アコースティック・フォト(その2)

 さて、今日はAcoustic Photoの、お二人の先生のことから書きはじめてみたいと思います。
 アコースティック・フォトには二人の先生がいることを昨日書きましたが、そのうちのお一人はアコースティック・フォトの名付け親にして仕掛け人、富士フイルムイメージング株式会社プロフェッショナル事業部チーフの上野隆さんです。上野さんはアコースティック・フォトだけではなく、女性だけを対象にした写真教室Photodaysを企画した方でもあるようですし、フィルムで撮る写真に特化した季刊誌FILM&IMAGEも上野さんの発案のようです。

 もうお一人の先生は写真家の内田ユキオさん(blogはこちら)。ミュージシャンや街の写真を中心に、雑誌、コマーシャル、CDジャケットなどで活躍されている売れっ子です。失礼ながら私は今回の教室まで存知上げませんでしたが、実は内田さんの書かれた本を持っていたのです。「ライカとモノクロの日々」(エイ文庫、税込み630円)がその本ですが、面白そうだな、と思って買ってはいたのですが、実は読んでいませんでした。初日に本のタイトルをお聞きして、以前に買っていたことを思い出し慌てて読んだ次第です。モノクロームの写真と筆致から優しいお人柄が伝わってきます。

 さて、このお二人が講師を務めてくださったわけですが、お二人ともライカがお好きで、写真はフィルムで撮る、という強い信念をお持ちであることがヒシヒシと伝わってきました。

 考えてみればNikonがフィルム方式一眼レフ(とマニュアルレンズ)のラインナップを大幅縮小(詳細はこちら)、さらにはCanonもフィルム方式一眼レフの新規開発をしないことを発表したこともあり、風前の灯のカメラ。フィルムもアグファ、コニカ(間もなく)が撤退し、残った富士フイルムとコダックが値上げと、フィルムで撮る写真はますます肩身が狭くなってきています。だからこそ、フィルムで撮ることに拘りたいお二人なのでしょう。

 プロの写真家でも、仕事はデジタルだけれど、自分自身の楽しみのために撮るときにはフィルムを使うという人は少なくないようですね。確かに「撮る」という作業だけを考えても、フィルムの場合には多くの「儀式」が必要ですから手間がかかる。手間がかかるだけではなく、その一つひとつの手順を上手に出来るかどうかによって写真の出来具合が変わってきます。だからこそ手間をかけることに喜びを見出すことができるのでしょう。

 その意味では、フィルムを使うカメラと言っても、露出は言うに及ばずフォーカスもフィルムの巻き上げもオートのカメラでは、撮る喜び、楽しさは半減してしますかもしれませんね。そうは言っても露出計もついていないカメラでの撮影は難しい(郷秋<Gauche>はPENTAX SLという露出計なしのカメラを使っていた時期があります)ですからフィルムの巻上げとフォーカス(ピント合わせ)は手動、絞りは自分で決めてシャッタースピードはカメラ任せ、という辺りがほど良いところのような気がします。

 でも、新品で購入できるそんなカメラはほとんどなくなってしまいました。レンジファインダーでは昨日ご紹介したBESSA R2A(等倍ファインダー搭載のR3Aもあり)の他、ZEISS IKONも新品で購入が可能です(いずれも製造はコシナ)。

Nikonの一眼レフでは惜しまれながら今年1月に販売終了となったFM3A、2000年に販売終了となったF3あたりでしょか。FM3Aについては24日にも書きましたが、程度の良いものは新品価格よりも高くなってしまっていますし、売り物が非常に少なくなっている状況です。F3は名機中の名機ですが、新品のD50と同程度の価格から購入できますから、「買い」かもしれませんね。<明日に続く>


 今日の1枚は、郷秋<Gauche>が撮った「銀座」の2枚目。銀座は世界中の人と物が集まるインターナショナルな街。だからと言ってVUITTONやCHANELではいやらしいのでVWのニュービートルをモチーフにして、躍動的な街を表現するためにシャッタースピードを遅くして人を軽く流してみました。
 「サラリとしたオープニングに対して、計算し、創り込まれ絵がミスマッチな感じですね」とは内田ユキオさんの評。でも、裏を返せば、「しっかりとした技術に裏付けられた、言いたいことをちゃんと表現している写真」であることをお褒め頂いたと、私は思っているのですが・・・。
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アコースティック・フォト

 5月31日に「フィルム方式カメラは女性が救う?」と題した記事を掲載ました。。その中で「アコースティック・フォト」と名付けられた写真の教室のことを書きましたが、24日に銀座に出かけたのは、実はその教室の撮影実習があったからなのでした(この日のことの詳細はこちら。)

 この「大人のための写真教室 アコースティック・フォト」、フィルムで、しかもリバーサルで撮ることを中心とした教室です。6月22日の初日は座学で、カメラの持ち方、ピントの合わせ方、絞りとシャッタースピードの関係、更には露出補正までをわずか2時間で講義。これはかなり密度の濃い内容で、特に露出補正については十分理解できない方がいたように思いました。初心者向けの教室のため、自分のカメラを持っていない方のために貸し出し用のカメラも用意されていましたが、これがなんと、35mmレンズ付きの BESSA R2A というレンジファインダー式のカメラ。

