個性

 紅葉の時期だからといって、皆がみんな紅くなったり黄色になったりしているわけじゃない。もうすっかり裸になってしまった樹もあれば黄葉しながらもしっかりと葉を付けている樹もある。冬になっても青々としている樹だってある。天に向かってまっすぐに伸びていく樹もあればクネクネと遊びながら大きくなる樹だってある。樹木にもちゃんと個性がある。個性があるから面白いってものだ。それに引き換え豊かな個性を認めたがらない人間って、なんだ。個性がいっぱい集まるからいいんじゃないか。楽しいんじゃないか。だから面白いんじゃないか。



今日の1枚は、いつもの東京都下某所で見上げる樹木たち。
コメント ( 2 ) | Trackback (  )

いま人間は、どんな運転をしているのか?

 郷秋<Gauche>がCGと共にNAVIを愛読していることは有名な話であるが(どこが?)、「いま人間は、どんな運転をしているのか?」はそのNAVIの連載記事(どうも1号おきらしいが)のタイトルである。実は、これが相当面白い。NAVIは女性も買うクルマ雑誌として有名であるけれど「犬ぞりの運転」なんてのを平気で記事にしてしますあたりが、クルマ雑誌っぽくない。だいたいがだ、「犬ぞり」は「運転」するものか?

 そんなNAVIの今月号(とは言っても月刊雑誌の常で2006年1月号となっている)の「いま人間は、どんな運転をしているのか?」のテーマは、「重ダンプ」という実にビッグな乗り物の話しである。

 「重ダンプ」という業界用語をご存知の方は少ないだろうな。露天掘りの鉱山や採石場、ダムや空港などの大規模ブランとの現場で活躍する巨大な建機のことらしい。どのくらい巨大かと言えば、全長10.6m、全幅5.9m、全高5.1m、タイヤの直径2.9m、最大積載量100t、エンジン排気量30,500cc(HD985の場合)という巨大さだ。それでもきっとピントこないだろうから、買ってとは言わないから書店で只今発売中のNAVI、2006年1月号の190ページでご確認願いたい。

 これまでもNAVIでは何度か登場した事のある伊豆市にあるコマツテクノセンタでの取材記事である。ここでは巨大なダンプをはじめパワーシャベルやブルドーザーなどを見て試して商談することができるらしい。

 コマツと言えば建設機械の大手であるが、マクラーレンで芽が出る前のミカ・ハッキネンが乗っていたロータスをスポンサードし、確かトランスミッションの技術・部品を提供していたはずである。そんな関係でコマツテクノセンタを訪れたハッキネンが超大型のパワーシャベルをイタク気に入り、半日それで穴掘りを楽しんだと言うのは、結構有名な話である。

 話が逸れたが、このNAVIの連載記事「いま人間は、どんな運転をしているのか?」は結構、いや相当面白い。クルマ雑誌だからクルマの運転かと思えばさにあらずで、これまでも前述した「犬ぞり」をはじめ、ホバークラフトやジェットフォイル(水中翼船)、新幹線にコンバイン(稲刈り機だ)、ジャンボ・ジェット(747!)やケーブルカーなどが登場し、これからも人間が乗って動くものなら何でも登場する可能性がある。別に出版元の二玄社から宣伝料をもらっているわけではないけれど、クルマに限らず乗り物好きにはこらえられない記事だから、ぜひお読みになることをお薦めする。

月刊NAVI 二玄社刊 毎月25日発売(只今2006年1月号発売中 税込780円)


 またかと言うなかれ。今日の1枚は、日曜日になるせの森の尾根道で撮影した楓(カエデ)。
コメント ( 7 ) | Trackback (  )

一番乗り!

