明日11月19日~20日の2日間、「独立型社会福祉士養成研修の実習受入」の第3回目が始まる。2名受入れる予定だ。
高齢者向け「長屋」 店主ら主体 食堂、訪問看護施設も
「こっぽら土澤」の模型を前に、「助け合い、持続できる地域をつくるための第一歩」と語り合う「土澤長屋暮らし」代表の猿舘祐子さん(中央)たち 花巻市の商店街の真ん中で、食堂や訪問看護ステーションも入る高齢者向け共同住宅の建築が進んでいる。「住み慣れた土地で暮らしたい」という高齢者の一言がきっかけで、地権者や周辺の商店主らが事業主体を作った。その代表は、「暮らす人がいるから商店も街も維持される」と話す。目指すのは、元気に助け合い、楽しく暮らす「現代版長屋暮らし」だ。
店舗付き共同住宅「こっぽら土澤」があるのは、花巻市東和町の土沢商店街。商店や住宅5棟の跡地1040平方メートルに、鉄筋コンクリート地上3階、地下1階の建物を今年9月に着工した。来年6月の完成を目指している。地権者3戸と賃貸8戸、分譲6戸の住宅に、食堂や総菜店、訪問看護ステーション、地権者が営む天然キノコ店、画廊喫茶などが入居する予定だ。
商店街は、合併前の旧東和町の中心地。銀行や病院があり、JR釜石線土沢駅や釜石道東和インターチェンジも近い。だが、役場が市役所支所となって人通りが減り、福祉施設への入居や子どもと同居のため家を離れる高齢者が増えていた。
話の発端は8年前、この地で20年以上も画廊喫茶を営んできた藤根華圃(かほ)さん(77)の「生まれ育った土地で、楽しく生きがいを持って最後まで暮らしたい」という一言だった。
共同建て替え案が出てから勉強会を続け、3年かけて5軒の同意がまとまった。だが、それからが長かった。
総事業費4億5000万円は、地方の商店主らだけで負担できる金額ではない。先導型再開発緊急促進事業など国や市の補助で約半分は確保したが、金融機関の融資にめどがついたのは2008年2月だった。地権者らが社員の合同会社「土澤長屋暮らし」を設立し、酒店を営む猿舘祐子さん(52)が代表になった。不況で心配された入居者は現在、賃貸、分譲の各2戸を残して決まった。地元の高齢夫婦、単身者もいれば、首都圏から移り住む女性もいる。
各階には井戸端会議ができる談話スペースを設けた。地元の女性たちが起業する食堂は、料理自慢が日替わりで「シェフ」を務める。猿舘さんは「共同住宅は目的ではなく、次の土沢に変わるステップ」と力を込める。
計画にかかわってきた早稲田大学都市・地域研究所の岡田昭人・客員研究員(53)は「行政ではなく、地域の人たちが共同出資して住み続けていこうという試みで、全国的なモデルケースになる」と評価している。(2010年11月14日 読売新聞)
ユニークな発想と素晴らしい企画だ。
花巻市と合併した旧東和町は時々通過するだけで、残念ながらじっくり訪ねた事はない。昔から「地域おこし」のために様々な提案をしてきた町だ。学ぶことはいっぱいだ。
いつか時間をかけ、ゆっくりと訪問したい町だと思っていた。
”元気に助け合い、楽しく暮らす「現代版長屋暮らし」”の実現が叶うように期待している。
高齢者向け「長屋」 店主ら主体 食堂、訪問看護施設も
「こっぽら土澤」の模型を前に、「助け合い、持続できる地域をつくるための第一歩」と語り合う「土澤長屋暮らし」代表の猿舘祐子さん(中央)たち 花巻市の商店街の真ん中で、食堂や訪問看護ステーションも入る高齢者向け共同住宅の建築が進んでいる。「住み慣れた土地で暮らしたい」という高齢者の一言がきっかけで、地権者や周辺の商店主らが事業主体を作った。その代表は、「暮らす人がいるから商店も街も維持される」と話す。目指すのは、元気に助け合い、楽しく暮らす「現代版長屋暮らし」だ。
店舗付き共同住宅「こっぽら土澤」があるのは、花巻市東和町の土沢商店街。商店や住宅5棟の跡地1040平方メートルに、鉄筋コンクリート地上3階、地下1階の建物を今年9月に着工した。来年6月の完成を目指している。地権者3戸と賃貸8戸、分譲6戸の住宅に、食堂や総菜店、訪問看護ステーション、地権者が営む天然キノコ店、画廊喫茶などが入居する予定だ。
商店街は、合併前の旧東和町の中心地。銀行や病院があり、JR釜石線土沢駅や釜石道東和インターチェンジも近い。だが、役場が市役所支所となって人通りが減り、福祉施設への入居や子どもと同居のため家を離れる高齢者が増えていた。
話の発端は8年前、この地で20年以上も画廊喫茶を営んできた藤根華圃(かほ)さん(77)の「生まれ育った土地で、楽しく生きがいを持って最後まで暮らしたい」という一言だった。
共同建て替え案が出てから勉強会を続け、3年かけて5軒の同意がまとまった。だが、それからが長かった。
総事業費4億5000万円は、地方の商店主らだけで負担できる金額ではない。先導型再開発緊急促進事業など国や市の補助で約半分は確保したが、金融機関の融資にめどがついたのは2008年2月だった。地権者らが社員の合同会社「土澤長屋暮らし」を設立し、酒店を営む猿舘祐子さん(52)が代表になった。不況で心配された入居者は現在、賃貸、分譲の各2戸を残して決まった。地元の高齢夫婦、単身者もいれば、首都圏から移り住む女性もいる。
各階には井戸端会議ができる談話スペースを設けた。地元の女性たちが起業する食堂は、料理自慢が日替わりで「シェフ」を務める。猿舘さんは「共同住宅は目的ではなく、次の土沢に変わるステップ」と力を込める。
計画にかかわってきた早稲田大学都市・地域研究所の岡田昭人・客員研究員(53)は「行政ではなく、地域の人たちが共同出資して住み続けていこうという試みで、全国的なモデルケースになる」と評価している。(2010年11月14日 読売新聞)
ユニークな発想と素晴らしい企画だ。
花巻市と合併した旧東和町は時々通過するだけで、残念ながらじっくり訪ねた事はない。昔から「地域おこし」のために様々な提案をしてきた町だ。学ぶことはいっぱいだ。
いつか時間をかけ、ゆっくりと訪問したい町だと思っていた。
”元気に助け合い、楽しく暮らす「現代版長屋暮らし」”の実現が叶うように期待している。