 40年前はこのタイプが多かったわけですが、DSLR(DSLR(Digital style Single Lens Reflex = デジタル方式一眼レフ)全盛の今となっては大変マニアックなタイプのものです( EPSON R-D1s という、レンジファインダーでありながら記録方式はデジタルという希少かつ志の高いカメラも存在します)。私は自分のNikon FM3Aをもっての参加でしたが、13名の参加者中10人がBESSA R2Aを借りての参加。ちなみに、教室は虎ノ門にある富士フイルムイメージング本社会議室で開催されました。

 二回目が24日の銀座での撮影実習です。銀座5丁目にある富士フォトサロンに10時15分に集合。フィルムの入れ方のレクチャーがあり、全員のフィルムが入ったところでいよいよ撮影開始です。11時15分と45分に三越前など2ヶ所で先生が「お助けポント」と称してスタンバイ。カメラの取り扱いや撮影の仕方でわからないことがあるときにはそこに行くといろいろと教えてくれるといった具合だったようです。12時15分に富士フォトサロンに戻り、フィルムを巻き戻し、名前を書いた現像依頼封筒にパトローネを入れて、この日は解散です。

 そして昨日、28日が最終の三日目。虎ノ門で、土曜日に撮った写真の講評です。現像の終ったフィルムを渡され、ライトボックスとルーペを使って「海外の友だちに銀座を紹介する」3枚を選び、選んだコマを切り取りマウントに挟み込みます。先生にその3枚を渡すと順にドーナツ状のカートリッジに入れてスタンバイです。

 まず最初に、3枚を順番に見ます。そして最初のコマに戻して撮影者がその意図や撮影で工夫した点などを、3枚の写真を順番に見ながら説明します。そしていよいよ講師の講評。お二人の先生が、撮影者の意図が的確に表現されているか、構図はどうか、露出の法政はどうかなど、良い点、悪い点を説明してくれます。良い写真はそれなりに褒めてくれますが、そうではない写真でも良い点を見つけてそこを褒めてくれます。良くても悪くても一人当たりの講評時間もほぼ均等で、ちょっとお気の毒なほどの気の使いようです。 <明日に続く>

 大人のための写真教室 Acoustic Photoに興味を持たれた方はクリックして詳細をご覧ください。既に第3回(8/3・6・9)の募集が始まっているようです。
主催:富士フイルムイメージング株式会社



 今日の1枚は、郷秋<Gauche>が撮った「銀座」の1枚目。「オープニングは銀座でもっともポピュラーな建物をサラリと撮ってみました」と説明したところ、銀座で最も有名なのは「和光」もしくは「三越」でしょうとは、講師のお一人、内田ユキオさんの弁。郷秋<Gauche>的には、銀座と言えば「三愛」なのですが・・・。
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人・人・人

 鎌倉に行って来ました。しばらく前から行きたいと思いながらなかなか思い切れなかったのですが、どうせ行くなら紫陽花の咲いているうちにと、思い切って出かけてみました。天気も良くて曇り、下手すりゃ雨か?と思っていたのですが、写真的にはまずまず、思いのほかの好天に恵まれました。

 鎌倉は、「若い時」には随分と通ったものでしたが、今日はホントに久しぶり。おのぼりさんよろしく地図を見ながら歩いて来ました。それにしても、平日だというのに、人・人・人。土日にはどんな様子なのか、想像しただけでゾッとします。

 スタートが遅かったので鎌倉滞在は5時間程でしたが、実は、1日1イヴェント主義の郷秋<Gauche>には珍しく、今日は「その後」があったのでした。鎌倉で幾つかのお寺や神社を廻ったあとに、都内は虎ノ門に直行したのです。毎日blogをご覧くださったいる方はお気づきになられたかも知れません。先週土曜日に銀座に出かけた続きが、今夜、虎ノ門であったのです。

 虎ノ門(そして銀座)での出来事の詳細は明日以降、3日連続で書く予定でおります(オイオイ、予告までして大丈夫か?)。今日、鎌倉で撮った写真は日曜日以降に順次(数回)掲載を予定しておりますので、請う、ご期待。って、ご期待にお応えできるかどうかはわかりませんが(^^;。


 と、言うわけで今日の1枚は、「郷秋<Gauche>、鎌倉に行く」の図。これは、江ノ電、極楽寺駅近くの「成就院」から由比ヶ浜を遠望したところ。絶景です。でも、人・人・人。
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物事は正確に

 例によってビール(モドキ)を飲みながら神奈川新聞を読んでいた。スポーツ欄に程々の大きさの見出しで「アロンソ4連勝」。そうだ、4連勝だ。強すぎるぞ、アロンソ!と、そこまでは良かった。その左に小さく「佐藤(琢磨)は順位を上げ15位」

