「神がその中におられる」 詩篇46篇1~12節
詩篇の中でも有名な詩の一つであります。この詩人は、神と詩人を含めた共同体との関係で、経験してきた救いのみわざに基づいて、神がどういう方なのかを告白しています。その内容をみていきましょう。
Ⅰ 恐れない理由
揺れ動く大地、変わっていく国、政治、経済。この世のもろもろのものは揺れ動き変わっていきます。しかし、その中で詩人は、「恐れない」と宣言をしています。なぜでしょうか。それは、すべてを満たすことのできる神の臨在という川が、神を信じる共同体である神の都に流れているからであります。またこの方は、守ってくださる避けどころ、砦となってくださっているのです。この方がいらっしゃるので、神を信じる者はどんなに揺れ動く世にあっても決して動かされないからです。
Ⅱ 平安を与える神
「動かされない」という消極的な面だけではなく、神は神を信じる共同体に平和・平安を与えると積極的に言われています。この方は、争いを終わらせ、国々に平和を、個人には平安を与えてくださる御業をされるのです。
ですから、私たちは世が揺れる時こそ、静まって真の神を知り、その御業を体験し神をあがめる者とさらにされたいのであります。
2011/8/14 説教者 杉本守