 パナソニック・トヨタ・レーシングが11チームの先陣を切って2006年シーズン用のマシンTF106を、明日(29日)からスペインのカタルニア・サーキットで4日間に渡って行われるF1合同テストでシェイクダウンを行うと発表した。

 シャーシ部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインによれば「2004年の終わりからTF106の開発を始めていた」とのとだが、TF106は最新V型8気筒エンジンに合わせた全く新しい後部デザインとモノコックと2005年シーズン終盤の2レースを戦い、表彰台を獲得したTF105Bで使用されたフロントサスペンション形式が組み合わされたマシンであるらしい。来春3月12日に2006年シーズン開幕戦として行われるバーレーンGPの3ヶ月以上前に新型を登場させるとは、その開発スピードには驚くばかりだ。

 常勝であった頃のフェラーリは(過去形で書かなければならないのがなんとも寂しい)シーズン初めの数戦を前年型で戦い、当年型を十分熟成させてから実戦に投入するという作戦を取っていた。前年型マシンでも開幕後の数戦を勝てたのだから、フェラーリのマシンの先進性に敵うチームやマシンはその当時なかったということだが、裏を返せば当年型の開発で先手を打つ余裕がなかったのだとも言える。

 それにしてもトヨタ、さすが2006年にはGMを抜き去り世界の頂点に躍り出ようというだけのことはある。この開発の早さには、さすがにチャンピョンたるルノーも我らがHONDAも追いつくまい。琢磨がそのシートに収まるであろうSuper Aguri Formula 1に至っては、使うべきシャーシさえ決まっていないと言うのだから、この差には言葉も出ない。

 もっとも「速ければ」良いわけだが「早ければ」良いというわけではない。例えば2005年のBARホンダとフェラーリ。元が悪いとシーズン中いくら頑張っても決して速くはならない。例えばマクラーレン。シーズン序盤こそ苦戦はしたけれど、あの速さはなんなのだ!そもそも素性の良いシャーシであれば、シーズン中にどんどん速くなるものなのだ(もっともメルセデスのエンジンが最後まで足を引っ張ったけど)。

 この時期に次期用マシンを登場させたトヨタとじっくり開発に集中しているHONDA。果たしてどちらに軍配が上がるのか。3ヶ月半後のバーレーンGPを楽しみにしようではないか!



今日の1枚は、昨日撮影の恩田の森の写真の中から。

[ 撮影 : なるせの森 ]
コメント ( 7 ) | Trackback (  )

花粉症で墜落?

 今日はblogを初めてまもない4月21日に書いたロック岩崎こと岩崎貴弘さんの墜落事故の続報。一昨日、こんなタイトルのニュースがWebに掲載されていた。

曲技飛行練習中の墜落、花粉症が影響か…事故調

 以下、読売新聞の記事の要約:アクロバット飛行の練習中だった1人乗り小型機(ピッツ式S-2C型機)が墜落、死亡した事故をについて、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が25日、事故原因について「低高度で曲技飛行訓練中に、回復操作のタイミングが遅れた」とする報告書をまとめ、北側国交相に提出した。事故調は、岩崎さんが、「ひどい花粉症で市販薬を服用していた」と指摘。「眠気を催す成分を含んだ市販薬服用の影響か、目のかゆみなど花粉症の症状で、判断に一瞬の遅れが生じた可能性が考えられる」とした。

 また、共同通信は「度入りのサングラスがずれた」ことも原因として考えられることを伝えている。いずれにしても岩崎さんの愛機、ピッツに不調はなく、原因は岩崎さんの操縦ミスであったということのようだ。

 事故は、低高度で水平飛行中に機体を回転させる「ホーリー・ホック・マイヤー」と呼ばれる極めて高度な曲技飛行の練習中に発生しているが、国内ではアクロバット飛行の第一人者であった岩崎さんをしても、事故は避けられなかったということか。それにしても花粉症の市販薬に含まれる成分による判断の遅れだったのだとすれば残念なことだ。クルマの運転さえも避けるようにと書かれているのだから。



今日の1枚は、楓(カエデ)。

[ 撮影 : いつもの東京都下某所 ]

