V1、J1の画質は・・・

 Nikon(ニコン)V1J1の画質は、イメージセンサーが小さいことから予想されるほどには悪くないらしい。幾度も書いているように、デジタルカメラの画質の良し悪しは、基本的にはイメージセンサーの大きさで決まる。だから、「V1J1の画質は“それほど”悪くない」、と云ったところで、その比較対象は無論D3のようなフルサイズサイズではなく、同じ「レンズ交換式アドンストカメラ」(ニコンが主張するカテゴリで、一般的には「ミラーレス」と呼ばれる)の、しかもフォーサーズあるいはマイクロ・フォーサーズ(以下、4/3M4/3)との比較での話である。

 

 根拠と云うよりは元ネタは、DxOMarkのこちらの記事である(Click here)。DxOMarkの評価の特徴は、レンズの影響を排除した、純粋にイメージセンサーの性能を評価しようとしているところである。もっとも、写真はイメージセンサーだけでは撮影できず、必ずレンズのお世話になる訳なので、DxOMarkの評価と実際の「作品」との間に、どの程度の相関関係があるのかは、郷秋<Gauche>も判らない。

 

 そう云う前提での話ではあるが、総合的な判定として、V1J1の画質は、競合するM4/3機であるE-P3GF2G3と肩を並べる物であり、イメージセンサーが小さいと云うハンディを見事にクリアしているようである。ただし、APS-Cを採用するNEX-C3との比較では明らかに劣っているが、ボディサイズと重量がほぼ同じ、身内のP7000と比較した時には、当然ながら明らかなアドバンテージが存在する。総合的にはM4/3と肩を並べるV1J1だが、高感度時の画質においては、許せるのはISO400弱までと云うのがDxOMark定である。

 

 既にNikon(ニコン)自身を含むいくつかのサイトに、作例がUpされているが、これらは最も良い条件で撮影され、最良の条件で「処理」された結果の画像なので、作例と同じ画質を期待すると、見事に裏切られる結果となるので要注意。画質がそれほど気になるのならば、もう少し待って、一般のユーザーが撮影し、公開した画像を参考にする必要がある。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、今日拾った胡桃(クルミ)の実。スーパーマーケットで売っている胡桃と比べると、殻は比較にならない程硬く、入っている実も少ないだけではなく実に食べにくいが、野趣に満ちていることは間違いない。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

避難発令ないままに死者・行方不明者多数発生

 今日の神奈川新聞に、台風12号による豪雨が襲った紀伊半島で、避難勧告や避難指示が出されないままに、多くの方が亡くなったり行方不明となっているとの記事が掲載されていた(23面)。和歌山県では47人の死者の内27人が、奈良県では11人の死者全員が、避難指示がされていない地区の住人であったという。

 

 翻って台風15号が直撃した名古屋市では、全人口の半分近くに当たる70万世帯109万人に避難勧告(その内8万人には避難指示)が出されたそうだが、実際に避難所等に避難したのは極々僅かであったとの報道がなされていた。

 

 台風12号の際に避難発令がないまま多数の方が犠牲になったのが事実だとすれば、避けられたはずの最悪の事態を免れることが出来なかったのは、行政の不作為によるものだとして、遺族・関係者が今後提訴する可能性だってあるかも知れない。

 

 市民の安全を考えつつ、そんなことをも踏まえての事なのだろう、台風15号の直撃を受けた名古屋市は早々と109万人に避難勧告を出した。しかしだ、避難勧告を出しさえすれば市民の安全が確保されたり、訴訟リスクを避けられるわけでは勿論ない。

 

 第一にだ、109万人が避難できる避難所を、名古屋市は用意していたのか。人口3千人の村ならいざ知らず、日本で3番目の大都市(東京都区部を除く)、220万人が暮らす名古屋市で、100万人分の避難所が確保出来ているなどとは、到底考えられない。仮に1/1010万人分避難場所が確保されていたとしても、果たしてその避難場所、つまり公民館や公立学校の体育館が、安全だと云う保証があるのだろうか。3.11大震災では、避難所の天井や壁が余震で崩落した話など、いくらでもあるではないか。

 

注:名古屋市の人口は約220万人だが、昼間人口(仕事や学校のために市外から流入してきた人を含む人口)は常住人口(本来の住民)の15%増しの250万人と云われている。

 

 結局は、行政による避難指示だとか、行政が指定した避難場所だとかではなく、危険だと思えば安全だと思われる場所に、自分自身の判断で避難するしかないと云う事だ。行政頼りでは自分や自分の家族の安全を守ることはできないのだが、大都市においては、避難場所を見つけ、確保することだって困難を極めることになるから、安全だと「信じることにして」、結局は近所の学校に避難するしかないのである。やれやれ。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、今にも弾けそうな、これ。稲刈りシーズン到来と云う事は、栗もまた収穫時期を迎えたという事ですね。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

福島と隣接の群馬?

