Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

ロナルド・ドーア氏の分析

2024年03月01日 | R.Dore

先日、このブログ記事を読み返していました。

ロナルド・ドーア氏と"Various Topics" - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

抜粋:

さて、ところで実は私は来年の3月にトモエさんと一緒にイタリアに行く予定です。そのときにもしご都合があったなら、ドーア氏を再訪させてもらおうと思っていたこともあり、イタリアでのドーア氏の密着取材をした話が書いてある、故柳原和子さんの『さよなら、日本』(株式会社ロッキング・オン発行)を読んだところでした。

この本なかに、

「日本、というより日本人、個々の日本人を見つめるのが私の趣味であり、意味のある行為だと考えています。これから合理的な世界を作り上げていく上で、個人が国籍を離れて世界を見つめなくてはならない。」

というドーア氏の言葉が紹介されていました。

著名な学者であれば、世界各国に友人・知人がいてもそれは当たり前であると思いますが、ドーア氏の場合、とにかくその層が幅広い-実際に繋がりがなくとも、私が話す一般の人々-息子から、生活保護者から、職場の同僚、主婦仲間、議論仲間、海外の友人達-の様子や意見を大変興味深く聞いてくださったり・・・。

このブログの題名”Various Topics”、実はこれはドーア氏が以前にくださったメールの表題”Various”を取ったものです。それだけ真面目な話からくだらない話まで興味を持ってくださるドーア氏。

私は彼の主張すること全てに頷けるわけではないですが、それでも彼の言うことに頷けることが多いのは、著名になろうとも、実際の世を見ることに重点をおき、それぞれの立場の人たちに関心を持ち続け耳を傾ける-“初心”を忘れない学者だから、ということがあると思います。

 

この記事の太字部分、

「日本、というより日本人、個々の日本人を見つめるのが私の趣味であり、意味のある行為だと考えています。これから合理的な世界を作り上げていく上で、個人が国籍を離れて世界を見つめなくてはならない。」

を何度も見返しながら、「今のアカデミアにドーアさんのような視点を持った人がいるのだろうか?」と喪失感と危機感に襲われていました。

そして久しぶりにドーアさんのことを検索したところ、以下の動画を発見。

 

上村泰裕「自由と平等をつなぐ連帯――ロナルド・ドーアの福祉社会学」 (youtube.com)

上村泰裕のホームページ (nagoya-u.ac.jp)

 

私はドーア氏を知ったのは21世紀に入ってからであり、彼の分析や提言は「線」でとらえず、「点」で捉えてきているせいもあって、彼と意見を異にすることは多いです。

なので、この動画を観るだけでは、私同様、観る人によっては、ドーア氏の言っていることを正しくとらえない可能性はあるとは思いますが、それでも多くの人に見てもらえたら、と思います。

 

参考:

「R.Dore」のブログ記事一覧-Various Topics 2 (goo.ne.jp)

の中から:

新日本型経営を - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

日本企業の強み - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

ロナルド・ドーア氏の訃報-Dulwich Boysが愛した日本 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)


それ以外:

フィンランドでベーシックインカム導入検討 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

21世紀のユートピア - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

続21世紀のユートピア-ロボットとベーシックインカム - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

パナソニックの「職場運動会」 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

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