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますのでぜひご覧ください。
恩田Now 
コメント ( 4 ) | Trackback (  )

続々報

 20日に、更24日にも続報を書いたはやぶさの続々報である。

 24日の続報に、26日にイトカワへの再降下と岩石採取に再挑戦の可能性があるらしいと書いたが、発表の通り今日再挑戦しどうやら成功した模様だ。イトカワの地表が高温になっているために前回30分程地表に留まったことで機器の破損が心配されたいたが、どうやらその影響はなかったようである。はやぶさ、やはり事前に組みこまれたプログラムに基づき、更に各種のセンサーから得られる情報を加味して自律的動いているようだ。惑星探査機というよりはロボットだな。

 岩石採取に成功したはやぶさは12月にはイトカワを後にし地球への帰還の長い旅に入る。予定では2007年に地球に帰還、イトカワで採取した岩石標本の入ったカプセルをオーストラリアの砂漠に投下してそのミッションを終了する。3億キロのかなたにある秒速約30Kmで動く長さ約500mの小惑星に探査機を届かせる精度は、東京からブラジルのハエを撃ち落とすのに匹敵するんだと。そしてまた地球に帰って来るというんだから、まったくすごいものだ。



今日の1枚は、いつもの東京都下某所の紅葉。
コメント ( 1 ) | Trackback (  )

半年で3回

 23日午前7時20分ごろ、大阪発高知行きANA 1601便(ボンバルディア DHC8-Q400 乗員客・乗員44人)が神戸市上空約3,000mを飛行中、トラブルを示す計器表示が出たため、約20分後に伊丹空港に引き返したそうだ。同機(新聞等の報道では「同機」と書かれているが、「同一機体」なのか「同型機」なのかは不明)が故障のため引き返すトラブルはこの半年間で3回目。

 今回は与圧装置の不具合によりキャビンの気圧が十分に上がらなかったようであるが、今月16日には離陸後に前輪が格納されず、6月17日には飛行中にエンジンから漏れたオイルが霧状に噴き出して機内に充満するなどで、いずれも伊丹空港に引き返している。

 Q400は既に数年前から日本の空を飛んでいるQ200のストレッチ版であるが、更に強力なターボ・プロップエンジンを搭載しプロペラ機でありながらジェット機に迫る高速性能を有し燃費が良く、静粛性にも優れることからANAクループにおいてはYS-11の後継機として、JALグループではMD87やYS-11の代替機として主にローカル to ローカル用として積極的に導入中されている機材である。

 ローカル線ではその低廉な運行経費にものを言わせて就航便数を増やし便宜性を高めているだけに、頻発するトラブルは利用者にとっては心配の種となる。地域間航空を担う機材として期待されているだけに、エアラインとメーカーとが協力し徹底した原因究明と対策を施し利用者の不安を払拭して欲しいものである。


 今日の1枚は「みなと横浜シリーズ」の第3弾、晩秋の赤レンガ倉庫です。今頃?と言われそうですが、郷秋<Gauche>が建物の中に入ったのは今回が初めてでした。オリジナルの外観を生かしながら現代に通用する耐震性能を与え、現役当時に上階への荷揚げに利用したスロープをそのまま残しその上にガラス張りの階段を設置するなど建築物としてもなかなか興味深いものでした。
コメント ( 5 ) | Trackback (  )

続報2題

 最近書いた記事の続報を二つお届けしたい。まず一つ目は20日に書いた惑星探査機「はやぶさ」のこと。

 一時迷子になった探査機「はやぶさ」だが、イトカワ表面に約30分間にわたり着地していたことが判明したらしい。地球との通信・制御が回復したようだが、主目的の岩石採取は金属弾発射装置などが起動せず、どうやらこれは失敗した模様。それでも一旦上昇させてから26日に再挑戦の可能性もあるという。

