悠々人生

気が多すぎて「時間破産」状態。もっとゆっくりとした人生が目標です。

悠々大学の聴講

2009-07-05 20:03:20 | Weblog
 ユーカリが丘に有志の自主運営による「悠々大学」があり、毎月1回第1日曜日に講義を行っている。当然のことながら我が「悠々人生」とは何の関係もない。お誘いも受けているので学生として登録したいのだが、坐禅会やダーツの会とスケジュールが重複しているので、都合のつくとき、あるいは講師によって聴講生として参加している。

 今月は元ダイエー社長でユーカリが丘に在住の高木さんが講師だった。高木さんはいつ頃の社長?と思われる方には、ある人が冗談で言っていた「ダイエーをつぶした人」といえばその時期は分かるだろう。もちろんつぶした人ではない。

 高木さんはダイエーからリクルート社長に転出、再建した。そして2000年、バブルの崩壊で経営不振になったダイエーの中内さんに請われて本体の社長になった。当時のダイエーは2兆7千億円の負債を抱え、関連会社の売却などの私的整理を進めながら銀行の協調融資で再建を目指していた。2004年に当面の目標としていた、負債1兆円まで減らしたが、その銀行団が態度を変えたため、当時の役員が総辞職したという。

 「小売業の変化と課題」というテーマで話しをされたが、メーカーの製造や小売業の形態による経営の違いなど、大学の講義を受けているような重い内容だった。もちろんご自身の体験も話題になる。

 その昔、庶民が家で気軽にすき焼きを食べられるようになったのは、ダイエーの輸入牛肉のお陰、という話を聞いたことがある。法律で牛肉輸入が厳しく制限されている時に、法の隙間をついて生きた牛を輸入したこと、船便だと船酔いした牛が約半月の間餌を食べないため劇ヤセしてしまい、採算が会わなくなった苦労などは聞かなければ分からない話。

 ダイエーの中内さんが子息に社長を譲るため、創業期から一緒に頑張ってきた役員を関連会社に転出させたことの反発から、ダイエーへの復帰は断った。当然のことだろう。それでも引き受けたのは、中内さんに「見捨てるのか」と泣きつかれた一言だと言う。苦労した人の話だけに、休憩を5分だけ挟んだ2時間半の講義は短く感じた
コメント
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