唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
続く大学・短大の学生募集停止と大学の設置法人変更
2026年以降の学生募集停止はもう出てこないだろうと考え、2月末日までに得た情報をまとめて書いた「大学淘汰の時代」でしたが、それ以降も4つの大学・短大の募集停止(2-4年後に閉学)と、大学の設置法人変更(募集停止〜閉学ではない)の情報を得たので記事としてまとめました。
なお、2025年2月末日までに情報を得ました、2026年以降の学生募集を停止する大学・短大につきましては3月1日付のblog「大学淘汰の時代」に掲載しておりますのでご参照ください(こちらをClick!)。
【2026年以降の学生募集を停止する大学・短大】
(2025年3月1日以降判明分。郷秋<Gauche>調べ)
・貞静学園短期大学(東京都文京区 入学定員120名)
・横浜女子短期大学(横浜市港南区 入学定員150名)
上記2校はいずれも首都圏の最寄駅から徒歩圏内に所在するが、定員を充足できずに募集停止となった。これまでは地方の(女子)短大が閉学の中心であったが、今後は首都圏、三大都市圏においても小規模校の閉学が続くものと思われる。
・名古屋柳城女子大学(名古屋市昭和区 入学定員70名)
同女子大は2020年に開学したばかりだが、2025年入学者が卒業する2029年3月をもって閉学となる。なお、同一法人(学校法人柳城学院)が設置しキャンパスを共有する名古屋柳城短期大学(入学定員100名。1953年開学、2001年共学化)は募集を継続。従来の2年課程に加えて幼稚園教諭と保育士、小学校教諭の免許状取得も可能にする3年履修コースを設け、柳城女子大学閉学後の受け皿とする。4年制大学志向が強まる中で同一法人の短大を残して大学を募集停止するのは全国初となるようだ。
・愛知文教女子短期大学(愛知県稲沢市 入学定員190名、内70名は午前授業中心の3年課程)
同一法人(学校法人足立学園)が設置する愛知文教大学は継続。同短大の閉学に伴い、愛知県内の女子短大は消滅(注)。
注(2025年3月29日追記):初出時に「愛知文教女子短期大学の閉学に伴い『愛知県内の女子短大は消滅』」と記したが、短大名に「女子」が付く短大が消滅するのであって、愛知みずほ短期大学、愛知学泉短期大学は短大名に「女子」が付かないが、入学できるのは女子だけであり、事実上の女子短大であることが判明した。
なお、岡崎女子短期大学は2026年4月より男女共学となり短大名から「女子」の文字が削除される予定である。
【2026年度を目途とした設置法人変更申請が報じられている大学】
募集停止ではないが、私立大学の設置法人変更が二件報じられていたので付記する。直接閉学に至る動きではないが、私立大学の経営環境が良好な状態ではないことを示す事象ではある。果たして高等学校や専門学校設置法人に経営が変わったことで定員充足率が向上し継続的な学校運営が可能となるや否か、注視したい。
・千葉科学大学(千葉県銚子市)
同大学を設置する学校法人加計学園(岡山市)が、学校法人大城学園(沖縄県名護市)に経営譲渡する方針で文部科学省に対し設置者変更を申請。認可されれば2026年度から加計学園は銚子市での同大学経営から撤退することになり、公立化への動きは見送りとなる。加計学園は某元首相(故人)との関係に黒い疑惑のある法人であり、今後の動きに注目したい。
・広島女学院大学(広島市東区)
同大学を設置する学校法人広島女学院(広島市)が、学校法人YIC学院(京都市)に経営譲渡する方針で文部科学省に対し設置者変更を申請。認可されれば2026年度から同大学はYIC学院(京都市)が経営することになる。
※上記記載内容に誤りや漏れがありました場合には下記までお知らせいただければ幸いです。
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【参考】郷秋<Gauche>が最近書いた学生募集停止等、大学・短大の経営・運営に関する記事
●続く大学・短大の学生募集停止と設置法人変更(2025年3月19日)
(付)2026年以降学生募集停止、設置法人変更の大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/4072a55155904ccc1b7b79b99a38f130
●大学淘汰の時代(2025年3月1日)
(付)2026年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/38de14adc18d6456bb449cf363e11908
●大学淘汰の時代、ついに到来(2024年3月29日)
(付)2025年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/cccf9effbe972841932c010e880257bd
●止まらない女子大・女子短大の閉学(2023年4月20日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/60a35268a0b1914d17a7cc715cd52db8
●他人事とは思えない〜大学の生き残り戦略 (2023年3月24日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/f32008688ea3ff24d7094e292cca269f
●四年制大学も閉学の時代へ (2023年3月23日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/0c1edf810856aa2b87617fd3cc3ae0c3
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例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、春の淡雪。青葉山荘の前庭にもうっすらと積もりましたが、あっという間に消えてしまいました。
横浜市青葉区の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影・掲載しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは2月15日に撮影した写真を4点掲載いたしております。浅春から早春へと移りゆく森の様子をご覧いただけましたら大変嬉しく思います。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/d40709c178ac1567ca5ee4582720e274
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#大学淘汰の時代 #喜多村和之 #大学全入時代 #女子短大閉学 #18歳人口の減少 #2026年以降募集停止 #私大の厳しい経営環境 #大学の合併・統合 #大学・短大の経営譲渡 #設置法人変更
大学淘汰の時代
昨年3月29日に「大学淘汰の時代、ついに到来」と題する小文を書いた(Click here)。そこで2025年以降の学生募集を停止する大学・短大を列挙したが、案の定と云うべきか、2026年以降の学生募集を停止する私立大学・短大もまた目白押しである。
このblogでも幾度か、特に地方の女子短大、大都市圏にあっても小規模の大学・短大は入学者の減少が甚だしく厳しい経営状況で閉学に追い込まれるところも少なくないことを書いているが、ここにきて15もの大学・短大の2026年以降の学生募集停止、とりわけ2年後に閉学する短大が大量に出てきている。「大学淘汰の時代」(2024年3月29日のblog参照)となり、今後は私立大学・短大において淘汰回避のための合併・吸収が増えてくるのではないかと思われる。
また、地方所在の私立大学・短大については所在自治体による公立大学・短大化の動きも出てくるものと思われるが、すでに大幅な定員割れとなっている大学・短大にあっては、仮に地元各所からの要請があったとしても各自治体の財政負担が大きく、また定員割れとなった学校法人・大学の経営責任の所在の明確化も必要であり難しい判断を迫られることになるだろう。
【2026年以降の学生募集を停止する大学・短大】
(郷秋<Gauche>調べ)※下部に2025年3月7日追加情報あり
拓殖大学北海道短期大学(北海道深川市 農業ビジネス科入学定員70名)
注:保育学科(入学定員50名)の募集を2025年から停止している
ことから農業ビジネス科の25年度入学生が卒業する2026年度末
をもって閉学。
札幌国際大学短期大学部(札幌市 入学定員120名)
國學院大学栃木短期大学(栃木県栃木市 入学定員250名)
共愛学園前橋国際大学短期大学部(群馬県前橋市 入学定員100名)
創価女子短期大学(東京都八王子市 入学定員150名)
学習院女子大学(東京都豊島区 入学定員355名)
相模女子大学短期大学部(神奈川県相模原市 入学定員100名)
名古屋柳城女子大学(名古屋市 入学定員140名)
注:同一法人の名古屋柳城短期大学を存続させ4大を閉学とする
初めてのケースか?
