横浜市青葉区に残された里山、「恩田の森」の四季の移ろいをご紹介するblogです。
恩田の森Now
2021年4月10日 季節は蘭春へ
愛用の歳時記(季語集、水原秋櫻子編「俳句小歳時記」大泉書店発行)によれば、春は早春、蘭春、晩春に三分され、早春は梅の花が咲く二月。蘭春が桜咲く三月(四月初旬)、晩春が桜以降4月29日の「(昭和)天皇誕生日」までとされ、五月は初夏となる。
南北にも長い日本列島故に季節感は沖縄・九州と東北・北海道では一か月以上の差(ずれ)が生じる。また、明治以前の旧暦に由来した季語も多く、これによってもひと月ほどの季節のずれが生じるので、一概に今が蘭春、晩春と確定的に云うのは難しいものがありますが、私は横浜地方の自然の移ろいを新暦によって表現してきたし、これからもそうしていくつもりでおります。ですので、地球温暖化が顕著になる以前の、旧来の季節表現とはややズレ生じることになりますが、実態に即した季節表現とご理解いただければ幸いです。
と云う訳で今日最初の一枚は、いつものかつらの森の雑木林で見上げた図。葉の繁りと共に、冬の間明るかった雑木林の中が再び薄暗くなってきます。
その雑木林を降ったところで群生していた著莪(しゃが。アヤメ科アヤメ属、射干とも)。
道端で咲いている長実雛罌粟(ナガミヒナゲシ)。この季節の道端を美しく彩ってくれる花ですが、旺盛な繁殖力を持つことから、好ましからざる外来種とも云われております。庭で栽培すると爆発的に増えますのでくれぐれもご注意を。
染井吉野が終わり八重桜の季節となりました。
今日の最後は一人静(ひとり静か)。えっ、こんな所で?と云う、いつも歩いている小道のすぐ足元で咲いておりました。
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2021年4月3日 山笑う
山笑う(やまわらう)とは聞きなれない言葉かもしれませんが、今どきの、森の木々が色とりどりに一斉に芽吹く様子を表現した俳句における春の季語ですが、この季語を使っての作句経験のない方にご理解いただくのは少々難しい、何とも微妙な季語なのかも知れません。
中国・北宋の山水画家、郭煕(かく き、11 世紀)の画論「臥遊録」にある「春山淡冶にして笑うが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如く」によるとされていますが、季語とされているのは春の「山笑う」と冬の「山眠る」だけのようです。
柿若葉。柿の葉は芽吹いて一週間と秋の紅葉が美しい。夏の間の柿の葉はただ暑苦しいだけで感心しないと思うのは、私の自然を見る目の感度が低いからでしょうか。
紫花菜(むらさきはなな、正式名称:オオアラセイトウ(大紫羅欄花)、別名:花大根、諸葛菜など)が、咲き誇っておりました。
こちらが本家「菜の花」たる「アブラナ(油菜)」。アブラナ科アブラナ属に属する野菜、白菜やブロッコリーも薹が立ち花が咲くと油菜とほとんど同じ花を咲かせます。春の畑で黄色い花を見かけるとつい「あっ、菜の花!」と云ってしまいますが、多くの場合、様々なアブラナ科の植物の花であると云うことになります。
檜林と植栽されたレッドロビンの間に見える「菜の花」は、アブラナではなくブロッコリーの花です。なぜ遠目で判るかのかと云えば、そこがブロッコリー畑であったことを知っているからです(^^)
今日最後にご覧いただくのは二輪草の大群生地。山奥ではありません。最初に見た時には我が目を疑いましたが、横浜市青葉区の住宅地のすぐ傍にあるのです。いつまでもこの姿が守られることを願って止みません。
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2021年3月27日 桜、さくら、サクラ
暑さ寒さも彼岸までとはよく云ったものです。その言葉の通り森は春本番、桜の季節へと一直線。
花の命は短くてとは、人(とりわけ女性)のことを云ったのだとは思いますが、もちろんそれはホントの花の命が短いことから。そして花の命の短さとは、散り際の潔さ、美しさを含めて思えば、その花は桜のことと云っても間違いはないでしょう。
今日の森では大島桜、山桜、染井吉野など幾種類もの桜がまさに咲き誇っておりました。今日は、先週には見られなかった、そして来週にはもう見られない桜の花だけをご覧いただきます。
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2021年3月20日 森は花ざかり
今週は暖かい日が続きました。今日の気温はちょっと低めでしたがもう手袋が欲しいほどの寒さではなく、森の木々も次々に花を咲かせていました。
最初は足元の小さな花、種浸け花(たねつけばな)。この花が咲いたら籾(イネの果実=種)を水に浸けて田植えの準備を始めることからの命名。水辺で群生すると書かれたものもあるけれど、どこにても生えてくる雑草。種が熟した頃に草を揺ると莢がパチンと弾けて種が飛び散ります。
注:初出時「種浸け花(たんつけばな)」となっておりましたが「たねつけばな」の誤り、誤打でしたので訂正いたしました。
ひと枝に紅白の花を器用に咲き分ける源平桃。今年も見事な花を見せてくれました。
南向きの土手で咲いていた小さな春、菫。
藪椿をバックにした枝垂れ桜が咲き始めました。春が進み主役も交代です。
なるせの森、番匠谷戸の菜の花。
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2021年3月14日 大雨の後に
昨日は夕刻前まで激しい雨が降りましたが今日は一転、雲ひとつない晴天となりました。風が強いのが難点ではありましたが、その風は文字通り春を運んできる風でした。
いつものかつらの森の雑木林で空を見上げる。青い空と冬枯れのクヌギやコナラですが、木々の枝先を見るとぷっくりと膨らみ芽吹きの時を今かいまかと待っているのがよくわかります。
上の雑木林を降り少し歩いたところで木瓜の花が見事に咲いておりました。
トトロの切り通しの手前で咲き始めた編笠百合(あみがさゆり)。編笠百合はユリ科バイモ属で中国原産。日本には約300年前に渡来し、薬用(咳止めや痰切り、止血、催乳などに効用)、観賞用として栽培されて来たようですが、なぜここで毎年花を咲かせるのかは、謎。
咲き誇る木五倍子(きぶし)。イカの足を干している訳ではありません。
日当たりの良い土手、畑の隅や道端などあちらこちらで咲いている花韮(はなにら)。美しい花ですが、葉をちぎるとその名の通りニラ臭がします。純白のものと、このように青みがかったものとがあります。
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2021年3月6日 春、到来!
