明日からは師走

 11月も今日で終わり、明日からは師走である。師走と言うと、文字通り坊さんも走り出すくらいに慌しい月の印象が強いけれど、極月(ごくげつ)と言えば、一年の最後の月がやってきてしまったかという感慨が深くなる。霜月と書けば文字通り霜が降りる程の寒さがやって来たことをその文字面から感じ取ることになる。同じ12月でも、表す言葉によって随分と感じが変わるものである。

今日の1枚は、いつもの東京都下某所で撮った秋のひとコマ。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )

おいおい

 「(前略)これは、一般的なアンプが、真空管やトランジスターなどの素子の信号増幅機能(アナログ処理)を利用しているのに対して(後略)」、って、今どき一般的なアンプに真空管が使われているのか?真空管を知っているのは40代半ばまでのおじさん・おばさんだけであり、今の30代以下の世代では、余程特殊な人以外、真空管なんて見たこともないはずだぞ(ブラウン管(CRT)も真空管の一種だけれど、これとて最近では急激に減少している)。だから、真空管は全然「一般的」じゃない。

 「車内には14個のスピーカーが配され、自動制御システムが、どのシートにおいてもコンサートホール、いや、それ以上の臨場感のあるサウンドを実現している」、って、「コンサートホール以上の臨場感」ってどういうこと? このページのキャッチコピーにも「コンサートホールか、それ以上か」と書かれている。非常な高音質であることを言いたいのだであろうことは理解できるけれど、「コンサートホール以上」はないだろ。もし「コンサートホール以上」があるとしたら、実際にコンサートホールで聞く音の「何か」が実際以上に誇張された、「不自然な音」だ。少なくとも郷秋<Gauche>は、そんな音は聴きたくないぞ。

 上の例は、いずれもオーディオのトップメイカーであるB&Oがカーオーディオに進出し、それがいかに高品質・高音質であるのかを知らしめるために書かれた文章であるが(月刊NAVI 2007年1月号 p.21)、奇をてらい過ぎだろ。デジタル技術に対して「真空管」、コンサートホールに対して「それ以上」と、最新技術、高音質をより際立たせるために使った「真空管」と「それ以上」なのだろうが、行き過ぎた、実に不自然な比喩であることにすぐに気がつく。

 しかし、この記事の著者(Hiraide Akiとクレジットされている)だけを責めることはできないだろ。世の週刊誌の多くは誇張された不自然な比喩の塊であるし(郷秋<Gauche>は読まないが、電車の中吊りを見れば十分以上にわかる)、新聞にだって、たった一つの例を取り上げて、日本中があたかもそうであるかのような大見出しを躍らせている記事も少なくない。

 まっ、「人が書いたものにイチャモンをつけている暇があったら、お前の書く文章を何とかしろよ!」と言われそうではあるが、読者の目を引くために、大仰かつ不自然な比喩を確信犯的に多用している書き手よりは、無知であるが故に使ってしまう郷秋<Gauche>の方が少しはましであろうとは、実に白々しい自己弁護であるな。反省。


 今日の1枚は、なるせの森の杉林の中から見たひこばえの田んぼ、ススキそして遠くに見える真っ赤に色づいたモミジ。
コメント ( 5 ) | Trackback (  )

秋は春の前触れ

 今日の1枚は、どこにでもありそうな秋のひとコマ。でも、クリックして大きな写真をよ~くご覧頂きたいのです。黄葉した葉の間に暖かそうな毛皮をまとった冬芽があるのに気が付かれたでしょうか。そう、冬の後に芽生える木の芽は秋のうちに用意されているのです。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

2週間という時間

 実は、2週間前の今月12日にも同じような写真をご覧いただいた。芸がないと言われればそれまでなのだが、今日はなるせの森の同じ場所、ほぼ同じアングルで撮った写真をご覧頂きたい。2週間という時間の流れを、これだけの色の違いとして見て取れると言う写真である。紅く色づいているのは木肌の感じからすると山桜。黒い幹の右側の緑の葉はクヌギである

コメント ( 4 ) | Trackback (  )

モノクローム?

 「今年の11月はいつになく天気が不安定で晴天が続くことがあまりない」と書いたのが悪かったのかどうか知らないけれど、今日は昨日とは打って変わった曇天。所要で帰りが遅くなった郷秋<Gauche>は、結局傘の厄介になってしまいました。月曜、火曜は雨ですが、水曜日以降は晴れ時々曇りの予報。さて、当たりますやら。


 今日の1枚は、昨日のカラフルなものとは対照的な、一見モノクロームのようにも見えるもの。でも良く見ると、気の影にうっすらと青みがさしているのに気づかれることでしょう。モノクロームのように見えて、実はカラーなのです
コメント ( 2 ) | Trackback (  )

イラスト?

