IMAGES of YOKOSUKA(No.4)

 当時の郷秋が、どれほど社会的問題に興味を持って撮影対象として横須賀を選んだのか定かではないが、1966年に「安全への逃避」でピューリッツァー賞を受賞していた沢田教一(ちなみに、青森県立青森高校で寺山修二と同級である)の影響を受けていたことは、この作品に「IMAGES of YOKOSUKA」と云うタイトルを付けていることから伺い知ることができる。

 

 

 なぜなら、「IMAGES of YOKOSUKA」と云うタイトルは、沢田が衝撃を受け戦場カメラマンを志すことになった、沢田の写真の原点とも云える、ロバート・キャパの写真集「Images of War」にインスパイアされたものとしか思えないからである。当時の郷秋もまた沢田教一の写真集に多大な影響を受け、戦場カメラマンを意識したかどうかは別にし、フォトジャーナリストの道を歩もうかと考えていたことは事実である。

 

IMAGES of YOKOSUKA目次

No.1 (1月28日掲載)

No.2 (1月29日掲載)

No.3 (1月30日掲載)

No.4 (1月31日(本日)掲載)

No.5 (2月1日掲載)

No.6 (2月2日掲載)

No.7 (2月3日掲載)

No.8 (2月4日掲載)

No.9 (2月5日掲載、最終回)

 

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IMAGES of YOKOSUKA(No.3)

 郷秋が当時使っていたカメラはPENTAX SP2台目のボディ、SLを入手するのは約2年後)でレンズは28mm F3.555mm F1.8135mm F3.5であったが、数度にわたる横須賀での撮影の際には、クラブの先輩が持っていた当時最新最強のF2 PhotomicReflex 500mm F8を借りて持って行っていた。昨日ご覧いただいた機動隊はこのF2 + 500mmで撮影したものである。レフレックス特有のリングボケがお分かりになることだろう。

 

 フィルムはその時に応じてTRI XNeopan SSSを使い分けでいたようである。現像液は公開されていたコダックのD76の処方に基づいて薬品を調合したもので、深タンク(780cm程の深さの四角いポリバケツみたいなものだ)になみなみと入っていた。フィルムをステンレス製のハンガーに捲きつけそのタンクに沈み込め、8分程経ったら引き上げて隣の定着液の入った深タンクに沈め、10分経ったら引き上げて水洗いをすると云う現像方法だった。

 

 

 横須賀はアメリカ海軍と海上自衛隊の基地の街。当時は既にベトナムから米軍は撤退していたと云うものの、南北の戦争は続いており、横須賀の街もなんとなくきな臭さを残していたように思える。撮影場所は「どぶ板通り」辺りだろうか。これはPENTAX SP+135mmで撮影したもののようだ。

 

IMAGES of YOKOSUKA目次

No.1 (128日掲載)

No.2 (129掲載)

No.3 (130(本日)掲載)

No.4 (131日掲載)

No.5 (21日掲載)

No.6 (22日掲載)

No.7 (23日掲載)

No.8 (24日掲載)

No.9 (25日掲載、最終回)

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IMAGES of YOKOSUKA(No.2)

  3:2のアスペクト比を持つ35mmフィルムで撮った写真を、当時の郷秋が何故19:10から18:10くらいの横長に切り取ったのか、正確な理由はわからない。アルバムと同時に発見されたプリントの中には六切りにトリミング無しでプリントしたものもあり、3:2に近いこのアスペクト比の方がしっくりくるカットもあった。広く見せようと云う意図があったのだとは思うけれど、わざわざ上下をカットする程の事はないと思うのだが、その時にはそれなりに強い意図をもってそうしたんだろうな。しかしその結果の18:10と云うアスペクト比が今のハイビジョンの16:9に近いのは偶然だろうか。

 

 

 当時の横須賀は、アメリカ海軍の空母ミッドウエイの母港化に反対するデモが盛んに行われ、特に過激派のテロに警戒して相当な数の警察官、機動隊員が投入され警備に当たっていた。かなり遠くから機動隊員がこちらに向かって歩いて来るのを見つけて直近まで撮影していたのだが、その直後に機動隊員に取り囲まれ恐い思いをすることになる。

