悠々人生

気が多すぎて「時間破産」状態。もっとゆっくりとした人生が目標です。

映画「聨合艦隊司令長官 山本五十六」

2012-01-02 18:33:46 | Weblog
 学校も太極拳もない月曜日は年に1回だけのうれしい日。8時40分から上映の「聨合艦隊司令長官 山本五十六」を観た。ネットで予約状況を見ると、朝一番は2席しか予約がない。チケットをネットで購入して出かけたが、観客は14名。180席の劇場だから平日と同じようにガラガラだ。

 予想にたがわず素晴らしい映画だった。そして考えさせられた。アメリカのように十倍の国力を持つ国となぜ戦争をしたのだろうか、という疑問に答えを与えてくれる。当時の海軍にも反対する人はいたし、やむを得ず戦争に突入してしまっても、できるだけ早く幕引きをすると考えていた軍人がいた。

 日本、ドイツ、イタリアとの三国同盟にも山本五十六や米内光政、井上成美などの海軍幹部は、ドイツと手を組めばアメリカとの戦争は避けられないとして反対していた。それが締結されたのは陸軍や締結賛成派の海軍幹部だけではなく、マスコミだった。

 国民が、世論が支持しているといって書き立てる。世論を煽ったからだ。課題は違うが今の日本と似ている。新聞記者に山本五十六が言う「目と耳、心で世界をよく見て考えること」はマスコミの論調に流される私にも痛い忠告だ。

 ミッドウェー海戦で聨合艦隊は大敗をしているのに「大勝」と発表する大本営、それをさらに煽るマスコミが戦争を長引かせてしまった。ミッドウェー海戦の結果で講和に持ち込むことを考えていた山本五十六が戦死したあと、講和を言い出せる軍人がいなくなってしまったのが日本の不幸だった。

 太平洋戦争では約300万人の兵士が亡くなっているが、山本五十六が戦死後の2年4ヶ月でその90%が死んでいる。常々思うのだが、戦争を始めたのは、資源を絶たれたりする理由があったのだから仕方がないと100歩譲っても、講和の時機を逸した人たちの責任は大きい。

 戦犯として処刑されても仕方がない。お勧めする映画だ。

 
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