新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その4)

2011-08-30 23:59:26 | 美術館・博物館・アート

久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その3)」のつづきです。

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中国で一番多い通りの名前といったら、大陸 or 台湾を問わず、間違いなく中山路でしょう。
これは中国革命の父孫文」の号「中山」にちなんだもので、孫文が初代の臨時大総統を務めた中華民国(台湾)だけでなく、中華人民共和国でも、孫文が偉人として尊敬を集めている人物であることを示しています。

最近、中国の辛亥革命100年を記念して、孫文と、孫文を支えた日本人・梅屋庄吉夫妻の像が、日中間で相互寄贈されることになったというニュース(リンク切れご容赦)が流れていました。

110830_1_02 今、東博では、その孫文と、孫文を物心両面から支援した梅屋庄吉にまつわる資料を公開する特別展「孫文と梅屋庄吉 100年前の中国と日本」が開催されています(9月4日まで)。

右に載せた特別展のフライヤーに「誰モ見テナイ写真」とあるとおり、「本邦初公開写真がずらり」(フライヤー裏面のキャッチコピー)なのですが、わたし的にはイマイチ…
孫文の書や孫文が揮毫した梅屋さんの着物なんぞも展示されていましたが、展示のメインは「100年前の中国と日本」で、800円払って観る価値があるかどうかは、う~ん…です(もっとも、私はパスポートで観覧
私の場合、帰り際に本館地下のミュージアムショップで買った「清朝末期の光景~小川一眞・早崎稉吉・関野貞が撮影した中国写真」の図録(600円)で充分だった気がします。

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まぁ、ひと様々ですからねぇ…

   

さて、特別展「孫文と梅屋庄吉 100年前の中国と日本」に合わせたのかどうか知りませんが、本館2F「総合文化展日本美術の流れ」の「浮世絵と衣装―江戸(浮世絵) 」では日本の中山道渓斎英泉歌川広重が描いた「木曽街道六拾九次之内」シリーズが展示されていました。

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2期に分けて、江戸寄りが7月26日~8月21日大津寄りが8月23日~9月21日で、私が住んでいる浦和宿の絵を見られなかったのは残念

【追記】東博の説明に誤字を発見
右の説明のタイトルが「『木曽道六拾九次之内』略図」になっています (2011/08/31 06:13)

   

ここで、「その1」でちらりと触れた親と子のギャラリー「博物館できもだめし-妖怪、化け物 大集合-」 (8月28日で終了)からなかなかの展示をいくつかご紹介しましょう。

こちらはカッパの根付「河童蛤角彫根付」(江戸時代・19世紀)。

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根付ですから、かなり小さな作品で、蛤(はまぐり)というよりも蜆(しじみ)の上にカッパが乗っかっているようです。

110830_1_06_2 次は仁阿弥道八・作「三彩狸炉蓋」(江戸時代・19世紀)。
おすましした僧形のタヌキがかわいいゾ
ただの置物かと思いきや、作品名からすると、炉の蓋のようです。
とすると、分福茶釜がモチーフになっているのでしょうか?
でも、こんなのが炉の上に乗っかっていたら大笑いでしょうなぁ

もう一つ。

110830_1_07化物(ばけもの)かるた」(江戸時代・19世紀)だそうで、説明によると、

妖怪を題材としたいろはかるた。絵札に妖怪の姿を、読み札には妖怪の名前が書かれている。江戸の代表的な版元のひとつ「甘泉堂 和泉屋市兵衛」のところから出版されたもの。

とな。
日本人は昔からこんなので遊んでいたんですねぇ。

   

最後にご紹介するのはを飾る揃い金具

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後藤光理・作「業平東下り図揃金具」(江戸時代・18世紀)といいますから、伊勢物語に題材を求めた作品ですな。

いやはや、さぞかしおしゃれ知的お侍さんが持っていらっしゃったことでしょう。
よろしいですなぁ~

まもなく台風がやってきそうですが、また東博に行ってこようと思っています。
今度こそ「空海と密教美術展」を観るために

つづきのようなもの:2011/09/02 マンダラのパワーを浴びきれなかった…

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なくな小鳩よ ショウガナイ、ショウガナイ

2011-08-29 21:36:41 | ニュース

私のDVDコレクションの中に、唯一の漫才系として、昭和のいる・こいるの「昭和のいる・こいる へーヘーホーホー40年!」が存在しています。

昭和のいる・こいる ヘーヘーホーホー40年! [DVD] 昭和のいる・こいる ヘーヘーホーホー40年! [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2005-07-20