 待てよ、一体ぜんたい何台走った中の15位なんだ? 今年のF1は22台がエントリーしているけれど、カナダGPでは7台がリタイヤ。完走(扱い)は15台だ。つまり、琢磨は「ビリ」。おまけに、彼自身の最終周である64周目にターン9のウォールに接触、クラッシュしているから、チェッカード・フラッグを受けていない。

 F1のレギュレーションではたとえDNF(Did Not Finish)であっても、優勝者の周回数の90%に当たる周回をクリアすれば「完走」とみなされるのである。つまり、フィニッシュしていなくても完走なのである。こうして書いてみると何とも奇妙なことなのだが、FIAが定めたレギュレーションに従えばこういうことになる。だから琢磨はクラッシュしチェッカード・フラッグを受けられなかったけれど完走(扱い)なのである。

 その意味では、神奈川新聞の見出し、「佐藤は順位を上げ15位(完走)」は嘘ではない。確かに15位だ。でも琢磨の後ろには誰もいない。確かに完走だ。だけどチェッカード・フラッグを受けていない。

 「佐藤は順位を上げ15位」。こんな見出しじゃ、F1を知らない人は、琢磨がさぞかし立派な結果を残したのかと、勘違いするぞ。

注:琢磨のレース内容が悪かったと言っているのではありません。彼はドライブしずらいSA05で精一杯戦い、クラッシュの前まではミッドランドのモンテイロを従え、立派なレースをしていました。私がここで言いたいのは、神奈川新聞の見出しが、読者に誤解をあたえる、正確さに欠けるものであるということです。

今日の1枚は、豪華に画面いっぱいの紫陽花。

[ 撮影 : なるせの森 ]
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F1 2006年 第9戦カナダGPを振り返る

 強すぎるぞ、アロンソ!と、前回も書いた。しかし、今回もそれ以外の言葉は見つからない。アロンソ&ルノー、磐石である。

 <イギリスGP決勝レースの結果>
 1位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / Q2 / FL1 / Pit2 / MI
 2位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / Q5 / FL3 / Pit2 / BS
 3位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデス / Q1 / FL5 / Pit2 / MI
 4位:ジャン-カルロ・フィジケラ / ルノー / Q2/ FL4 / Pit3 / MI
 5位:フェリペ・マッサ / フェラーリ / Q10 / FL5 / Pit1 / BS
 6位:ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ / Q4 / FL8 / Pit2 / BS
 7位:ニック・ハイドフェルド / BMW / Q13 / FL7 / Pit1 / MI
 8位:デビッド・クルサード / レッドブル・フェラーリ / Q22 / FL10 / Pit2 / MI

 Qnは予選順位、FLnはレース中のファステストラップ順位
 Pitnはピットストップ回数、BSはブリヂストン、MIはミシュラン。

 1~5位、そして7位が前戦と同じ顔ぶれ、同着順である。これは偶然の一致ではなく、上位チーム、ドライバーの力が既に安定してきており、シーズンの残り9戦もおそらくはこの結果から大きくぶれることなく進んでいくということを意味していると言える。

昨日wrote:
>ライッコネン(中略)フィジケラを攻略できるか

出来た:レース中のラップタイムではライッコネンにコンマ8ほどのアドバンテージがあったようだから当然。マシンは三者三様だが、ドライバーとしての速はやはり表彰台の3人。マシンをチェンジして走らせてみたいものである。

昨日wrote:
>トゥルーリは(中略)前の3台にどこまで着いていけるか

ついていけなかった:4番手スタートを活かし、レース中のファイテストラップタイムは8位と速くないもののなんとか6位フィニッシュはしたものの、トヨタの課題は、なお多い。

昨日wrote:
> 5番手のミヒャエル(中略)表彰台に届くか

届いた:途切れることのない集中力で70周を走りきったミヒャエル。3位だろうとの予想に反しの2着はさすがというべきだろう。

昨日wrote:
>ニコ(中略)3度目のポイントを獲得できるか

出来なかった:ただし原因はアクシデント。モントーヤに本気をださせた功績は大と評価すべきか。次戦に期待。

昨日wrote:
>モントーヤ(中略)来期のためにはポイントが欲しい

とれなかった:ポイント欲しさが冷静なドライビングを忘れさせたか。本気を出すのはいいが、ルーキー相手にあれはいただけない。

昨日wrote:
>バトン(中略)「ポイント圏内」程度じゃ寂しいぞ

ポイント圏内から脱落:シーズンが進むにつれて下降線を辿るかに見えるホンダ。チーム体制の立て直しが急務か。

 昨日、「ドライバー、コンストラクターの4位以下の争いの行方にとっては大切な2戦」とも書いた。見えてきたのはホンダの不調とBWMの堅調。ホンダの足踏みが更に続くようだと数戦の内に順位交代か。

 トヨタはヤルノの6位3ポイントを得、やっとの思いで6位入り。ラルフの不出来を考えると数戦のうちにウイリアムズ、レッドブルによる巻き返しも考えられるが、そのウイリアムズもリザルトに結びつかないのがつらいところ。

