Music Baton

 いつもblogを拝見させていただいているguwaさんから「Music Baton」を託されましたので、ひとつ、やってみましょう。でも、いつもお訪ねくださる150名程の方のうち、約140名の皆さんにとっては余り面白いものではないかも知れませんので、その折にはどうぞ読み飛ばして、明日をお楽しみにということでよろしくお願いいたします(^^;。

1.コンピュータに入っている音楽ファイルの容量
 0.00MBです。ほらね、のっけからつまらないでしょう。ごめんなさいです。音楽は丸いものをクルクル廻して聴くものと昔から決まっておるのですよ。郷秋<Gauche>的にはということですが。それも直径12cmのキラキラしたのではなく、30cmの黒いヤツが良いのです。そう言いながらも最近では12cmの方が持っている枚数も聴く回数も多くなってきました。12cmが700枚、30cmが600枚程ありますが、これをデータ化するといったに何ギガになるのでしょうか。

2.今聴いている曲
 バッハの無伴奏。鈴木秀美さんの演奏で2番(BWV1008)を聴いています。

3.一番最近買ったCD
 「Ravel & Chausson Piano Trios / Pascal Roge(Pf), Mie Kobayashi(Vn), Yoko Hasegawa(Vc)」1枚とサイン入りの「ナチュラル / 長谷川陽子」5枚を宅配してもらいました。「ナチュラル」はちょっとしたお礼に差し上げるのに手頃なので常備しております。
長谷川陽子さんは郷秋<Gauche>が応援している素晴らしいチェリストです。こちらにオフィシャル・サイトがありますのでぜひご覧ください。

4.よく聴く、または特別な想い入れのある5曲
 5曲というところがミソですな。何曲でもと言われるとなかなか出てこないものも、絞らないといけないとなると悩みます。順位は付けられないので1-2-3じゃなくて、A-B-Cです。

A.J.S.Bach / 無伴奏チェロ組曲 BWV1007-1012
 チェロ一本で宇宙までをも表現するこの作品は人類の財産です。チェリストなら誰でもがこれを弾き、これを録音して初めて一人前と認められると言っても過言ではない程の名曲中の名曲。ですから数多の演奏家が多くの録音を残しており、誰のものが好みかと聞けば十人十色、百人百色、千人千色もオーバーではないほどです。

B.Gaspar Cassado / 無伴奏チェロ組曲
 この曲をご存知の方は余り多くないことと思いますが、演奏家が作曲家でもあった最後の時代に生きた、スペイン生まれのチェリストにして作曲家、ガスパール・カサドの代表作です。カサドについては私の別サイトをご覧ください。このところメンテしてない・・・

C.Beethoven / 荘厳ミサ曲 op.123
 学生時代に、これ、歌いました。難曲です。もう一度歌いたいです。

D.J.S.Bach / ゴルトベルク変奏曲 BWV988
 この曲については6月3日にblogに書いておりますのでこちらをクリック!してご覧ください。ピアノやチェンバロといった鍵盤楽器で演奏されることが多い作品ですが、近年ではありとあらゆる楽器での演奏を聴くことが出来ます。

E.母校(大学)の校歌 / 田尾一一作詞・岡本敏明作曲
 金田一春彦も絶賛した、歌詞も曲も素晴らしい、知る人ぞ知る「校歌の名曲」です。国歌・校歌と言えば「斉唱」されるのが普通ですが、この校歌は常に混声四部合唱で歌われます。ホント、いい曲なんです。

5.バトンを渡す5人
 これが、ムズカシイ・・・。ここに置いときますので「面白そう!」と思った方、どうぞお持ち帰りください。


 今日の1枚は、唐辛子(トウガラシ)の花。最近は鑑賞用の唐辛子を寄せ植えに使ったりすることも多いようですが、これは本来の目的のための唐辛子です。同じナス科のピーマン(太って辛くない唐辛子?)の花によく似ていますよね。

[ 撮影 : すみよしの森 ]
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アブナイ、アブナイ

 何がって、オークションですよ。欲しいもがあると、何としても手に入れないと気がすまない郷秋<Gauche>。だからオークションではついつい頑張り勝ちなのです。それがイカン、イカン、なのです。