私、のいこいさんたちの生の舞台を鈴本演芸場(ずいぶんご無沙汰…)で拝見したことがありまして、DVDを持っているくらいですから、好きです
で、もって、このDVDには5つの演目が収録されていまして、その一つが、この記事のタイトルにした「なくな小鳩よ ショウガナイ、ショウガナイ」です(「なくな小鳩よ ハイハイハイハイ」もあり)。

それを、どうしてこのタイミングで記事に記事にしようかと思ったかと申しますと、ただこれを書きたかったから…

なくな小鳩よ だまってろ

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久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その3)

2011-08-27 23:44:39 | 美術館・博物館・アート

久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その2)」のつづきは、私が東京国立博物館(東博)が出かけた8月25日の展示から早くも「」を感じさせる作品をご紹介しましょう。

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まずは8曲1双の大作、土佐光起筆の「粟穂鶉図屏風(あわほうずらずびょうぶ)」(17世紀)。

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ちょっと拡大しましょうか。

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作品の説明によれば、

鶉が薄野に遊ぶ絵は、日本絵画の古典的な画題であり、本作もそれらに連なる作品である。

だそうですが、私、知りませんでした…

それはともかく、次は、3幅セットの「月に秋草図」(19世紀)、作者は長谷川雪旦です。

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そして、最後は18世紀の帷子(かたびら、英語ではSummer Garmentだそうです)「白麻地笠紅葉模様」。

110827_1_05 と、ここまで書いてきて、この「秋づくし」の趣向(この記事のコト)、イマイチだと思い始めました。
なんだか、ピンとくる作品が多くない…
おかげで、私の書き方も実に淡々としてますし…。
すべったな…

    

そこで、気を取り直して、総合文化展の展示品の中から、私のお眼鏡に適った作品をご紹介

この日一番の収穫は、本館1階の14室(こちらのフロアマップをご参照方)で開催中の特集陳列「運慶とその周辺の仏像」(10月2日まで)でした。

何度拝見してもつくづく素晴らしい作品だと思う運慶作と考えられる真如苑所蔵の「大日如来坐像」(私の初見の記事はこちら)もさることながら、今回の見どころは横須賀の曹源寺に伝わる十二神将像(子・丑・寅・巳・午・未の6神)と、

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もとは浄瑠璃寺にあったと伝えられる十二神将像(辰・巳・未・申・戌の5神)

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どちらの神将さんたちも、ポーズ表情も最高に楽しい

矢の具合が変だぞ」とつぶやいていそうな曹源寺未神とか、

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何を見ているのか聞きたくなる曹源寺子神

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似たポーズの伝・浄瑠璃寺戌神とか、

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楽しいですぅ

そして極めつきは、十二神将界の「変なおじさん」としか言いようのない伝・浄瑠璃寺申神

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こんなお顔のせいなのか、展示されていた伝・浄瑠璃寺の5神うち、この申神だけ重要文化財に指定されていません

かなりかわいそう…

110827_1_12 お顔を除けば、ポーズも、彩色見事なのにねぇ~

彩色が見事といえば、1階11室に展示されている浄瑠璃寺所蔵の国宝四天王立像 広目天」(12世紀)も残った彩色が素晴らしい

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広目天さんの全身は、こちらの記事に載せていますので、ご参考まで。

ここでかなり眠くなってきましたので、きょうはこの辺で失礼します。

つづき:2011/08/30 久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その4)

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久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その2)

2011-08-26 21:31:41 | 美術館・博物館・アート

久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その1)」のつづきです。

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まだ本館2F「総合文化展日本美術の流れ」の途中なのですが、諸事情により、「総合文化展日本美術の流れ」の後半と本館1Fの特別展「孫文と梅屋庄吉」、そして本館1F「総合文化展ジャンル別展示」をすっ飛ばしまして、平成館1Fから再開します。

   

