こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

砂漠に生きる生物たちを知りましょ。

2014年01月23日 | 博物館・科学館

 人間を含めて全ての生物における「過酷な地域」として「砂漠」があります。まぁ説明しなくてもあの「乾燥した灼熱の砂地」はどう考えても「過酷な地域」である事は疑いようもありません。どうしてそんな過酷な場所に「生物」がいるのか?ある一説では「生存競争に敗れ、競争相手のいない土地へ逃げてきた」と言うのがありますが、そもそも生物が「乾燥した灼熱」の土地で暮らすにはリスクが多すぎます。生命に必要な「水」が少なく、熱と乾燥した空気に奪われてしまうからです。そんなワケで、世界各地へ広がった人類が「最後まで克服できなかった土地」である「砂漠」。そこで生きる知恵を紹介しているのが「かはく」コト「国立科学博物館」にて現在開催されている「企画展 砂漠を生き抜く -人間・動物・植物の知恵-」なのです。

 この展示では「砂漠を生き抜く知恵」を4つの地域から紹介しており砂漠にある地下水路を利用して「サハラ砂漠のオアシス」に暮らす「アルジェリア」、砂漠なれど「海」に面している地域「紅海沿岸」に暮らす「スーダン」、古代文明を支えた「大河」である「ナイル河岸」に暮らす「エジプト」、完全な砂漠ではないですが乾燥し「砂嵐の大地」に暮らす「サウジアラビア」。この4つの地域での生活を紹介しています。コレには「砂漠」では大変貴重な「水」がある「オアシス」でを公平に、無駄なく分配する技術や「ナツメヤシ」を利用した生活。「水」を「外気温」よりも冷たく保つために使われてきた「素焼きの壷」。「ラクダ」が「海」を渡り「マングローブ」を求めていったり様々な砂漠での生活が解ります。

 中でも私が気になったのは「ラクダ」ですよ。よく「砂漠の舟」と例えられるほどラクダは砂漠にとって欠かせない移動手段なのです。でもこのラクダ、「移動手段」だけではなく様々な使われ方をしています。単純には「肉」として、「毛皮」として、そして「乳」。実は「ラクダ」って「塩分濃度5.5%」と「紅海の海水」の「4.5%」を上回る塩水を飲む事が可能なんですよ。そして、砂漠の井戸では塩分濃度が高く「水」があったりもします。「人間」は「塩分濃度0.15%」が「限度」ですから、人間は飲めませんが「ラクダ」は飲めます。そして「ラクダの乳」は「人間の血液塩分濃度」と「ほぼ同じ」なのです。人間が飲めない水があっても「ラクダ」が水を飲み、そして「ラクダの乳」を「人間が飲む」ワケですね。ちなみに「ラクダ」は「体重の25%」もの「水」を一気に飲む事ができます。人間はは「5L」で「致死量」と言われていますからね。そうそう、「水」って大量摂取すると危険なんですよ。一般的に「体重65kgの成人男性」で「1日10~30L」が「致死量」と言われていますからね。コレは水を大量に摂取する事によって「血液中」の「細胞外液の浸透圧」が低下し「低ナトリウム血症」を引き起こしてしまうのですよ。

 それと「素焼きの水壷」ですが、コレは良く考えられています。「素焼き」ですから当然「壷の中の水」はじわりじわりと染み出してしまいます。でもこれが熱により「蒸発」するときに「気化熱」として「水壷表面」の温度を奪っていき結果的には「壷の中の水」は「外気温よりも冷たい」状態を保て「砂漠」で「冷たい水」が飲めるワケなのです。

 現在「砂漠化が進んでいる」と言われており「乾燥に強い植物」を「砂漠に植えて」砂漠化を防ぐ方法がとられているのですがコレには大きな弊害もあるのです。「メスキート」と呼ばれる「南米の乾燥地帯」に生える「マメ科の植物」で「高塩分濃度」にも強く、繁殖力もあり、成長も早い植物で、「果豆」は「糖類とたんぱく質」が豊富で食用としても十分。「さや」は「た地区の飼料」となり、木も「木材」や「炭」として使える優れた植物なのですが、その反面「繁殖力が強い」ことから「在来種」やモロコシなどの「作物」の育成に障害を与えたり、地下深く根を張ることで「地下水が減り」人間の飲み水が少なくなりました。「種」を食べた家畜が消化不良を起こしてしまったり。と「良い結果」の「反面」も出てきてしまっています。コレは「外来種」を持ち込んだ時に「無計画」に進めると起こる典型的な現象といえます。

 このように「砂漠」には興味深い事が沢山あり、普段私たちが忘れてしまっている知恵もあるのです。砂漠の生活のこと学んでみませんか?

 それでは、本日の登場人物はこの方。「ベルギー国立博物館 天体室」の「学芸員」で「ブリュッセル・グリフォン」の「Chefille」の「コレット・アバック」さんです。「太陽系」で唯一「水」と「生命」が確認されている「地球」でもその中でも「乾燥」した大地がありそこで生活する人や生物がいるのですよ。ちなみに背景が「企画展 砂漠を生き抜く -人間・動物・植物の知恵-」の入り口で「コレット」さんは「アルジェリア民族衣装」で登場です。

2014_01_23

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