 新聞記事を読む限りでは、動作に関するある程度のプログラムが都度送られているようだけれど、更に状況によってはそのプログラムを一時中断して自律的な動作に移ることも、地球からの直接の指示によって動くこともあるなど、実に巧妙に出来ているようだな。まっ、当たり前か。20日にも書いた通り30億キロも離れているとはやぶさからのデータが地球に届き、それに基づく指令を送っても往復で30分以上かかるんだから、さぞかしもどかしいだろうな。

 もうひとつの続報は16日に書いた皇室から嫁いだ黒田清子さんのこと。正確に言えば黒田清子さんが乗ったクルマのこと。

 昨日、新婚の黒田慶樹、清子さん夫妻が新宿御苑を散策されたことが報道された。開園前の30分だとのことであるが、一般の散策客と一緒ではなく本来の開園時間の前に「こっそり」と言うのがなんとも贅沢なことでありながら気の毒でもあるような・・・。

 結婚式の朝には皇居から式場となった帝国ホテルまで宮内庁職員が運転するニッサン・プリンス・ロイヤルで向かわれた黒田清子さんだが、この日は夫である慶樹さんが運転するクルマで、新居から新宿御苑に向かったらしい。問題はこの黒田さんのクルマだ。

 結婚が決まった頃の報道によれば黒田さんの愛車はロータス・エリーゼ(搭載エンジンやシャーシ・チューンにより数種のモデルが存在するが黒田さんのエリーゼのグレードは不明)だったはず。エリーゼの前にはケータハム・スーパーセヴンに乗っていたらしい写真も見たことがあるぞ。黒田さん、結構筋金入りのエンスージアストのようだ(アルファロメオ・スパイダー・ベローチェの情報も)。

 まさか黒田さん、エリーゼで新宿御苑に向かったんじゃないだろうな。エリーゼと共に実用に供せる真っ当なクルマも持っているとの噂だけれど、果たしてどんなクルマなのか気になるところだ。


 今日も昨日と同様、大桟橋で撮影したものの中から1枚。勿論カラーで撮影したものですが、造形的な面白みを出すにはモノクロームの方がいいかな?ということで白黒にしてみました。

注:スペースシャトルやロケット、人工衛星や惑星探査機がヒコーキかと聞かれると返事に窮するところではありますが、「飛行」する「機械」であることは事実ですので、この手の話題は「飛行機」のカテゴリーとしています。
コメント ( 2 ) | Trackback (  )

横浜撮影行

 写真を再開して初めて恩田の森以外に撮影に行って来ました。だめだなぁ、と言うのが正直な感想。撮る方も撮られる方ももうすっかり慣れているから、恩田の森<ではなんとなく押せるシャッターボタンもいつもと違う場所ではなかなか押せないんです。

 今日はJRの桜木町で電車を降りて、みなとみらい-->赤レンガ倉庫(ちょうどキャパの写真展を開催中でしたので、勿論見てきました)-->大桟橋-->中華街-->元町-->JR石川町、という、ほとんど「おのぼりさん」コースでした。もっとも中華街と元町は人の多さに気圧されて通過しただけでしたが。

 そんなこんなで6、7Kmは歩いたでしょうか。私はどうも物事に慣れるのに時間がかかるようです。2、3度通えばもう少しまともな写真が撮れるようになるかも知れません。


 そんな訳で今日は大桟橋で撮影した1枚です。今日から3日間、横浜で撮影した写真を1枚ずつ掲載予定です。これも横浜、あれも横浜。
コメント ( 9 ) | Trackback (  )

キナ臭いぞ、VW

 レッドブル・レーシング VW(フォルクスワーゲン)と接触しているらしい。今シーズン頑張ってくれたクルサードにボーナスとしてゴルフR32を支給しようという話、ではないらしい。

 今期コスワースV10で戦ったレッドブルだが、来期はフェラーリV8の搭載が決まっている。これに対して来期デビューするレッドブルのジュニアチーム、トロロッソはコスワースV8。果たして兄貴分にだけなのか、兄弟揃ってともくろんでいるのかはわからないが、どうやらレッドブルはVWをF1に引きずり込みたいらしい。