総合文化展日本の考古」の展示は、他の展示室に比べて展示替えが極めてビミョーで、気をつけないと「前に観たぞ…」と、ビミョーな変化を見落としがちなので注意が必要です

もっとも、何度観ても楽しい展示品もありまして、私の場合、埴輪を観るのが楽しみです。
例えば、の埴輪とか、水鳥の埴輪(大阪府羽曳野市 伝応神陵古墳出土)とか、

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110826_2_03 こちらの「盛装の男子」(群馬県藤岡市白石字滝出土)や後ろにちらりと見える「」(群馬県伊勢崎市境上武士出土)とか、ご存知、埴輪で唯一の国宝に指定されている「挂甲の武人」(群馬県太田市飯塚町出土)とか、もう、私はニコニコです
こちらの「盾持人」(群馬県太田市薮塚町 若水塚古墳出土)の表情なんて、もう、何をか言わんや

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後ろの「(ホントか?」(群馬県伊勢崎市境上武士出土)もいい味を出しています(こちらは重要文化財

今回、初めて観て気になったのが、こちら。

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翳(さしば)」(群馬県伊勢崎市豊城町権現下出土)の埴輪だそうですが、そもそも「翳(さしば)」って何?

プレートの英文表記(この記事を書くにあたって読みました)では、

Ceremonial Fan Haniwa

とあって、直訳すれば「祭祀用うちわ」です。

調べてみますと、「長い柄のついた団扇」だそうで、高松塚古墳の壁画に描かれた女官たちのうち先頭の方が持っているものがソレらしい(こちらのサイトをご参照方)。
ホントにそうかなぁ~
この埴輪を観る限り、団扇よりもヤツメウナギの口のように見えるのだけど…ヤツメかやきを食べたいゾ

   

総合文化展日本の考古」のもう一つのお楽しみは、意表を突く出土品の展示です。
時々、東京から出土した小判が展示されたりしているアレです(こちらの記事をご参照方)。

110826_2_06昨日は、「武家屋敷の瓦」と題して、江戸の大名屋敷跡から出土した家紋入りの屋根瓦が展示されていました。

一昨年末に九州国立博物館に行った時(記事はこちら)、トピック展示「お姫様の婚礼道具」でも観た南部家(盛岡藩)向鶴紋とか、

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百万石の威光を見せつけるかのような金箔貼り前田家(加賀藩)梅鉢紋とか…。

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そして、私にとって感慨深かったのは、旧熊本藩邸跡から出土したこちらでした…。

110826_2_09 桔梗紋です。
この紋はこちらでも書いたように、加藤家の紋
展示の説明によると、

桔梗紋は熊本藩加藤家の家紋。加藤清正は1603年に外桜田に屋敷を下賜されました。しかし忠広の代の1632年に領地を没収され、熊本藩は細川家、江戸屋敷は彦根藩に引き継がれます。この瓦は、加藤家の短い歴史を物語るように17世紀初頭の特徴を備えています。

だそうです。

う~む…ですなぁ。染みますなぁ… (ただ、「17世紀初頭の特徴」が何かが判らない…

   

感慨にふけりながら考古展示室から出てくると、、、、

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なんですか、この大量の人

しかも、「空海と密教美術展」の会場に向かうエスカレーターも、

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団体さんの観光バスが到着したのかと思わんばかりの観客が「空海と密教美術展」の会場に向かっています

平成館1階のお茶コーナーも、

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かなり混んでいます

平日(木曜日)の昼下がり(3時ちょっと前)とは信じがたい光景が繰り広げられていて、私は完全に萎えました…
すでに総合文化展の観覧で満腹に近かった私、「空海と密教美術展」を観るのは後日に廻すことにして、とぼとぼと本館1F「総合文化展ジャンル別展示」に戻ったのでありました。

いやはや、平日の昼間に、これほど暇な人たちが世の中にいるとは思いもよりませんでした
週末に「空海と密教美術展」を観に行こうとお思いのあなた心してお出かけください

つづき:2011/08/27 久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その3)

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久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その1)

2011-08-26 10:07:56 | 美術館・博物館・アート

昨日、久しぶりに東京国立博物館(東博)に行ってきました。
久しぶり」と言っても、前回行ったのはゴールデンウィークでしたから(その時の記事はホンのちょっぴりですがこちら)、まだ4か月も経っていません。
ところが、上野はずいぶんと変わっていました。
まず、上野から見えるスカイツリー