 「肖像権があるのを知っているのか」と云われた記憶がある。今なら「公務中の公務員に肖像権はない」と突っぱねるところだが、当時の郷秋にそんな知恵はなく、反論しなかったのが良かったのか、フィルムを取り上げられたりすることはなかった。

 

IMAGES of YOKOSUKA★目次★

No.1 (128掲載)

No.2 (129(本日)掲載)

No.3 (130日掲載)

No.4 (131日掲載)

No.5 (21日掲載)

No.6 (22日掲載)

No.7 (23日掲載)

No.8 (24日掲載)

No.9 (25日掲載、最終回)

 

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IMAGES of YOKOSUKA(No.1)

 屋根裏収納の整理をしていたら、何十年も前に撮った写真が出てきた。捨ててはいないはずなのでどこかにはあるだろうと思っていた写真である。測ってみたら19:10から18:10くらいの横長にトリミング、云うよりキャビネ版に焼いたものの上下を切り取った写真をアルバムに張り付けたものと、「ヒシコピー」と云う、当事の郷秋 が好んで使った普通のコピー用紙に感光材を塗布したちょっと変わった印画紙(A4)に焼いて、同様に上下を切り取ったものをB4程の厚紙に張り付けたものの2種がそろって出てきた。

 

 全9枚の組み写真となっており、通してご覧いただくことで、郷秋 の目を通してみた横須賀を紹介しようと云う意図の作品のようである。正確な撮影時期は定かではないが、大学1年の11月に行われた学園祭の写真展に出品した記憶があるので、おそらく1973年の夏から秋にかけて撮影したもののはずである。技術的にはともかく、内容的にはそれなりに問題意識を持って撮り、見せ方についてもそれなりに工夫をした写真のように思えるのは若き日の自分に対する贔屓目だろうか。

 

 今日から連続9日間ご覧いただくつもりでおります。どうぞお付き合いください。

 

 

 海を埋め立てているようだが、撮影場所は不明。

 

IMAGES of YOKOSUKA目次

No.1 (128(本日)掲載)

No.2 (129掲載)

No.3 (130日掲載)

No.4 (131日掲載)

No.5 (21日掲載)

No.6 (22日掲載)

No.7 (23日掲載)

No.8 (24日掲載)

No.9 (25日掲載、最終回)

 

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プロジェクター内臓一眼レフ

  Nikon(ニコン)は200910月に世界初のプロジェクター内臓デジタルカメラCOOLPIX S1000pjを発売したが、その独創のメカニズムは20109月に改良型のCOOLPIX S1100pjに引き継がれ今に至っている。どれほどの性能で、どれ程のニーズがあるのかはわからないが、カメラとしての基本的な性能が既に完成の域に達している今のコンパクトデジタルカメラ界においては、差別化の為にこのような基本的な撮影機能以外の機能が盛り込まれるのはある意味必然とも云えるだろう。

  

 デジタルカメラの世界においては、新しい機能の多くはまずコンパクトタイプに搭載され、リファインされその後にSLR(一眼レフ)に搭載されるのが常となっているから、プロジェクター機能がSLRに搭載されるのは時間の問題だろうと思っていた郷秋<Gauche>だあったが、案の定、遠からずプロジェクター機能内蔵SLRが登場するかも知れないと云う情報がNikon Rumorsに掲載されていた。

 

 郷秋は、最初のプロジェクター内臓カメラが登場した時、「そんなもの」が出たこと以上に、ニコンがやらかしたことの方に大いに驚いたのだが、プロジェクター機能内蔵SLRの特許を最初に取得したのもまたニコンであった。

 

 COOLPIX S1000pjS1100pjでは、撮影用レンズとはまったく別にプロジェクター機構を組み込んだわけだが、SLRでは専用のレンズを取り付ける位置が見つからないこと、専用の据え置き型プロジェクター以上の高性能レンズを撮影用として使っていることからなのだろう、そのレンズを使い、ファインダー付近の設置した透光式の有機ELパネルに表示させた画像を、撮影時とは逆方向に送りだしスクリーンに投影するようだ。

 