 Yahoo! Newsに「福島と隣接の群馬は危険…露側意向で美術展中止」(読売新聞 928日(水)2141分配信)と云う記事が掲載されていた。

 

 群馬県高崎市にある群馬県立近代美術館で今年12月下旬から開催が予定されていた、ロシア国立エルミタージュ美術館所蔵のガラス工芸品を紹介する企画展が、東京電力福島第一原発事故の影響を懸念するエルミタージュ美術館側の意向で中止になったと云う記事であるがが、これに対して群馬県立近代美術館が次のようにコメントしたことも併せて伝えられている。

 

 「群馬は福島と隣り合っていて危険」との理由で、近代美術館は「国内の状況を正しく理解してもらえなくて残念」

 

 放射能云々で、エルミタージュ美術館側が所蔵品の貸出しないと申し出たと云う事については、勿論「状況を正しく理解してもらえなくて残念」と云うか、事実誤認も甚だしく、まったく腹立たしい限りだが、「群馬は福島と隣り合っていて危険」との理由で、と云う行(くだり)はいかがなものだろうか。

 

 確かに、福島県と群馬県の関係を普通に考えれば、例えば郡山から高崎に行こうとすれば、東北新幹線に乗り栃木県を通過し、埼玉県の大宮駅で上越新幹線に乗り換えて高崎に至る。福島県と群馬県の間には栃木県と埼玉県がある、在来線でも勿論行けるが、その場合には東北本線で栃木県の小山市まで行き、そこで両毛線に乗り換える。福島県と群馬県の間には栃木県がある。

 

 でもだ、福島県の最北西端にある桧枝岐村の山の中を南に向かって歩くと、あの有名な尾瀬沼があるが、その尾瀬沼の向こう側は群馬県。そう、福島県と群馬県は地続き、隣り合っているのである。地理的関係においては、エルミタージュ美術館側の「群馬は福島と隣り合って」が正しく、群馬県立近代美術館の「国内の状況を正しく理解してもらえなくて」の方が、実は的外れなコメントと云う事になるのである。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

最初の一機、最後の一機

 昨日(2011927日)、ANAが世界で初めて導入する、ボーイング787(ドリームライナー)の1号機が羽田空港に到着した。ANAはこの787を大量50機発注し、納入を待っていたが、結果として当初の予定から3年遅れでようやく最初の1機を受領することが出来たのである。

 

 同日、愛知県豊山町にある三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所では、「国産」戦闘機F-2の最後の1機が航空自衛隊に納入される「完納式」が開かれていた。2000年から納入が始まったF-2だが、12年かけて全94機が完納されたことになる(他に試作機4機)。ちなみに飛行中(重整備後の試験飛行)に失われた機体は1機のみだが、3.11大震災の際の津波で、松島基地所属のF-218機が水没。被害が大きかった12機が廃棄処分されることが決まっている。

 

 7871号機納入は明るい話題である。単に新しい飛行機が日本の、世界の空を飛ぶと云う事だけではなく、機体の35%が日本のメーカーによって製造された787だから、より多くの787が飛ぶことがすなわち日本の航空機産業の活性化につながり、それはやがて純国産中型旅客機の開発へとつながる可能性があるからである。

 

 一方、F-2の生産完了は、1957年にF-86で始まった日本国内でのジェット戦闘機生産(当初はノックダウン、後にライセンス生産)の歴史が途切れることを意味している。これは三菱重工及び部品メーカーなど関連企業1,100社の経営に大きな打撃になるだけではなく、日本国内における戦闘機製造技術が失われることを意味している。

 

 「戦闘機は戦争の道具だからなくても良い」と思われる方もおられるかも知れないが、戦闘機に求められる高度な技術が民間航空機に導入されることによって、より安全で快適かつ燃費の良い787のような旅客機が開発されるのである。

 

 日本の航空機産業の将来を考えれば、787の機体生産を担当するだけではなく、戦闘機生産のための技術力をも維持、発展させることが、来たるべき純国産中型旅客機開発のための基盤を創る重要な要素なのである。F-22の導入が不可となって以降、FXの選定に大きな遅れが出ているが、国内製造、更には改良開発可能な事を第一条件として、速やかに決定し、導入する必要があると、郷秋<Gauche>は思うぞ。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、稲刈りが進む恩田の森、白山谷戸の田んぼ。恩田の森Nowでは縦位置の写真をご覧いただいていますが、今日は横位置の写真をご覧ください。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

Nikon 1 -郷秋<Gauche>的総括-

 昨日、「そのライバルは?」と題してJ1については書いたのだが、V1について書くのを忘れてしまった。と云うよりも、眠くなってしまったし、実はそもそもV1のライバルはほとんどないのである。 

 

 つまりだ、EVF(電子式ビューファインダー)内臓のミラーレス、ニコンが云うところの「レンズ交換式アドンストカメラ」がほとんど存在しないのである。唯一のライバルはソニーのNEX-71111日発売予定)だが、これはAPS-C2430万画素で、その分価格も130,000円(程度。郷秋<Gauche>調べ。以下、同様)と、ニコンのD7000 18-200 VR II レンズキットが買える程の価格である。しかしだ、V110mmレンズキットだって95,000円もするわけだから、NEX-7だけが高価だと云う訳ではない。所謂「ミラーレス」が、伝統的DSLR(デジタル方式一眼レフ)と比較して全般に高価なのである。

