「束の間の幸いと永遠の幸い」 詩篇49篇1~20節
社会に生きていく中で、「知らなかった」では済まされないことがあります。社会のルールなどがそれでありましょう。また、人として生きていく中で、「知らなかった」では済まされないことがあります。そのことをここでこの詩人は叫んでいます。彼は、「もろもろの民よ、すべての世に住む者よ」、「聞け、耳を傾けよ」と全世界の人が次のことを知るようにと語りました。その内容は何でしょうか。
Ⅰ 束の間の幸い・・・この世のものに頼る者
第一にその内容は、富を頼りにし、宝の多いことを誇ることは、この世での一時的な幸いでしかないということです。どんなに蓄えた財でも、肉体の死の恐れからは逃れられず、永遠の魂の滅び(永遠の死)に対しても、何の解決も得られません。富を神とする彼らは絶えて、光を見ず永遠の滅びに向かいます。どんなに宝を積んでも、肉体の死そして永遠の滅びからは自らを引き戻すことはできません。
Ⅱ 永遠の幸い・・・神を信じ頼る者
第二の内容は、神を信じ神の救いを受けるとき、永遠の幸いを得るということです。人生のゴールは肉体の死でも墓でもありません。人間の存在は、この世だけの束の間の歩みではなく、永遠につながる歩みとして考えなければならないのです。永遠を思うのは人間だけに与えられた神の恵みです。人生のゴールは、永遠の滅びか、永遠の救いかであります。神を信じ頼る者は、神がその者の魂・霊をあがない永遠の栄光の体を与え、永遠の神の国へ入れてくださるのであります。この世の束の間の幸いではなく、永遠の幸いをいただけるのであります。
束の間の幸いと永遠の幸いのどちらをお持ちでしょうか? 一時的な世の物に心を奪われずに、神により永遠の幸いを得させていただきましょう。
2011/9/25 説教者 杉本守