 装着しているレンズによって、撮影時に高性能を発揮するレンズなら鮮明な画像、そうではないレンズの場合にはそれなりにと、投影される画像のクオリティも変わって来るのだろうか。スクリーンまでは同じ距離、同じレンズでもズーミングによって望遠側なら小さいけれど明るく、広角側だと暗いけれど大きな画像となるのかな。またプロジェクションに最適化されたレンズが登場する可能性もあるかも。

 

 しかしなぁ、そのために撮影時の性能に悪影響があったり大きく重たくなるのはごめん被りたい。こう云う機能はファミリーユースの入門機、具体的にはD3100クラスから導入されるのかな?まっ、郷秋にとっては必要な機能とは思えないけどね。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日に続いて春を待つ花芽。これは雑木林に春の訪れを告げる木五倍子(きぶし)の蕾。木五倍子の花をご存じない方はをご覧ください。

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シャトル復活!

  引退予定のスペースシャトルが復活すると云う訳では無い。我らがホンダのシャトルの復活である。フィットのワゴン版登場はしばらく前から噂になっていたが、今日届いたcar MAGAZINEを見てびっくり。懐かしいシャトルの名が「フィット シャトル」として3月には復活するらしい。

 

 郷秋<Gauche>が30代を共にしたシビック シャトル55i は全長4mを切っていたが、フィット シャトルの全長は4.41mと随分と立派になっているようである。まっ、これも時代の要請として止むを得ないことなのだろ。

 

 時代の要請と云う意味ではフィット シャトルのメインモデルはハイブリッドモデルとなるようである。フィット同様1.3Lのガソリンエンジンとモーターを組み合わせたIMAシステムが搭載され、30km/Lとなかなか優秀な燃費のようである(ただしカタログデータ)。

 

 子育ての時期に10年間11kmをシビック シャトルと共に過ごした郷秋<Gauche>だが、いまどきの子育て世代にとってもフィット シャトルは絶好の選択肢となるんじゃないかな?

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、見るからに暖かそうな毛に包まれ、1か月半後の開花の時を待つ辛夷(こぶし)の花芽。寒さの厳しい時ですが、同時に春が近いことを感じさせてくれる花芽です。

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フォーサーズ用1000mmレフレックスレンズ

  4/3 Rumorsによれば、パナソニックがレフレックス型の超望遠レンズを開発中であると云う(see here)。

 

 望遠鏡に屈折式と反射式の二種類があるのをご存じだろうか。形(外観)としては、屈折式は長細い筒型、反射式は太くて短い筒の形をしている。カメラに使われる望遠鏡、つまり望遠レンズの多くは屈折式であるが、全長を短くかつ軽量となり更にレンズを使わないことから色収差が生じないなどの特徴から、かつては500mm以上の反射型望遠レンズが多数存在した。ちなみNikon(ニコン)は2000mm F111000mm F111000mm F6.3(これは東京オリンピックスペシャルと思われる)、500mm F8500mm F55種類のレフレックスレンズを製品化している(さらに500mm F5以外の各レンズには複数のバリエーションがある)。

 

 反射させるために鏡(ミラー)を用いることから、近頃流行りの「ミラーレス」ならぬ「ミラーレンズ」あるいは「レフレックッスレンズ」と呼ばれるこのタイプのレンズ、現在カタログにラインナップしているメーカーはない(正確には無くはなく、ケンコーが500mmF8F6.3800mmF8の三種類を販売しているはずである)。

 

 過去に存在したレフレックッスレンズでは唯一ミノルタがAF化していたが、このレンズを継承していたソニーも23年前に廃番にしている。余り需要がないと云う事なのだろ。しかし、絞り機構を内臓できないためにF値が固定となること、一般にF8程度と暗いこと、暗いがためにAF化が難しい(構造的にAF化が難しいと云うこともあるんだろうか)ことなどデメリットも多いが、メリットもある。

 

 まずは小型軽量であること、低価格であること、独特の「リングボケ」があること、レンズの使用が最小限であることから色収差が少ないなどがすぐに思いつくメリットである。しかしだ、各社がラインナップから落としているところを見るにつけ、メーカーとしては余りうま味のあるレンズではないと云う事だと思っていたが、ここに来てパナソニックが開発中とのニュース。どんな仕様のどんなレンズが登場するのか、果たして利益が出る程売れるのか、興味は尽きない。