愛知文京女子短期大学(愛知県稲沢市 入学定員190名)
滋賀文教短期大学(滋賀県長浜市 入学定員100名)
京都文教短期大学(京都府宇治市 入学定員250名)
和歌山信愛女子短期大学(和歌山市 入学定員170名)
注:2025年度から男女共学の和歌山信愛短期大学となる予定で
既に推薦入試を実施しているが、大幅な定員割れが続いている
ことから継続を断念。
神戸女子短期大学(神戸市中央区 入学定員120名)
頌栄短期大学(神戸市東灘区 入学定員125名)
甲子園短期大学(兵庫県西宮市 入学定員70名)
南九州大学短期大学部(宮崎市 入学定員100名)
鹿児島純心女子短期大学(鹿児島市 入学定員205名)
【2026年以降の学生募集を停止する大学・短大】
(郷秋<Gauche>調べ、2025年3月7日追加)
貞静学園短期大学(東京都文京区 入学定員120名)
横浜女子短期大学(横浜市港南区 入学定員150名)
上記二校はいずれも首都圏の最寄駅から徒歩圏内に所在するが、定員を充足できずに募集停止となった。これまでは地方の(女子)短大が閉学の中心であったが、今後は首都圏、三大都市圏においても小規模校の閉学が加速するものと思われる。
※上記記載内容に誤りや漏れがありました場合には下記までお知らせいただければ幸いです。
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なお、昨年3月29日に掲載した以降次の大学・短大において2025年以降の募集を停止していたことが判明しましたので付記する。
電動モビリティシステム専門職大学(山形県飯豊町入学定員40名)
注:2023年開学
高岡法科大学(富山県高岡市 入学定員100名)
園田学園女子大学短期大学部(兵庫県尼崎市 入学定員145名)
2026年から募集停止した短大においては2025年4月の入学者が卒業する2027年、大学においては2029年をもって閉学。ただし、所定の修業年数で卒業要件の単位を修得できない学生が生じた場合には、卒業要件を満たす(あるいは自主退学・転学)まで閉学できない。
閉学後は、同一設置法人が閉学対象の短大以外に4年制大学を設置している場合にはその大学と統合、大学に発展的に移行、短大の定員を持って大学に新学部・学科を設置などの説明がなされている場合が多いが、このような動きが可能なのは4年制大学の入学定員が十分に確保できている場合であって、大学においても大幅な定員割れとなっている場合には、短大閉学の数年後には大学も閉学となる可能性が高いように思えてならない。何れにしても私立大学・短大にとっては厳しい時代である。
【参考】郷秋<Gauche>が最近書いた大学経営・行政関係の記事
●続く大学・短大の学生募集停止と設置法人変更(2025年3月19日)
(付)2026年以降学生募集停止、設置法人変更の大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/4072a55155904ccc1b7b79b99a38f130
●大学淘汰の時代(2025年3月1日、本記事)
(付)2026年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/38de14adc18d6456bb449cf363e11908
●大学淘汰の時代、ついに到来(2024年3月29日)
(付)2025年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/cccf9effbe972841932c010e880257bd
●止まらない女子大・女子短大の閉学(2023年4月20日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/60a35268a0b1914d17a7cc715cd52db8
●他人事とは思えない〜大学の生き残り戦略 (2023年3月24日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/f32008688ea3ff24d7094e292cca269f
●四年制大学も閉学の時代へ (2023年3月23日)
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例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、もうすぐ開花しそうな三椏(みつまた。ジンチョウゲ科ミツマタ属)。ピン甘御免。
横浜市青葉区の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影・掲載しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは2月15日に撮影した写真を4点掲載いたしております。浅春から早春へと移りゆく森の様子をご覧いただけましたら大変嬉しく思います。
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#大学淘汰の時代 #喜多村和之 #大学全入時代 #女子短大閉学 #地方の女子短大 #私大の厳しい経営環境 #18歳人口の減少 #2026年以降募集停止 #大学の合併・統合
採用試験不合格者を非正規教員として雇用
共同通信11/23(土) 17:13配信配信のニュースです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d73511b9a96e8d63f2039a3bb7828d91a3cfbc8
そのうちに削除されてしまうので全文転載しておきます。
-----以下、転載-----
【産休・育休代替、正規も国庫負担 教員不足解消へ文科省】
公立小中学校で産休や育休を取得した教員の代替要員について、文部科学省は非正規だけでなく正規の教員を充てた場合も国庫負担の対象とする方針を固めた。同省への取材で23日、分かった。教育委員会が代わりを安定的に確保できる環境を整備することで、教員不足の解消につなげる狙いがある。政令を改正し、2025年度からの適用を目指す。
文科省によると、産育休を取得する教員は年に約2万人。学校現場はその都度、採用試験に不合格となった教員志望者らを非正規教員として雇用し、穴を埋めている。
しかし近年はなり手の減少などで確保が困難になっており、計画通りに教員配置ができない欠員状態が各地の学校で生じている。
-----ここまで転載-----
【しつこく再掲】
採用試験に不合格となった教員志望者らを非正規教員として雇用し、穴を埋めている。
本来、教員になる資質に欠けるとして採用試験で不合格となった者を、代替教員として採用して、児童・生徒の授業を担当させる訳ですね。
要するにそう云うことだと分かってはいましたが、不都合な真実を白日の元に晒してしまいましたね、共同通信。せめて「退職した元教員を雇用し」くらいにして欲しかったものです。正規の教諭であろうが産休・育休の非正規の代替教員であろうが、子供たちにとっては「先生」であることに変わりはありませんからね。
*Click on the photo to see it in larger size.