 さて、我らがスーパーアグリ。次戦、インディアナポリスがSA05での走り収めとなる。苦しい前半戦を戦ったスーパーアグリ&琢磨だが、SA06で戦うフランスGPに向けて弾みを付けるためにも、ここはなんとしてもチェッカード・フラッグを受けて締めくくりたい。

 次戦も日本時間午前2時スタートだが、見る価値のあるレースとなることを期待しよう。

今日の1枚は、紫陽花の小径。

[ 撮影 : なるせの森 ]
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F1 2006年第9戦カナダGP予選結果を読む

 早いもので2006年シーズンも折り返しとなる北米2連戦であるが、各チームの力の程も判明し、残りシーズンの行方もみえてきた今年のF1である。

 サン・マリノ、ヨーロッパとミヒャルが連勝したことで、中盤戦以降が面白くなるかと思ったが、スペイン以降はアロンソ3連勝と、ルノー&アロンソ磐石の態勢が揺るぐ気配はない。開幕前には3強の一角考えていたマクラーレンは思わぬ失速。ポイント上で言えば確かに3番手にはいるが、とてもチャンピョン争いに加われる状態ではない。モントーヤの元気がないのも気になるところだ。すでに絶頂期を過ぎてしまったか。

 今年は予選だけではなく本戦での速さも期待したトヨタであったが、逆に予選での速さも失ってしまったようである。ここにきてトゥルーリが4番手と気を吐いたがラルフは14番手に沈んでいる。ホンダも同様。オールホンダ体制で一気に躍進かと思いきや、マクラーレンの半分のポイントでコンストラクターズ4位につけるのがやっとだ。序盤、慣れないマシンで苦戦したバリチェロの調子が上がってきたのが唯一の救いか。

 時折速さを見せるウイリアムズだが、コンスタントにポイントを稼ぐことは出来ず、序盤戦ではライバルと目されたBMWに、ここにきて引き離されつつある。新鋭ニコが6位に飛び込んだが、ウェバーは第1ピリオドでノックアウトされている。

 すでに触れたものもあるが、ここでおさらいをしておこう。

 <2006年カナダGP予選結果>
 1位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / 1'14"942 MI
 2位:ジャンカルロ・フィジケラ / ルノー / 1'15"178 MI
 3位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデス /1'15"386 MI
 4位:ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ / 1'15"968 / BS
 5位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / 1'15"986 / BS
 6位:ニコ・ロズベルグ / ウイリアムズ・コスワース / 1'16"012 / BS
 7位:J-P・モントーヤ / マクラーレン・メルセデス / 1'16"228 / MI
 8位:ジェンソン・バトン / ホンダ / 1'16"608 / MI

 来期のルノー残留を確実にしたフィジケラが2位に飛び込み、フロントローをルノーが独占。ライッコネンの予選3位はこのところの定位置。フィジケラを攻略できるか。トゥルーリは久しぶりのセカンドロー。前の3台にどこまで着いていけるか。ポールのアロンソから1秒離され5番手のミヒャエル。トゥルーリの前にはいけるとしても果たして表彰台に届くか。

 6番手スタートのニコ、ポジションを守り3度目のポイントを獲得できるかどうかの鍵を握るのはマシンの信頼性か。7番手のモントーヤ。来期のためにはポイントが欲しいところだ。久しぶりにバリチェロより前のグリッドを獲得したバトン、ホンダ・ワークスが「ポイント圏内」程度じゃ寂しいぞ。

 日本のファンには時差の関係で辛い北米2連戦だが、ドライーバー、コンストラクターの各ポイント4位以下の争いの行方にとっては大切な2戦となるはずだ。眠い目を擦りながらでも見る価値のあるレースとなることを期待したい。


 今日の1枚は、小雨に濡れるすみよしの森のメインストリート。

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますのでぜひご覧ください。
恩田Now 
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マニュアル・フォーカス、リバーサルそして銀座

 いつものD200ではなく、Nikon FM3A、そして発売間もないFUJIFILM PROVIA400X。Nikon FM3AはNikon最後のマニュアル・フォーカスのカメラです。Nikon最後の、と言うよりは、事実上史上最後のマニュアル・フォーカス一眼レフカメラと言っても良いかもしれません。今でもNikonのFM10はカタログに載ってはいますが、実はコシナのOEMだし、Bessaflexは特殊に過ぎます。一眼レフとして、膨大な数のレンズやモータードライブ、その他の多くのアクセサリーを含むシステムの全てを利用できるのはマニュアル・フォーカスのカメラは、このFM3Aが最後のカメラと言っても良いのではないかと思います。

 郷秋<Gauche>はつい半年前に程度の良いブラックボディを手に入れましたが、その直後にNikonのフィルム方式カメラ事実上の撤退発表があり、それ以降中古市場ではとんとお目にかからなくなっただけではなく、まれに見かける売り物は、ほんの数ヶ月前まで新品で売っていたものよりも高い値札が付けられているような状況です。

