♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■飼い葉桶のクリスマス - 2 / 大嶋重徳

2013年12月10日 | Weblog
2013/12/10放送

 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。

 ルカの福音書2章8節には、野宿で夜番をしている羊飼いに天使が現れて「あなたがたのために救い主が生まれた」と告げるストーリーが出てきます。

 羊飼いというのは経済的には貧しい階層の人たちの職業で、彼らは羊を連れて夜通し焚き火をし、狼や野犬から羊を守る厳しい仕事をしていました。また羊を飼っているために神様を礼拝するための安息日を守らない。そのせいでこの当時は宗教的な人たちから差別をされていた人たちでもあったのです。今で言うと、神さまのことなんかまるで関心のない、夜遅くコンビニの前でウロウロしている若い子たちに、いきなり天使が現れたようなものです。

 この時、天使は羊飼いに「素晴らしい喜びの知らせ」と告げました。
 しかし羊飼いたちにとっては、「いやいや、別に救い主なんか待ってませんけど?」 そんな思いだったでしょう。

 しかし天使のことばの中に羊飼いたちに響いたたった一つのことばがありました。それは「飼葉桶」ということばです。もし救い主が生まれたのは、「ベツレヘムの金持ちの家に生まれた」とか、「高級ホテルのスイートルームで生まれたよ」だったら羊飼いたちは探しに行かなかったでしょう。いや行けなかったのです。彼らの着ている服は焚き火の煙や動物の臭いが染み付いた服でした。もし暖かい宿屋の中でイエス様が生まれていたとしたら、彼らは入って行けませんでした。「羊飼い。出て行け! お前らの来る場所じゃない。」って言われるのが落ちだったんです。彼らは「何が喜びの知らせだ。俺たちには所詮関係がないよ。」 しかし「飼葉桶」ということばが彼らに思い描かせたのは、飼葉桶がある場所は自分たちの服を着替える必要のない場所、彼らのいつもの同じそのままの姿で入っていける場所でした。飼葉桶の臭いは彼らの生活の臭いと同じ臭いがしたのです。

 ここにクリスマスがすべての人のためのものだという意味があります。今日あなたがどんな生活をしていたとしても、どんな服装をしていても、どんなに神様からかけ離れている生活をしていても、イエス・キリストが生まれた場所はあなたのいつもの臭いのするそんな所に生まれられたのです。

 どうぞこのクリスマス。あなたの居場所のあるその教会に行ってみていただきたいと思います。

 ( PBA制作「世の光」2013.12.10放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


****** このサイトは URL名として  http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。



 

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