 実はしばらく前からNikonEMという、もう25年も前に作られたカメラが欲しくて探しておったのです。勿論Yahoo! Auctionsではアラートも設定して新たな出品があるたびにチェックしていたのですが、数日前に良さそうなEMが出品されたのです。

 何故EMなのかと言えば、実はモータードライブMD-E付きのEMを1台持っているのですが、つい最近シャッターがレリーズできなくなってしまったのです。このEM、電子式のシャッターを持っているのですがこれが動かないのですよ。本来ならばシャッターボタンを半押しするとファインダー内の露出計がその時の絞りの応じたシャタースピードを表示し、更にボタンを押し込むとカシャリといくはずなのですが、これがいかないのです。

 もう四半世紀前の電子式カメラですからさすがにNikonでも修理を受け付けてくれません。街の修理やさんは受けてくれるかも知れませんが相場は20,000円程らしいのです。配線の引き直しくらいなら直る可能性もあるけれど、肝心要の電子部品が壊れていたらアウトです。それならばいっその事程度良好の中古品を買ったほうが良いのではないかということになった訳ですな。

 ついさっきまで入札していたのは程度良好のEMに50mm F1.8付きのもの。17,000円まで入札したのですが郷秋<Gauche>としてはそこで終了。結局18,500円で落札となったようです。薄型の50mm F1.8付ですから19,000円まで粘っても良かったかも知れないけれど、考えてみれば50mm F1.8は持っているし、間もなく発売らしいD200のための資金も貯めておかなければならないし。落札とならなくて良かったと、いまは胸をなでおろす郷秋<Gauche>なのでありました。アブナイ、アブナイ。

 ホントに欲しくて良いものならある程度の値段でも手に入れたいと思うけれど、いいものを安く手に入れるのもオークションの楽しみですからね。気長に出物のEMを探したいと思います。

参考:Nikon EMは当時のNikonのフラッグシップ、(と言うことは世界一の一眼レフ)F3と共に1980年に発売された小型・軽量(Nikonで初めて上下カバーにプラスチックを用いた結果460g)の絞り優先AE(自動露出)専用機です。F3同様ジウジアーロのデザインで、F3とセットで持っていたいGood Designな一眼レフなのです。


 今日の1枚は、一か月前から気になりながら雨やら何やらで撮る機会がないままになっていたこの花。すみよしの森の民家の庭先で咲いていたものですが、残念ながら名前がわかりません。
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久しぶりの晴れ間

 スカッとした秋晴れとまではいきませんでしたが、久しぶりに明るい森を歩いてきました。朝起きてまずは天気予報を調べたのですが、予報は昼頃から雨となっていました。先週は雨に降られて途中で戻ってきていましたので、また同じことになると嫌だなと思っているうちに雲間から陽が差して来ましたので思い切って出かけてみました。

 結果はと言えば、出かけて正解。晴れたり曇ったりのまずまずの天気で、久し振りに雑木林や竹林の中も歩くことができました。雨の日にはクルマで森の周りを回って、余り歩かずに写真を撮ることの出来るポイントを幾つか抑えるのでが、傘を差しているとマクロ・レンズや三脚を使った撮影はどうしても億劫になってしまうので写真がワンパターンになってしまいがちです。



久しぶりの日差しの中で撮った今日の1枚は、バラ。

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらにも掲載しておりますのでぜひご覧ください。
恩田Now 
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Nikon D200登場間近?

 10月28日発表とどこかのblogに書いてあったので、怪しいとは思いながらもついつい心待ちにしてしまった郷秋<Gauche>でありましたが、やはり期待通りとは行きませんでした。が、イマさんのblogでこんなものが紹介されていたのでビックリ。まずはこちらのサイトをご覧ください。

 それにしても余りにもリアルではないか!APS-CサイズのCCDで1020万画素、ディスプレイは2.5インチで、1699.95ドルなんだって。値段まで出ている。郷秋<Gauche>的にはD200よりも気になるのは、(HPによれば)同時に発売になるらしいデジタル方式一眼レフ専用の「AF-S VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6 G ED DX」だな。200mm(35mm換算だと300mm)の時にF5.6というのはちょいと暗いけれど、27mmから300mmまで交換なしで使えるのはありがたいぞ。


 さて、今日の1枚は、一昨日の写真の好評に気を良くした郷秋<Gauche>の、またまた珍しい「人」の写真。しかも今日は前から。でもやっぱり人は「添えもの」。
[ 撮影:いつもの東京都下某所 ]
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AIRBUS A380 vs Smart for Two

