新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

7月の帰省のこと #5 [秋田港編]

2023-08-18 17:57:25 | タウンウオッチング/テレビ番組

「7月の帰省のこと #4 [秋田県立近代美術館編]」のつづきは、あの大雨が降り始める前日の7月13日「道の駅 あきた港」に出かけたお話です。

「道の駅 あきた港」、通称「セリオン」のシンボルは全高143mポートタワーで、地上100mの高さに展望室があります。

このタワーが竣工したのは1994年だそうですが、実は私、この界隈に出かけたのは2021年9初めてで、このときが2回目
県内の他の道の駅には何カ所かには両親と一緒に行ったことがありましたが、この母の地元の道の駅 あきた港には一度も来ずじまい…
なんでこんなにセリオンに足が向かなかったのか、正直、です。
恐らく、を払って登っても、視界の半分は海だし… ということと、かつて登った水戸芸術館シンボルタワーがあまりにもつまらなかったという記憶が邪魔していたのではなかろうかと…

で、今回、なぜセリオンに行こうかと思ったかというと、2年ぶり伝説の「うどんそば自販機」そばを食べたくなったのと、もう一つ、このを観るためでした。

これは、秋田港(土崎港)の築港に功績のあった地元の実業家たちを称える顕彰碑で、碑文にはこんな記述があります。

井堂近江谷榮次翁は独特の先見性をもって地方文化の開発に破天荒の貢献をなし殊に築港問題には身を挺して當り土崎港頭に廣井波止場を實現させる等秋田に青年近江谷ありとの名を馳せた

ここに出てくる「廣井波止場」については、セリオンの中に説明パネルがありました。

土崎港広井波止場
小樽から工科大学教授の広井勇博士を招き1902年(明治35年)に完成しました。長さ1,036m

この「広井勇博士」というのが、NHK朝ドラ「らんまん」で、主人公・槇野万太郎の竹馬の友として登場する広瀬佑一郞のモデルになっている人物なんです。

Wikipediaによると広井博士は、

1899年(明治32年)、秋田港や小樽港の設計に感服した土木界の泰斗古市公威の推挙により、学外出身にも関わらず工学博士号を得て東京帝国大学教授となり、1919年(大正8年)には土木学会の第6代会長となった。

だそうです。
ちなみに、広井波止場に先立って、大型船にも対応できるように秋田港(当時は土崎港)に築かれたのが、古市公威博士の指導による「古市波止場」なんだとか。
さらに脇道に逸れれば、三島由紀夫の本名平岡公威は、この古市公威にあやかって命名されたのだそうな。

今週の「らんまん」では、留学から帰ってきた佑一郞くんは、北海道に戻っていったけど、また万太郎と東京で、もしかしたら東大で会ったりするのかな? と期待しています。

   

さて、恥ずかしながら私、ポートタワー無料開放されていることを知りませんでした
Wikipediaによると、1994年4月~:800円⇒1997年4月~:400円⇒2007年4月~:無料、という変遷を辿ったようです。なんとも情弱な私です

で、現金なもので、「無料ならということで、エレベーターに乗って100mの展望台に登りました
おぉ、良い眺め

まずは南東から。

中央に見えるは、奈良時代秋田城が置かれた高清水岡です(秋田城趾の見聞録)

次は北東

土崎の町が広がっています。
写真の右側やや上に、白い屋根が並ぶ工場が見えますが、これはJR東日本秋田総合車両センター (旧土崎工場)で、JR東日本の駅にあるステンレス製のゴミ入れなんぞも製造しているらしい。なお、私の叔父と伯母がここで働いていたことがあると聞きました。
また、住宅地の中でこんもりしているところは、土崎神明社。江戸時代ごく初期までは秋田氏の居城だった湊城があった場所でもあります。秋田氏が宍戸に転封されると、代わって佐竹氏が入城したものの、「狭くてたまらんと、現在の千秋公園の場所に久保田城を新築して引っ越し、湊城は廃却されたそうな。おそらく湊城の部材も久保田城に使われたんでしょうな

次は

「秋田運河」と呼ばれる旧雄物川です。
さえなければ、鳥海山もばっちり見えるはず。

次は西

当然、日本海です。

最後は

天気が良ければ、白神山地も見えるはずなんですが(途中に山は無い)、男鹿半島すら見えませんでした

の無い、空気の澄み切ったときに再チャレンジしたいゾ

   

思いのほかポートタワーを楽しんで 降りてくると、タワーのふもとでは合歓の花が咲き誇っていました

道の駅 あきた港の〆として、あの自販機のそばをいただきました

と、自販機が2台あります 2年前に来た時には1台しかなかったのに…

「こちらの機械は展示用です」というラベルが貼られた機械の横にこんな説明板がありました。

「うどんそば自販機の再開について」と題する説明(日付は今年4月28日)によれば、

今回の大型メンテナンスをしたところ、"中身”の機械は50年経っているのにも関わらずまだ頑張れそうではありましたが、以前は屋外に設置されていたということもあり“外側”の劣化が激しく、このままの状態では営業再開が難しいという状況でした。そこで部品取り用として所持していたもう一台の自販機の外側を使い、中身は佐原商店時代のまま、二つの自販機を組み合わせた「ニコイチ」として再生・再開することとしました。

