唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
福島と隣接の群馬?
Yahoo! Newsに「福島と隣接の群馬は危険…露側意向で美術展中止」(読売新聞 9月28日(水)21時41分配信)と云う記事が掲載されていた。
群馬県高崎市にある群馬県立近代美術館で今年12月下旬から開催が予定されていた、ロシア国立エルミタージュ美術館所蔵のガラス工芸品を紹介する企画展が、東京電力福島第一原発事故の影響を懸念するエルミタージュ美術館側の意向で中止になったと云う記事であるがが、これに対して群馬県立近代美術館が次のようにコメントしたことも併せて伝えられている。
「群馬は福島と隣り合っていて危険」との理由で、近代美術館は「国内の状況を正しく理解してもらえなくて残念」
放射能云々で、エルミタージュ美術館側が所蔵品の貸出しないと申し出たと云う事については、勿論「状況を正しく理解してもらえなくて残念」と云うか、事実誤認も甚だしく、まったく腹立たしい限りだが、「群馬は福島と隣り合っていて危険」との理由で、と云う行(くだり)はいかがなものだろうか。
確かに、福島県と群馬県の関係を普通に考えれば、例えば郡山から高崎に行こうとすれば、東北新幹線に乗り栃木県を通過し、埼玉県の大宮駅で上越新幹線に乗り換えて高崎に至る。福島県と群馬県の間には栃木県と埼玉県がある、在来線でも勿論行けるが、その場合には東北本線で栃木県の小山市まで行き、そこで両毛線に乗り換える。福島県と群馬県の間には栃木県がある。
でもだ、福島県の最北西端にある桧枝岐村の山の中を南に向かって歩くと、あの有名な尾瀬沼があるが、その尾瀬沼の向こう側は群馬県。そう、福島県と群馬県は地続き、隣り合っているのである。地理的関係においては、エルミタージュ美術館側の「群馬は福島と隣り合って」が正しく、群馬県立近代美術館の「国内の状況を正しく理解してもらえなくて」の方が、実は的外れなコメントと云う事になるのである。
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