「苦しい時こそ輝く信仰」 詩篇88篇1~18節
「しかし主よ、わたしはあなたに呼ばわります。あしたに、わが祈りをあなたのみ前にささげます。」 (詩篇88篇13節)
この詩篇は、全詩篇の中でも最も深い悩みと悲しみに満ちたものであります。後に、キリストの苦難を想起するために、しばしば受難日に読まれるようになりました。
Ⅰ 絶望感の中で
詩人は自分は死人のようであると語っています。死ぬ際まで追い込まれ、いや、もう墓穴に埋葬され死体となっているようだと告白しています。そして、それは神が私になされたのだと。神は時に人間の理解を越えたことをなされ、人間はその聖なる目的を知ることができないほど神は深く広いお方なのである。
Ⅱ 主が唯一の望み
そのような中で、詩人は神への叫びをしています。息も絶え絶えの中で祈り続けます。祈りへの明確な応答がまだないとしても、信じ続けています。それは詩人の神への信頼があり、神こそが唯一の望みであることを知っているからであります。主イエスも復活の朝の前に、十字架上で叫びました。深遠な暗闇を体験されました。この詩篇の詩人と最も深い闇から神に向かって祈られたイエスの姿が重なります。
主イエスをよみがえらされた神は、私たちをも生き返らせてくださるのです。信仰を輝かさせていただきましょう。
2014/2/23 説教者 杉本守