 今年の11月はいつになく天気が不安定で晴天が続くことが余りなかったような気がしますが、今日は久しぶりの青空となりました。気温が低い分、より一層すがすがしい気分で森を歩くことができました。


 今日の1枚は、私の家から森に行く途中にある公園で撮影したものですが、Photoshopでちょっとだけいじってイラスト風にしてみました。

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田Now 
コメント ( 2 ) | Trackback (  )

古書店業が人気って、ホント?

 chikahachiさん、ホントですか?もしそうなら、chikahachiさんって、ひょっとして人気業界の人?

 今日の神奈川新聞(また神奈川新聞だ!)の文化面に「変わる書店事情」と題した記事が掲載されていた。半分は「町の本屋」、札幌にある創業60年の老舗「くすみ書房」が「売れない文庫フェア」などのアイディアで起死回生した話し。そしてもう半分が「じわり人気の古本屋業」だ。

 なんでも「古本屋になるための1日講座」は、本好きの中高年男性や若い女性に人気で、先ごろ都内で開催された講座は120人の定員が満席になったとか。おいおい、ホントにそんなに古本屋を開業したい人がいるのか? ちなみに、郷秋<Gauche>は「古本屋」よりも「古書店」という言い方の方が好き。ただ何となく「古書店」の方が「古本屋」よりも“上等”そうに聞こえるというだけの話で、特にそれ以上の理由があるわけではない。

 記事を読むと「古書業界紙を発行する『日本古書通信社』の樽見博さん(52、著者注:実に微妙な年齢だ)も講師として登壇し(後略)」とある。おいおい、樽見博氏ってどこかで聞いたことがあるぞと思って思い起こしてみたら、つい最近読んだ「古本通」(平凡社新書、2006年4月10日初版第1刷、税別700円)という新書本の著者じゃないか。

 「古本通」は、古本通ではない、ただの本好きの郷秋<Gauche>にも、なかなか面白い本であったぞ。古書業界の仕組みや古書取引の仕組み、価格決定のシステムなどは部外者にはなかなか知ることのできない、なかば「裏情報」でああるが、実が明快に実例をふんだんに使って説明がされている。

 樽見氏は古臭い古書業界ばかりを紹介しているわけではない。古書とインターネットの関係についても勿論精通しており、それについても言及している。氏は、古書店の役割を「社会に埋蔵されている古本を掘り出してきて、新たな利用者に再び受け渡していくこと」と明確に規定し、インターネット時代の「本」について、「変わるべきものは躊躇なく変化していく」とする一方、「書物にはる意味総合芸術的な面がある」と、「本が」単に情報ではなくその存在自体に意義があることを主張するなど、これからの本と古書いついて熱く語るのである。

 郷秋<Gauche>は、あえて古書好きにとは言わない。だけれど、本好きならば読んでおいて損にはならない本として「古本通」をお勧めしたい。

今日の1枚は、さすがに終わりが近づいてきた、菊。
コメント ( 6 ) | Trackback (  )

MR-Sも

 ついにトヨタのMR-Sも製造中止のようである。MR-SはMR2の後継として1999年に登場しているが、2005年の販売台数は1,370台だというから、後継車の開発が出来ないのもやむをえないところだろう。

 ミッドシップのオープンと言えば、日本ではホンダ・ビートの先例があるが、世界的にはフェラーリにわずかな例があるだけの貴重な存在であっただけに残念である。郷秋<Gauche>も一時期興味を持っカタログを取り寄せたりしたこともあったけれど、ガキっぽいと言うのかガンダムチックと言うのか、その内装にあきれて熱は冷めてしまった。

 ホンダがNSXとインテグラの製造を中止し、さらにMR-Sも製造中止となると、国産のスポーツカーはマツダのRX-8とロードスターそしてホンダS2000の3車種だけか?おっと、Zとコペンを忘れていたぞ。ランサーエボリューションとインプレッサWRXは4枚ドアだからなぁ・・・。

今日の1枚は、いつもの東京都下某所の秋、点描。
コメント ( 6 ) | Trackback (  )

手帳が売れている?

 実は、またまた地元紙「神奈川新聞ネタ」である。今日の神奈川新聞によれば来年の手帳が売れていると言うのだ。今どき?