 

 まったくカテゴリが異なるが、リコーのGR Digital IV(高級「コンデジ」。10月中旬発売)72,000円や、ライカX-1APS-Cコンパクト)180,000円、富士フイルムのFinePix X100APS-Cコンパクト)110,000円をV1購入の際に比較検討する「カメラマニア」はおられるかと思う。これらの3台は、いずれも実用品と云うよりは趣味の道具なので、価格とは無関係に比較対象となり得るのである。いずれにしてもV1は、相当カメラに詳しい方が納得の上で購入することだろうから、郷秋<Gauche>があれこれ云う事もないだろう。 

 

 問題はJ1だな。しかし、実はこれとても大して難しい話ではなく、オリンパス・ペンのような、小さくて、可愛くて、簡単で、気軽に持ち歩けるカメラで、でも、オリンパスやパナソニックやソニーではなく、他の人とは違った、あるいはちょっと「通」ぶれるブランドを持ち歩きたいのならば、J1を買えば良いと云う事である。「コンデジ」からの買い替えあるいは買い増しであれば、画質の点でがっかりすることはまず無い。一部のM4/3機と比較しても高感度時のノイズが少ないと云う比較結果もある程である。

 

 さて、総括だが、まずはNikon Rumorsが実施した「ニコンのミラーレス、買う・買わない」投票結果をご覧頂きたい。Nikon Rumorsは、同じ投票を正式発表前と発表後の二度実施している。(詳しくはこちら

 

【正式発表前】

買う:8.67%

買わない:65.74%

決めかねている:25.59%

 

【正式発表後】

買う:7.58%

買わない:78.47%

決めかねている:13.95%

 

 正式発表前とは云っても、ニコンのミラーレスがクロップ×2.7の小さなイメージセンサーを使用するのはほぼ確実だと云う情報が伝わっている状態での投票結果なので、既に「No」が多数を占めていた。発表後になると、それまで態度を決めかねていた人の中かな「No」に流れる人が大量に発生し、圧倒的多数が「買わない」に投票するに至っている。

 

 ただし、上の数字を読む際に留意すべき点が一つある。それは、投票している人の多くが「コアなニコンファン」であると云う事だ。だってそうだろう。ニコン製品の噂情報専門サイトを見て、しかもYesNoをクリックしようと云う人たちなのだから(って、郷秋<Gauche>もクリックした。勿論「No」だ!)。

 

 と云うわけで、いよい結論。既存のニコンDSLRユーザーの多くはニコン1を「すぐには」買わない。買うのは、女性を中心とした、「コンデジ」からステップアップする「ニコン初心者」。売れるのはJ1のみである。だが、徐々にニコンDSLRユーザーがニコン1を購入する動きが出てくる。ようやくこの段になってV1も少しずつ売れるようになって来る。マウントアダプタ「FT1」(今年12月発売予定)を使えば、これまで買いためたNikkorレンズが使えるからである。と云うより、「既に持っているNikkorレンズを活用できるから」と云えば、購入資金の調達が容易になるからである。なんかショボイ結論で申し訳ない。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、柿。24日には暗く沈んだ柿をご覧いただいたが、今日は爽やかな秋の日差しの中の中での柿を表現した(つもりの)もの。ちなみに同じ24日に撮影したもの。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

Nikon 1 -そのライバルは?-

 Nikon 1(ニコン1)の二つのモデル、J1V1はまったく別のユーザー層をターゲットにしていることは既に書いたが、それぞれのライバルになるであろうモデルを見てみよう。

 

 まずJ1。価格は、標準ズームキットが63,000円(程度。郷秋<Gauche>調べ。以下、同様)、Wズームキットが81,000円、ボディのみが53,000円だが、現時点ではボディのみの予約を受け付けている販売店は見当たらない。また、一番魅力的に見える、単焦点10mm F/2.8のキットは存在しない。ちなみにこのレンズ単体の価格は24,000円。

 

標準ズームキットでJ1と近い価格の「ミラーレス」を探すと、なんとペンタックスのQの、しかも標準単焦点レンズキットが61,000円。オリンパスのE-PL3の標準ズームキットが72,000円。ソニーのNEX-5Dの標準ズームキットは72,000円だが、NEX-C3のキットは46,000円と、メチャ安い。

 

DSLR(デジタル方式一眼レフ)まで広げて調べてみると、キヤノンのKiss X5のレンズキットが58,000円、ペンタックスのK-rだとWレンズキットで53,000円。身内の争いとなるが、ニコンD3100のレンズキットは僅か39,000円で、Wレンズキットでさえわずか49,000円。D5100のレンズキットもJ1レンズキットよりも安い57,000円で手に入る。

 

価格調査は、ここまでにしておくが、こうして見ると、ペンタックスQとオリンパスE-PL3の価格の高さと、ソニーNEX-C3と各社のDSLR入門機の安さが際立っていることがわかる。そんな中でJ1は、イメージセンサーが小さい割には高めの価格設定だが、ペンタックスQよりは割安感がある。でも、D3100等のDSLRと比較すると相当高価であるとは云える。