 昨日の日経にこんな全面広告が載っていました。


 このところ時折見かけるエアバス社の超大型・総二階建てのジェット旅客機、A380の広告だ。世界中のエアラインからかなりの注文を受けていよいよ本格的な生産に入るわけだが、何故か日本のエアラインからはまったく注文がないのです。そこで、こんな広告を出すことになったわけですね。

 ご覧の通り左半分にA380のおきな鼻先があり、右下に小さく配されているはスマート フォー・ツーです。そして、写真では小さくて読めないのですが右上にはこんなことが書かれているのです。

 「燃費に関して言えば、ライバルは車です。(中略)乗客一人あたりの燃費でコンパクトカー級の効率を誇り(後略)

 日本のエアラインが国内線用に導入すれば800名以上が載れる超大型ジェット旅客機と4人乗りの乗用車の燃費を比較するなんて、無茶な!と思われる方も多いはず。だがしかし、そんな無茶な比較をした人がいるんです。2年も前に。それは、不肖、わたくしめ、郷秋<Gauche>です。実は2003年の10月29日、blog化以前の「独り言」に書いているのです。以下に転載いたします。

-----ここから転載-----

 はいっ、今日は皆さんお待ちかね「旅客機のお値段シリーズ第2弾!燃費編」です(^^)。 とは言ったもののなかなか関係のデータが見つからず結構苦労しました。クルマの燃費データならばディーラーに行ってカタログをもらってくれば書いてあるし(ただし現実的ではない)、手もとに30年分あるCG誌を見れば一目であるが、飛行機の燃費をズバリ掲載している資料はなかなか見つからない。考え方としては公表されている航続距離と登載燃料重量から割り出す方法があるが、これもなかなか大変だ。そんな中でようやく見つけたのがSAS(Scandinavian Airlines)のWebsiteに掲載されていたデータです。

 ここにはSASが運行している全機種のスペックが掲載されているが、この中に燃料消費量として「liters/seat/km」という単位を使って燃費に関するデータが表示されている。ボーイング767-300ER(注1)の燃費は「0.038」と記されている。

 つまり、1席を1Km飛ばすためには0.038リットルの燃料が必要であるという意味である。SASの767-300ERはその用途(運行距離)によって3種類(188席-242席)のコンフィギュレーション(座席配置)が存在するが、近距離用の全席エコノミーで最大席数のタイプを例に取れば242席なので1Km飛ぶためには9.196リットルの燃料が必要だと言うことになる。

 この数値を日本でクルマの燃費をあらわす時に使われている1リットル当たりの走行(飛行)距離に直してみるとおおよそ0.1Km/l(正確には0.10877)となる。
 これは、たとえば羽田から福岡までの906Km(566マイル)を飛ぶためには8331.576リットル(ドラム缶約42本分)の燃料を必要とするということである。

 郷秋<Gauche>の愛車Peugeot306の高速道路巡航時(実速度は内緒!)の燃費はおおよそ12Km/lなので搭乗(乗車)者数に係わりなく飛行機あるいはクルマそのものの1リットル当たりの飛行(走行)距離には110倍の差があるということになる。

 しかしである、767-300ERは242名も乗れるが、306には4人しか乗れない。そこで搭乗(乗車)者数当たりの必要燃料量を表したのが表1および表2である。

表1:767-300ERの搭乗者数別1人当たり1Kmの飛行に必要な燃料
1名搭乗時     9.196リットル
2名搭乗時     4.598リットル
3名搭乗時     3.065リットル
4名搭乗時     2.299リットル
10名搭乗時     0.920リットル
100名搭乗時 
   0.092リットル
200名搭乗時 
   0.046リットル
242名搭乗時     0.038リットル

表2:306の乗車人数別1人当たり1Kmの走行に必要な燃料
1名乗車時     0.083リットル
2名乗車時     0.042リットル
3名乗車時     0.028リットル
4名乗車時     0.021リットル