 レンズは、SERIES Eの50mm F1.8を着けて行ったのですが、訳あって撮影前に同じSERIES EのZOOM 36-72mm F3.5に交換し、ずっと36mm側で撮影していました。 ところで、最初に着けていたSERIES Eの50mm F1.8(薄型の所謂パンケーキタイプ)ですが、Nikonが製造したレンズの一覧を見てもこのレンズは何故かでてこないという、怪しいレンズです。正体をご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてください。

 FUJIFILMのPROVIA400Xは ISO400にしてISO100クラス並の彩度と粒状性を実現したという、つい数ヶ月前に発売になったばかりの意欲作。今日は曇り時々雨という、いかにも今どきの予報が出ていましたが、起きてみるとピカピカの晴天。おなじPROVIA でもISO100の100Fで良かったのに何故か400X。

 と言う訳で昼前の銀座に出て撮影。海外の友人に「これが銀座だよ」と教えてあげる3枚を撮る、というのが今日のテーマでしたが、これが難しい。「銀座」を意識しすぎたのがいけないのか、そもそも郷秋<Gauche>には都会が合わないのかわからないけれど、撮れないし、とにかく疲れました。

 でも、たまにマニュアル・フォーカスのカメラで、しかもリバーサルで撮るというのはに新鮮な体験でした。恩田の森の森では1時間で100枚くらいは平気で撮ってしまうのに、今日は1時間半で24枚撮るのがやっと。ピントを合わせたり、露出補正をしたり、手でフィルムを巻上げたり(時々忘れる!)に時間がかかるだけではなく、お仕着せのテーマが難しかったというのが正直なところです。「あなたにとっての『銀座」を3枚』なら、もう少し撮れたかも知れませ。

 今日撮った写真は来週水曜日の受取になっています。もしも、万が一、奇跡的に、お見せできる程度のものが撮れていましたらblogに掲載したいと思いますが、掲載されなかったとしても、追及したりしないでくださいね。そのときはきっと落ち込んでいるはずですから。



今日の1枚は、恥ずかしながら、銀座に行ってきました、の図。
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パナソニックからDSLR登場

 つい先日、ソニー初のDSLR(DSLR(Digital style Single Lens Reflex = デジタル方式一眼レフ)「α100」が発表されたばかりだが(こちら参照)、今度はパナソニックから「DMC-L1K」が発表された。

 DMC-L1Kはオリンパスが提唱するフォー・サーズ・システムに準拠したパナソニック初のDSLRである。デジタル方式カメラの心臓部である撮像素子には、ニコンやペンタックなどが採用するAPSサイズよりも更に小さい4/3型(18*13.5mm)、750万画素のMOSを採用。レンズマウントを共有するオリンパス製DSLR用レンズを装着することが出来る。撮像素子が小さいことからレンズの焦点距離は35mmフィルム換算で約2倍となる。

 今回発表されたDMC-L1Kは35mmフィルム換算で28-100mm(F2.8-3.5)、光学式手ブレ補正搭載を搭載した「ライカ D VARIO-ELMARIT(バリオ・エルマリート)」レンズとセットで販売され、ボディ、レンズとも単体での販売はされないようである。

 DMC-L1のボディはレンジファインダー方式カメラのデザインを意識したとされるが、一般的なペンタプリズムではなくPen Fからの伝統であるミラーを利用したファインダーを持つためにDSLの象徴とも言えるボディ上部の「とんがり」を持たない独自のスタイルとなっている。このスタイルからもわかるとおり、中身は同じスタイルのオリンパスE-330と同一のはずである。

 DMC-L1の最大の特徴は単体ならばおそらく10万円を越えるライカブランドのレンズを標準装着としたことと、そのセット価格が23万円(実売価格の予想)と、かなり高価であること(Nikon D200レンズキットより若干高価)。

 α100をレンズキットで11万円程度の入門機とし、新規ユーザー取り込みを足がかりとしてDSLRに参入するソニーに対して、パナソニックはハイエンド・アマチュアをそのターゲットとしてのDSLR参入である。

 しかしだ、ハイエンド・アマチュアが求めるスペックは、撮像体にあってはAPSサイズよりも35mmフルサイズ(一般的には。私はAPSサイズがベストと考えている)、画素数においては600万画素より1000万画素である。このようなスペックを求めるユーザーが、果たして撮像体がAPSより小さい750万画素のDMC-L1に食指を動かすだろうか。ブランドがコンパクトタイプと同じLUMIXであることも大いに気になるところだろう。

 ソニーはミノルタの遺産を引き継いで(正確には購入し)、オーソドックスなDSLR入門機で参入し、パナソニックは特異なフォー・サーズ・システムを選びライカブランドの凝ったレンズを引っさげて上級機種でDSLR参入。果たしてどちらの戦略が正しかったのかは、今年末のボーナス商戦までにはその結果がでることだろう。

今日の1枚は、美容柳(びようやなぎ)。紫陽花と並ぶ梅雨時の花。
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郷秋<Gauche>のお薦めアルバム

 郷秋<Gauche>のblogは、タイトルの画像やクレジットだけを見ると、まるで音楽blogのように見えるのですが、その実は、F1とクルマそして写真が中心のblog。「ほとんど詐欺じゃないか」というクレームがないのをいいことに、「名は体を表さない」blogを更に続けるつもりの「確信犯」的blogなのです。