 

 件の記事によって、AFO.I.S.(手ブレ補正機構、ニコンで云うVR)を搭載し、ミノルタ(のちにソニー)のレフレックスレンズよりも小さくなるらしいことを知ることができるが、価格に関する情報は見当たらない。しかしだ、4/3機に装着すると1000mm相当のレンズとなるわけだが、いったいどんな人がこのレンズを買って使うんだろう。やっぱりトリトリ(鳥撮り)かも知れないが、これじゃレンズの自慢話には加われないだろうな。

 

ところで、この記事で疑問なのは”Panasonic is developing a new 500mm mirror(reflex) tele lens!”と云うパラグラフである。つまりだ、「何用」かが書かれていないんだな。もっとも4/3 Rumorsに記事が載るんだし、フォーサーズ規格のカメラメーカーのパナソニックが開発しているんだから4/3規格には間違いはないんだろうけれど、それがオリジナル4/3用なのか、M 4/3用なのかが書かれていない。郷秋<Gauche>の想像だが、これはまずオリジナル4/3用だろう。M 4/3にはアダプタを使って装着せよと云う事だと思うが、果たして現行のDMW-MA1AFO.I.S.連動機能が持っているのかどうかは(郷秋<Gauche>はと云う意味だが)不明だ。

 

 

 今日の一枚は、マイクロフォーサーズ機(OLYMPUS E-P2)にレフレックスの500mmを装着するとこうなると云う図(もちろん装着できるはずはなく、単にそれらしく並べて見せかけているだけである)。レンズは郷秋<Gauche>手持ちの、古~~~いRMC Tokina 500mm F1:8である。写真でもお分かりの通り(小振りなE-P2と比べると大柄に見えるかもしれないが)、MFとは云えかなりコンパクトなレンズである。郷秋<Gauche>常用のNikkor AF-S DX 18-200 F3.5-5.6 VRと比べて、やや太いが(77mm用のキャップが装着できる)明らかに短く軽いと云えばその軽量コンパクトさをご理解いただけるだろうか。ただしこれにAFVR(手振れ補正機構)を組み込むとなれば、若干大きくなるかも知れないが、Nikkorのレフレックス500mm F8よりはかなりコンパクトなものとなることだろう。既に本文にも書いた通り、レフレックスレンズはその構造上絞り機構を設置することができずにF値はかなり暗い8固定となる。フィルム用カメラに多いマイクロスプリットのファインダースクリーンだとピント合わせが難しいが、全面マットのDSLRの場合のピント合わせはむしろ容易である。

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政府専用ジャンボジェット、退役へ

  Yahoo! Newによれば、皇族や首相、政府要人の海外渡航時や在外邦人の救出(注)に使われる政府専用機、「ボーイング747-400(通称ジャンボジェット)」が数年のうちに退役の方向とか。

 

注:在外邦人の救出も政府専用機の任務の一つとされているが、郷秋<Gauche>の記憶が正しければ、実際に在外邦人の救出の任務に就いたことはないはず。チュニジア政変に際して政府専用機の派遣が検討されたようだが、実際には検討結果が出る前に在留邦人の多くは民間機で出国している。まっ、当初から検討結果は見えていたが。

 

 2機の747-4001991年にアメリカの対日貿易赤字を減らす目的で、360億円を投じて購入したもので現在機齢20年。ジェット旅客機の一般的な耐久年数と当該機の稼働率から云えばあと10年くらいは優に使えるようだが、整備を委託しているJAL2011年度中に自社の747を全て退役させるために、数年内に整備が困難になることから退役させる方向での検討となった模様。JALへの整備委託がだめなら委託先をANAに変更すればよいではないかと思うのだが、駄目なんだろうか。

 

 しかしだ、そもそもいまどき747クラスを政府専用機として使用しているのはアメリカ(有名なエアフォースワンで、正確には747-200を改造したVC-25)と日本の他にはオイルマネーで裕福な中東のいくつかの国くらいのもので、多くの国ではダウンサイズ化が進み737クラスから大きめのビジネスジェットと云うところが一般的のようである。

 