 北米限定のカテゴリーは別にするとモータースポーツからは程遠いイメージのGMを除けば、世界の名だたる自動車メーカーは挙ってF1に参戦、メーカーの威信をかけた戦いを繰り広げている。そんな中で世界シェア10位以内でF1に参戦していないのはGM、VW、プジョー・シトロエンとヒュンダイの4社だ(逆に11位以下ではBWM、フィアット(フェラーリ)が参戦)。

 プジョーはちょっと前にはオールフレンチ・チームである「プロスト」にエンジンを供給していたが結果を出せないまま撤退し今はWRCに専念。GMはそれどころじゃないだろうから、そうなると残りはVWとヒュンダイ。いまだかつてF1未経験の巨人がいつF1の世界にその姿を現すのか興味津々だ。そのVWをレッドブルが引きずり出すと言うのか。

 VWもF1にこそ出て来てはいないが、グループのアウディがル・マンの常勝チーム・マシンであることは先刻ご存知の通り。出てくるとすればアウディ・ブランドで出てくるんだろうな。最近のアウディ各車は大口・悪顔、ハイ・パフォーマンスで売っているからスポーツ・イメージの更なるアップにはアウディ・ブランドがいいだろう。

 年間生産300万台を越えホンダを追い越す勢いのヒュンダイ、今はWRCに参戦しているけれど、大手メーカー同士のぶつかり合いとなってしまった今のF1にはいずれ参戦しなければならない時が来るんだろう。果たしてどのチームにエンジンを供給するのか、はたまた自前のチームで参戦するのか、これまた興味が尽きない。


 今日の1枚は、斜光に輝く桜紅葉。なるせの森の牢場谷戸で撮影したものですが、結構な深山でもあるかのように見えますね。でも全然そんなことはないんです。余分なものが写り込まないよう慎重にフレーミングした結果です。
コメント ( 8 ) | Trackback (  )

F1パイロットもするなりスピード違反

 危険な公道レースに参加するなと若者に呼びかけたフィジコことジャンカルロ・フィジケラではあるが、息子が病気となればレースならぬタイム・トライアルの必要があったということか。

 サーキットでは速ければ速いほど褒めてもらえるF1パイロットも、公道上で制限速度をオーバーすれば当然取り締まりの対象となる。自宅のあるイタリアで60Km/h制限の一般道を148Kmで走行し免許没収の憂き目にあったフィジコは息子が病気なのでと言い訳をしたらしいが、果たして本当かしらん。だって、スピード違反で捕まった時の言い訳は、やっぱり親の危篤と家族の病気が定番だろう。

 公道を走るプロ・ドライバーが免許没収となれば仕事にならないけれど、F1ドライバーの仕事には支障がないらしい。F1ドライバーに必要な資格は「スーパー・ライセンス」であるがこの前提には普通の運転免許証の有無は、どうやら関係ないらしい。F1はクローズド・サーキットでレースが行われる(モナコなど公道で行われるレースもあるが、開催期間中は臨時のクローズド・サーキットと解釈される)から公道を走るための運転免許証は必要がないということなのだろう。

 レース中に高速道路を含む公道を走ることになるラリー・ドライバーはそういうわけには行かないんだろうな。その点F1をはじめクローズド・サーキットを走るドライバーは恵まれていると言っていいのか?だからフィジコの免許証もし戻ってかなかったとしても来シーズンの仕事にも支障はないということだな。



今日の1枚は、竜胆(リンドウ)、ですか?
コメント ( 12 ) | Trackback (  )