 そうは言っても、時には音楽の話題も登場します。そう、今日はチェリスト長谷川陽子さんのニューアルバム、『初恋』の話題です。

 チェロは数ある楽器の中で、音色が最も人の声に近いと言われています。ですからその音色は自然と人の心にしみいり、落ち着かせてくれます。同時にコントラバスからヴァイオリンに相当する広い音域(最低音が中央のドの2オクターブ下のドで、その上5オクターブくらい)での演奏が可能ですから、実に表現力豊かな楽器なのです。

 そんなチェロのために古今東西の作曲家が実に多種多様な作品を書いていますが、今回の長谷川さんのアルバムは日本の歌をチェロで奏でるというこれまでありそうでなかった企画なのです。長谷川さんはこれまでにもシューベルトの『冬の旅』をチェロで演奏されるなど、歌曲の演奏には並々ならぬ力を入れて来ていますので、いつかは出るだろうと思っていたアルバムがついにリリースされたわけですが、最初のそれが日本の歌というのは、実に嬉しい誤算でした。

 日本の歌・童謡の中には1コーラスが大変に短かいものがありますが、そんな歌曲をどんなアレンジで聴かせてくれるのか興味深々でしたが、寺嶋陸也さんの編曲は時にシンプルに、時に変奏曲風にと実に巧みで飽きさせません。洋楽が巷に溢れる昨今ですが、時にはひとりでしみじみと日本の歌を聴いてみるのもよいものです。

 収録曲などの詳細はこちらからご覧ください。長谷川さんのサイン入りアルバムをオンラインで購入することも出来ます。購入はこちらから (「補足事項欄」に必ず「郷秋<Gauche>の紹介で」とお書きください)

今日の1枚は、横浜山手にあるブラフ18番館をバックにした紫陽花。
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不義理

 「不義理」の頭に付いている「不」は打消しを表す語(接頭辞というのか?)だから、その意味は辞書の「義理」の項を見て、その状態ではないことと理解すればよいのだろう。
 「義理」の意味は『新明解国語辞典第四版』によれば、自身の利害にかかわりなく、人として行うべき道。特に交際上、いやでも他人に対してしなければならないこと、だという。「特に」以降の部分については、『広辞苑』では江戸時代以降に加わった意味だと書かれている。その「義理」の頭に「不」が付くと「交際上、いやでも他人に対してしなければならないことをしていないこと」ということになるな。義理や義理、義理ではなくて、どうして義理なのかはわからないけれど。

 で、不肖“郷秋<Gauche>”、実はここしばらく、取り分けネット上、もっと言えばblog上で、この「不義理」の状態となっているのです。
「不義理」とは「交際上、いやでも他人に対してしなければならないことをしていない」ことだから、blog上での「不義理」とは「コメントをいただいたのにこちらからのアクションを何も起こしていない」「TBいただいたのに放ってある」状態だろうな。自分も参加したオフ会の記事を書いている方がいるのにそれにシラン顔をしているなども含まれるか。

 数々の不義理に、まずはごめんなさい。ここ1、2週間、昼も夜も、本業も兼業も忙しくて、ネット上のことで言えば、自分のblogの記事を書くだけで精一杯の状態が続いていたのです。ボチボチ落ち着きだしていますので、そろそろ、遅ればせながらも頂いたコメントへのお返事とTB、先週土曜日の中華人民街的会合倶楽部ご参加の皆さんがお書きになっているエントリに対するコメントも書けるようになるかと思っております。

 どうしても一方通行になりがちな情報提供型Websiteとは違い、blogは双方向・参加型Website。つまり互いにコメントしあったり、TB頂いたblogを拝見しそこにコメントを残しさらに会話するのがblogならではの楽しみ。「義理」とは「いやでもしないとならないこと」だけど、blogにおいてのコメントやTBいただいたページを拝見することは、嫌なことではなく、それ自体が楽しみだな。自分が書いた記事をUpするだけではblogの楽しみの一番美味しいところを食べ残しているようなものだ。イカンイカン。

今日の1枚は、横浜港のシンボル、氷川丸。スタビライザーも
ない1万トンで太平洋を渡ったんだから随分と揺れたことだろう。
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ディーゼル車の未来は

 第74回ル・マン24時間レースで、ディーゼル・エンジンを搭載したアウディR10が優勝した。何故にレーシング・マシンにディーゼル・エンジンなのかと言えば、日本とは違いヨーロッパでは低燃費車の切り札としてディーゼル・エンジンが注目され、現に販売される乗用車の50%にはディーゼル・エンジンが搭載されている。レースでの勝利で弾みをつけて販売台数を更に積み上げようという作戦なのである。

 アウディR10に搭載されたディーゼル・エンジンは、オール・アルミニウム製、排気量5.5L、ツインターボを装着したV型12気筒TDI直噴ディーゼル。その最大出力は650ps、トルクは112.2kg-mである。