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左が今年5月6日の様子で、右が昨日8月25日の様子です。

タワークレーンが1基しか見えません。もしかすると、この1基も、小型のものに置き換わっているのかもしれません。

   

また、上野公園で行われている工事(こちらのPDFをご参照方)も進んでいまして、噴水池が、

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こんな状態になっている一方で、これまで、立木の陰でかなり地味な存在だったこちらの銅像が日の目を見ていました。

110826_1_03 ご存知、野口千円札英世博士の銅像です。
銅像の傍らにある台東区教育委員会による説明板によれば、

銅像造立の活動をはじめて起こした人物は福島県三春町出身の玉応不三雄である。玉応は英世の偉業を後生に伝えようと、昭和22年より募金活動を行ったが国内の経済力が貧弱な次期にあって困難をきわめ、中途にして病に倒れた。その後、日本医師会・北里研究所・野口英世記念会等が活動を引き継ぎ、昭和25年には東京都教育委員山口匡輔を建設委員長にむかえ、山崎の周旋によって上野公園に造立されることが決定した。

昭和26年3月、現在地に造立。月は異なるものの英世の命日である同月21日に除幕式が行われた。
なお、銅像前面の標示石・敷石は昭和46年に会津会が設置したものである。

だとか。
上野公園の整備が終わっても、この地点は、今のように陽のあたる場所であって欲しいものです。

   

さて、やってきました、東博

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現在、東博では、いつもの「総合文化展」の他、「空海と密教美術展」(9月25日まで)と特別展「孫文と梅屋庄吉」(9月4日まで)が開催中で、私は、

本館2F「総合文化展・日本美術の流れ」⇒本館1F「孫文と梅屋庄吉」⇒昼食⇒本館1F「総合文化展・ジャンル別展示」⇒平成館1F「総合文化展・日本の考古」⇒平成館2F「空海と密教美術展

という観覧ルートを考えていまして、さっそく本館の大階段を昇り始めました。

と、

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何かいます

実はこれ、本館2階で開催中の親と子のギャラリー「博物館できもだめし-妖怪、化け物 大集合-」 (8月28日まで)のサインボードでした

   

さて、本館2F「総合文化展・日本美術の流れ」。
東博は何度来ても初見の作品がてんこ盛りで、昨日も萌え上がりまくりでした

まず、国宝室の「一遍上人伝絵巻 巻第七」が素晴らしかったぁ~
時宗の開祖・一遍の生涯を描いた絵巻で、一遍の没後10年の正安元年(1299)に弟子の聖戒が起草し,法眼円伊が描いたものだそうな。

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いやはや、いったい何人の人が描かれているのでしょうか(写真は絵巻のごく一部
これほどたくさんの人が描かれた絵画は、世界中を探してもそうそう見つかるものではないと思います。
しかも、貴賤男女の別を問わず、すべての人々が丁寧に細かく描かれていて、作者の法眼円伊さんはさぞかし「人間が好き」だったのだろうと感じ入りました。
保存状態も良好で、これほどの作品を心ゆくまで観られるというのは、まさに眼福以外のなにものでもありません
上の写真はガラス越しの斜め撮影のため色合いがぼやけていますが、肉眼では色鮮やかに観ることができます。
ちなみに「一遍上人伝絵巻 巻第七」の展示は10月2日までとまだ余裕がありますので、東博へお出かけの節はお見逃しなく お薦めデス

   

つづいて紹介する「総合文化展・日本美術の流れ」の展示は、私のふるさと・秋田とゆかりのある作品。

まず、「後三年合戦絵巻」(飛騨守惟久筆、1347年)。

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こちらは、保存状態があまり良くなく、かなり剥落が見られます

110826_1_08 でも、私としては、秋田県内を舞台とした作品を生で拝見できただけでデス

ちなみに、後三年の役の古戦場にはJR後三年駅(すごいネーミングだ)がある他、道の駅 雁の里 せんなんにはこんなのが建っています。
右の写真は、2年前の夏休みに秋田県立近代美術館に出かけた帰り(記事はこちら)に撮ってきました。