だそうです。のすぐ近くの吹きさらしの場所で40年以上も活躍してきた自販機だものねぇ、そりゃ外板は劣化しますって…
でも、今後数年は、あのうどん・そばを食べられそうだということで、これは朗報ではあります。

つづき:2023/08/19 7月の帰省のこと #6 [完結編] 

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回転するもの二題

2015-02-23 11:35:15 | タウンウオッチング/テレビ番組

録画しておいたテレビ東京開局50周年特別企画 ドラマスペシャル 永遠の0」を帰省した実家で観ていると、とあることに気づきました。

特攻に向かうゼロ戦に装着された爆弾の先端に小さなプロペラがついています。
アレは何?

6年前に大和ミュージアム(記事はこちら)で観たゼロ戦(零式艦上戦闘機六二型)の写真を見ると、一緒に展示されている爆弾の先端にもそれっぽいモノがついています。

う~ん、、、爆弾には注目していなかっただけに、うまく撮れていませんな。
そこでネットで探すと、この展示の大きな写真が見つかりましたので、拝借いたしましょ

? 小さなプロペラがついてますでしょ?
これは何なんでしょうか?
大きさからして、爆弾が飛行するための推進力になるとは到底考えられません

調べると、このプロペラは、爆弾の安全装置を解除するためのもののようです。

爆弾には、爆弾を炸裂させる起爆装置が必要です。一方で、炸裂してもらっては困るとき、例えば、爆弾を保管・輸送しているときとか、爆弾を飛行機に装着するときとか、爆弾を抱えたまま帰還したときに、起爆装置が作動(=爆弾が炸裂)しないようにしておく必要があります。この安全装置起爆装置を組み合わせたものが「信管」と呼ばれるものです。
そして、この小さなプロペラが風圧を受けて回転すると、安全装置が解除されて、炸裂準備が完了

例えばゼロ戦の機体下に装着した段階ではストッパーでプロペラが回転しないようになっています(ドラマスペシャル「永遠の0」では、ストッパーの針金が見られるシーンがありました)。そして、機内からの操作や爆弾投下でストッパーが外れると、プロペラが回転して・・・、というわけ。

ネットでは、あのプロペラは時限装置で、「回転していたプロペラが目標物にぶつかって回転を止めると一定時間後に爆発する」という説明もあるようですが・・・

   

話はガラリと変わって、きのうお出かけしたときのこと。

きのうも、スーパーの駐車場には除雪された雪が山になっているものの、実家の辺りは「春の光に包まれている感じで、良い気分でした。

あ~、良い天気 と空を見上げたとき、電柱妙なものを見つけました。

電柱に風速計のようなものがついていて、それがを受けて廻っています

もしこれが風速計ならば、二つつける必要はないだろうし、ましてやこんなので風力発電するなんてあり得ないし、何なんだろ…

と、調べると、あれは「風車式鳥害防止機」というものだそうで、こちらのサイトによれば、

(北海道電力 広報の方のお話)
あれは風速計ではなく、カラスが巣を作らないようにするためのものなんです。正式な名前は、風車式鳥害防止機というそうなんですけれども、大きさは 30センチ位の風車です。
カラスは、よくハンガーや針金などを集めて電柱に巣をつくるため、停電になることがあります。平成11年のデータでは、カラスの巣による停電の被害は、年間90件にのぼっているそうです。そのため、一度カラスが巣を作った場所などに風車をつけて、巣を作らせないようにしているんです。風車の回る部分は、プラスチックで出来ているだけなんですけれども、それが回っていると、カラスは動いているものに警戒するので、巣を作らなくなるんだそうです。コストもかかるので、全ての電柱というわけにはいきませんけれども、現在、全道に1000ヶ所くらい風車が設置されているそうですよ。

だとか。

さらにこちらのサイトによれば、

同電力(東北電力)では営巣防止対策として電柱に風車式鳥害防止器を取り付けているが、風車だと風がないと回らないため、その間にカラスが飛んできて営巣し、風車の動きも止めてしまうケースが多いと言う。このため最近では長さ80センチほどの棒の先端からナイロンの輪を下げた「とまらん輪」といった道具を電柱に付けて営巣防止に使っている。なぜかナイロンの輪がカラスが気になって寄って来ないという。しかし、学習するカラス。効果はいつまで続くかと同営業所(大曲営業所)も首を傾げる。

なんだそうな。
無風状態で風車が止まっているタイミングに営巣してしまうなんて、油断も隙もあったもんじゃない・・・
しかも、相手は頭の良さでは鳥類随一かもしれないカラス、、、大敵ですな。

ちなみに、私の勤務先でも、近所の送電鉄塔に鳥が巣を作ったことが原因の停電が発生したことがありまして、保険会社経由で東京電力損害賠償請求が行ったはず。

電力会社にとっては切実な問題なんですねぇ

でも、クリーニング屋さんのハンガーはプラスチック製のものが主流になりつつありますから、ちょっとは事態が好転することが期待できるかもしれませんゾ

Good Luck です。

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