いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

たのしみは

2007年02月02日 | 極楽日記

 まだ7ヵ月の極楽息子ですが、食欲では家族を圧倒しています。ママのサンドイッチにかぶり付く姿には野性味が溢れています。もちろん、本当には食べさせてないですけど。

 ルネサンス期のフランス人修道士、医師兼文学者として名高いラブレーの代表作として「ガルガンチュアとパンタグリュエルの物語」(長いので単に「ガルガンチュア物語」とも)が知られていますが、これは元々フランスにあった大食漢の巨人、ガルガンチュアの伝説を下敷きにしたもので、ガルガンチュアは生まれると同時に「食べたい!飲みたい!」と叫んだそうです。

 日本では誕生時の名台詞として、お釈迦様の「天上天下唯我独尊」が有名ですが、ヨーロッパの人にとってガルガンチュア伝説は民族の遺産であり、これがラブレーに代表される自由闊達なルネサンス期への憧憬も込めて親しまれているのは、「ガルガンチュア」の名前を冠したレストランがいくつもあることを見てもわかります。ラブレー自身も(修道士でありながら)相当なグルメだったらしいですから。

 息子の逞しい食欲を見ていたら、思わず話が飛んでしまいました。子供がおいしそうに食べてくれるのは見ていて飽きないものです。「たのしみは妻子むつまじくうちつどひ頭ならべて物をくふ時」(橘曙覧・たちばなあけみ「独楽吟」より)
コメント
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