と云う訳で今日の一枚は、例によって記事本文とは何の関係もない青葉山荘の晩秋。右上は葉が落ちきった門柱右側の白の花水木。左の紅葉は向かいのピンクの花水木ですが、まだ少し葉が残っていますので朝夕の落ち葉掃きももう少し続きます。右下にチラリと見えている緑はオレンジの木。
横浜市青葉区の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影・掲載しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは11月16日に撮影した写真を6点掲載いたしております。晩秋から初冬へと移ろう森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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#産休・育休代替教員 #国庫負担し教員不足解消へ #文科省 #採用試験不合格者を採用 #採用試験不合格者が授業を担当 #採用試験不合格者が児童・生徒指導を担当 #横浜の晩秋 #花水木の紅葉 #ハナミズキ #紅葉
大学淘汰の時代、ついに到来
小規模校ではあるが、女子大でも短大でもない、ルーテル学院大学(東京都三鷹市)が2025年以降の学生募集を取りやめることが報じられた。
このblogでも幾度か、特に地方の女子短大、大都市圏にあっても小規模の短大は入学者の減少が甚だしく厳しい経営状況から閉学に追い込まれる女子大・女子短大が少なくないことを書いているが、ここにきて17もの大学・短大の2025年以降の学生募集停止、とりわけ2年後に閉学する短大が大量に出てきており、いよいよ「大学淘汰の時代」が始まった感を強くする。
「大学淘汰の時代」とは喜多村和之(きたむら かずゆき。教育学者、高等教育論。1936-2013)が著した「大学淘汰の時代〜消費社会の高等教育」(中公新書 1990年3月刊)以降、大学関係者のみならず、広く世間に知られた言葉である。
「大学淘汰の時代」は18歳人口が205万人となる1992年目前の発刊だが、1993年以降18歳人口が激減(2024年には106万人)することを踏まえて、定員を充足できない大学・短大は淘汰されることになるだろと書かれていた。ただし、実際には大学進学率が1992年の36%から2024年には60%へと漸増したために、その間に大学・短大の新設があったにも関わらず、実際に淘汰された大学・短大は多くはなかった。
そんな状況が「大学全入時代」(大学進学希望者数と大学の入学定員が同数)と云われた2000年前後でも変わらず、18歳人口のさらなる減少、大学進学率が頭打ち、とりわけ女子短大への進学希望の減少が顕著になり、特に地方所在の女子短大においては入学者を確保できずに閉学と云う苦渋の判断をせざるを得なくなった2024年なのである。
【2025年以降の学生募集を停止する大学・短大】
(郷秋<Gauche>調べ)
*2024年4月の入学者が卒業する2026年、2028年をもって閉学。
ただし、所定の修業年数で卒業要件の単位を取得できない学生が
生じた場合には、卒業要件を満たす(あるいは自主退学する)まで
閉学できない。
ルーテル学院大学 東京都三鷹市 入学定員90名
北星学園大学短期大学部 札幌市 定員200名
足利短期大学 栃木県足利市 入学定員50名
東京経営短期大学 千葉県市川市 入学定員175名
城西短期大学 埼玉県坂戸市 入学定員120名
星美学園短期大学 東京都北区 定員200名
上智短期大学 神奈川県秦野市 入学定員250名
名古屋女子大学短期大学部 名古屋市 定員280名?
鈴鹿大学短期大学部 三重県鈴鹿市 入学定員90名
龍谷大学短期大学部 京都市 入学定員220名
池坊短期大学 京都市 入学定員250名
園田学園女子大学短期大学部 兵庫県尼崎市 入学定員145名
姫路日ノ本短期大学 兵庫県姫路市 入学定員100名
武庫川女子大短期大学部 兵庫県西宮市 入学定員200名?
奈良佐保短期大学 奈良市 入学定員160名
就実短期大学 岡山市 入学定員180名
美作大学短期大学部 岡山県津山市 入学定員110名
安田女子短期大学 広島市 入学定員120名
福岡女学院大学短期大学部 福岡市 入学定員100名
純真短期大学 福岡市 入学定員180名
西南女学院大学短期大学部 福岡県北九州市 入学定員100名
九州龍谷短期大学 佐賀県鳥栖市 入学定員200名
中九州短期大学 熊本県八代市 入学定員100名
同一設置法人が閉学対象の短大以外に4年制大学を設置している場合には、閉学予定の短大の定員を持って4年制大学に新学部・新学科を設置できる可能性がある。同時に教職員も4年制大学に異動できる場合もあるが、そうでない場合の教職員は解雇・失職と云うことになるのだろう。1年後にも2026年以降募集停止となる大学・短大が本年と同規模でてくることが予想される、厳しい状況である。
【参考】郷秋<Gauche>が最近書いた大学経営・行政関係の記事
●続く大学・短大の学生募集停止と設置法人変更(2025年3月19日)
(付)2026年以降学生募集停止、設置法人変更の大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/4072a55155904ccc1b7b79b99a38f130
●大学淘汰の時代(2025年3月1日)
(付)2026年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/38de14adc18d6456bb449cf363e11908
●大学淘汰の時代、ついに到来(2024年3月29日、本記事)
(付)2025年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/cccf9effbe972841932c010e880257bd
●止まらない女子大・女子短大の閉学(2023年4月20日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/60a35268a0b1914d17a7cc715cd52db8
●他人事とは思えない〜大学の生き残り戦略 (2023年3月24日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/f32008688ea3ff24d7094e292cca269f
●四年制大学も閉学の時代へ (2023年3月23日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/0c1edf810856aa2b87617fd3cc3ae0c3
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と云う訳で、例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、花期も終わりが近づいてきた乙女椿。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは3月24日に撮影した写真を6点掲載しております。行きつ戻りつしながらも季節が進む森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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親子で決める就職先
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昨日の朝日新聞に「親子で決める就活の新時代」と云う記事があった。
記事の冒頭に「新卒採用で学生優位の売り手市場が続く中、内定辞退や早期離職を防ごうと、保護者向けの説明会「オヤオリ(親向けオリエンテーション)」や、企業が保護者に内定を確認する「オヤカク」が広がっている。就活を経験した世代が親となり、積極的に子の就活に関わるようになったことも背景にあるようだ」とあったが、私はいくつかのことが気になった。(下線は筆者が付した)
まず、言葉。学生とは、大学生のことである。そして保護者とは、未成年の子を監護して教育する義務がある親権者(親など)を指す言葉であるはず。と云うことは、大学生には保護者はおらず、保護者がいるのは高校生・中学生であるのだが、先に「学生」と書きながら後に「保護者」と書く、そこに明らかな齟齬が生じている。
「就活」なる言葉はすっかり定着していると云うことなのだろう、この言葉の意味についての説明はない。そして朝日新聞は「オヤオリ」「オヤカク」なる言葉を流行らせたい意図があるのか、中見出しの大きな文字で「オヤオリ」「オヤカク」。鉤括弧がついているので、まだ一般に認知された言葉ではないことは承知しているらしいことは分かるのだが、可笑しな日本語を流行らせないで欲しいものである。
そもそも、さして長くもない言葉を短くしてしまう傾向を私はよしとしない。さすがに私も「コンビニエンスストア」「デパートメントストア」とは云わないが、三音もしくは四音(三文字もしくは四文字)に短縮した言葉は、日本語として美しくない。
例えば「ドボコン」。どぶに落ちた訳ではなくとは、ドヴォルジャークのチェロ協奏曲のこと。「モツレク」はモツ焼きの仲間かと云うとそうではなくモーツァルトのレクイエムのこと、「ショスタコ」はタコの種類ではくショスタコーヴィチのことであるが、どれも美しい日本語とは私にはとても思えないし大体がだ、ドヴォルジャークやモーツァルト、ショスタコーヴィチに失礼ではないか。
閑話休題。ようやくここから気になった内容のお話。
少なからぬ時間と経費をかけて採用内定を出した企業としては、ここで学生に逃げられたのでは元も子もないと云う訳で、さらに手間暇カネをかけて始めた親向けのオリエンテーション(会社説明会)やら、保護者に対する採用内定の確認なのだと思うけれど、大学卒業予定者をあまりにも馬鹿に、子供扱いしているのではないか。
2022の4月1日から「満18歳成人」になったのではないのか。18歳成人について法務省のWebsiteにはこう書かれている。https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html#1
Q どうして民法の成年年齢を18歳(注)に引き下げるのですか?
