駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

先人の明

2011年02月22日 | 町医者診言

 菅総理にも江田法相にも失望した。狭量で頑なそして無定見、人の上に立つ人ではなかった。自らの不明を恥じるべきなのだろうが、市川房枝さんの菅直人評と田英夫氏の江田五月評を思い出す。即ち注意すべしと未だしだ。結局、三十年の年月を経てもその欠点は殆ど矯正されなかったように思える。あるいは野党癖というか、批判反動癖が身に染みついて、王道を歩くことが出来ない体質になってしまっていたようだ。

 お二人は有能で優れた部分を数多く持っていたにも拘わらず、時代と立場が花を咲かせず、実も結ばなかった。時に利あらずと嘆くのは許されようが、悪あがきは更に自らの品性を貶めるだけですと申し上げねばなるまい。

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なんだか変だなあ

2011年02月21日 | 町医者診言

 から北方領土を見ることが視察だろうか?それは望見とか瞥見というもので、パーフォーマンスだと与党を非難していた言葉が今度は自分に跳ね返ってくる。枝野氏が有能に見えたのは反発抵抗する時だけだったのが分かると再度野党に戻った時には与党の冷笑が待ちかまえているだろう。

 サッカー、野球、碁や将棋否全ての試合試練に於いて、相手の立場になって考える力、自分を客観視する力がない者は敗れてゆく、政治外交も然りなどと申し上げるまでもなかろう。

 

 外国人看護師試験に言葉の配慮をするらしい。合格率1.2%と極端に低い合格率は言葉の壁があるからと英語を併記し漢字に振り仮名をするらしい。それは導入前から予想されたことで、付け焼き刃の誤魔化しで凌げる問題ではない。コミュニケーションの問題で事故が起きた時の逃げ口上も用意しているのだろうか。アインシュタインの臨終の言葉は看護師がドイツ語を解しなかったために永遠に失われた。これは患者と看護師が逆の例であるが、似たようなことが起きるのは避けなければ。

 十代の有能な東南アジア青年少女を日本の看護学校に受けいれるのが筋で、そうすれば柔らかく若い心身と脳には日本語と日本文化が吸収され、少なくも50%の合格率が望めるだろう。

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パタゴニアの魅力

2011年02月20日 | 

 椎名誠が最も愛する土地というパタゴニア、広い世界なのになぜ南米の果てなのだろうかと思っていた。昨日本屋で、ちょっと床屋の待ち時間に読む本をと探していたら、もう一人パタゴニアに惚れた人を見つけた。

 野村哲也「パタゴニアを行く」。中公新書の著者だ。自然の風景を撮る写真家のようだ。そういえば椎名さんも確か写真系統の大学に行っていたような気がする。パタゴニアは自然志向の写真家心を魅了するのだろうか?

 詳しく読み込めば、椎名誠がパタゴニアを愛好するのには初めて旅した時の心の揺れが関係し、野村哲也氏と違いアルゼンチン側の強い風の吹き抜ける荒涼とした風景を好んでいるようだが、底流にはやはり同じ心の動きがあるような気もする。

 自分がパタゴニアを訪ねることは生涯おそらくないだろうが、もしチャンスがあれば行ってみたいと思う。それにしてもアメリカ大陸の南端パタゴニアに北端アラスカの星野道夫に似た人が住み着くとは、不思議な配剤を感じる。

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待合室の本

2011年02月19日 | 診療

 当院の待合室には開院当初からサライ ダンチュー ナンバーが揃えてある。 それと女性患者さん用にクロワッサンか家庭画報のいずれかと地方紙の朝夕刊を置いている。テレビと週刊誌はない。まあ、なんというか院長の趣味が出過ぎの感じもするが、これで二十年やってきた。

 実は一瞥ではあるが院長が最初に目を通す恩恵に浴している。サライを見ていると飽きもせず東京、京都の特集が多い。おそらく雑誌テーマの定番で一番外れがないのであろう。今月は東京散歩でスカイツリーと東京タワーの揃い踏みである。繰り返される企画に、読む方も性懲りもなく食指が動き、行ってみたくなる。墨東には馴染みが薄く、良い機会だと感じている。生憎三月の連休は夜間救急当番で七月の連休は日曜当番で出掛けられないので、何時になるかはわからない。

 いつもは黙って受けている当番だが、正月から連休ばかりと、ちょいとひどいのではないかいと医師会のお姉さんに説明を求めたところ固い声で相方の都合がどうのこうのと分かったような分からん説明であった。どうも医師には一匹狼というか個性の強い御仁がおられ、当直日程を決めるのが大変のようである。外科系などは注文が多く女子事務員では対応しきれず、医師が決めているようである。今回の説明はあんまり釈然としないが、女性を困らせるのは趣味ではなく、あきらめることにした。

 ダンチューは創刊4号目からすべて揃っている。高級志向ではなく、幅広く口に入る物殆ど全てを網羅し、バライエティに富んで飽きない。作り方の載っているのも良いところで、これまで実際にいくつかレシピを参考にして料理を作ってみたこともある。レストランや食堂の紹介文はやや甘口で深みに欠けるきらいはあるが、軽快で気取らず食欲をそそられて足を運んだ店も多い。できては消える雑誌が多い中で私が選んだサライ ダンチュー ナンバーは長く続いている。秘かな陰のサポーターの一人として雑誌選球眼の良さを自慢したい。

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言葉を拾う

2011年02月18日 | 町医者診言

 民主党は連合赤軍化していると国民新党の亀井静香氏が、一刀両断に菅政権を酷評している。これに菅首相が烈火の如く怒ったという報道がない。なぜだろうか?

 自分もそう思っているから?あるいは亀井氏の発言だから?。これ以外の理由を思い付かない。いずれにしても、それを聞き出すのが政治記者の仕事だと思う。

 田中秀征氏の政権ウオッチから学生達の言葉を引用する。

 「最大の問題は、菅首相が何のために首相になったのか全く見えてこないことです。言葉だけでは私はもう信じようとは思いません」

 さらに、大半とも言える学生が同趣旨のことを書いていると続く、

「首相が自分のことばかり考えていた結果が人々の信頼を失うことになってしまったのだろう」

「正直な話、頼りがいがなく自分の利益のためにだけしか行動しないような総理にしか見えない」
 

 「自分が弱い人間だと思われたくない、意地でも続けたい、と心の声が聞こえてくるようで本当に国民の声に耳を傾けているとは思えません」。

 学生達は私以上に厳しく鋭い。亀井氏の如く政権の至近距離の人もきちんと見ている。やがて崩壊するのは菅政権だけでなく、事実を伝えようとしないマスコミもではないかと思う。

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