晴れ、ときどきリリー ( Pieds Nus Sur Les Limaces 、2010仏、110分)
監督:ファビアンヌ・ベルト―
リュディヴィーヌ・サニエ、ダイアン・クルーガー、ドゥニ・メノーシュ
母親と二人で田舎に住んでいる多分まだ十代の娘(リュディヴィーヌ・サニエ)、始まってすぐに目の前で心臓発作か何かで母が死んでしまう。娘はもともと破天荒、あたりの動物への偏愛と虐待双方の性向をもっているようで、それを心配して、弁護士と結婚している優等生の姉が少しずつ面倒を見るようになる。
妹が話の筋の中で変わっていくのは難しいなと思っていたら、問題が起きてきてくるのは姉(と夫)の方という、後から考えれば納得できるけれど、映画としてそれはないだろう、とも思う。
リュディヴィーヌ・サニエが出ているということで観たのだが、このくらいのもので彼女を使うのはもったいない。なにしろ撮影時すでに30歳くらいだろうし。
姉のダイアン・クルーガーはいかにもドイツ系の理知的な美人顔、でも存在感あっていい配役だった。
今回WOWOWの放送が日本初公開、というのも、残念ながらわからないでない。
原題のPieds Nus Sur Les Limaces は、「なめくじを裸足で」ということか。確かに主人公の野生児ぶりを表しており、台詞の中になめくじ(Limaces)も出てくる。ただ Les 定冠詞(複数)があるのは特定の意味があるのかどうか。フランス語の細かいところは忘れてしまった。
邦題は何もこんなものでなくても。