次に紹介するのは、三春藩主秋田家に伝来した室町時代の甲冑「樫鳥糸肩赤威胴丸(かしどりいとかたあかおどしのどうまる)」です。

110826_1_09う~む、室町時代の甲冑だけあって、私が好きな安土桃山時代の甲冑のような面白みには欠けますが、いかにも鎧・兜って感じです。

ところで、三春町歴史民俗資料館WEB資料館、そんじょそこらの県立の施設のWebなんぞは顔色を失うくらい、極めて詳細な解説が満載です。
三春町関係者に拍手喝采です
公立の歴史資料館関係者は三春町歴史民俗資料館のサイトを参考にするように

この際ですから、お隣・山形県由来の展示も紹介しましょう。

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羽黒山(中学校の遠足で行きました)にある出羽三山神社前の御手洗池(みたらしいけ)から発見された「羽黒鏡(はぐろきょう)」で、12世紀のもの。祈願のために池に放り込まれたという説があるそうです。

展示の仕方が「いかにも東博」でステキですなぁ~
また、銅鏡は直径10cm内外の小さなものながら、説明に「柔らかにあらわされた花鳥文様が平安時代の繊細優美な好尚を伝えている」とあるとおり、古墳時代以前の銅鏡とはまったく違っていて、日本史で習った「国風文化」という言葉を思い出しました。

   

例によって、大好きな安土桃山時代の甲冑をご紹介。

110826_1_11 今展示されているのは「南蛮胴具足」です。

兜につけられた兎の耳cute

そして、横から観た兜のたたずまいが、これまたBeautifulなのですよ。

110826_1_12

また、すぐ隣りに展示されていた「紫糸素懸威烏帽子形桐紋兜(むらさきいとすがけおどしえぼしなりきりもんのかぶと)」(安土桃山~江戸時代・16~17世紀)も、外連味たっぷり

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いやはや、楽しい

まだまだ本館2F「総合文化展・日本美術の流れ」のご紹介の半ばですが、長くなってしまいましたので、ここで小休止をいただきます。

と、その前に象さん関連の作品を2点載せておきます。

110826_1_14 上が「象香炉」(江戸時代・19世紀)で、下が伊万里「染付洗象図大皿」(江戸時代・18~19世紀)です。
大皿の説明によれば、

明時代から清時代にかけて北京の宮廷で行われた「洗象」の図と考えられる。洗象とは盛夏の旧暦六月に宮中で飼われている象を洗う年中行事。

だそうな。
中国の宮廷が象を飼っていたことにビックリですが、象を洗うことが年中行事だったことも驚きです
いやいや、それ以上に、象さんの耳がしおれた菜っ葉みたいなこと、そして、眉毛が描かれていることが面白い
きっと作者は実物の象を見たことがなかったのでしょう

ということで、小休止をいただきます。

つづき:2011/08/26 久しぶりの東博、やはり楽しい♪(その2)

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「S品」って何だ?

2011-08-25 09:09:22 | 日記・エッセイ・コラム

私のところにはスパムメールはほとんど届きません。
不特定多数の人たちの目の届くところにはメアドを書かないようにしているからなのか、プロバイダーさんががんばっているからなのかよく判りませんが、とにかくもありがたいことです。
それでも、たまぁ~にスパムメールが届くことがあります。
ヘッダーを見ると、現在おおっぴらに使っているアドレス「****@nifty.com」宛てではなく、「****@nifty.ne.jp」宛てに送られてきていることからして、ずいぶん前に流出したアドレスを使ってスパムメールを送っているようです。
そんなわけで、たまぁ~にスパムメールが届くと、しげしげと読んでしまったりもします。

で、今朝、こんなスパムメールが届いていました。

110825_1_1

◇腕時計、財布、バッグのS品‥等の大安い売り→☆特売特典!!