A 我が国における成人年齢は,明治9年以来,20歳とされています。
近年,憲法改正国民投票の投票権年齢や,公職選挙法の選挙権年齢などが18歳と定められ,国政上の重要な事項の判断に関して,18歳,19歳の方を大人として扱うという政策が進められてきました。こうした政策を踏まえ,市民生活に関する基本法である民法においても,18歳以上の人を大人として取り扱うのが適当ではないかという議論がされるようになりました。世界的にも,成年年齢を18歳とするのが主流です。 成年年齢を18歳に引き下げることは,18歳,19歳の若者の自己決定権を尊重するものであり,その積極的な社会参加を促すことになると考えられます。
注:さすがにお役所と云うべきか。年齢を表す「さい」の字を、横行する「才」(才能の意味である)ではなく正しく「歳」と表記している。
国が「18歳以上の人を大人として取り扱うのが適当」であり「18歳、19歳の若者の自己決定権を尊重するものである」として成人年齢を20歳から18歳に引き下げたのにも関わらず、世の中では成人後更に4年間大学で学んだ者に対してまでも「保護者」(正しくは保証人である)の意向をわざわざ確かめなければ採用内定を確実なものにできないと云うのである。大学生も随分と舐められたものだと思うが、今時分の大学生の親の見識もまた問われるのではないか。まったくもって可笑しな話であるなぁ。
と云うわけで、記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、満開の白梅。お口直しになれば幸い。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは2月10日に撮影した写真を5点掲載しております。冬日和となった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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#就活 #就職活動 #大学生 #18歳成人 #保護者 #保証人 #朝日新聞 #オヤオリ #親向けオリエンテーション #オヤカク
某学校法人と大学のガバナンス不全、と南天萩
この夏に、学生の違法薬物問題で世間を騒がせた某大学が、ここに来てまたまた世間(特に私立大学関係者)を騒がせている。
実は複数の学生が不法薬物使用に関与していることを知りながらその事実を隠蔽し、会見では「一人の学生の問題である」として逃げ切ろうとした某大学であったが、そうは問屋が卸さなかった。
ここに来て騒がしい原因の一つは、その違法薬物事件そのものについよりも、某大学設置法人の理事長が、大学の副学長に退任を迫ったと云う、法人と大学のガバナンス不全にある。
設置法人の理事長が、大学の教学上のナンバーツーである副学長に直接辞任を迫るとは、私が承知している限りにおいて、まったく不可解な状況である。
某大学ほどの大きな組織であれば、設置法人の理事長の職権と大学学長・副学長の職権ははっきりと分離されているのではないかと思うところだが、某学校法人・大学はどうもそうではないようだ(法人理事長と大学学長が同一人物、かつ世襲制の大学においてはあり得るのだが)。
これは某学校法人の前理事長(2021年11月、某学校法人・大学の不正経理に関連した所得税法違反で東京国税局が東京地検に告発、その後懲役1年、執行猶予3年、罰金1300万円の有罪判決が確定)が構築した、設置法人と大学の人事とカネのすべてを理事長が采配する体制が、現理事長の元でも生きていると云うことなのだろう。
体制一新のために就任した、卒業生ではあるがこれまで某大学の経営とは無関係であった新理事長は、設置法人と大学の組織の違いも十分理解できないまま、そして本人も気づかぬうちに前理事長が敷いた「法人・大学一緒くた」のレールの上に乗って「改革」を進めようとしていたと云うことになるのだろう。ご本人にはまったくお気の毒なことではあるけれど、私立大学の組織・運営について何の知識もなく、また企業等の組織の一員としての社会経験がないにも関わらず、日本で一番大きな大学の経営の最高責任者を引き受けた、そこに不幸の始まりがあったと云うことである。有能な作家ではあるのだとは思うのだけれど、まったくお気の毒なことである。
と云う訳で本文とは何の関係もない今日の一枚は、南天萩(なんてんはぎ。マメ科ソラマメ属の草)。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは10月14日に撮影した写真を6点掲載しております。稲刈りシーズンも終わりに近づき、曇りのち晴れとなった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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#学校法人日本大学 #日本大学 #林真理子 #私立大学 #学校法人 #南天萩 #なんてんはぎ #マメ科ソラマメ属
日大、またしても不祥事
日大、日本大学アメリカンフットボール部でまたしても不祥事。理事長や学長が変わったくらいでは変わりようのないコンプライアンス精神皆無の組織。ほとんど某中古車販売会社並みです。
それにしても不思議なのは大学のいちクラブ活動の不祥事について、どうして学長ではなく理事長がコメントしているのか。最終的には大学設置法人の長たる理事長にも責任ありとなるのだろうが、少なくとも現時点は大学の問題であり大学長マターたる事案だ。その辺からしていびつな組織であることがわかりますね。
と云うわけで今日の一枚は記事本文とは何の関係もない、朴の木の不気味な果実。今の時期でも十分に不気味ですが、さらい熟して果皮が割れてくると目をそらしたくなるほど不気味な姿になる朴の木の果実。熟したことに再度ご覧いただくことにいたしましょう。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは7月29日に撮影した写真を5点掲載しております。猛暑の中でも涼やかな小径、真夏の花などを掲載いたしましたのでご覧いただけたら嬉しいです。
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#大学不祥事 #不祥事 #不法薬物事案 #日本大学 #日大 #コンプライアンス精神皆無 #ガバナンスの欠如 #日大アメフト部
止まらない女子大・女子短大の閉学
3月23日に「四年制大学も閉学の時代へ」と題して恵泉女学園大学(東京都多摩市 大日向雅美学長)が2024年度以降の募集を停止することについて書いたが、神戸海星女子学院大学が、2024年度から学生募集を停止し2027年3月に閉学、上智大学短期大学部が2025年度から募集停を停止し2026年3月に閉学との新聞等の報道。
神戸海星女子学院大学(神戸市灘区 石原敬子学長)はローマ・カトリック系で1951年学校法人設置。神戸海星女子短期大学1955年設置、1965年大学設置。一学部二学科。
上智大学短期大学部(神奈川県秦野市 山本 浩学長)は難関校として知られる上智大学を設置する学校法人上智学院(カトリック・イエズス会系)が設置する女子短期大学。一学部一学科。