 

ミラーレス(ニコンは「レンズ交換式アドンストカメラ」と主張しているが)とDSLRでは、基本的なコンセプトが大きく異なる。当然用途も変わって来るのだが、現状では何故か「デジタル一眼」として同じカテゴリで語られることが多い。まずここに問題があると、郷秋<Gauche>は云いたい。DSLRとミラーレスを切り離し、別カテゴリのカメラとして捉える必要ある。DSLRとミラーレス、その得意とする撮影のシチュエーションはまったく異なると云って良いのである。

 

果たして自分がどちらのシチュエーションを求めているのかによって、DSLRが良いのかミラーレスが相応しいのかが変わって来る。と云う事で、今日はここまで。明日に続く。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日ご覧いただいたスターフルーツのビニールハウスの隣の畑でたわわに実る、キウイフルーツ。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

Nikon 1 -その成否はCXフォーマットにかかっている-

 Nikon 1(ニコン1)の存在を決定づける最大の要素は、13.2×8.8mm1インチ、CSMOS1010万画素、)と云うまったく新しいサイズにイメージセンサー、ニコンが主張するところの、CXフォーマットのイメージセンサーある。

 

 既に規格化されたイメージセンサーの主なものとしては、一眼レフ用として35mmフルサイズ、APS-Cそしてフォーサーズ(マイクロフォーサーズを含む、以下4/3)と、コンパクトタイプデジタルカメラ用としての1/1.71/2.3サイズであるが、ここに来て、ペンタックスが1/2.3サイズのイメージセンサーを用いたレンズ交換方式のミラーレスカメラを登場させたかと思ったら、今度はニコンからフォーサーズよりも小さなイメージセンサーで、所謂「ミラーレス」、ニコンが主張するところの「レンズ交換式アドバンストカメラ」市場に参入したことにより、成り行きは混沌としてきた。

 

 ニコンがCXフォーマットと呼ぶイメージセンサーのサイズはAPS-C(ニコンDXフォーマット)の1/3(面積比)しかないが、4/3比では1/2であり、より小さな1/1.71/2.3と比べると、それぞれ3倍、4倍となる、実に微妙なサイズと云う事が出来る。

 

なぜ、このような「中途半端」な大きさのイメージセンサーを使ったかと云う事に対してニコンは、「CXフォーマットついては、大きなサイズや小さなサイズを選んだ会社もあるが、長年研究したベストバランスを考慮した。画素数やセンサーサイズ=高画質という時代は終わったのではないか。高画質ながら、カジュアルに撮れるカメラにした」「最初から“1インチというサイズがあったわけではなく、静止画と動画の融合、高速連写、高速動画を実装しつつ、システムの最小化を行なった結果だとしている。」とコメントしている。

 

ニコン1が成功するか否かは、このCXフォーマットが、市場、つまりユーザーに受け入れられるかどうかにかかっていると考えるのは、郷秋<Gauche>のように技術にこだわる者だけで、多くのユーザーは、ストラップまでピンクが用意されたJ1が「可愛い」からと、それがCXフォーマットなのかDXなのか、あるいは4/3なのか等、お構いなしに購入し、やがてニコン1=CXフォーマットが第三のイメージセンサーサイズとして市場に定着するのかも知れない。

 

 このblogの読者諸兄・諸姉なら先刻ご存じの通り、郷秋<Gauche>は幾度となく「デジタルカメラは画素数ではなく、イメージセンサーの大きさだ」と主張してきたことをご存じのはずだ。その主張からすれば、郷秋<Gauche>としてはおいそれとNikon 1に手を出すことはできない。できないことになる。

 

 かつて、オーディオの世界で、オープンリールからより小さな(幅の狭い)、カセットテープへの移行があった。「ナカミチ」と云うメーカーがこの小さなカセットテープに3ヘッドを持ち込み高音質化へのあくなき追求をするなど、業界をあげてカセットテープの高音質化が進む中で、ソニーはオープンリールと同じテープ(1/4インチ)のテープをカセットに詰め込んだ「エルカセット」と云う規格を策定し、いくつかの製品を登場させてが、時代は既に完完全に「カセット」に移行しており、「エルカセット」は認知されることなく、その姿を消していった。

 

 写真の世界では、フィルムのサイズは、シートフィルムかブロニー(6×6等)を経てライカ版(35mm)へと、より小さな規格へと移行していったが、35mmよりも小さなサイズの「ハーフ」「110」などはいずれも生き残れず、フィルム時代の最後期に登場したAPS-Cは、その規格が定着する以前に時代はデジタル化へと移行し、その名称のみがイメージセンサーのサイズとして残り、今に至ることとなった。

 

 オーディオと写真、その記録メディアとしてのテープとフィルムのサイズについて、極簡単に記したが、それは、ある製品が採用した記憶メディアの規格がどのようなものであったのかが、その製品の成否に大きく関わったと云う、歴史的事実ををご理解いただきたいためである。

 

