新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

自動車保険料が高くなる

2009-09-05 10:07:59 | ニュース

2ヶ月前のこと。新聞各紙に載った「自動車保険料、一斉値上げへ」という記事(たとえばこちら)が職場で話題に上りました。「『交通事故死者が減った』と言われているのに、なぜ保険料が上がるんだ?」という素朴な疑問が出たわけです。

損保会社は、どれだけの保険金を支払う可能性があるのかを想定して、自社の経費などを上乗せして保険料を決めていますが、「どれだけの保険金を支払う可能性があるのか」は、自社の加入者のデータを分析するより、他社の加入者も含めた多くのデータから推定すれば、それだけ確からしさが上がります。
そこで、データを集めて「どれだけの保険金を支払う可能性があるのか」を推定する団体を共同で設置・運営しています。それが損害保険料率算出機構という団体。この団体が計算した数値(自動車保険参考純率)をもとに、損保各社は保険料を決めています。

2ヶ月前の新聞報道は、損害保険料率算出機構が参考純率を平均 5.7%引き上げたので、来年度以降、損保各社が一斉に保険料を上げるだろういうもの。

じゃぁ、なぜ交通事故死者数が減っている中、保険料を上げなくてはならないのでしょうか。
まず理由として考えられるのは、交通事故死者こそ減っているものの、事故件数や負傷者は増えているのではなかろうかということ。
ところが、警察庁のHPからたどりついたデータによりますと・・・。

090905_1_1

ありゃ、めでたいことに、負傷者も重傷・軽傷を問わずに減っているではありませんか。

それではなぜ保険料を値上げする?

損害保険料率算出機構の説明によれば、保険料収入が減る一方で保険金の支払いが増えて収支が悪化しているんだとか。そして、その理由として以下の点を挙げています。


【収入の減少】

  1. 保険料の低いコンパクトカーが増加
  2. 無事故割引の割引率が高い契約者が多くなってきている
  3. 保険料の高い若年ドライバーが減少

【支出の増加】

  1. 少額損害の事案に関する保険金の請求・支払いが増加
  2. 損保各社が、交通事故発生時に支払可能性のある保険金すべてを契約者に案内して支払うという対応を充実させた

だそうです。

まぁ、それはそうかもしれないな、と思いつつも、支出増の「2.」は、保険料値上げの理由に挙げるのはどうかと思います。

だって、「これまでズルして支払わなかった保険金を、今は真面目に支払うようになったから」ということですよ
よくもまぁ、こんなことをいけしゃあしゃあを書くことができたものだ…。

    

先日、私の自動車保険の継続案内が届きました。

上に書いたようなことがありましたので、さっそく、現契約と同じ条件プランの保険料をチェックです。常識的には、保険料は、車両保険の保険金額が下がる分だけ安くなるはずなのですけれど…。

090905_1_2

ありゃ? 今の契約が33,650円で、次の契約が36,310円ですと?

車両保険の保険金額は、265万円⇒215万円と、着実に下がっているのに、なぜ?

もしかして、さっさと保険料を引き上げたか、損保ジャパン

ところが、損保ジャパンのニュース・リリースを遡って見ても、自動車保険料引き上げの発表はありません。

もう一度、契約継続書類をじっくりと検証してみました。

そして、ついに理由らしきものを発見

090905_1_3

現契約では適用になっている「新車割引」 (新車登録から25ヶ月間のみ有効)が、次の契約は「なし」になっているではありませんか。

新車割引の有無が保険料を1割近くも上下させるものなのか、と調べると、こちらのサイトにたどり着きました。曰く、

割引率は、現在のところ、国内大手損保会社では、車両保険で5%引、車両保険以外で9%引となっています。

ですと。

う~む、これなら33,650円36,310円(+7.9%)も納得か…。


後日談というにはプチネタ過ぎる:09/10/23 事情によりプチネタ

1年後:10/09/04 自動車保険料がまた高くなった

2年後:11/09/04 自動車保険料がまたまた高くなった

コメント (2)
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