3億キロの彼方

 3億キロ離れた小惑星イトカワの岩石採取に挑戦中の探査機「はやぶさ」が一時行方不明になったことがニュースになっている。

 おいおい、3億キロってどのくらい遠いんだ?地球と月の距離がたしか384,400km。300,000,000/384,400=780、つまり地球と月の間の距離の780倍も遠くまで飛んでいって小惑星の表面まで降りて岩石を採取する計画だったようだ。電波の速度が秒速300,000kmだから、制御などの通信に使うための電波だって届くのに17分かかる。

 午前6時頃から、一定の高度にいることを示すデータしか送ってこなくなったために「行方不明」とされたようだけれど、午前9時半頃になって、地球との交信が回復し高度の変化が確認されたために、飛行を続けていることが確認できたらしい。そうは言っても現状では岩石の採取が出来たのかどうかの確認はできていないのだと言う。やれやれ。

 そんなに遠くまで飛んで行って健気に仕事をしたり行方不明になったりの「はやぶさ」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の皆さんは、やんちゃな我が子のことのように、ハラハラドキドキしながら見守っているんだろうな。岩石を携えて無事に戻って来てくれるといいですね。

 今日の1枚は、桂の木。9日にご紹介した時にはまだ緑色の葉が交じっていたのに、昨日通りかかった時にはもうこんな状態でした。

コメント ( 3 ) | Trackback (  )

秋色

 秋の色ってなんだろう。漠然と茶色を思い浮かべますが、このblog紹介してきた秋の色は紅や紫であったり、黄色であったり銀色であったりと、決して茶色ではないのです。それでも秋と茶色が結びつくのは紅や紫や黄色や銀色が、美しいその時にこそそれぞれの色をまとってはいるけれどそれはごく短い時間のことであり、程なく茶褐色へと変わっていくことを私たちが知っているからなのでしょう。はかない、短い時間の色だからこそ秋の色がより美しく私たちの目に映るのでしょうね。



今日の1枚は、尾花(おばな)。尾花はススキの異名です。

 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますのでぜひご覧ください。
恩田Now 
コメント ( 4 ) | Trackback (  )

錦秋

 
 「錦繍」とすると、宮本輝の同名の小説を思い出してしまいますので「錦秋」。
 東京・横浜地区も例年よりもより少し遅く紅葉の季節を迎えたようです。それにしても、もみじの紅葉はどうしてこんなに美しいのでしょう。紅葉と書いて「もみじ」と読むくらいだから当然なのでしょうか。それにしても、被写体がこれだけ美しいと誰が撮っても綺麗に撮れてしまいます。って、そんなに上手に撮れてもいないですね (^^ゞ。
[ 撮影 : いつもの東京都下某所 ]
コメント ( 4 ) | Trackback (  )

「郷秋<Gauche>のお薦めクリスマス・アルバム」

 今日は15日にオープンいたしました「郷秋<Gauche>のお薦めクリスマス・アルバム Best 30 2005-2006シーズン版」の中から昨年ランクインした1枚をご紹介いたしましょう。



The Manhattan Transfer/An Acapella Christmas


On Sale
2004年リリース
KING RECORDS
KICJ480
Recorded on 2004
3,000円(税込)
ジャズ系ア・カペラ・コーラス
Mixed Chorus M2+F2
THE SINGERS UNLIMITED の呪縛

以前も紹介したことのある1992年発売の「ザ・クリスマス」以来、12年振りマントラのクリスマスアルバム。勿論悪くはないのですが、ジャズ系ア・カペラ・コーラスのアルバムはホントに難しいのでしょうな。
2004-2005 Season Rank In

1. ジングル・ベル
2. ホワイト・クリスマス
3. クリスマス・タイム・イズ・ヒア
4. 慈しみ深き王ウェンセスラス
5. トライランド
6. マイ・グロウン・アップ・クリスマス・リスト
7. メリー・クリスマス・ベイビー
8. アイル・ビー・ホーム・フォー・クリスマス
9. クリスマス・イズ・カミング
10.ウィンター・ワンダー・ランド