 果たしてニコンのCXオーマットが市場に受け入れられるのかどうかは、既に発表されたV1J14本のレンズ以外に更に魅力あるモデル、コンセプト的に、デザイン的に、技術的にあるいは価格的に、どれ程魅力ある製品をニコンが途切れることなく提供出来るのかにかかっていることだろう。これから23年のニコンの動向に目が離せない郷秋<Gauche>であるな。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、台風15号通過後に訪ねた川崎市麻生区の温室。屋根が吹き飛ばされた温室の中では、何故かマンゴー、パッションフルーツと云った熱帯の果樹が栽培されていた。これはその一つ、スターフルーツ。初めて見聞きする果樹だが、切ってみれば、成る程、星の形をしていそうな果実である。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

恩田の森、更新

 本日、恩田の森で撮影しました写真をこちらに掲載いたしましたので、ぜひご覧ください。
恩田の森Now 

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

Nikon 1 -V1とJ1の違い-

 天と地ほども違うと云うのはオーバーだとしても、D3SD3100くらいは違う。いや、価格差から云うと、D7000D5100程の違いか。そうは云っても、V1J1基本的には同じ。同じと云ってまずければ二卵性双生児程の違いだ。一卵性双生児は実に良く似ているが、二卵性双生児は兄弟姉妹程の似かたである。V1J1は姉妹機なのである。

 

V1J1、同じもの

 ニコン1マウントと呼ばれる、レンズマウントが同じ。10.1MP1010万画素、13.2×8.8mmCSMOS)のイメージセンサーが同じ。EXPEED3と呼ばれる画像処理エンジンが同じ。

 

V1J1、違うもの

 同じものは3つだが、違うものはたくさんある。まずはコンセプトが違う。だからV1J1は双子なのではなく姉妹なのである。ニコンのカタログによれば、V1は「ファインダー搭載のプレミアムカメラ」だが、J1は「フッショナブルなプレミアムカメラ」だ。二つのコピーからは、違いはファインダーの有無や2色と5色と云うボディカラーの違いだけかと思い勝ちだが、それ以外にも、違いは実はたくさんある。

 

 主としてファインダー(EVF)の有無によって、当然のことながらボディの大きさが違う。V1113×76×43.5mmに対して、J1106×61×29.8mmと、横・高さ・奥行(厚さ)共に確実に小さい。

 

 V1には電子制御上下走行式フォーカルプレーシャッターと電子式シャッターの両方が装備されるが、J1は電子式シャッターのみとなる。

 

 モニターはいずれも3インチのTFTだが、V1の約92万ドット(30万画素)に対してJ1は約46万ドット(15万画素)とスペック(コスト)ダウンされている。

 

 J1には無い機能として、V1にはマルチアクセサリーポートが装備され、ここに専用のストロボとGPSユニットを装着することが出来る。また、外部ステレオマイクの為の実時ジャックが用意されている。

 

 唯一、J1にあってV1にないものは内臓式のストロボである。

 

EVF搭載、機械式シャッター搭載、モニターの高画素化に伴う消費電力増大に対応して、V1にはDSLR(デジタル方式一眼レフ)D7000と同じ大容量のバッテリー、EN-EL15が使用されるが、J1にはEN-EL20と云う、J1と共に登場した新しい比較的小型のバッテリーが使用される。バッテリーが違うから、V1J1の二台持ちは苦しい。バッテリーの違いだけが要因ではないが、バッテリーとSDカードを含んだ重量は、V1383gに対してJ1277g106g軽量である。

 

 以上の装備の違いの結果、大きさ・重さだけではなく、その価格もかなり異なっている。予想される価格(ボディ)はV181,000円に対して、J154,000円で、価格差は27,000円である。ちなみに、今現在、yodobashi.comではV1J1いずれもレンズキットの予約受付のみとなっている。

 

 最初に「価格差から云うと、D7000D5100程の違い」と書いたが、実は実売価格もそれぞれD7000D5100(いずれもボディのみ)に極近いV1J1なのである。ボディの価格はD7000D5100並みだが、専用のニコン1マウントのレンズは、10-30mmの標準ズームが19,000円程度、30-110mmの望遠レンズが24,000円と、DXフォーマット用のレンズと比較し、相当廉価である。イメージセンサーが小さい事のメリットはこういうとことにも現れる。

 

 さて、ここまでV1J1の違いを概観したが、この二台がまったく別のユーザーを想定したカメラであると云うことがお分かり頂けたことだろう。V1はニコンDSLRユーザーのサブカメラ、特にバッテリーを共有できるD7000のユーザーを想定していることだろう。そしてJ1はオリンパスのE-PL3と同じユーザー層をターゲットにしていることは間違いない。

 

ちなみに、実は、E-PL3レンズキットよりもJ1レンズキットの方が1万円安い。イメージセンサーの大きさが違うとは云え、ほぼ同スペックのカメラなのに、オリンパスよりもニコンの方が安いって、これは随分とびっくり仰天なことであるぞ。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、採る人もないままに実る柿。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

Nikon 1 -判りにくいネーミング-

 このページに書いてはあるが、判りにくいネーミングである。一体全体、Nikon(ニコン)から登場した「ミラーレス」の名前はNikon 1なのか、V1あるいはJ1なのか。このページに書いてあるのは、ようするにこう云う事のようだ。 