注2:表1・表2ともに1名搭乗(乗車)時と定員フル搭乗(乗車)時の重量差による燃費の違いは考えないものとする。

 さて、上の2つの表の読み方を考えねばならないが、それほど難しいことではなかろう。

 767、306共に1名搭乗(乗車)の時(あるいは乗客ゼロの時と言い換えてもいい)にこそ110倍もの燃費の差が生じるが、767に110名の乗客があれば、306で1名乗車(運転手、つまり郷秋<Gauche>だけのときだ)の時と1人当たりに必要な燃料量が同じとなることがわかる。つまり、767に110名が搭乗している時と、郷秋<Gauche>が1人で306を運転している時の燃費効率は同じだということだ。

 郷秋<Gauche>が1人で306を運転して福岡まで行こうとすると、東名・名神・中国・九州の各高速道路を経由しその走行距離は1,094.6Km、通行料金は21,750円、所要時間は13時間41分らしい(日本道路公団のハイウェイナビゲータによれば)

 ガソリン代はおおよそ10,000円かかるので所要経費は約32,000円(更に途中で少なくとも2回の食事が必要だ)。767で飛べば(家から羽田までの時間・待ち時間を考えても)4時間、約32,000円(正規片道運賃)だ。果たしてどちらがお徳で効率が良いものやら・・・。

注1:ボーイング767は200-300席クラスのワイドボディー(機内の通路が2本)の双発中型機で200型、300型、300ER型など席数、航続距離によって数種のタイプがある。国内ではANAでは合計50機ほどを保有し北京、ホノルルなど中距離国際線には長時間の洋上飛行も可能な長距離型の300ERを、国内ローカル線では200型、300型を運行するなど同社の主力機種となっている。JALにおいても合計30機を運行し、中近距離の国際線、国内ローカル線に就航している。またスカイマーク・エアラインズ、エア・ドゥでも運行されるなど、日本の空の主力機として活躍している。

-----転載終了-----

 いかがでしょうか。A380の燃費がどのくらいなのかはわかりませんがこれまでの大型機に比べて12%燃費が良くなっていると主張していますから、広告に謳ったコンパクトカー並の燃費というのは本当なのかもしれないな。
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Good Design

 今年のグッドデザイン賞(Gマーク)が発表になった。2005年度のグッドデザイン大賞に選ばれたのはなんとインスリン用注射針(テルモ)だ。先端の太さわずかに0.2mmという極細注射針で「蚊に刺された程度の痛み」しか感じないのだという。見た目のデザインというよりもその機能性により受賞したものなのだろう。

 グッドデザイン金賞を受賞した14点の中にはiPOD miniやらヤマハの電動バイクなど、既になじみの商品もある。選考対象となる商品等の発売(発表)時期の関係もあるんだろうけれど、iPODについて言えば、miniよりもnanoの方がGoodなDesignだと郷秋<Gauche>には思えるけれど、どうだろう。郷秋<Gauche>のblogは何故か金沢方面の方が良くご覧くださっているけれど、建築・環境デザイン部門では金沢21世紀美術館も選ばれていましたね。めでたしめでたし。

 1957年度のスタート以来、49年もの間優れたデザインに対してGマークが与えられて来たそうだけれど、この間の全受賞数がなんと31,000件あるのだと。年平均632件だ。今年はと言えば598社1,158件が受賞して。グッドなデザインに賞を与えることの意義は大いに認めるけれど、チョイト受賞数が多過ぎはしませんかね。これだけ数があるとGマークの有難味も薄まり加減?

 今年は郷秋<Gauche>も愛用する、ニコンの一眼レフ用レンズ(ニッコール・レンズ)も35mmフィルム方式一眼レフの最高峰、F6と共にGマークを受賞している。設計の新しい14mmF2.8の超広角から500mmF4の超望遠までの10本だけれど、郷秋<Gauche>はこのうちの3本を持っておるぞ。残り7本の中にもう2本欲しいレンズがあるけれど、こちらはちょいと高くて宝くじでも当たらないと買えないな。トホホ。

 グッドデザイン賞に興味をお持ちになった方はこちらをご覧ください。ただしサーバーがスッゴク2遅いです。どうもシステムデザイン(か回線の環境)がGoodではないようです。


 さて、今日の1枚は、郷秋<Gauche>の写真にしては珍しい「人」の写真。でも後ろ姿。人物写真ではなくて「人のいる風景」写真だな。

[ 撮影:いつもの東京都下某所 ]
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考える人、読まない私

