書いている。保田が左翼活動家であったかどうかについては、私と見解を異にするが、ロシア革命に衝撃を受けたことは確かだ。また、三島も「かつてのマルクス主義への熱情、その志、その大義の挺身こそ、攘夷論と同じ、もっとも古くもっとも暗く、かつ無意識的に革新であるところの、本質的、原初的な日本人の心であった」(『林房雄』)と見抜いていた。だからこそ、北一輝と大杉栄のように、イデオロギーは違っても、同志的な付き合いができたのである。革新的であることは「日本人の心」と無縁ではないからだ。しかし、今、日本の一部で起きているサヨクと右翼の接近は、そうした「日本人の心」が仲立ちしたわけではなく、まったくの野合ではなかろうか。純粋さゆえに「日本人の心」は敗北するのであり、それが美学として讃えられてきた。その情念において共鳴するのであれば別だが、野合だけは慎むべきだと思う。


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若きサムライ小泉進次郎らの決起を断固支持する!

2012年08月02日 | 政局

 自民党の小泉進次郎ら若手衆議院議員が昨日、社会保障と税の一体改革関連法案に関する三党合意を破棄し、早期に解散・総選挙に追い込むべきだとして、谷垣禎一総裁に緊急声明を手渡した。いくら三党合意があっても、民主党が法案採決の先延ばしを画策していては、政権の延命に手を貸すだけだ。約束違反をしたのは民主党なわけだから、断固たる態度をとるべきなのである。さらに、国民に負担を強いる消費税増税以前に、景気回復を始めとして、もっとやるべきことがあるはずだ。それを理解しているからこそ、自民党も国土強靭化基本法を目玉政策に掲げているのだろう。政権交代以降のこの3年間で、日本の生活保護費は25%以上膨らんでいる。民主党政権のバラマキによって、日本から活力が失われつつあるのだ。大阪市などでは、20人に1人が生活保護を受けている。公助をスローガンにする民主党政権では、そうした現状を追認するのみで、消費税増税で財源不足を補うに過ぎない。危惧すべきは、民主党の分裂を誘うと評して、このまま無理に妥協を重ねれば、自民党らしさが埋没しかねないことだ。小泉進次郎ら若手衆議院議員が立ち上がったのは、その違いをハッキリさせたかったのではないか。経済対策を講ずることなく、デフレ下で緊縮財政を行い、増税に踏み切れば、景気がさらに悪化する。野田佳彦首相らは自己保身しか考えておらず、それでは国民がたまったものではない。谷垣総裁も意を決して、民主党政権との対決姿勢を明確にすべきだろう。


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