 

 「Nikon 1」は、ニコンが既に展開しているDSLR(デジタル方式一眼レフ)の「D」シリーズ、コンパクトタイプデジタルカメラ(世の中では「コンデジ」と呼ばれることが多い)の「COOLPIX」シリーズに次ぐ、第3のブランド名である。つまり、「COOLPIX S9100」と呼ぶように、「Nikon 1 J1」あるいは「Nikon 1 V1」と呼べばいい訳だな。ちなみに「1」は「いち」ではなく、「ワン」と読む。 

 

 「Nikon 1」と云うネーミングについては、「0(ゼロ)から「1(ワン)」を生み出し、デジタル世界を牽引すると云う思いを込めて採用したとのこと。「1(ワン)」が余りにも短い音で、収まりが悪いように思うのだが、常に「ニコン・ワン」と呼べば、それはそれで落ち着くか。しかし、何故「1」一文字なのか。それはもう「F」を意識してのこと以外には考えられない。ニコンが「F」で一眼レフの世界で不動の地位をものにしたように、「1」でも大きな成功を収めたいと云う願いを込めての事であろう。

 

 さて、ここまで読まれて、お気づきになられたことと思うが、今日の記事に限っては、「Nikon 1」ではなく「Nikon 1」と、Nikonの文字をイタリックで表記している。Nikonのロゴがイタリックになったのは1988年に登場したF4の時からだと記憶しているが、そのロゴタイプを模してのことである。

 

今回登場した「Nikon 1」のNikonの文字は当然イタリックな訳だが、その後に続く「1」は立体。J1V1の正面向かって左側に「Nikon」のロゴがあり、その下に大きく「1」の文字が配されているのだが、どうも一体感に欠ける感じ。「読み」と同じく、デザイン上も何とも収まりが悪いように思えてならない郷秋<Gauche>なのだが、読者諸兄・諸姉はどう思われるだろうか。個人的には、例えばフラクトゥール体のような、デザイン性の高い書体で「One」と書いた方が良いように思えてならない。

 

 ニコンは、先に紹介したページで、「レンズ交換式アドバンストカメラは、新デジタルカメラシステム『Nikon 1』のカテゴリー名称です」と書いているが、この意味が解りにくい。何度か読んでみると、ようするに「新デジタルカメラシステム、『Nikon 1が属するカテゴリーの名称」と云う意味のようである。つまり、ニコンは「ミラーレス」ではなく「レンズ交換式アドバンストカメラ」と云うカテゴリ名を自ら創設・提案したと云う事なのである。

 

52年前に、「F」で一眼レフの世界を切り開き、長く王者として君臨しているニコンだが、「ミラーレス」の世界では、オリンパスとパナソニックの、更にはソニーの後塵を拝すことになった。だからなのだろう、M4/3でもAPS-CでもないCXフォーマットで「ミラーレス」市場に参入したのは。だからこそ、「ミラーレス」と云う、既に手垢の着いたカテゴリ名ではなく、「レンズ交換式アドバンストカメラ」と云う、新たなカテゴリ名が必要だったのだろうな。

 

最初のミラーレス機登場から3年経つ今、後発の「Nikon 1 J1 & V1」が果たしてどれだけのシェアを握ることが出来るのか、それはそれは楽しみな、郷秋<Gauche>である。
 

 

  

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、台風15号通過後の一昨日に歩いてみた、川崎市麻生区岡上で見かけたビニールハウス。2棟のビニールハウスの屋根が見事に剥ぎ取られていた。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

相模原で生まれた『遙かな友に』

『遙かな友に』 作詞・作曲:磯部 俶(1917-1997

 

静かな夜ふけに いつもいつも

思い出すのは お前のこと

おやすみ安らかに たどれ夢路

おやすみ楽しく 今宵もまた

 

明るい星の夜は 遙かな空に

思い出すのは お前のこと

おやすみ安らかに たどれ夢路

おやすみ楽しく 今宵もまた

 

さびしい雪の夜は いろりの端で

思い出すのは お前のこと

おやすみ安らかに たどれ夢路

おやすみ楽しく 今宵もまた

 

 今日の神奈川新聞に「『遙かな友に』誕生60年、作曲者の功績たたえ合唱祭」と云う記事があった。学生時代に、郷秋<Gauche>も随分歌った『遙かな友に』が、現在の相模原市緑区青根(旧津久井郡津久井町青根)で生まれたのだと云う。

 

 1951年の夏に、青根にある「夫婦園キャンプ場」で合宿をしていた早稲田大学の男声合唱団「グリークラブ」。就寝時刻になっても騒がしい学生に対して、指導していた磯部氏が、就寝前に静かなひと時を作り、ゆっくり眠るようにと、即興で作ったのがこの『遙かな友に』とのこと。

 

 で、『遙かな友に』の事を書きながら郷秋<Gauche>頭の中に浮かんできた歌は、何故か『夜のうた』。

 

『夜のうた』 作詞:阪田寛夫 作曲:佐々木伸尚

 