 電子手帳なんてのは登場してから10年以上は経っているし、今じゃWeb上で無料で使えるカレンダー(スケジュール表)のサービスがあるというのに、手帳が売れているの?って、ほんとに全国的に売れているのかどうかはわからんのですよ。なぜかと言えば、記事のタイトルが「来年の手帳が好調 -横浜ロフト-」(ダッシュ間の文字は新聞紙上では囲み)だかならのである。

 つまりだ、そごう横浜店7階にある「ロフト」で(たまさか)手帳が売れているからと言うことだけで、「来年の手帳が好調」の見出しだ。確かに「-横浜ロフト-」と書かれてはいるが、その5文字を多くの読者は気にも留めないだろう。読者にその状況を正しく伝えるためには、「来年の手帳が好調」の前に「横浜ロフトでは」を持ってこなければならないはずである。相変わらずの「愛すべき」神奈川新聞である。って、このことはもうどうでもいい。

 問題は何故、いま(横浜ロフトで)手帳が売れているのかである。答えは簡単。二冊目を買う人が増えていると言うのである。なぜか。愛犬の、その日に「ご機嫌」「食欲」「散歩」などを記録する、購入した化粧品の効果を書き込む、などのために使うのだという。手帳主たる目的はスケジュール管理であるはずだとは、郷秋<Gauche>の考えであるが、記事によれば、実際に起こったことの記録が利用目的の中心となっているようなのである。スケジュール管理ではなく記録、つまり「日記」としての利用が増えていると言うことなんだな。

 ちなみに、電子媒体への記録を本質的には信用していないアナログ人間の郷秋<Gauche>はいまだに紙で出来た手帳を愛用している。6穴のバイブルサイズ。皮表紙のバインダー、リフィルともに、もう20年近く「ASHFORD(アシュフォード)」というブランドのものを愛用している。ASHFORDは製造・販売していたチャンドラーという会社が倒産し一時はどうなることかと思ったけれど、ブランドを引き継ぐ会社が現れ、同デザイン、同品質の製品(ラインナップの一部は整理された)を継続して供給してくれている。

 ASHFORDブランドの製品はデザインが良いばかりでではなく、リフィルの素材(紙質)にも大変気を使っており、郷秋<Gauche>が愛用する万年筆のペン先の滑りが良く、尚かつインクの乾きも早い。おそらくは多勢を占めているであろうボールペン(水生・油性)ユーザーには余り気にならないことかもしれないが、このことは万年筆ユーザーには実にありがたいことなのである。ASHFORDブランドを永く愛用することになっている最大の理由がリフィルの紙質にあることは間違いない。

 途中から話がそれたけれどホントに手帳が売れているのだとしたら、いま時だからこそ、「手で書く手帳」が売れているのは嬉しいことだぞ。

今日の1枚は、輝く公孫樹。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )

MJ、テイクオフできるか

 国産ジェット旅客機のプロジェクトが幾つか存在していることを随分と前に書いたけれど(-->こちら)、その中では補足情報として最後に付していた三菱重工業主導の「MJ(三菱ジェット)」だが、ここに来て俄かに現実味を帯びてきた。

 その理由は、MJを注文すれば、2012年の機体引き渡しまでの間に利用する機材のリース代などを三菱重工が一部肩代わりするという仰天報道だ。2009年に完成する予定の羽田空港拡張により国内線の需要が増えるであろうANAとJALにMJを大量に購入してもらうための施策なのだろうが、随分と思い切ったものである。

 MJは70~90席の予定であるが、このクラスの旅客機はJALグループにおいてはカナダのボンバルディア社のCRJ(ターボファン)の実績があるし(導入は50席のCRJ200だが70席、90席のストレッチバージョンがある)、ANAグループにおいては同じボンバルディア社のターボプロップ機であるDASH8(400型は最大78席)が導入されているから、果たして両社がMJにどれほどの興味を示すかは未知数ではあるが、具体的な販売戦略が見えてきたというのはこれまでは夢物語であった「国産ジェット旅客機」が現実のものとなってきたことを感じさせてくれるものである。唯一の国産旅客機、YS-11が日本の空を去ってしまったいま、これから暫くはMJ動きには要注意である。

今日の1枚は、いつもの東京都下某所の秋、点描。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )

つわぶき

 名前は「葉に艶のある蕗(ふき)」から。ですから、そのまま艶蕗(うやぶき)と呼ばれることもあるようです。地味な花ですが、菊の花も終わってしまう晩秋から初冬~年末にかけて艶やかなその花色が目をひきつけます。

 元々は海岸縁などに見られることが多いようですが、日本庭園に植えられることが多く、ひとたび植えられるとどんどん広がり、この時期になるとあちらこちらで目にするようにもなっているようです。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )

最廉価DSLR登場

 キヤノンのEOS Kissデジタル、ニコンのD70登場以来、価格下落と共に急激にマーケットが拡大しているDSLR(デジタル方式一眼レフ)だが、ついに実売価格6万円台前半のDSLRが登場した。しかもニコンから。

 D40がそれ。ボディのみの価格が59,800円(yodobashi.comの価格でさらに10%ポイント還元あり。以下同じ)、標準ズームレンズ(AF-S DX ズームニッコール ED 18-55mm F3.5-5.6G II。D50用に発売されたものと焦点距離、明るさ共に同じだが更に軽量コンパクトかつ廉価)付きのキットだと69,800円だ。

 これまで最も安いDSLRはニコンD50、ペンタックスK100D、オリンパスE-500で共に89,500円(標準ズームレンズ付き)だったが、これを一気に2万円下回る価格である。実売価格で5万円を割る店も出てくることだろ。ただし、画素数は610万画素(これでも4切ワイドまで伸ばせるから十分以上)、手振れ防止、ローパスフィルターのゴミ取り機構なしと、実に割り切りの良いコンセプトだ。

 25年前にF3とほぼ同じ頃にニコンが送り出した廉価な普及機、リトルニコンと呼ばれたEMが確か4万円。フラッグシップたるF3が20万弱だったはずであるから、いまで言えばD200と今回発売のD40が同じような関係になりそうだ。

 違うのは、F3とEM当時には両ボディーにほとんどすべて共有できたレンズが、D200とD40の間では共有できるレンズが極めて少ないことである。先にD40の標準ズームレンズがAF-S DX ズームニッコール ED 18-55mm F3.5-5.6G IIであることを括弧書きしたが、D40にはこの標準ズームレンズと同シリーズのAF-S DXレンズしか使えないのである。

 正確には「使えない」のではなく「オートフォーカス」が使えないのである。D40は事実上、AF-S DXつまり、絞りリングを持たない超音波モーター内臓のレンズ専用なのである。勿論マウントそのものはF以来普遍だから40年前のレンズも勿論装着することはできるが、自動絞りは機能しない。ということは事実上使えない。露出計は作動しない。つまり勘でシャッタースピードと絞りの設定できる方には撮影可能と言うことですある。
注1:撮影直後にディスプレイで露出の状態を確認できるので、意外と使えるのかも知れない。
注2:朱書き部分以降を11月21日夜に訂正・追加した。

 比較的新しいAF(オートフォーカス)レンズは使えるけれど、肝心のオートフォーカスは機能しないから、マニュアルでピントを合わせて写真を撮ることを知らない人にはちょっと厳しいかも知れない。つまり、D40のボディ価格から言って、AF-S DX ズームニッコール ED 18-55mm F3.5-5.6G II と共にWズームキットとして発売になるAF-S DX ズームニッコール ED 55-200mm F4-5.6G以外のレンズを使うことを想定していないということだ。もっとも、この2本のレンズで27mm~300mm(35mm換算)をカバーできるから、他にレンズが必要になるとは思えないが。

 カメラ好きの間では、AF-S DX以外の既存のニッコールレンズのほとんどが使えないことが「けしからん」と話題になっているようだが、郷秋<Gauche>はそうは思わない。おそらくはD40を購入しようというユーザーはそれで困らないわけだし、ニコンとしてもAF駆動のモーターを追い出してまで軽量にこだわり、更には新しい軽量コンパクトなAF-S DXレンズまで開発しているという力の入れようだ。AF-Sレンズは大きくなってしまうのが珠に傷だったけれど、今回のED 18-55mm F3.5-5.6G II開発で得られた技術の応用で更にコンパクトなレンズの登場だって十分期待できるではないか。

 そもそもが、D40を買って暫く使ってみたけれど、もっといいカメラが欲しくなってD80を買った、あるいはD200を買いたいというユーザーが出てくることをニコンは期待しているのだろから。

今日の1枚は、小雨降る恩田の森の紅葉。
コメント ( 11 ) | Trackback (  )

Car of the Year

 今月11日に郷秋<Gauche>的 Car of the Yearという小文を書いた(-->こちら)。
郷秋<Gauche>が選んだCar of the Yearは三菱の「i(アイ)」だったが、特特定非営利活動法人日本自動車研究者・ジャーナリト会議(RJC)もまた自らの名前を冠した「RJCカーオブザイヤー」に三菱の「i(アイ)」を選んだ。