 毎号紹介しているような気がする新潮社の季刊雑誌『考える人』の2005年秋号が一か月前に出ていたのに気が付いた。いや、この書き方は正確ではないな。勿論発売日に買ってはいたけれど、発売・購入から一か月を経てようやく読む時間が取れたのです。

 郷秋<Gauche>はクルマの月刊雑誌を3誌定期購読しているけれど、こちらもこのところ積み上げたままで、先月号どころか8月発売の号さえろくに目を通していないような状態。今年はナンだかすごく忙しい、というより慌しいというのかな、ゆっくりと流れていく時間を手にとって確かめるようなゆとりがないんだな。これではまるで人生の浪費ではないか。いかん、いかん。

 さて、『考える人』。いかに季刊とは言え発売から一か月も経っていては記事の紹介もないだろう。と言う訳で今日は「次号」のお知らせ。『考える人』の次号は12月28日発売だ。おいおい、随分と暮れも押し迫っての発売ではないか。年末の大掃除も終わったところで一杯やりながらゆっくりと読んでもらおうという魂胆か?

 その次号の特集は「1962年に帰る」だ。1962年とはまた随分とビミョーな年ではないか。60年安保と64年の東京オリンピックの狭間。ビートルズが下手クソな歌でデビューした年、マリリン・モンローが死んだ年だ。そのくらい、郷秋<Gauche>だって知っている。三島由紀夫の「美しい星」、北杜夫の「楡家の人びと」、大江健三郎の「不満足」が世に出た年だ(これは『考える人』の受け売り)。

 1962年は、戦争の痛手からとりあえず立ち上がった高度成長時代の出発点。それは現在(つまり2005年のことだ)へのスタート地点としてエポックと言える年である。そんな1962年を特集するというのだから、期待は否が応でも高まるぞ。売れていない割には執筆人は豪華だし、まさしく「特集」と言ってよいだけ、たっぷりとページを取ってあるのは『考える人』の美点、売りの一つ。年末年始の楽しみが一つ増えたと言うものだ。

季刊誌「考える人」2005年秋号
発売中 新潮社
B5判 280頁 定価1,400円(税込み)
2006年冬号は12月28日発売予定
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命名

 「カトリーナ」をはじめとする超大型ハリケーンに襲われ大きな被害を被った今年のカリブ海・メキシコ湾岸地域ですが、またしても新たなハリケーンが発生し「アルファ」と命名されたことが報道されていました。

 日本の南方で発生し日本に来襲、時として大きな被害ともたらす台風には毎年発生順に番号が付けられ、その番号で「台風13号が発生」と報道されますが、これに対してカリブ海・メキシコ湾岸地域を襲うハリケーンには一つひとつ名前がつけらています。毎年毎年名前をつけるのも大変だろうなと思って調べてみたら、名前は6年分が既に決められているのだということがわかりました。その都度、誰かが知恵を絞っているわけではないようです。ホッ。

 用意されている名前は1年分21個。これが6年分で126の名前が用意されています。今年で言えばArlene/Bret/Cindy/Dennis/Emily/Floyd/Gert・・・てな具合です。原則的にはアルファベット順になっています、が大西洋北部ではQUXYZの各文字で始まる名前が少ないことからハリケーンの名前にもこの5文字で始まる名前は付けられないことになっていますので1年分21個というわけです。

 さて、今回のハリケーン。なんと72年ぶりの22個目発生となり、事前に用意されている21の名前をすべて使い果たしてしまいましたので(最後の21番目は聞き覚えのある「Wilma(ウィルマ)」)「アルファ」なのだと言うのです。もっとも「苦し紛れ」というわけではなく、22個目以降はギリシャ語のアルファベットを順に当てることが予め決められており、そのルールーに従っての命名だそうです。それに従えば、「アルファ」の次は「ベータ」でその次が「ガンマ」ですから、これはわかりやすい。

 先に日本では台風には名前がなく番号が付けられていると書きましたが、実はちゃんとした名前もあるのです。台風が発生している時にこちらをクリックしてみてください。下の方に「アジア名」が表記されています。

 台風やハリケーンの名前に興味を持たれた方は次のサイトをご覧ください。

世界の台風名 一番上にある「大西洋地域」がハリケーンに該当します。
アジアの台風名 全部で140の名前が用意されています。日本風の名前は星座の名前で「テンビン」「トカゲ」など5種類。