暗い地球に あかりがともる

光の輪のなかに ほほえみがある

さびしいけれど ひとりぼっちじゃない夜

おやすみ今日の日 おやすみ仲間

 

霧が川から 静かにのぼる

おまえの窓の灯も やさしくうるむ

さびしいけれど ひとりぼっちじゃない夜

おやすみ今日の日 おやすみ仲間

 

 しかしこの二曲、勿論どちらも素晴らしい名曲であるが、歌えば歌う程、歌詞も旋律も、その印象が実に良く似ていると思うのだけれど、どうだろうか。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、18日に上野に出かけた時に撮ったもの。場所は、東京文化会館の地下。実は、チェロのリサイタルを聴きに行ったのだが、終演後ちょっと楽屋にお邪魔した時に撮ったもの。東京文化会館の地下にある楽屋フロアーの極太柱に書かれた「落書き」、いや、世界中から東京文化会館を訪れた演奏家のサインの数々。(ほんの僅かの)有名(多数の)無名の演奏家のサインの数々。こういう「落書き」は、見ていて楽しい。

 

 そうそう、件の記事の主旨は、今年もまた、故磯部氏の功績をたたえる合唱祭が25日に現地で開催されると云うもの。問い合わせは実行委員会事務局042-780-1403とのこと。

コメント ( 2 ) | Trackback (  )

Nikon 1(One)登場

 予てからの噂通り、Nikon(ニコン)からレンズ交換式アドバンストカメラ(Advanced Camera with Interchangeable Lens、ニコンが主張する、デジタル一眼レフ、コンパクトデジタルカメラに次ぐ、第三のカテゴリ・シリーズ)、V1J1が発表された。

 

両機種は基本的には同じ「ニコン1マウント」とCXフォーマットと呼ばれるイメージセンサー(クロップは×2.7)、画像処理エンジンを持つが、V1はやや大型のボディに内臓式EVFを備える上級機種で、増大する電力消費に対応してより大きなバッテリ―を使用する。

 

 J1V1より小型のボディでEVFが非内臓となる代わりにフラッシュが内臓される。小型軽量のバッテリを使用することと相まって、V1より100g以上の軽量化を達成し、五つのボディカラーを用意するなど、明らかに「女子カメラ」を意識した仕様。標準ズーム、望遠ズームにもボディカラーに合わせた五つのカラーリングを施す念の入れようである。

 

 V1と各社の競合機種と比較すると大きさ、重さ共にオリンパスのE-P3に近く、J1は、ソニーのNEX-5Nに近い。ただし、オリンパスのペン、ソニーのNEXと最も異なるのが、CXフォーマットと呼ばれるクロップが×2.7の、小さなイメージセンサーである。

 

 その小さなサイズのイメージセンサーを使用する中で、画質、高SN比、高感度等のバランスをとった結果が1010万画素、ISO 3200と云う、今どき珍しい程の低画素数、低ISOと云うスペックであるが、これこそがニコンが自信を持って送り出す、ニコンが考える最良のトータルクオリティなのだろうと、郷秋<Gauche>は理解した。

 

 今日のところは、噂通りニコンから「ミラーレス」が登場しましたと云う、第一報。詳細はニコンの公式サイト他を参照頂きたい。この「ニコン1」の意味するところ、各メーカーから出ているミラーレスの中でのポジショニングあるいは差別化などについて、明日以降、折に触れて考え、書いて行くつもりである。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日に続いて、JR上野駅構内で撮影したもの。歴史的建造物が好きな郷秋<Gauche>にとって、古い建物の特徴を生かしながらリニューアルを果たした上野駅はなかなか興味深い建物である。また、折を見てゆっくり見て回りたいのもである。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

カメラファン注目のXデイ

 明日は921日。世界中カメラファン注目のXデイ。そう、Nikon(ニコン)から、同社にとって二つ目となる、まったく新しいマウントを持つミラーレスカメラが発表される日である。しかしなぁ、期待大であった前回の「Xデイ」は、「大山鳴動して鼠六匹」だったから、今回も余り期待が大きいと、がっかり度合いも大きくなる。 

 

 もっとも、ニコンからは先の期待外れのXデイ」に2011年秋冬物のコンパクトカメラが出尽くしているから、もうミラーレスカメラしか出る物が無いのも事実だ。まかり間違って、D700D3の後継機が出たりすれば、それは「嬉しい誤算」と云う事になるが、まっ、そう云う誤算は無いだろうな。 

 

 しかしだ、SankeiBizBusiness Liveによれば、明日は、日清食品の「ハイブリッド太麺堂々」の発表会は予定されているが、ニコンのミラーレスカメラ発表会の予定は掲載されていない。ニコンの広報も、日清食品並みにしっかり仕事をしてくれないと困るんです。日清食品の「ハイブリッド太麺堂々」は売れたけれど、ニコンンの「ミラーレス」は売れたかったでは困るでしょ、ニコンさん(^^)

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、JR上野駅構内のパンダたち。実は一昨日、ちょいとした用事があって上野まで出かけたのだが、上野はパンダで溢れていた。これは上野駅構内の食品店に「いた」パンダたち。郷秋<Gauche>はまったく興味が無いが、東京都知事が、馬鹿じゃないかと思える程に、パンダパンダと騒いでいた訳が解った。何故か上野界隈の経済は、パンダで活性化されるのである。それが東京都全体の活性化にどれ程貢献していのかは、謎だが。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

福島県産の花火は汚染されている?