 おそらく、今年が初めての「あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー」はまだ選考途中のようだが、今現在のトップは三菱の「i(アイ)」。妥当なところだ。でも、ちょっとビックリなのは2位がナント日産シルフィ。オイオイ、って感じ。日産関係者の組織票が入っているんだろうな。

 でもって、もっとも権威がある(と思われる)「日本カー・オブ・ザ・イヤー」が選んだのがレクサスLS460。三菱の「i(アイ)」には「特別賞」が贈られており、Websiteによれば「Most Adobanced Technology」(ママ)となっているので、つまり最も先進的な技術が評価されたように読み取れるのだが、だったら「Most Advanced Technology」じゃないかって、郷秋<Gauche>は思うんだけど、どうだろう。

 ただ、「i(アイ)」に導入された技術が先進的かといえば、郷秋<Gauche>は決してそうは思わないな。小型車と言えばFWDばかりの今、あえてRWD(三菱はリア・ミッド・シップと呼んでいるようだけれど、エンジンがあるのがリア・アクスルの真上だからミッド・シップと呼ぶのには無理がある)を選んだ三菱の技術陣には敬意を表したいが、それとてもsmartという先例があったからできたことだ。だから、決して先進的とは言えない。

 まっ、そうは言いながら、郷秋<Gauche>が評価したものが他でも評価されているというのは、やっぱり嬉しいぞ。でもだ、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」がレクサスLS460を選んだのって、どうだろう。たった二人(運転手と社長だな)しか乗らないクルマに4.6Lのエンジン積んで全長5mオーバー。二人しか乗らないなら0.7L、全長2.54mのsmart fortwoでいいんじゃないかって。smart fortwoならレクサスLS460用の駐車場に2台止められるし。

今日の1枚は、秋の空。
コメント ( 4 ) | Trackback (  )

琢磨 vsアンソニー

 ようやくSUPER AGURI F1チームの来年のもう一人のドライバーが決まった。これで2007の体制が大方決まったことになる。

 ご存知の通りアンソニー・デイビッドソンはカーリン・モータースポーツで戦ったイギリスF3時代の琢磨のチームメイト。BARホンダ-ホンダの3rdドライバーとして速さを見せながら(数度のスポット参戦を除いて)レースドライバーとしてのシートを見つけられないでいたのだが、ようやくここでシーズンを通してのシートを確保したと言うことになる。

 井出や左近と違ってアンソニーは速いから琢磨もうかうかしてはいられないぞ。って、ドライバーの速さは保障書付きだけど、それよりも二人のドライバーの速さに追いつけるマシンを用意できるかどうかが問題だな。

今日の1枚は、なるせの森の杉林と田んぼの間をぬう小径。
コメント ( 5 ) | Trackback (  )

てーへんだ!


 てーへんだ、てーへんだ。浦賀沖に「黒船」が来たってよ!
 長屋の熊さんと八っあんが大騒ぎしそうな新聞記事だ(熊さんと八っあん、字が読めたっけ?)。実はこれ、昨日の神奈川新聞の、言ってみれば折込付録、「横濱開港新聞」の創刊号、嘉永6(1853)年6月9日付けの1面トップ記事なのだ。

 記事内容はなかなか正確だ。
 「ペリー提督来航直後に、幕府は浦賀奉行与力の中島三郎助と通詞(通訳)の堀辰之助を小船で派遣するが、ペリーは『幕府の高官以外との交渉には応じない』と突っぱねる。これに困惑した老中首座、安部正弘は浦賀奉行与力の香山栄左衛門を幕府高官と偽りペリーに差し向け交渉にあたらせる(以下省略〕」

 少なくとも郷秋<Gauche>が知る、史上初の日米交渉とも言える事実をほぼ正確に伝えている。150年前のこの交渉を経て結ばれる「日米和親条約」さらには「日米通商条約」を不平等な条約締結であったとして、徳川幕府の外交交渉能力を過小評価する向きもあるようだが、郷秋<Gauche>はそうは思わない。

 この時の来航こそたったの四隻であったとは言え、圧倒的な軍事力、外交交渉力を持つアメリカとの武力衝突を避け、事態をソフトランディングさせた幕府の、のらりくらりではあっても同時にしたたかな外交能力こそ高く評価されるべきであると、このことを書いた文献を読めば読む程にその感を強くする郷秋<Gauche>なのである。

 度々書いているので、郷秋<Gauche>のblogご愛読の皆さんは既にご存知の通り、普段の記事には「?」の多い神奈川新聞であるが、横浜の歴史にまつわる記事を書かせれば、さすがにたいしたものなのである。
コメント ( 2 ) | Trackback (  )
« 前ページ