 今日の「独り言」は上記サイトの要約、というよりはほとんど「受け売り」でした(^^;。


 例によって記事とは何の関係もない今日の1枚は今月16日に遠景を掲載した背高泡立草(セイタカアワダチソウ)のUpです。こうして見ると同じ黄色とは言え日本の花の優しい黄色とは、やはり違うような気がします。
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ひこばえ

 
 「伐った草木の根株から出た芽」。えのころ草の向こうに見えているのはひこばえの田んぼ。ひこばえは種の保存のための本能的なものなのだと思いますが、遠からずやってくる霜に負けてしまいます。やがて冬がやって来るのです。
 夏の賑やかさが去り、充実した実りの時が過ぎてやって来る、静かな時間が好きです。ひこばえも枯れてしまった田んぼを歩くのが好きです。真っ青な空を見上げながら歩く雑木林が好きです。もうすぐ私の好きな季節がやってきます。
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秋の長雨

 
 今年の秋は雨が多い。「天高く馬肥ゆる秋」というけれど、10月になってスカッと晴れた高い空を見たのは2日と一昨日(20日)だけのような気がします。恩田Nowを見ればわかいますが、最後に晴天の森を歩いたのは9月18日で、それ以来ずっと雨。今日も出掛けに降っていましたので止むのをまって出発を1時間遅らせましたが、結局すみよしの森辺りで再び振り出してきてしまいました。

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますのでぜひご覧ください。
恩田Now 
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人と機械との関係

 
 昨日、やって来ました。
 手にした時にしっくりと馴染む形と大きさ、そして程良い重さと感触。手は、それまでに触れたあらゆるものの形と大きさ、重さと感触と、いま手にしているものとを瞬時に比較し演算し、それが正しく優れたものであることを判別します。本当に良いものは物に留まらず、人の心に何かを訴えかけ、いつしか人の中に自らが存在するための場所を獲得します。そして更に長い時間をかけて、人と―私と―更に良い関係を築き上げることになるでしょう。
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秋日和

 
これほどまでに明るい、気持ちの良い陽の光を見たのは何日ぶりだろうか。

[ 撮影:いつもの東京都下某所 ]
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経費削減=競合他社の宣伝

 郷秋<Gauche>の元に高松市にあるK大学から資料(ここではどんな資料なのかは差し当たって問題ではないので特に書かない)を送って欲しいというハガキが届いた。郷秋<Gauche>としては商売だから、勿論無料で送ってあげる。さて送り先の住所はとハガキを見るのだが、使い古したゴム印を使ったらしく肝心の町名の文字が潰れて滲んでその上にご丁寧なことに上に消印まで押してあるので判別できない。ところがところが、ハガキの下半分に大学の名前と所在地が校舎の写真と共に刷り込んであるではないですか。ハガキは売価45円の広告付き官製(今も「官製」?)ハガキなのですね。そしてその広告が大学の広告なのです。

 あれ?確かハガキの送り主は高松市のK大学だったはずだけれど、広告は徳島市のTB大学(注:トラックバック大学に非ず)。高松市は香川県???あれれ???。何と、高松市にあるK大学が、徳島市にあるTB大学の広告入りハガキを使って資料請求をしてきていたのです。例えばの話だけれど、トヨタがホンダの広告入りハガキを使って客先に展示会の案内を送るか?

 K大学というのは国立大学法人の大学だ。わかりやすく言えばかつての国立大学。国立大学も独法化以来独立採算を強く求められているから、事務経費圧縮のために売価45円の広告入りハガキを使ったのだろう。うぅん、経費削減のためにはこういう小さな積み重ねも大事なんだけれど、K大学から見ればTB大学(こちらは私立の大学)はすぐ近くの同業他社。もっと言えば「競合相手」だ。その競合他社の広告入りハガキを使うのはどうだろうな。大学は利潤追求の組織ではないと思うけれど、顧客(受験者・入学者)を獲得するということでは他大学と、勿論競合するだろう。

 現場ではハガキ1枚につき5円の経費削減のつもりでも、1枚出すたびに競合他社(他大学)の宣伝をしているわけで、経営者だったら、ちょっとヤバイことをしていると思うんじゃないかな。もっとも国立大学法人だからそんなことをしているわけで、私立の大学だったら絶対にありえないだろう。例えばの話だけれど、慶應義塾大学が、早稲田大学の広告入りのハガキで高校生にキャンパス見学会の案内を出したりしたら、やっぱり笑われるよな。独法化なんて言っても、結局のところ「親方日の丸の国立大学」から抜け出せないんだろうな。