 今年のF1を走るHonda RA106 が搭載するRA806E型エンジンは自然吸気の2.4Lから700ps、29kg-mを稼ぎ出す。Hondaが1Lあたり300馬力を搾り出すのに比べ、Audiディーゼルは過給機付きエンジンでありながら1Lあたりわずかに118馬力。勿論4時間もてば良いエンジンと24時間回り続けることを要求されるエンジンとを直接比べるわけにはいかないのだが、その差は大きい。しかし、Audiディーゼルの最大トルクは112.2kg-mと強烈である。しかも、このトルクを3,000~5,000rpm.で発生させている。

 F1用エンジンの常用回転域は勿論10,000回転以上だが、Audiディーゼルはこの半分以下の回転数で強大なトルクを発生する。ということは、まず耐久性に優れることが伺われる。更には広い回転領域で分厚いトルクを発生させているから、ギアチェンジの回数が相当少なくて良いであろうことが想像される。これは長時間走行する耐久レースではドライバーの疲労を大幅に軽減するだろう。燃費は良さそうだから給油回数が少なくて済む。これも耐久レースでは有利な条件となる。

 これだけのトルクがあればパワーバンドの狭いF1のように7速ものギアは必要ないだろう。4速で十分か(正体は不明)。とすればギアボックスは軽量コンパクトに作れそうだけれど、大トルクに耐えるためには丈夫に作る必要があるから余り軽くはなっていないのかも知れない。

 エンジンはオール・アルミニウム製とは言え、高圧縮に耐えるためには相当重たいものになっているのではないだろうか。つまり、昨年型のR-8にそのまま搭載したのでは前後の重量バランスが悪くなるからシャーシはまったくの新設計か。前出のギアボックスも新設計だろう。

 ディーゼル・エンジンはと言えば、燃費はいいけれど、音がうるさくてパワーがないというのがこれまでの常識だったが、このAudiディーゼルは相当に静かなのだという。もっともガソリンを使う従来型のレース用エンジンは20,000回転近い高回転域まで回すために飛び切りうるさいだけで、これは比較が難しいかもしれない。

 騒音、パワーの点では従来から指摘されていた問題は既に解決されつつある。残る問題はコストと排出ガス性能である。特にNOx(窒素酸化物。毒性が強く、温室効果が高く地球温暖化の原因の一つとされている)、PM(粒子状物質。気道や肺胞に沈着しやすく、呼吸器疾患の原因になるとされている)の排出量がガソリンエンジンよりも多いことが問題となろう。ただし、この点についてどこまで技術的な解決が図られてきているのか、一般のユーザーにはその情報が伝わってこないことの問題は大きい。

 また、特に日本においては、複数のメーカーから優れたハイブリッドカー(ガソリンエンジンとモーターによる)が開発されていることも、近年ディーゼル・エンジンを搭載した乗用車が普及しない原因ともなっているようである。つまり、ヨーロッパではディーゼル・エンジンが担っている低燃費、低公害の切り札として役割を、日本ではハイブリッド・パワートレインが担っているのではないだろうか。

 果たして日本でディーゼル・エンジン搭載乗用車が受け入れられるようになるのか、あるいはヨーロッパとは一線を画し、ハイブリッドカーが更なる普及を遂げるのか。世界規模ではどちらが覇権を取るのか、あるいは共存するのか、実に興味深いところであるが、今年のル・マンでディーゼル・エンジン搭載車が優勝したことをきっかけに、より多くの方がこの分野に興味を持ってくれることを期待したいものである。

今日の1枚は、度々登場の季節の花、紫陽花。
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空模様

 朝起きたころには梅雨時のドンヨリとした空模様だったのが昼近くになって晴れてきたと思ったら今度は突然の雷雨。そして晴れ間がのぞいたと思ったらまたドンヨリとした梅雨空。何とも忙しい空模様の一日でした。

今日の1枚は、梅雨時の横浜、みなとみらい。
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費用対性能比率

 なにやら難しそうな言葉だけれど、よく耳にする「コスト・パフォーマンス=cost performance ratio」を直訳するとこうなる。日本語の方が聞きなれないというのもおかしな話だが、「費用対効果」と言えば少しはわかりやすくなるだろうか。

 さて、私が言いたいのはFormula 1における費用対性能比率である。こちらの記事をご覧いただきたい。今年F1に参戦している全11チームの2006年シーズンの投資額である。

順位 / チーム / 投資額
1.マクラーレン / 460億円
2.トヨタ / 452億円
3.ホンダ / 439億円
4. BMW / 435億円
5.フェラーリ / 378億円
6.ルノー / 345億円
7.レッドブル / 231億円
8.ウイリアムズ / 154億円
9.スーパー・アグリ / 109億円
10.ミッドランド / 87億円
11.トロ・ロッソ / 75億円