いずれも2022年、 2023年4月とも定員を大幅に下回る入学者となり。今後も受験者・入学者の増加を見込めないことから閉学を決断。海星女子学院が経営する初等・中等学校は継続。上智も法人が設置する他の学校についての影響はない。
いずれも単科の女子大学、女子短期大学であり、上智については神奈川県とは言え新宿から小田急線で一時間、更にスクールバス利用という地理的条件はかなり厳しい。上智大学短期大学部については「上智」のネームバリューから意外だとする向きもおられるかもしれないが、その地理的状況からすると、地方所在の単科女子短大そのものであり、閉学の判断は止むを得ないものを思われる。
恵泉女学園大学、神戸海星女子学院大学そして上智大学短期大学部と2023年春に3校続いた閉学の知らせだが、同様の決断が次年以降も女子大、地方所在の大学・短期大学から届くものと思われる。まさに「大学冬の時代」の到来なのである。
【参考】郷秋<Gauche>が最近書いた学生募集停止等、大学・短大の経営・運営に関する記事
●続く大学・短大の学生募集停止と設置法人変更(2025年3月19日)
(付)2026年以降学生募集停止、設置法人変更の大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/4072a55155904ccc1b7b79b99a38f130
●大学淘汰の時代(2025年3月1日)
(付)2026年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/38de14adc18d6456bb449cf363e11908
●大学淘汰の時代、ついに到来(2024年3月29日)
(付)2025年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/cccf9effbe972841932c010e880257bd
●止まらない女子大・女子短大の閉学(2023年4月20日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/60a35268a0b1914d17a7cc715cd52db8
●他人事とは思えない〜大学の生き残り戦略 (2023年3月24日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/f32008688ea3ff24d7094e292cca269f
●四年制大学も閉学の時代へ (2023年3月23日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/0c1edf810856aa2b87617fd3cc3ae0c3
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、かなり緑がかってはいるけれど大手毬?
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは4月16日に撮影した写真を7点掲載しております。春爛漫となった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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#大学淘汰の時代 #経営が厳しい女子大 #経営が厳しい女子短大 #女子大・女子短大の閉学
他人事とは思えない 〜大学の生き残り戦略
今日の雑文は少々長いです。私立大学・短大の置かれている状況に興味のない方はどうぞ遠慮なくご退出ください。
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昨日、恵泉女学園大学(東京都多摩市 大日向雅美学長)が2024年度以降の募集を停止するとの報道を受けて、私立大学・短大を取り巻く厳しい状況について少しだけ書きましたが、恵泉の募集停止が他人事(ひとごと)とは思えない郷秋<Gauche>なのであります。
何故なら、恵泉女学園は間もなく創立100周年を迎えようという1929(昭和4)年設立の私学ですが、我が母校(そして元勤務先)もまた1929(昭和4)年の設立、そして共に小田急線沿線にキャンパスを構え発展してきた学校だからなのです。
さて、ここでなぜ大学・短大が閉学を避け、生き延び発展し続けなければならないのか、そのためにはどんな手立てがあるのか考えてみたいと思います。
まず、何故生き延びなければならないのか。私学(私立学校)には建学の精神があり、それに基づく確固たる教育理念を持っています(注1)。そしてその理念に基づく教育により社会へと有為な人材を送り出す責務を持っています。私学であっても公教育の一端を担っていますので、より良い教育と研究を継続し続ける責任を負っている訳です(注2)。
注1:創立から時を経て建学の精神や教育理念が不明確あるいは軟弱になってしまった私学もあるようですが、そのような私学は淘汰されるのもやむを得ないものと私は考えます。
注2:我が国の大学生300万人のうち実に3/4が私立大学で学んでいるのです。
以下、大学の生き残り策について箇条書き的かつ簡単に記しておきます。
受験生の増加、ひいては定員充足率向上のために学部・学科構成(内容)を時代の要求にマッチしかつ受験生(とその保護者)が飛びつきそうなものに変えていく努力はどの大学においても行われていることですが、すでに受験者の著しい減少、定員充足率の低下を来している大学においては、これらの改革も余り功を奏しません。以下は、閉学を回避する最後の手段と云うことになります。
なお、これらは私が大学行政管理学会という学会の会員であった時代に得た知見を基にしておりますのですのでやや古い情報・知見となっている可能性もありますことを予めご承知おきください。
1. 短期大学の場合
いくばくかでも体力のある(入学定員を充足でき、財務内容が健全である)うちに4年制大学に転換改組する。
ただしこれは20年前までに有効であった手法。現在は多くの短大が体力のない状態であると思われるので4年制大学への転換改組の可能性は少ない。
2. 女子大・女子短大の場合
建学の精神を共学可能な形に再構築して共学化する。やや手遅れの感もありますが、2023年も2大学が共学化し校名から「女子」を外すようである。
3. 文系・家政系学部のみの女子大の場合
旧来から女子大の多くは文系あるいは家政系の学部のみを設置していたが、女子にあっても昨今はこれらの学部での学びを希望することが少なくなってきている。改組するだけの体力(良好な経営内容)があるならば、旧来の学部学科をイマドキの高校女子に「ウケる」イマドキ風の学部学科に転換改組する。「ビジネス」「国際」「ICT」「Ai」などがキーワードか。
4. 同一法人に4年制大学がある短大の場合
短大を4年制大学と統合。可能であれば定員を大学に移行させ新学部・学科として短大を発展的に解消する。短大教職員の雇用は守られ、短大時代の卒業生も統合された大学を母校とすることができる。30年ほど前から多くの法人において実施されてきた手法。
5. 姉妹関係の学校法人がある場合
設立母体が同一・類似の宗教団体である法人がある場合には体力のある法人と合併し、強み(特色)のある学部・学科を合併先大学の新学部・学科として存続させる。
例1:聖和大学。2009 年、関西学院(同大学)と合併。