 今日の1枚は、柿の木の下で咲きほこる山白菊(ヤマシロギク)。白い花の間でポツンと咲いている赤い花は、まだ咲いていた彼岸花。
[ 撮影: すみよしの森 ]
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言葉尻をとらえる(其の参)

 今日の神奈川新聞(地元愛に満る郷秋<Gauche>は当然地元紙愛読です)にこんな記事を見つけた。

 「エリシオンを一部改良 ホンダは大型ミニバン『エリシオン』を一部改良して発売した」

 オイオイ、大型ミニバンって何のコッチャイ!

 「小さいバン」だから「ミニバン」。それの大きいのって、つまり「バン」じゃないか。「大型のミニバン」はないだろう。言ってみでば「小さい大型新人」みたいなもんだ。大きいのか小さいのか、はっきりしてもらいたいたいものだな。

 まっ、言わんとしていることはわからないでもない。ミニバンとはつまりアメリカにおける「バン」―言ってみればネイティブ・バンだな―と比べるとひと回りかふた回り小さいバン、つまり日本製のバンのことを差していた言葉なんだ。これが取り回しが良くてアメリカでもかなり売れたわけだ。同じ頃、同じクルマが日本でも何故か受けたけれど、当時は「ワンボックス」なんて呼ばれていたな。

 そんなこんなで日本の小型車枠いっぱい、つまり1,700*4,700mm(全幅*全長)くらい、あるいは全幅が1,800mmくらいまでのバン(荷車という意味ではなくピープル・ムーバーだ)をミニバンというカテゴリーとして定義し、そのカテゴリーの中で比較的大きい、比較的小さいということになったんだろう。

 だから「大型のミニバン」というのはきっと日本の小型車枠を少し越えた1,800*4,800mmくらいの大きさのバンのことを指すんだろう。調べてみるとエリシオンは1,830*4,840ある。確かに「大型」の「ミニバン」だ。走っているのも見ても余り大きく見えないのは1,790mm(全高)と背が比較的低いからだな。

 「大型ミニバン」、言いたいことはわかるけどやっぱり変だよな。せめて「ミニバンとしては大柄な」くらいのことは言って欲しいものだ。

お願い:今日の記事、「言葉尻をとらえる」は、人様がお書きになられた文章の揚げ足を取って楽しむ言葉のお遊びです。従いまして、このblogをお訪ねくださった皆さんが郷秋<Gauche>の書いた文章の揚げ足を取って、勝手に楽しんだりしないようにくれぐれもお願い申し上げます。


 今日の1枚は、刈り取って干したはいいけれど、秋の長雨にたたられてしまった白山谷戸の田んぼです。
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秋も深まる今日この頃

 つい一か月前には暑い暑いと言っていたのに今日の最高気温18度と、もう寒いほどの横浜青葉区&東京町田市です。こう寒いと温かい食べ物が恋しくなります。温かい食べ物といえば何と言っても「鍋物」ですね。郷秋<Gauche>的には「鶏の水炊き」かな。鶏はブヨブヨしたブロイラーではなく身がキュッとしまった放し飼いが一番ですが、今時なかなか口には入りませんね。しばらく前に名古屋で食べたコーチンは確かに身がしまっていて美味しかったです。

 タレはポン酢、薬味は葱の白いところを刻んだものと七味の香り。「葱の白いところ」と断ったのには訳があります。郷秋<Gauche>は東北の生まれ育ちですので、長葱は白いところしか食べないのです。緑の部分も食べないわけではないのですが薬味に限れば、これはも~白いところだけですね。高校の修学旅行で関西に行ったときに食べたうどんの汁が透明で、どっぶりの底が透けて見えたのには驚きましたが、出された薬味の葱が緑だったのにもビックリ驚いたものでした。近畿以西にお住まいの方が東北地方においでになって真っ黒な汁の蕎麦やうどんを出されて驚かれるのとは逆のカルチャーショックです。