イギリス『ビジネスF1』誌の予想。
F Motorsports.nifty F1ニュースより

 パドックの雀たちによればトヨタが一番投資しているといわれていたわけだが、一番カネをかけているのはトヨタらしい。では上記の投資額で、一番効率よくリザルトを残しているのはどのチームなのか。これがF1における費用対性能比率だ。一目でわかるのが、ルノーの効率の良さだ。なんと言ってもコンストラクターズ・ポイントにおいてトップを爆走中であるにも係わらずその投資額は11チーム中の真ん中なのだから。さすが、コスト・カッターの異名を取るカルロス・ゴーンのチームである

順位チーム / 投資額 / ポイント / ポイント単価
1.ルノー / 345億円 / 106 / 3.25億円
2.フェラーリ / 378億円 / 75 / 5.04億円
3.マクラーレン / 460億円 / 59 / 7.80億円
4.ホンダ / 439億円 / 29 / 15.14億円
5.ウィリアムズ / 154億円 / 10 / 15.40億円
6.BMW / 435億円 / 17 / 25.59億円
7.レッドブル231億円 / 8 / 28.88億円
8.トヨタ / 452億円 / 8 / 56.50億円
9.トロ・ロッソ / 75億円 / 0 /∞
10.ミッドランド / 87億円 / 0 /∞
11.スーパー・アグリ / 109億円 / 0 /∞


 1ポイント当たりの投資額を少ない順から並べるとこうなる。
 ルノーはトヨタのわずか1/17の投資で効率よくポイントを稼いでいる。ホンダでさえトヨタの約1/4の投資額でポイントを獲得。こうして見ると、トヨタの効率の悪さが際立っていることがよくわかる。よくもまあ、株主からF1撤退の要求が出ないものである。そこは『トヨタ銀行』の株主、将来への投資だとして鷹揚に構えているのだろうか。

 弱小チームながら、モナコではクルサードが3位に入るなど「良くやっている」と評価されるレッドブルだが、上記の数字を見るとさほど褒められた成績ではないことがわかる。なにせ1ポイント取るのにルノーの9倍ものカネをかけているのだから。下位の3チームは、残りのシーズンで仮に1ポイントを獲得できたとしても、その1ポイントのために100億円もの予算をつぎ込んでいるのだから、論外。

今日の1枚は雨の尾根道。

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しております。春色の森をぜひご覧ください。
恩田Now 
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紫陽花

 鬱陶しいこの季節も、この花の周りだけは爽やかな風が吹き抜けるような爽快感を与えてくれます。日本原産の紫陽花は幕末にシーボルトによってヨーロッパにもたらされ園芸種として多くの品種が誕生します。ハイドランジア(西洋紫陽花)と呼ばれ、日本に里帰りした園芸種は一説には500種類を越えるといわれています。

清楚な白に紅い縁取りのこれは、清澄沢紫陽花(きよすみさわあじさい)?
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速いマシンは美しい

 昨日の『指定型バトン』の第4問で、郷秋<Gauche>お気に入りのF1マシン、5台を紹介した。いずれも1987-1991年までの5年間に作られたマシンだが、最近のF1ファンにはご存じない方も多いと思われるのであらためて紹介しておきたい。いずれも、F1ファンを自認するならば知っておきたい名車中の名車である。

 1987 WILLIAMS FW11B
 1987 Benetton B187
 1990 Ferrari 641/2
 1990 Tyrrell 019
 1991 Jordan 191


 1987 WILLIAMS FW11Bは予選ではℓ当たり1000馬力と噂された当時最強のHONDA V6ターボエンジンを搭載し、ネルソン・ピケが3度目のタイトルを獲得した。1987 Benetton B187は3位表彰台が2回と速さはそれ程ではなかったが、極楽鳥のように美しいカラーリングで楽しませてくれた。しかしこのチームは7年後にミヒャエル・シーマッハという史上最強のドライバーを得、チャンピョンシップの頂点に立つのである。1990 Ferrari 641/2に乗るプロストはセナに次ぐドライバーズランキング2位を獲得しているが、これ以降2000年まで長い不振期が続くことになる。

 1990 Tyrrell 019をドライブする新人アレジが、当時最強のパッケージであったセナ/マクラーレン・ホンダの前を走り速さをアピールした。今に続くハイノーズをF1に持ち込んだのはこのマシンだ。1991 Jordan 191を駆る若きミヒャエル・シーマッハがオールージュを駆け上がる姿を、今でも鮮明に覚えている。優美な曲線で作られたマシンにFUJI FILMと7Upのグリーンをまとう美しいマシンだったが、残念ながら成功には至らなかった。美しさではいまだにこのマシンの右に出るものを知らない。

 惜しくも5傑入りは逃したが1988年のMARCH 881も速く美しいマシンだった。レイトンブルーも鮮やかなマシンは非力なNAエンジン搭載ながら、当時最強と言われたマクラーレン・ホンダを抜き去ったのには驚かせられた。エイドリアン・ニューウェイの優れたエアロダイナミクスに支えられての快挙だが、これ以降、エアロダイナミクスがF1の最重要課題とされ今に続くことになった、エッポックメイクなマシンである。


 今日の1枚は、柏葉紫陽花(かわしわばあじさい)。葉が柏の葉のように分裂していることからの命名だが、花の付き方もご覧のように異なります。
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