例2:聖母大学。2011年、上智学院(上智大学)と合併。
例3:富士常葉大学、浜松大学。2013年、常葉学園(常葉大学)と合併。
6. 単科大学の場合
近隣の他の単科大学と合併、あるいは強み(特色)のある学部・学科を持たない他大学と合併し、その大学の学部・学科として存続する。当該学部・学科の教職員の雇用は守られるが旧大学名称は消滅する。
例1:共立薬科大学。2008年、慶應義塾(同大学)と合併。
例2:北海道薬科大学。2018年、北海道科学大学(同)と合併。
7. 地方の大学の場合
地方の中核となる都市以外に所在する大学・短大は小規模の単科大学が多く厳しい経営状況に置かれている法人が多いが、設置者を学校法人から地元自治体を設立団体とする公立大学法人に転換して継続運営する方式である。授業料の低廉化により周辺地域からの受験生も増え大学、自治体双方にとってのメリットがあり近年注目されている方式である。
例1:高知工科大学(2009年、高知県)
例2:長岡造形大学(2014年、新潟県長岡市)
例3:諏訪東京理科大学(2018年、諏訪広域公立大学事務組合)
8. 設置学部学科の重複が少ない同規模の複数大学が対等合併する
相互に近隣に所在しA大学を設置するA学校法人とB大学を設置するB学校法人の双方が学校法人を解散し共同で新たなC学校法人を設立し、A大学とB大学の学部・学科を継承あるいは整理統合・転換改組したC大学を設置する。メリットとしては両大学の教職員の一定数の雇用を確保することがでること、いわゆる基礎・教養科目を一本化することによる合理化、人員削減が可能なこと、既存の校舎等施設を継続利用することで設置経費の最小化がはかれること、学際的研究の進展が期待できること。
ただし、新設のC大学の建学の精神、教育理念を新たに構築し教職員に周知徹底、意識改革を促すこと、その精神・理念を反映させたカリキュラムを構築することには相当の困難が予想される。
この方式に基づく対等合併の例を筆者は現段階では承知していないが、今後増えざるを得ない状況にあるのではないかと思料するところである。
9. 大学・短大としての存続を断念し、大学・短大設置以前の高等学校等設置法人としての経営に立ち返る
昨日話題にした恵泉女学園がその例。同一法人が設置する幼稚園、小中高等学校部門等の経営が健全である場合には、設置法人の存続を優先させ大学・短大は閉学とする。大学設置法人は文部科学省の管轄だが高等学校設置法人は都道府県の管轄に変更となる。大学・短大教職員の多くは解雇となるだろう。卒業生の立場で見れば、卒業した大学はなくなるが「学園」は存続し、同窓会組織等も継続するものと思われるので心の拠り所を失う寂しさはある程度避けることはできるだろうか。卒業証明、成績証明などの事務は継続する学校法人が取り扱うことになる。
以上
なお、本稿については随時加筆・修正される可能性があることを予めご承知おきください。
【参考】郷秋<Gauche>が最近書いた学生募集停止等、大学・短大の経営・運営に関する記事
●続く大学・短大の学生募集停止と設置法人変更(2025年3月19日)
(付)2026年以降学生募集停止、設置法人変更の大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/4072a55155904ccc1b7b79b99a38f130
●大学淘汰の時代(2025年3月1日)
(付)2026年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/38de14adc18d6456bb449cf363e11908
●大学淘汰の時代、ついに到来(2024年3月29日)
(付)2025年以降学生募集停止大学・短大一覧
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/cccf9effbe972841932c010e880257bd
●止まらない女子大・女子短大の閉学(2023年4月20日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/60a35268a0b1914d17a7cc715cd52db8
●他人事とは思えない〜大学の生き残り戦略 (2023年3月24日)
https://blog.goo.ne.jp/gauche7/e/f32008688ea3ff24d7094e292cca269f
●四年制大学も閉学の時代へ (2023年3月23日)
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と云う訳で、今日もまた記事本文とは何の関係もない一枚は、近所の公園の、多分桜の切り株の”うろ”に根を下ろし花を咲かせている連翹(れんぎょう(モクセイ科レンギョウ属)。自然はたくましく、そして美しい。
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#大学淘汰の時代 #大学冬の時代 #大学の経営破綻 #大学閉学 #大学の生き残り作戦 #大学の生き残り作戦 #連翹 #れんぎょう #モクセイ科レンギョウ属
四年制大学も閉学の時代へ
恵泉女学園大学(東京都多摩市 大日向雅美学長)が2024年度以降の募集を停止するとの報道。報道の通りであれば2023年4月の入学者が卒業する2027年をもって同大学は閉学することとなる。
1992年の205万人をピークに18歳人口は減少を続け2023年には110万人と半減し、これに伴い大学の経営環境は厳しさを増してきてきた。初めは地方の短期大学、そして4年制大学が経営難から閉学。それが首都圏にも及んできた。
私の住む横浜市北部およびその近郊だけでも東京女学館大学(東京都町田市)、カリタス女子短期大学(横浜市青葉区)が2017年に、聖セシリア女子短期大学(神奈川県大和市)が2021年に閉学している。
上に記した通り首都圏でもその周辺部に位置する女子短大、女子大学から厳しい経営状態となってきているようだが、上野学園大学(台東区)が2021年から募集を停止しており(注)、経営困難に陥る大学は首都圏周辺部から中心部に所在している大学にも徐々に及びつつあるようだ。
恵泉女学園大学の募集停止は同大学のみにとどまらず首都圏とその周辺に所在する大学、とりわけ女子大学の経営が芳しからぬ状況であることの一つの現れであり、今後も募集停止の大学が増えてくることは確実である。
大学関係者の間では既に30年前に「大学冬の時代」の到来が語られていた。進学率の上昇などに支えられ、首都圏に限れば経営破綻に至る大学・短大は思いの外少ない状況が続いてきたが、いよいよ「大学冬の時代」が、大学の経営破綻が現実のものとして押し寄せてきたのだ。恵泉女学園大学の募集停止は、私立大学淘汰の時代の到来を告げるものなのだろうとの思いを強くした報道であった。
注:18歳人口の減少という外的要因だけではなく、経営陣に起因する問題が大きな要因であるとの指摘もある。
参考:東京女学館大学が募集停止(2012/4/30掲載)
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●四年制大学も閉学の時代へ (2023年3月23日)