だそうで(「大安い売り」はイイ)、

◇品質を最大限本物と同等とする為に相応の材質にて製作している為です。

(当社の最高級商品はブランド品と同じ材質の材料を使って製造しております、
◇私の会社の商品は現在取引において信用は良好で、数多くのお客様に安心して、商品の購入をしていたたいております。

と、ちょっと日本語に不自由なご様子。
やはり自分たちの日本語だと怪しまれると思ったのか、メールの終盤には、

本店の経営者は日本人でございますが、ご安心で商品を購入してください、
快適にご購入するため、登録してからご注文くださいますようにお願いします。

と書かれています。
でも、「日本人ではございますが」と「ご安心で商品を購入してください」では意味が通じないなぁ。やぶ蛇だと思いますが…

さて、この記事のタイトル「『S品』って何だ?」ですが、私、寡聞にして「S品」なる言葉を今朝まで知りませんでした。

さっそく調べてみますと、「S品」の他に「A品」「N品」というのもあるそうで、とあるネット販売サイトでは、

110825_1_2

と、同じブランド商品で「A品」「S品」「N品」ごとに価格を変えて販売されています。
どうやら偽ブランド品の等級を示す符牒のようなものらしい。
そのランクは、「A品<S品<N品」という見方もあれば、「A品<S品=N品」という見方もあるようです。「A」「S」「N」が理由のあるネーミング(頭文字とか)なのか、その由来は皆目判りませんが、少なくとも、どれも偽ブランド品(百歩譲ってコピー商品)で、販売・転売を目的に所持していると商標法違反で罰せられますし(5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金)、海外から持ち込もうとした場合は、本人が本物だと信じて購入したものであっても税関で没収されます。
ご注意くだされ

ちなみ私、偽・本物を問わず、ブランド品にはほとんど興味がありません。

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ようやくJ:COMもグリーンチャンネルをHD化

2011-08-23 22:07:28 | 競馬

このブログを始めてから、それまで毎週のように楽しんでいた(散財していた?)競馬と、ずいぶん疎遠になっていました。
加えて、この夏の「木・金休み&土・日出勤」のおかげで、私のPAT専用口座は雀の涙のような利息が入っただけで、ほとんど残高の変動がありません。

そんな事情もあって、せっかく毎月別料金を払っているCATVの有料チャンネル「グリーンチャンネル」ともすっかりご無沙汰しています。

もっとも、2009年9月13日の記事「13日の新潟競馬は11Rでおしまい」で、

馬券を買わないだけならまだしも、競馬中継も見ていません。これには、ブログにはまっているという理由だけでなく、グリーンチャンネルが相変わらずSD(標準画質)で中継しているものだから、画面が汚くて鑑賞に耐えないということも背景にありそうです。
グリーンチャンネルと
J:COMにはがんばっていただきたいものです。

と書いたように、大画面TVでは鑑賞に耐えないグリーンチャンネルの画質にうんざりしていたのも事実です。
どうして料金を払って観ている番組が、民放の競馬中継よりも画質が激しく劣るんだ」と、怒りにも近い感情がありました。

   

110823_1_1 きょう帰宅すると、J:COMの来月の番組表が届いていまして、一緒に封入されていたチラシ目が釘付けになりました

ハイビジョン放送開始のお知らせ」と題するこのチラシ、

このたび弊社では、お客様にJ:COMサービスでより一層高画質の番組をお楽しみいただくため、「J:COM TV デジタル/デジタル コンパクト」において以下のチャンネルのハイビジョン放送を開始します。

として、「9月1日(木)よりハイビジョン放送を開始するチャンネルの中に「グリーンチャンネル」が入っているぅ

私が契約している「デジタル コンパクト」でもハイビジョン放送を観られそうです
こりゃ朗報だぁ

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「政治屋」ではなく「政治家」を望みたい

2011-08-22 22:07:49 | ニュース

東日本大震災が起こって、被災者の救済・支援をどうするかが「いの一番の喫緊の課題」だった頃、被災県の一つを地盤とする某有力者音無しでした。
この某有力者刑事被告人だから自重しているのかと思ったら、民主党の代表選挙が行われるとなると、刑事被告人であることは変わりないのに、俄然表舞台にしゃしゃり出てくるのですから、この某有力者は何なんだと思ってしまいます。
加えて、次期民主党代表=次期首相を目指す方々の数人は、某有力者にすりよって、その取り巻き連中(この方を含めて、一応国会議員たち)を自分の票に結びつけたいようで、なんともはや…

ムダの削減や公務員の削減なんぞでは、ハンパない巨額の国の債務を減らすことなんぞ到底無理なのに、「増税の前にムダの削減を」なんぞと、庶民の耳には心地良いながら、規模感が欠如したトーシローの主張を繰り出す連中ってのは、某有力者と同じく「政治屋」だと考えて間違いはないと思います。