 冬になると美味しいものに牡蠣(かき)がありますね。今では牡蠣が大好きな郷秋<Gauche>ですが実は七、八年前までは見るのさえも大キライだったのです。いつから好きになったのかというと、仙台に出張したときに地元の方に案内していただき牡蠣専門店で食べて以来なのです。それまで郷秋<Gauche>が食べた牡蠣はおそらくは生きが下がったものばかりだったのでしょう。生臭くてどろりとしてしまったものばかりだったのでした。ところが仙台で食べた牡蠣は生臭くもなくホンノ甘みがありプッリプリ。それまで郷秋<Gauche>が知っていた「不味い食べ物」である牡蠣とはまったく別物でした。目から鱗、とはまさにこのこと。

 仙台を訪ねた方の多くが「仙台名物」牛タンを召し上がるようですが、郷秋<Gauche>に言わせればこれは「正しい名物喰いか?」と疑問符が付くわけです。だいたいがだ、「仙台名物」牛タンって、仙台あたりでそんなに牛を飼っていたりするのかな?ということなのです。BSE問題で仙台の牛タン屋さんが慌てたように、実はアメリカからの輸入物で、いわば作られた名物なんですね。逆に自然発生的な名物には「ハンバーガー」あったりします。興味を持たれた方は「仙台・名物・ハンバーガー」で検索してみてください。

 さて、牡蠣だ。何故仙台で牡蠣が美味しいのかというと、勿論海に近いから。仙台から列車で30分程のところにある塩釜港に荷揚げされた魚介類が仙台に運ばれて来るわけです。ここで荷揚げされた魚を使った「笹かまぼこ」も仙台名物として有名ですね。土産物としては実に適当です。牡蠣というと広島を思い浮かべる方が多いかと思いますが、そんな訳で仙台では松島湾で養殖された牡蠣を美味しく食べることが出来るわけです。勿論塩釜まで足を運んで食べてもいいわけですが、ここははやり仙台「一番町」で食べるのが正しい、と言っておきましょう。

 郷秋<Gauche>は幸いにして二年連続で美味しい牡蠣を食べる機会に恵まれました。一度目は先にも書いたように地元の方に案内していただき、男四人で牡蠣尽くしのコース料理を食べて来ました。最初から最後まで牡蠣。最後は牡蠣の土手鍋の残り汁にうどんを入れての仕上げでした。酒もまた美味かったです。浦霞「禅」というやはり仙台の酒ですが、下戸一人を除いた三人で一升平らげて来ました。翌年はたまたま若い女性(ここではY子さんとしておきましょう。久しぶりにY子さん登場!)二人での出張となりましたので、今度は私が案内して美味しい牡蠣を食べてきたのですが、Y子さんの食べること飲むこと!

 頼んでおいたコースが終わってからもまだ食べたいというのでフライを頼んだのですが、なんと店の方からやんわりと断られてしまったのです。つまりですな「うちの牡蠣は生きがいいいんだから、生で食ってくれ」と言うわけです。わかった。それではお薦めは?と聞くと「牡蠣のたたき」はどうだと言う。よし、喰ってってみようじゃないかとなったわけですが、果てさて「牡蠣のたたき」ってどんな料理だと思いますか?

 鰹のたたきと同じですな。で、どうやって牡蠣を炙るかと言えば、金串二本にあのフニャフニャとした牡蠣の身を刺して炙るのです。金串に刺した牡蠣が落ちない!というところがミソなのです。つまり、生きがよくてプリッとしているから牡蠣が落ちない。そんじょそこいらの牡蠣だったらスルリと串から落ちてしまうというわけなのです。で、見事串に刺さった牡蠣の身を炙って、これをポン酢ト刻み葱の薬味(勿論「白」)とでいただくわけです。美味くないわけがない!

 「牡蠣のたたき」を食べてなお、Y子さんがフライを食べたいというものだから、店の方も仕方なくフライを出してくれました。外は熱々なのに中はジューシー!最高の牡蠣フライでしたぞ。というわけで、二年続けて仙台の美味い牡蠣を食べて来た郷秋<Gauche>でありますが、一度目よりも二度目の方が、更に数段美味しかったことは言うまでもありませんな。
P.S. 考えてみたら、こういうオイシイ出張、絶えて久しい・・・。

Y子さんと食べた、郷秋<Gauche>お薦めの店 : 仙台かき徳



今日の1枚は、仙台の牡蠣とは「かき」違い、なるせの森の柿です。
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