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記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、辛夷の花。
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#大学淘汰の時代 #大学冬の時代 #18歳人口減少 #大学の経営破綻 #受験者現象 #入学定員割れ #大学閉学 #女子大の経営不振 #辛夷 #コブシ
先生ガチャ? 〜大きく動く教員採用の基準〜
横浜市教育委員会が小学校教員の新規採用難の対策として「大学3年生チャレンジ推薦特別選考」を実施するとの報道。学業成績が優秀で大学の推薦を受けた学生が対象で、推薦枠はこれまでの採用実績に応じて各大学に割り当てるとのこと。
この選考では一般教養などの一次試験を免除し(教職教養、専門教養も「など」に含まれるのだろう)、書類選考を通過し(大学から推薦されれば余程のことがなければ通過する)、二次試験の面接と模擬授業、論文試験に合格すれば3年次の10月に内々定、3年次の成績に特段の問題がなければ4年の4月に正式な内定(採用候補者名簿登載)が出るとのこと。内定が出れば、あとは卒業さえできれば4年次一年間は遊んでいてもOK。「青田買い」である。
随分と簡単な選考で内定を出すようですねと云われ返す言葉はあるだろうか。その裏には先に記した通り、採用予定数が3万5千名ほどまで漸増している一方で受験者の減少が激しく、2022年度の採用試験倍率が2.7倍まで低下。優秀な人材を確保出来ないと云う深刻な事情があるのだ。
記憶に間違いがなければ、2000年頃には全国の小学校教員新規採用数が1万名程度まで減少した結果、その倍率は全国平均で15倍程までにもなった。大都市圏は10倍程度であったが地方では15倍どころか30倍、40倍と云う県もあった。退職者がいなければ採用はないわけで、一次試験に合格した子供を持つ現職教員の母親が「私が辞めるから娘を採用してください」と教委に申し出たなどと云う話が聞こえて来たほどであった。
そんな時代には、より優秀な教員を採用するためにと称し、数十倍の一次試験(筆記試験)を通過した受験者に対して、体育では水泳やマット運動、サッカーのドリブル、音楽ではピアノの弾き歌い、図工ではデッサンなどの実技を課した教委も多かった。厳しい選考を経て、それはそれは優秀な先生を確保できたことであっただろう。
それから20数年経った現在、学業成績が良ければ、教員になりたいと云う熱意さえ見せる(演技する)ことができれば、泳げなくても、マット運動ができなくても、ドリブルができなくても、ピアノが弾けなくても、デッサンが下手でも小学校の教員に採用されるような時代がやってきた訳である。
背に腹は変えられない、とにかく頭数を揃えなければ話にならない。それはそれで理解できる。病休や産休・育休の代替もままならず、学校経営が本務であるはずの校長が授業を行わなければならないこともあると云う話も耳にする(それはそれで子供達は楽しいかもしれないが)。だからと云って、20年前の厳しい採用試験では受かるどころかカスリもしないような受験者を教員として採用するのは如何なものだろうか。
K-16(幼稚園から大学)の教育の中で最も重要なのが人格形成期と重なる小学校課程。その小学校の教員が、採用試験の時点で問われる資質と能力(技術)の程度が厳しかったり甘かったりでは、「親ガチャ」ならぬ「先生ガチャ」でハズレた子供が可哀想である。採用の時点では多少のばらつきはあったとしても、採用後の教師としての資質と能力を高められるかどうか、その過程をサポートできるかどうか、各自治体の教育委員会の手腕も問われることになるだろう。
と云う訳で今日の一枚は、記事本文とは何の関係もない、咲き誇る梅。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは2月18 日に撮影した写真を7点掲載しております。春本番へと移ろう季節のスピードを上げた森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
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#横浜市教育委員会 #教員採用試験 #小学校 #倍率低下 #新採用教員の質の低下 #長時間勤務 #ブラック職場 #教員養成大学 #白梅
教員免許更新制度破綻
報道によると、教員免許更新制が2022年度をもって廃止されるとのこと。報道では「廃止」とされているが私は、これは制度の「破綻」だと云いたい。さらには萩生田文部科学大臣の「(更新制度に)一定の成果はあったが、多忙を極める現場の先生にとって、講義の中身が十分伴っていなかったことが問題だった」に至っては何をか云わんや。
汲々たる教育現場の実態を知らぬ政治家と官僚共が作った制度の破綻を、大学等免許更新講習実施機関のせいにするなどもっての他である。制度設計そのものに無理・矛盾があったのだから破綻は当然の成り行き。
そもそも発足時点から多くの大学が反対していたにも関わらず押し付けられた教員免許更新制である。にも関わらず多くの大学等はその制度の中で最善のプログラム・カリキュラムを用意し、通学が難しい受講者にはリモートによる機会を提供してきたにも関わらず「講義の中身が十分伴っていなかった」である。」これが政治家・官僚の物言い、無責任極まる彼らの本質であると理解すべき実に分かり易い事案である。
2023年度以降、従来の更新講習はなくなるが現職教員の皆さんにとって大変ではあっても貴重な機会であったはずの、大学等における教育現場で即応用が可能なテクニックあるいは深く教育そのものを学ぶ機会を無くすべきではないと私は考えている。教職課程をもつ多くの大学はそのノウハウ・コンテンツを持っているのです。これを有効に活用しない手はないのではないでしょうか。
大学入試改革と教員免許更新制度、文科省が主導した制度が次々と破綻しております。「教育は国家100年の計」と云います。いま少し、その仕事の重さを理解し、かつ現場の状況を勘案し、100年後を見越した、100年後の日本を支える人づくりのための制度を作ってほしいものです。
と云うわけで、例によって記事本文とは関係ない今日の一枚は、まだ青いけれど稔りつつある稲穂。
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#教員更新制度廃止 #教員更新制度破綻 #政治家による無責任な制度 #官僚による無責任な制度設計
大学キャンパス内での感染拡大を懸念
まずはこちらの記事をご覧ください。
https://www.asahi.com/articles/ASN9S5S6XN9GPLBJ005.html?iref=pc_ss_date
大学関係者と一括りにされており、果たして教職員と学生の比率がどれ程なのかは示されておりません(これが統計を元にした考察の信頼性を大きく下げておりますが、ここでは大部分が学生であると仮定して論を進めます)が、注目すべきは寮、課外(クラブ)活動、会食、旅行・外出による感染の多さです。
