♪ラジオ放送・文字版「世の光」

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PBA『世の光』を文字で 

■父の涙 / 板倉邦雄

2013年12月11日 | Weblog
2013/12/11放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。今日は「父の涙」という題でお話ししましょう。銀20枚でヨセフを買ったイシマエル人のキャラバン隊はヨセフをエジプトへ連れて行きました。創世記37章の続きです。

 さて兄弟たちがヨセフを銀貨で売り飛ばす際に、居合わせなかった長男ルベンはしばらくして戻ってきました。ヨセフを井戸の穴から出すつもりでしたねえ。しかしヨセフの影も形もありません。どうしたらいいでしょう。余りのことに長男ルベンは服を引き裂き、嘆くばかりです。「あの子がいなくなってしまった。一体どこへ探しに行ったらいいのだ。」 ルベンは泣いて訴えるのでした。

 一方、兄弟たちは小細工を考えていました。山羊を殺してその血をヨセフから剥ぎ取った特別な服にふりかけました。その服を何食わぬ顔で父親の所へ持って帰ってこう言ったのです。「私たちはこれを野原で見つけたのです。ヨセフの上着みたいですが違いますか?」

 一目見れば誰の物か分ります。父は涙を流しながら言いました。「間違いない。ヨセフの上着だ。私の子どもの上着だ。野獣に食われてしまったのだ。ズタズタに噛み裂かれたのだなあ。」 あとはことばになりません。何週間もの間、息子の死を嘆き続けたのです。家族みんなが寄ってたかって父親を慰めようとしましたが、耳を貸そうともしません。「あの子は死んでしまった。何もかもおしまいだ。わしもこのまま死んでしまいたい。そしてわが子の所へ行こう。」と言って泣いてばかりいるのです。

 ところで、『父の涙』という讃美(歌)があります。愛する娘を失った父親が作詞作曲した歌です。「自分の愛する娘を失って初めて天の父なる神様が愛する独り子イエス・キリストを十字架につけた悲しみと痛みを知りました。」と証ししておられました。

 では『父の涙』の一節を紹介しましょう。

 父が静かに見つめていたのは
  愛する独り子の傷ついた姿

  人の罪をその身に背負い
  父よ 彼らを赦して欲しいと

  十字架から溢れ流れる泉
  それは父の涙

  十字架から溢れ流れる泉
  それはイエスの愛

(PBA制作「世の光」2013.12.11放送でのお話より )

 参照 『父の涙』 http://www.youtube.com/watch?v=vcyuWJCvjj4 他
 
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