 郷秋<Gauche>の提案としては、今すぐに787長距離型2機のオーダーを入れて、納入されるまでは整備をANAに委託して747-400を使い続ける。導入後の787の整備も世界で最も早く同型機の運航を始めるANAに委託する。同時に国産のMRJ10機程発注し、これもローンチカスタマーであるANAに整備を委託し、運航目的(地)によって787MRJを使い分ける。

 

 政府専用機はその国の経済力と「挌」を表すことにもなる。そうは云っても財政難の折りから身の丈に合わぬほどの大型機は許されないだろうから787は程よい選択と云えるだろう。またMRJは官民挙げて取り組む初の国産ジェット旅客機プロジェクトであるから商業的にも成功させなければならないわけだ。政府がまずこれを導入し積極的に世界各国に飛ばして営業する必要があるんじゃないか。と云う訳で、次期政府専用機は787MRJのコンビで決まりだな!

 

 

 世界各国の政府専用機として現在最もたくさん使われているのがこの737クラス。ただし上の737は最大189名の搭乗が可能な長胴型の800(大きなウイングレットですぐにそれとわかる)で、ちょっと大き過ぎるか。700型をベースに800型の主翼を使用しBBJBoeing Business Jet)を日本の次期政府専用機とするのはありかな?

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2011年はミラーレスの当たり年か

 Nikon(ニコン)からプロユースのミラーレス(EVIL)が3月もしくは4月に発表されるのではないかと書いたばかりだけれど、今度はPENTAX(ペンタックス)から、郷秋<Gauche>もAuto 110 Digitalとして記事にしたペンタックスのミラーレスが春には登場との噂が流れていますね。ペンタックスのミラーレスについては、HOYAM 4/3用のレンズのパテントを取ったとの報道、更にはAPS-Cよりも小さなセンサーが採用されるとの噂もあり、総合するとこれはもうM 4/3以外ないだろうと云う感じ。 

 

 ミラーレスではオリンパスとパナソニックが先行。ソニーが追随しながら既に最大シェアを確保した状況の中で、プロ用と伝えられ土俵が異なるとは云えニコンが参入、更にとペンタックスもミラーレス投入となると、このカテゴリで製品を投入していないのはキヤノンのみと云うことになる。業界トップのキヤノンがこれを黙って見ているはずもなく、ほどなく同社も参入することは間違いない。既にいつでも発表でき状況でありながらニコンの出方を待っているのではないかとは、郷秋<Gauche>の読みである。 

 

 興味深いのは各社のマウントである。オリンパスとパナソニックはM 4/3を採用。ソニーはミノルタから継承したαではなく専用のEマウントを開発した。イメージセンサーのサイズがAPS-Cか更に小さい事、フランジバックが短いことを考えるとニコンとキヤノンも当然専用のマウントを発表することになるが、オリジナルのFあるいはEFマウントとの互換性をどう確保するのか。ペンタックスは、今時点での噂を総合するとM 4/3採用の可能性が高いが、オリジナルマウントを開発・導入する可能性もあるし、あるいは以前から関係が取りざたされているサムソンンのNXマウントを採用と云う可能性もある。

 

 いずれにせよ2011年中にカテゴリに多少の違いはあったとしてもニコン、キヤノン、ペンタックス、オリンパス、ソニーのミラーレス(EVIL)が勢ぞろいすることは間違いないから、楽しい一年になりそうである。

 

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、無防備にも腹を出して日向ぼこるすみよしの森のにゃんこ。

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印画紙は安い?

  Yahoo!Newsに「写真愛好家への影響は? 原材料の物価高騰で印画紙値上げへ」と云う記事が掲載されていた。写真のプリントは、写真を撮る多くの人がすることで、特別な写真愛好家だけがすることではない。そもそもタイトルが変だと云う話はこの際置くとしても、「印画紙値上げへ」は気になるニュースだ。

 

 件の記事によれば、「富士フイルム」が、写真印画紙を国内外で520%値上げする方針を決めたらしい。印画紙の表面に塗布する感光剤の原料となる銀などの価格高騰によるもので、すでに中国では10%の値上げが決まっているが日本国内での値上げ幅はまだ決まっていないとのこと。今日のテーマに直接の関係はないが、この記事中に富士フイルムが全世界で印画紙販売数の約60%のシェアを占めているとの記載があり驚いた。