 18日、愛知県日進市で行われた東日本大震災復興支援を掲げた花火大会で、打ち上げられるはずだった福島県産の花火80発が、「放射性物質をばらまくのか」「安全は確認しているのか」などの苦情や問い合わせが電話やメールで寄せられたために、打ち上げられずにお蔵入りとなったとの報道。

 

 被災地支援のはずの花火大会が、福島県産物に対する風評被害を助長する結果となった。打ち上げ花火を買う市民はいないだろうが、本来であれは福島県産の桃や葡萄、梨を購入する愛知県民、日進市民は多かったはず。その多くの県民・市民に、支援どころか福島県産物は放射能に汚染された危険なものであると云う風評をばらまいた、そんな日進市の花火大会であった。

 

 「放射性物質をばらまくのか」「安全は確認しているのか」などの苦情や問い合わせは20件程あったと云う事だが、こう云う方々は、福島から来たと云うだけで「近寄るな」とか、福島ナンバーのクルマにはガソリンを入れないとか、そういう人たちなのだろうか。例えば、観光で訪れた磐梯高原あるいは会津若松で、数多い会津各地の温泉町で、愛知県民や日進市民だと云う事だけを理由に、もしホテルや旅館での宿泊を拒否されたら、彼らはどう思うだろうか。

 

萩野幸三日進市長は「打ち上げられない結果に至ったことは残念で、関係者に深くおわびしたい」とコメントしているようだが、取り分け「東日本大震災復興支援」を掲げた花火大会で、福島県産の花火が打ち上げられなかったことにより、福島県民の心が傷つけられたことに、日進市民を代表する市長が言及していない、気付いていないのは残念としか云いようがない。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

ペンタックスからQとは別のミラーレス、更にプリンタも!

  時事通信社(jiji.com)によれば(see here)、ペンタックスは、先頃発売した「Q」とは別に、より大きなイメージセンサーを持ったミラーレスカメラシステムを開発中との事。ただし、肝心なイメージセンサーのサイズについては、オリンパスとパナソニックが採用するマイクロフォーサーズ(M4/3)なのか、ソニーが採用しているAPS-Cなのかは不明。

 

明後日(921日)にはNikon(ニコン)からM4/31/1.7の中間サイズと云う、まったく新しいフォーマットのイメージセンサーを採用したミラーレスカメラが登場する(はずだ)が、ペンタックスの「Q」が1/2.3を採用し、DSLRAPS-Cを採用していることを考えた時、ニコンのミラーレスのような、その中間サイズを採用する可能性はあるだろうか。

 

一番可能性が高いのは、既存のレンズを利用可能なAPS-Cではないだろうか。これなら、よりコンパクトなボディのために専用のレンズを数本用意するだけで良く、あとはAF含め完全互換可能なマウントアダプタを介して既存のKマウントレンズを、更には645マウントレンズも使用することができる。

 

M4/3を採用した場合にも同じようなことが云える。つまり、コンパクトな標準ズームと、広角系ズーム、M4/3のイメージサークルに合わせたフィッシュアイ等、標準・広角系のレンズを数本用意し、望遠系は完全互換可能なマウントアダプタを介して既存のKマウントレンズ等でカバーする。勿論オリンパスやパナソニック製レンズを利用することができるから、ユーザーとしては選択肢が大きく広がることになるから、M4/3と云う選択も捨てがたいものがある。

 

しかしだ、ニコンやキヤノンのような大メーカーならいざ知らず、ペンタックスのような小振りなメーカー(ブランド)が、645KQ3つに加え、更にもう一つのマウントを開発しようと云うのだからこれは大したものである。リコーと云うバックが付いての話ではあろうが、開発そのものは「Q」と共に、リコーによる買収話し以前に始まっていたことだろうから、驚くばかりである。

 

さて、もう一つの驚きは、ペンタックスのプリンタ市場参入である。これはリコーのプリンタ技術で開発し、ペンタックスブランドで販売すると云う事だろう。リコーのプリンタと云えば、オフィス用のレーザープリンタを思いだすが、実は密かに(かどうかは知らないが)、「ジェルジェット」を名乗るインクジェット方式のプリンタも製造していたのである。

 

エプソンとキヤノンの二社により寡占化されているインクジェットプリンタ市場に、あえてペンタックスブランドで参入しようとは、リコーも大英断を下したものである。カメラ本体だけではなく、プリンタで後押しをしてでも、ペンタックスをニコンやキヤノンに伍すブランドに育てたいと云うリコーの思いは、本物かも知れないな。3年後のペンタックスが楽しみである。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、秋明菊(しゅうめいぎく)。京都の貴船山中に多いことから、貴船菊(きふねぎく)の別名も。かなり古い時代に中国から渡来し、今では野生化もしている。「菊」の名が付くが、実はキンポウゲ科。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )
« 前ページ