今回はあっさり仕上げようと思っていたのに、結局あれもこれもと側面の昇降ステップやエアホースまで付け掛けました。資料が全然無ければ諦めもつくのですが、進めているうちに小出しに見付かるのもまた困りものです。
エアホースはいつもなら取り付け座を介して取り付けるところ、今回はメタルの前面に直接穴を開け、ロストのエアホースの足をクランク状に曲げて差し込む手抜き工法です。実車写真を見ると、1010,1011はホースがパンタ側正面から見た時、右に2本、左に1本付いていますが、1005他の車輛は右2本のみです。自動ブレーキ(AVR)だとブレーキ管(BP)、元空気溜め管(MRP)の2本あれば事足りる筈なので、左の1本は1010で試験採用された電磁直通ブレーキ用の直通管(SAP)でしょうか。(因みに通常は電磁同期をカットして通常の自動ブレーキとして使っていたようです)
旧い南海電車に付き物の、PS13をオーバースケールにしたようなパンタですが、KATOのPS13(Aタイプ)に小細工してそれらしくしてみましたが、イマイチですな。ステンレス線なので半田の乗りが悪く、上枠だけでも作り直そうかな…
因みにこのパンタの素性ですが、付いてるのを見るのは南海と、それが関わった車輛だけにしか確認できません。調べると、元は三菱WHタイプの大型パンタ(近鉄や長電の旧型車他、戦前の私鉄電車に多用されていた)で、南海が戦後、後天的に改造してこの形態になったものだそうで。そう言えば良く観察すると、ベースの形態が三菱S-514とかと同じですね。