寮での生活はいわゆる「三密」になりがちであるとは思いますが、管理者および当事者が十分な配慮をしていれば感染の相当部分防ぐことができたのではないかと考えます。クラブ活動においても同様で、クラブ活動の本質部分での感染は実は少なく、いわゆる「アフター」での感染が多いこと(寮生活も経験し、その後長く大学に勤務しクラブ活動において直接学生を指導してきた経験に基づく「勘」です)と思われます。授業での感染が少ないのは対面での授業機会が圧倒的に少ないこと、前後の学生同士の濃厚接触がクラブ前後のそれと比べ圧倒的に少ないことを考えれば当然の結果です。
大学は、単に学問研究の場であるだけではなく、学生にとっては社会に出る一歩前で猶予された4年間を過ごす場でもあります。ここに書いた「猶予(モラトリアム)」とは、ただ何もせず遊んでいて良いという意味ではなく、大人になるために与えられた期間と云う意味です。社会人として相応しいマナーや言葉遣い、時と場合によりしかるべき距離感を取りながらの人間関係の構築、授業では教えてくれない社会人としての常識・約束事(ネット上の情報は溢れるほどあるけれど、過剰であったり特定の場面でのみ有効であったりなど、現実的ではないが多い)を実地に学ぶ場所でもあります。
と云うことは、学生はいま学びつつあるわけですからクラブ活動後の居酒屋やカラオケでの飲食・歓談により新型コロナに感染するリスクが著しく高くなること、自分が感染すれば、今度は自身が新たな感染源になることにとついての知識と切実な自覚が十分ではない、あるいは無自覚であると云うことになります。ですから最低限の自衛手段でありマナーでもあるマスクもせず友人たちとの時間を楽しみます。しかし、これも学生時代ならではの特権、楽しみであり勉強でもあると許されたのは半年前までのことです。残念ながら、今はそれが許される時代ではないのです。
10月からはそんな大学生が少しずつキャンパスに戻ってきます。大学に入学はしたものの入学試験で大学に来て以降一度もキャンパスに足を踏み入れていない一年生も少なくないことと思います。そんな大学生が気の毒でならない一方で、大人になるための勉強時間が十分ではない大学生がキャンパスに戻ってくることで大学キャンパスにおいてクラスターが頻発するのではないかとの懸念が拭えません。
大学キャンパスが新たな感染源とならないために、大学当局に十分な対策が求められるのは当然ですが、学生諸君一人一人も自身のこととして、大人としての節度ある行動を取ってくれることを切に願って止みません。
例によって記事本文とは何の関係もない今日は一枚は食虫植物、ハエトリグサ。食虫植物、実はウイルスも捕食して無害化する、なんてことはないのだろうか。
横浜の住宅地に残された里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」。ただいまは9月21日に撮影した写真を5点掲載いたしております。秋到来!となった森の様子をご覧いだけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori
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#コロナ禍と大学生 #キャンパスに戻って来る大学生 #大学におけるクラスター #大学における新型コロナ集団感染 #大学生
文科省、実習なしの教員免許取得を容認
文部科学省から、コロナ禍による特別措置として今年度に限り教育実習なしでも教員免許取得を認めることが発表された。
遅すぎる。対応が遅すぎる!
なぜなら、教員免許状取得を前提とした教員採用試験が各地ですでに始まっているからである。首都圏では7月12日に一次試験が実施され、現在は二次試験の最中である(自治体によって日程が異なる)。
教員を目指しながらも教育実習が行えないことから教職の道を断念した大学4年生も少なくないことが推測される。教育実習なしでも教員免許取得を認めることが、少なくとも一次試験実施前までに発表されていれば、涙を飲まずに済んだ学生もいたはずである。
教職を諦めたからと云って一般企業への就職が易しい訳ではないことはご承知のとおり。なんとも気の毒なことではあるけれどそれも時の運。厳しい中でも運を呼び寄せることができるかどうかはそれぞれの人間力にかかっている訳で、長い人生の中ではいつかはやって来る苦境が今やってきたと思い立ち向かうしかない。ひょっとして、それが人生最初で最後の難関苦境だとしたら、それはそれで幸運と云えるかもしれないから。
と云う訳で今日の一枚は、土砂降りの後に明るい明日を予見させる今夕の空。
横浜の住宅地に残された里山の四季の移ろいを毎週撮影し掲載しているblog「恩田の森Now」。ただいまは8月9日に撮影した写真を6点掲載いたしております。梅雨明け直後の猛暑に見舞われた森の様子をご覧いだけたら嬉しいです。
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#教員免許 #教育実習なし #就職難 #コロナ禍 #文部科学省 #文科省 #対応遅すぎ
大学院への入学
大学を卒業していない某お笑い芸人が某有名大学の大学院に入学したことに関しネット上で、大学は「入学」だが大学院は「入院」だ」とか、大学を卒業していない者が大学院に入れるのはおかしいといった主張が散見されますが、どれも正しい主張・指摘ではないような気がするのです。
学校教育法第百二条において「大学院に入学することのできる者は、第八十三条の大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。ただし、研究科の教育研究上必要がある場合においては、当該研究科に係る入学資格を、修士の学位若しくは第百四条第一項に規定する文部科学大臣の定める学位を有する者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とすることができる」とされています。
さらに、学校教育法施行規則第百五十五条第一項第八号には「大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、二十二歳(医学を履修する博士課程、歯学を履修する博士課程、薬学を履修する博士課程又は獣医学を履修する博士課程への入学については、二十四歳)に達したもの」とあります。
つまり、大学院に入る(学生になる)ことも「入学」と云う(表現する)ことと共に、必ずしも大学を卒業していなくても、大学院が個別に実施する入学資格審査により大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者であれば、大学院に「入学」できることとされているのです。これを踏まえ、各大学院の入学試験要領等には「職務経験・研究業績等により大学卒業と同等以上の学力があると認められた場合は出願資格があるものとします」などと記載されている場合が多いものと思われます。
しかしですよ、大学で学んだことがないと云うことは、大学(院)における単位の仕組み、授業(講義)の受け方、学習方法やレポートの書き方、研究の進め方、論文の書き方などをご存知ないわけで、常識的に考えると2年間(通例最大4年間在籍できるが)で所定の単位を修得し修士号を取得するのは至難なのではないかと思いますね。
と云うわけで、例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は季節の花、曼珠沙華。
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