駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

待合室の本

2011年02月19日 | 診療

 当院の待合室には開院当初からサライ ダンチュー ナンバーが揃えてある。 それと女性患者さん用にクロワッサンか家庭画報のいずれかと地方紙の朝夕刊を置いている。テレビと週刊誌はない。まあ、なんというか院長の趣味が出過ぎの感じもするが、これで二十年やってきた。

 実は一瞥ではあるが院長が最初に目を通す恩恵に浴している。サライを見ていると飽きもせず東京、京都の特集が多い。おそらく雑誌テーマの定番で一番外れがないのであろう。今月は東京散歩でスカイツリーと東京タワーの揃い踏みである。繰り返される企画に、読む方も性懲りもなく食指が動き、行ってみたくなる。墨東には馴染みが薄く、良い機会だと感じている。生憎三月の連休は夜間救急当番で七月の連休は日曜当番で出掛けられないので、何時になるかはわからない。

 いつもは黙って受けている当番だが、正月から連休ばかりと、ちょいとひどいのではないかいと医師会のお姉さんに説明を求めたところ固い声で相方の都合がどうのこうのと分かったような分からん説明であった。どうも医師には一匹狼というか個性の強い御仁がおられ、当直日程を決めるのが大変のようである。外科系などは注文が多く女子事務員では対応しきれず、医師が決めているようである。今回の説明はあんまり釈然としないが、女性を困らせるのは趣味ではなく、あきらめることにした。

 ダンチューは創刊4号目からすべて揃っている。高級志向ではなく、幅広く口に入る物殆ど全てを網羅し、バライエティに富んで飽きない。作り方の載っているのも良いところで、これまで実際にいくつかレシピを参考にして料理を作ってみたこともある。レストランや食堂の紹介文はやや甘口で深みに欠けるきらいはあるが、軽快で気取らず食欲をそそられて足を運んだ店も多い。できては消える雑誌が多い中で私が選んだサライ ダンチュー ナンバーは長く続いている。秘かな陰のサポーターの一人として雑誌選球眼の良さを自慢したい。

コメント (6)
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