ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

6.1

2014年05月28日 | ノンジャンル
この世に生まれた誕生日のほかに、もう一つ
再生という意味での特別な日が、6月1日である。

「死に年」の42歳のその日から、丸9年を迎え、
いよいよ10年目に入る。

確かに永い永い年月だが、振り返れば本当に
あっという間だった気がする。

最初の一年が、最も苦しみ、永く感じたことだけは今でも
変わらない実感としてある。

軌道に乗るのは、文字通り石の上にも3年という
ことであった。

この3年を越えてから、断酒に関しては随分楽には
なったが、常に素面で現実の問題に直面していかねば
ならない辛さは、時に死ぬほどの苦しみであった。

実際、死にたいと思ったことは何度となくあった。

4年前、断酒丸5年を迎えたのちに、主治医の院長先生が
逝去された。
大きな支えを失って、そのショックは計り知れないほど
であったが、何があろうと絶対に失敗はできなくなって
しまったなというのが実感だった。

ご存命であれば、会ってお話もできるだろうが、
亡くなってしまった人の私に対する生前の遺志を
裏切ることはできない。

先生をはじめ、家族や多くの人に、地獄の一年を、
そして最も苦しく永かった3年を支えて頂いたことを
心から感謝したい。

10年と言うのは大きな節目であることには間違いない。
だが、10年を越えて再飲酒する人も珍しくはない。
もういいだろうという心の弛みというより、達観が
そうさせるのかもしれない。

先生に頂いた言葉は「原点」。
何年経とうが、「一日断酒」なのである。

これからも、何度も何度もこの原点を確認しながら、
一日断酒を坦々と継続していくのみである。
この一点については、愚直で構わない。

あの日は梅雨前の暑い夏日だった。
今年も暑くなりそうである。