Nikon 1 -判りにくいネーミング-

 このページに書いてはあるが、判りにくいネーミングである。一体全体、Nikon(ニコン)から登場した「ミラーレス」の名前はNikon 1なのか、V1あるいはJ1なのか。このページに書いてあるのは、ようするにこう云う事のようだ。 

 

 「Nikon 1」は、ニコンが既に展開しているDSLR(デジタル方式一眼レフ)の「D」シリーズ、コンパクトタイプデジタルカメラ(世の中では「コンデジ」と呼ばれることが多い)の「COOLPIX」シリーズに次ぐ、第3のブランド名である。つまり、「COOLPIX S9100」と呼ぶように、「Nikon 1 J1」あるいは「Nikon 1 V1」と呼べばいい訳だな。ちなみに「1」は「いち」ではなく、「ワン」と読む。 

 

 「Nikon 1」と云うネーミングについては、「0(ゼロ)から「1(ワン)」を生み出し、デジタル世界を牽引すると云う思いを込めて採用したとのこと。「1(ワン)」が余りにも短い音で、収まりが悪いように思うのだが、常に「ニコン・ワン」と呼べば、それはそれで落ち着くか。しかし、何故「1」一文字なのか。それはもう「F」を意識してのこと以外には考えられない。ニコンが「F」で一眼レフの世界で不動の地位をものにしたように、「1」でも大きな成功を収めたいと云う願いを込めての事であろう。

 

 さて、ここまで読まれて、お気づきになられたことと思うが、今日の記事に限っては、「Nikon 1」ではなく「Nikon 1」と、Nikonの文字をイタリックで表記している。Nikonのロゴがイタリックになったのは1988年に登場したF4の時からだと記憶しているが、そのロゴタイプを模してのことである。

 

今回登場した「Nikon 1」のNikonの文字は当然イタリックな訳だが、その後に続く「1」は立体。J1V1の正面向かって左側に「Nikon」のロゴがあり、その下に大きく「1」の文字が配されているのだが、どうも一体感に欠ける感じ。「読み」と同じく、デザイン上も何とも収まりが悪いように思えてならない郷秋<Gauche>なのだが、読者諸兄・諸姉はどう思われるだろうか。個人的には、例えばフラクトゥール体のような、デザイン性の高い書体で「One」と書いた方が良いように思えてならない。

 

 ニコンは、先に紹介したページで、「レンズ交換式アドバンストカメラは、新デジタルカメラシステム『Nikon 1』のカテゴリー名称です」と書いているが、この意味が解りにくい。何度か読んでみると、ようするに「新デジタルカメラシステム、『Nikon 1が属するカテゴリーの名称」と云う意味のようである。つまり、ニコンは「ミラーレス」ではなく「レンズ交換式アドバンストカメラ」と云うカテゴリ名を自ら創設・提案したと云う事なのである。

 

52年前に、「F」で一眼レフの世界を切り開き、長く王者として君臨しているニコンだが、「ミラーレス」の世界では、オリンパスとパナソニックの、更にはソニーの後塵を拝すことになった。だからなのだろう、M4/3でもAPS-CでもないCXフォーマットで「ミラーレス」市場に参入したのは。だからこそ、「ミラーレス」と云う、既に手垢の着いたカテゴリ名ではなく、「レンズ交換式アドバンストカメラ」と云う、新たなカテゴリ名が必要だったのだろうな。

 

最初のミラーレス機登場から3年経つ今、後発の「Nikon 1 J1 & V1」が果たしてどれだけのシェアを握ることが出来るのか、それはそれは楽しみな、郷秋<Gauche>である。
 

 

  

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、台風15号通過後の一昨日に歩いてみた、川崎市麻生区岡上で見かけたビニールハウス。2棟のビニールハウスの屋根が見事に剥ぎ取られていた。

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