 「郷秋<Gauche>のお薦めクリスマス・アルバム」は、なんと言っても30枚もご紹介しているわけですから、今日ご紹介したもの以外にもあと29枚もあるわけです。あなたがお探しの1枚もきっと見つかるはず!
コメント ( 0 ) | Trackback (  )

天皇の御料車

 今日の新聞各紙はブッシュ米大統領来日のニュースを端に追いやり、天皇家の長女、紀宮さまと東京都職員、黒田慶樹さんの結婚式のニュースが第一面他の紙面を賑わせている。郷秋<Gauche>はロイヤル・ファミリーに対して特別な興味を持っているわけではないが、めでたいことと新聞を読んでいて次の件(くだり)が目に止まった。

 「この日の朝、紀宮様は(中略)天皇陛下が重要な行事の際に利用する「プリンスロイヤル」で帝国ホテルに向かった。」(神奈川新聞 2005年11月16日)

 この車、正しくは「ニッサン・プリンス・ロイヤル」と言い、国産第一号の天皇御料車である。最初の天皇御料車1912年(大正元)式のデイムラー・リムジンで、二代目は1920年(大正9)式のロールス・ロイス。そして三代目が1931年(昭和6)から1935年(昭和10)にかけて導入され1969年(昭和44)まで使われたメルセデス・ベンツ770“グローサー”である。

 “グローサー”のあとを受けて登場するのが初めての国産御料車、「ニッサン・プリンス・ロイヤル」である。当時のプリンス自動車が受注、設計・生産するが、納車直前にプリンス自動車が日産自動車と合併したために頭に「ニッサン」と付くことになったのである。

 この「ニッサン・プリンス・ロイヤル」は全長6,155mm、全幅2,100mm、全高1,770、ホイール・ベース3,880mmのボディーにプリンス自製の水冷、V型8気筒、総排気量6,373ccのエンジン、三速自動変速機(こちらは残念ながらGM製)を搭載した堂々たるリムジンである。

 「ニッサン・プリンス・ロイヤル」は1967年(昭和42)以降6台が納入されている(このほか外国人貴賓の送迎用として外務省に2台納入され、その内の1台がハイルーフ・ワゴンに改装され1989年(平成元)の大喪の礼では昭和天皇の棺を乗せている)。その内の1台がハレの日の大役を務めたことになったのであるが、天皇、皇后両陛下も別の「ニッサン・プリンス・ロイヤル」で皇居から帝国ホテルへ向かわれたのであろう(トヨタのセンチュリーであったと判明)。天皇の御料車を嫁く日の娘のために用意をされたのは花嫁の父そして母としての親心であろうか。

 この「ニッサン・プリンス・ロイヤル」、既に車齢40年近くになっており、しばらく前から老朽化が問題となり、万が一の事を考え利用を控えて欲しい旨の申し入れが宮内庁に対して日産自動車からは正式な形でなされている。宮内庁側は万全の体制をもって整備に当たっておりなんら支障はないとの見解ではあったが、車齢を考えればその更新も当然のことである。

 次期御料車はトヨタ自動車製で、エンジンスペックなどの詳細はまだ明らかになっていないものの同社の最高級車、センチュリーをベースにしたリムジンで車名は「センチュリー・ロイヤル」になるもよう。5台の納入が予定されているというトヨタ製次期御料車、先日開催された東京モーターショーに登場(現在御料車も1966年の東京モーターショーで展示されている)するとの情報があったが、果たしてデビューしたのやら。

 いずれにしても次期御料車が間もなく登場となれば、「ニッサン・プリンス・ロイヤル」は今回が見納めであったと言うことになるのかも知れない。

注:この記事の執筆のあたっては「『天皇の御料車』小林章太郎編 1993年 二玄社刊」を参考にいたしました。



今日の1枚は、これから盛りを迎える山茶花(サザンカ)。

[ 撮影 : あかねの森 ]
コメント ( 19 ) | Trackback (  )
« 前ページ