Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

21世紀のユートピア

2016年01月21日 | 社会(歴史・都市計画含む)

他人の意見や価値観は、その人のものであり、よほど公序良俗に反していない範囲であれば、他人がどうのこうの言う事ではないと思います。 

私が若い頃、アグネス論争というものがありましたが、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%B9%E8%AB%96%E4%BA%89) 

主張、反論の良しあしでなく、「林真理子と中野翠のような真似は大人げない。本人は知識人のつもりでいるんだろうけど、他者の意見に反対であっても、他人の意見を叩き貶めることでメディアに露出するのは品がない」と思ったものです。 

私は知識人でもないし、メディア関係者でもない、そして、先に書いた通り、他人の意見を尊重します。 

しかし、昨日たまたま目にした有名ブロガーであり、執筆もし、大手ビジネスウェブサイトでも連載していたChikirinさんのブログを読んで、ちょっと考え込んでしまったので、リンクを貼り付けます。 

Chikirinの日記
仕事は“キカイ”にまかせよう
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20160115 

彼女の描く世界の行きつく先は、人間がロボットの様になってしまう世界ではないかな、なんて思ってしまいました。 

(結局、私も他者の意見に批判はしてっしまうのですけどね。) 

この彼女の描く世界と正反対とおもえるかもしれませんが、なぜかトマス・モアの『ユートピア』が頭にうかんできてしまいます。

理想を追い続けて行きつく先が『人間的ではない世界』という点(皮肉)が共通するように思えるからでしょうか。 

ウィキペディア
ユートピア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%94%E3%82%A2_(%E6%9C%AC) 

抜粋: 

島は当初、半島だったが、コミュニティの創設者ユートパス王により15マイル幅の水路が掘られ、本土から切り離されることになった。島には54の町があり、それぞれに約6,000戸が住んでいる。首都アーモロートは、三日月形の島のちょうど中央に位置している。各家庭は30戸ごとにグループ化され、「 Syphograntus 」( Styward )によって管理される。 

Styward は10グループごとに、「 Traniborus 」( Bencheater )の監督下に置かれる。それぞれの町の町長は、Bencheater の中から選ばれる。各家庭には10~16人の大人が生活し、家庭や町の人口が均等になるよう配置しなおして人数調整する。島の人口が過剰になったときには、本土に植民地が用意される。また、こういったユートピアの植民地にいったん入植した本土在住者も、希望すればコロニーを出ることができる。 人口不足になった場合は、コロニー入植者は呼び戻される。 

ユートピアでは個人資産の所有は認められておらず、人々が必要とする品々は倉庫に保管される。家々のドアにも鍵は設置されておらず、住む家も10年ごとの輪番で決まる。島で最も重要な仕事は、農業である。男女共に農業を学び、2年間田園地帯に住んで農耕に従事する義務がある。これに並行して、全ての市民は、織物業(女性中心)、木工業、鍛冶、石工など他の重要な商業を少なくとも1つ、学ぶ義務がある。これらの商業は意識的に簡素化されている。例えば、同じデザインのシンプルな服を全ての人々が着用し、凝った服を作る業者は存在しない。 

健康な市民には勤労の義務があるため、失業は根絶され、労働時間は最短となっている。人々が働かなければならないのは一日につき6時間だけだが、多くはそれ以上働くことも厭わない。モアは、自身の考えたユートピア社会の中で、行政当局や聖職者には学者を採用し、人々の初期教育に当たらせている。他の市民も全員、余暇の時間に学習に勤しむことが奨励されている。 

奴隷はユートピアでの生活に必須であり、全ての家庭に2人ずつ配置されているという。奴隷は、他国出身のこともあれば、ユートピア出身の元犯罪者のこともある。元犯罪者は、金製の鎖に繋がれている。金はこの国の国有財産の1つで、犯人を拘束したり、寝室用便器のような上品でないものに使ったりするなど、市民は金を嫌悪し、質素な価値観が損なわれないようにしている。 

財産にはほとんど重要性がなく、諸外国から必需品を購入したり、互いに戦う国家を買収するために役立てるだけである。行いがよい奴隷は、定期的に解放される。

トーマス・モアの『ユートピア』の世界は、現在世界が目指している世界とも重なる部分(逆説的な部分も在り)があることに気が付かされます。

追記:

1月26日の『続21世紀のユートピア-ロボットとベーシックインカム』へ続く

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