 

印画紙代が値上がりすれば、所謂「お店プリント」の価格も上がるのかと思ったが、必ずしもそうではないらしい。つまり、こう云うことだ。

 

「一般的に写真店のプリント代は人件費や現像機械の償却費といったさまざまな要素で決まる。このうち印画紙代に当たる部分は約1割にとどまるという。例えば、国内の写真店で写真を現像する場合、130円とすれば、印画紙代は約3円となる計算だ。この3円にあたる部分が値上げ幅の影響を受けることになるという。板橋部長は「印画紙代が上がって、プリント代も値上げになるかどうかは各写真店の判断だが、520%の範囲では、値上げしてもさほど影響はないのでは」と推測している。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110122-00000543-san-sociより引用)

 

 なるほど、印画紙代はプリント料金のわずか10%なんだ。つまり印画紙が10%値上がりしてもプリント料金全体に対する割合は僅か1%だから、すぐに影響は出ないと云う事のようである。しかし印画紙、安いんじゃないか?だって、インクジェット用のL版の用紙って、110円くらいするでしょう。それと比べるとわずか3円って、安過ぎじゃない?

 

 自分のインクジェットプリンターでプリント(所謂「おうちプリント」)すると、用紙代が10円、インク代が10円、そして2万円で買ったプリンターで1000枚プリントしたと仮定すると一枚当たりの原価償却費が20円で合計40円(L版の場合)。しかしだ、自分で買ったプリンターで1000枚プリントする人っているだろうか?それを考えると「お店プリント」(印画紙にプリントと云う事だ)の130円は随分とリーズナブルだと云うことになるな。

 

 

 と云う訳で、今日の一枚は印画紙、ではなく、オリエンタルのイーグルと云う印画紙の入っていた箱。当たり前の話だが、印画紙は明るいところに持ってきたら使い物になってしまうから、この箱を開けることのできるのは暗室でだけの事であった。ちなみにこれはキャビネ版250枚入りの箱で、ポートレートなどに最適なちょっと軟調の「2号」。「空ケース」と書かれているのは、印画紙を使い終わった後にTRI-X100feet巻を詰め替えるパトローネを入れていたものなんだろうな。いずれにしても30年以上前の事だ(^^;

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恩田の森、更新

本日、恩田の森で撮影いたしました写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田の森Now 
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D800とミラーレスは3月もしくは4月に

  例によってNikon Rumorsが元ネタである。120日付のその記事のタイトルは”What others are saying: Nikon D800 and PRO mirrorless in March/April of 2011”である。

 

この記事には2つのソースがあり、その一つdpreview.comのフォーラムに投稿された記事によれば、D700の後継機となるD8003月もしくは4月に登場する。画素数は1600-1800万画素。これは過去に噂に上がった2400万画素より低いが高感度撮影時の画質に配慮した結果であるとのこと。D700後継機がD3シリーズ同様、高画素のXと高感度のS2機種登場するのではないかとの噂もあったが、話題にはなってもD7000D3100程の数は出ないD700-800クラスの販売台数を考えてXSのちょうど間を採ったと云う事なのだろう。X or Sで悩む必要がないのはありがたいことである。

 

 価格は”around $2,000.00”。現時点の$-\レートでは17万円となり、D700の現時点での国内価格と同じである。アメリカ国内価格は日本よりも20-30%低いのが通例だから、それを勘案すると日本国内での価格は20万円程となる。これでも郷秋<Gauche>が予想していた25万円程度を比べても相当に低い価格であり、にわかに信じ難いのだが、

"Look at the 7000 price, Nikon has to keep the prices down to be competitive.”と云う説明は、それなりに説得力がある。まっ、安いに越したことはない。

 

 もう一つのソースは中国のフォーラムであり更に詳しいスペックが掲載されていた。それによれば、1800万画素(D7001210万画素、以下同様)ファインダー視野率98%95%)、ストロボ非内臓(内臓)。他に、ボディサイズと重量はD700と同等、フォーカスポイントは現行と同じ51ポイントだが、AFモジュールはアップグレードされていることなどが書かれている(模様)。バッテリーについては触れられていないが、D7000と同じEN-EL15となるものと思われるが、これはD300との併用となる郷秋<Gauche>には煩わしいい問題となるな。