昨夜確認した天気予報では、土曜日は暖かいけれど終日曇り、日曜日は寒いけれど終日晴れ。なんだか極端な天気の土日だけれど、朝起きてみたら薄曇り。ピーカンだと影が強く出て撮影にはやや不向きなこともある。ならば今日は久しぶりにマクロレンズ中心に撮ってみようかと薄曇りの森に出かけてみたら、森はもうすっかり春になっておりました。
灯台草。「灯台」は海を照らす灯台ではなく、油を燃やして明かりを取る灯明台のことです。緑のものは苞葉(ほうよう。花を包む葉)で、黄色の丸く小さいものが花。植物全体に有毒成分を含んでいます。茎を折った時に出る乳液が皮膚に付くとただれますので気をつけてください。
仏の座。
薺(なずな)。ぺんぺん草、三味線草の別名も。
姫踊り子草。
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2021年2月28日 2月最後の日曜日
今日は2月最後の日曜日。ホントは昨日出かけるつもりでいたのですが、朝起きてみたら北からの風がびゅうびゅー吹いていたので急遽取り止め(写真散歩の最大の障害は寒さではなく、実は風なのです)。今日は、無風ではありませんでしたが散歩や撮影に支障が出るほどではなく、まぁ、散歩日和。出かけてみれば、2月最後の日曜日はもうすっかり春の様相でした。
二月最後の日、恩田の森は快晴。
今日最初に出会った花はたぶん、立金花(りゅうきんか)。水辺に咲く花と云われている立金花ですが、なぜか恩田の森では粘土質の山肌にへばり付くよう咲いておりました。鮮やかな黄色が、まさに春を呼ぶ花。
今日は絶対に咲いている!と自信を持って入った急斜面の雑木林。はい、咲いておりました、鶯神楽(うぐいすかぐら)。花径1センチにも満たない小さな花ですが、健気に咲いているこの花を見ずして春は来ない、そんな愛らしい花です。
鶯神楽を撮って、尾根道に出るために更に急斜面を登っていると「お待ちしていました」と云う小さな声。横を見ると見事な藪椿が一輪。足元を固めるのも困難な程の斜面でしたが、なんとか撮ることができました。今シーズンになってからも既に幾度かご覧いただいている藪椿ですが、苦労して撮った今日の一枚がUp ver.としては今シーズン一番の出来かな?
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2021年2月20日 天気晴朗なれども風強し
早朝には零度近くまで下がった気温もその後ぐんぐん上がり昼過ぎには17度程まで気温が上がっていたようです。しばらく前から暖かい日が続いておりましたので梅も満開に近い状況ですが、風が強く、散歩にはやや不向きの今日の恩田の森でした。
毎年枝いっぱいに花をつける木瓜の木ですが、今年は何故か花のつきが悪いようです。
こちらは満開の梅をバックにして咲く椿。
今年初めて見た紫花菜(むらさきはなな)の花。標準和名はオオアラセイトウ(とても読めませんが、漢字では大紫羅欄花と書くようです)、他に花大根、諸葛菜(しょかっさい)などの別名もあります。
なるせの森の谷戸奥の梅。バックはブロッコリー?
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2021年2月13日 少しずつ春に近づく森
二月も中旬となり厳冬期を脱し、少しづつ春に近づいていることが実感できるようになって来ました。
と云う訳で今日は恩田の森の梅づくし。
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2021年2月6日 立春過ぎの森
立春過ぎの森です。今日と明日は最高気温が15度の予報。予報の通り暖かで絶好の散歩日和となりましたが明後日は一桁台の気温の予報。まさに三寒四温でゆっくりと本当の春に近づいていくようです。
かつらの森の雑木林で空を見上げる図、白山谷戸、トトロの切り通し。いつも「恩田の森Now」をご覧くださっている方には説明の必要もない定番を続けて3枚。
冬の散歩日和とくれば欠かせないのがオンダハンノラネコ(恩田半野良猫)。気持ち良さそうに寝ているところを起こしてしまいました。ごめんねこ。
すみよしの森南麓の農家の庭先で咲いていた白梅。かなりの老木ですが力強く咲いておりました。
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