「神の言葉に立つ」 詩篇77編1~20節
信仰者にとって一番の問題は、神の臨在と顧みが感じられない時ではないかと思います。この詩人もそのようの中にいました。
Ⅰ 悩みの日に
詩人の悩みの大きさは、ものを言うこともできないほどのものでありました。具体的に何かということ以上に、呼び求める者に必ず応えてくださる神に呼び求めても、応えが得られずに、神の臨在と顧みが感じられないことが大いなる悩みでありました。まさしく信仰ある者の悩みであります。そのゆえに、神に見捨てられてしまったのか、神は恵みをほどこすのを忘れたのか、約束を忘れあわれみを閉ざされたのかと告白しています。
Ⅱ 数えよ主の恵み
しかし、そのような中でも詩人は、神によって導かれていました。詩人は、今までの歩みより主のくすしきみわざを思い出していたのです。自分の歴史、神の民の歴史(出エジプト)の中で、神がどのような御業をなしてくださったのか。詩人は神の恵みに包まれ、「あなたの道は聖です」(13)にあるように、神のみわざは、人間の都合ではなく、神の聖なるご計画によって導かれる道を必ず用意してくださっているという信仰告白となっていったのです。
神は、神に呼び求める者を決して捨てません。孤児としません。主イエスご自身が私たちを導かれているから、信頼して進みましょう。
2013/7/28 説教者 杉本守