 

 プロ級(用)ミラーレスについては一昨日に書いたのとほぼ同じ内容だが、画素数については”16MP or 24MP Sony sensor”とされている。郷秋<Gauche>としてはわざわざ記事にしたほどだから、もちろん興味がない訳では無いが、現時点ではD700の後継機導入が最重要課題なので、ニコンのミラーレスとは云えども具体的な動きとなることはないだろうな。しかし、プロ用=高級一眼レフの構図が定着して半世紀になる今、かつてのS3SPのようなカメラの登場が市場でどのように受け入れられるのか、実に興味深いなぁ。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、18日に掲載したもの(see here)と対を成すような、暗く冷たい冬を表現した「つもの」のもの。雑木林の上の月、ではなくもちろん昼間に撮った写真である。

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郷秋<Gauche>、「ブラタモリ」をみる

  常々、「年に19回しかテレビを見ない!」と豪語している郷秋<Gauche>だが、それは象徴的な比喩であり、実は年に30回くらいはテレビを見ている郷秋<Gauche>である(ちなみに、19回と云うのはF1の開催回数である)。

 

 そんな郷秋<Gauche>が、久し振りにテレビを見た。見たと云うよりは見ないわけにはいかなかったと云うのが正直な所。今日のブラタモリは羽田空港と、かつてそこにあった街と対岸の漁師町がテーマだったのです。つい先週歩いて来たばかりの「羽田」ですからね、それはもう面白く見させていただきましたよ。

 

 「ブラタモリ」をキーワードに検索でおいでになられた方は、110日から15日にかけて6日掲載連載しました「羽田空港に(歩いて)行ってきました」をどうぞご覧くださいませ。

 

でもなぁ、13日掲載「その4」で「(前略)その歴史を調べてみると興味をそそられる事実を次々に見つけることができる。(中略)羽田一丁目から六丁目については、(再度)足を運んゆっくり取材をしてみる価値がありそうである」と書いたけれど、テレビで放送された直後って、何だか「ミーハー」みたいで行きくいよね(^^:

 

 

 と云うわけで今日の一枚は「ブラタモリ」にも出てきた、昭和8年完成の多摩川のレンガ造りの堤防。番組内でもこの場所の80年前をCGで再現していた、まっ、レンガ造りの堤防絡みでは一番絵になる場所を、郷秋<Gauche>もちゃんと「押さえていたぞ」と云う証拠の一枚(^^)

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ニコンのミラーレスの話題が何故か4/3 Rumorsに掲載

 昨日に続いて今日もまた4/3 Rumorsが元ネタの記事である。まさ「4/3 Rumors様様」であるなぁ(^^;

 

 タイトルの通り、Nikon Rumorsにではなく何故か4/3 RumorsNikon(ニコン)のミラーレス(EVIL)の話題が掲載されている(see here)。その記事によれば、4月(一説によれば3月)にニコンが発表するミラーレスはOLYMPUSPanasonicのそれのような入門者・初心者用(注)ではなく、プロ用の高級機種であり、価格もプロ用に相応しいほど高価であるらしい。

 

注:度々書いてもいるが、ミラーレス(EVIL)はコンパクトとSLR(一眼レフ)の中間に位置するジャンルではなく、被写界深度、ホワイトバランス、露出補正などについて理解し、その知識をSLRで応用し使いこなせる中級以上の方がSLRよりも相応しいいシーンで使用するカメラであると、郷秋<Gauche>は考えている。

 

 従って、ニコンのミラーレスはE-PL2GF2とは競合しないのだそうだ。と云うことは、価格的にはD7000クラスでボディが12万円、「梅」レンズキットが15万円と云ったところだろか。

 

 イメージセンサーはソニー製とのことだが、サイズは予てより噂になっていた対角1インチ(つまり4/3よりわずかに大きい)なのか、あるいはAPS-Cなのか気になるところだ。ミラーレスのメリットを打ち出すためにはニコンのラインナップでもっとも小さく軽いD3100よりも明らかに小さく軽くなければならない。ボディだけが小さくてもレンズが大きく重たいのでは話にならんからマウントも、もちろんまったくの新規開発だろう。

 

 このマウントの規格も興味深々である。APS-Cもしくは対角1インチなのだとすると現行Fマウントよりも小径でも可能だが、4/3(オリジナルフォーサーズ)のマウント径(内径47mm。ちなみにM 4/3は同41mm)がFマウント(同44mm)よりも大きいことを考えるとビミョーであるが、かと云ってFマウントのままと云うことはないだろう。

 

 なぜならFマウントを継承してもフランジバックの短いミラーレスでは、現行のNikkor(ニッコール)レンズは装着できても使えないのである。昨年から、レンズ裏蓋にわざわざ「F Mount」の刻印がされるようになったのも、ミラーレス用の新マウントが登場する布石であると考えるのが自然であろう。新マウントには、ニコンが既に特許を取得している光通信用の端子が装備されるかも知れない。そうなると、それ用のチップが内臓された専用レンズは現行のニッコールに比し小さい割には高価なものになることだろうな。

 

 そんなこんなを考えると、ニコンンのミラーレスはD7000よりもD700に近い価格なのかも知れないな。ちょっと腕を伸ばせば届くかもしれない程度の価格ならいいが、それよりも高価なのだとすれば、いっそのこと飛び上がっても届かないD3X並みの価格にしてもらった方が精神衛生上いいんだけどね。

 

 

 群れているとまるでギャングのようだが、こうして一羽ぽつねんといる様は、なんだか森の哲学者然として見えるのは、郷秋<Gauche>の気のせいだろうか。

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Tokinaがフォーサーズ陣営入り?

  4/3 Rumorsによれば、トキナーが今年98-10日にラスベガスで開催されるPMA改めCliQ 2011でマイクロフォーサーズ用のレンズを2本発表するらしい。1本は17mm f/2.0のパンケーキ、もう一本は8-16mm f/3.5-4.5で、F値は共により明るくなる可能性もあると云う。これまでトキナーではこれまで導入実績のない光学式手振れ補正機構とリニアモーター(超音波モーターと同じか?)を導入する可能性もあるようだが、自社では開発できずに、導入されてもこの部分は外注となるようである。

 

注:「パンケーキ」について、「The first one will be a 17/2.0 or faster pancake」と書かれているけれど、これは17/2.8 or fasterの間違いなんじゃないかと郷秋<Gauche>は思うんだけど、頑張ってf/1.8とか1.4とかを作るんだろうか。

 

 Four Thirds(フォーサーズ)及びMicro Four Thirds(マイクロフォーサーズ)規格に賛同するレンズ専業メーカー(サードパーティー)は現時点ではシグマのみであるが(see here)、そのシグマも既存のフルサイズ用あるいはAPS-C用のマウントとフランジバックを4/3規格に合わせただけに見えるし、そもそもM 4/3用のレンズはラインナップしてない。そんな中でトキナーのM 4/3参入は選択肢が広がることになるからM 4/3ファンには歓迎されることだろう。郷秋<Gauche>は買わないと思うけど。

 

 しかしだ、光学式手振れ補正機構と超音波モーターって、そんなに高度な技術なんだろうか。確かに、Nikon(ニコン)とキヤノンは10年以上前に実用化しているけれどサードパーティーではシグマがしばらく前に導入したけれど、タムロンもごく最近だしトキナーは自社開発ができないらしい。ところで、トキナーが外注するって、いったいどこに頼むんだろうね。コシナ当たりなのか、一般には名前が知られていないエンジニアリング会社なのか。

 

 それにしてもだ、パンケーキに手振れ補正や超音波モーターを導入したらパンケーキの三段重ねになりそうだし、広角の16-32mm35mm判換算)にも手振れ補正機能はいらないような気がするけれど、どうなんだろう。

 

 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、9日にもご覧いただいた(see here)雑木林で空を見上げた図のモノクロ版。ではなく、青空をバックに見る冬木は凛として見えるが、曇り空をバックにすると不気味に見えると云う図。モノクロのように見えても、もちろんカラーです。

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