でも、世論調査で、「首相を支持しない」と答えつつ、次の首相について「適任者はいない」と答えてしまう無責任きわまりない有権者が多い日本の現状を考えれば、「政治屋」だけを蔑んでばかりはいられないとも思います。

どうすりゃいいのでしょうかねぇ…
こんなことをグチっても仕方がないとは思いつつも、暗澹たる気分です。

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秋田市内の美術館&記念館もなかなか♪(その3)

2011-08-20 00:13:24 | 美術館・博物館・アート

秋田市内の美術館&記念館もなかなか♪(その2)」のつづき、完結編です。

   

110820_1_01 赤れんが郷土館の2階、旧・会議室は「関谷四郎記念室」となっていて、秋田市出身の人間国宝・関谷四郎さんの鍛金作品が、再現された関谷さんのアトリエと共に展示されています。

鍛金というのは、簡単に言えばWikipediaの記述「金属工芸に用いられる技法の1つ。金属に熱を加え槌(金槌)で叩き加工する技法。金属に熱を加えると伸び縮みする特性を活かした技法である」のとおりなのでしょう。
展示室では1枚の銅板が、叩かれ、叩かれてボウルになるまでの途中経過が現物で見ることができます。

さて、関谷さんの作品、どれもステキでした。できることなら、展示されているものを全部「お持ち帰り」したいくらい。
とくに、右のフライヤーに載っている「打出流線壺」はイイ
もっとも、ほとんどの作品は、実際に使いたい実用的なものでしたが、さすがに銀製のやかんは、火にかけることが憚れるでしょうが…

ところで、再現されたアトリエは、東京・板橋の大谷口にあったらしい。大谷口といえば、私、土地鑑がありまして、かなり身近に感じられました。
調べたところ、板橋区立郷土資料館にも関谷さんの作品が常設展示されているようです。

   

以上で赤れんが館はお終い。1階に降りて新館に移動し、2階(企画展示室)へ向かいました。

110820_1_02

新館は、2階が企画展示室、3階が勝平得之記念館になっていて、エレベーターの扉は、当然のごとく勝平さんの作品がモチーフになっていました。

さて、企画展示室で開催されていたのは、「~得之の実像に迫る~コレクター・勝平得之の世界」で、勝平さんのコレクション、浮世絵の他、勝平さん憧れの画家だったという竹久夢二の作品、親交があったという棟方志功の作品や棟方からのハガキ、さらにはさまざまな技法による版画作品、さらにさらに曼荼羅なんぞも展示されていました。

この辺りで、母親との待ち合わせ時刻が気になってきて、やや急ぎ気味に3階の勝平得之記念館へ。

   

勝平得之さんは、生涯、生まれ育った秋田の地で、秋田の風俗を描き続けた版画家です。

110820_1_03 左に載せたフライヤーに書かれている説明には、

版画家勝平得之(かつひら・とくし)は、明治37年(1904年)、秋田市鉄砲町(現在の大町六丁目)の紙漉き職人の家に生まれました。

幼い頃から絵が達者であった勝平は、地元紙に墨刷り版画が掲載されたのをきっかけに、20歳頃から独学で版画を学び始めます。その後、浮世絵版画の美しさに出会い、絵・彫り・摺りの3つの行程を一人でおこなうという、当時の美術思潮である創作版画の影響のもと、独自の彩色版画の世界を生み出しました。
《中略》
郷土秋田の古き良きものが、温かで包み込むような視線で描かれた作品は、美術作品としてのみならず、秋田の文化や風俗を知るための貴重な資料でもあります。今もなお多くの人々に親しまれ、秋田の懐かしい風俗とともに私たちの心の中に残る“ふるさと”ともいえるでしょう。

とありまして、後段の記述は私の感覚とも、まさしくどんぴしゃり。私の世代には、「懐かしい風俗」というにはズレていますが、それでも両親の小さな頃、あるいは祖父母の時代の秋田に思いを馳せることができる作品ばかりです。

秋田県立近代美術館のある秋田ふるさと村の階段室にもステンドグラスになって展示されていました。

110820_1_04

ところで、勝平さんの略年譜を見て、この記述に、おわぁ

明治44(1911)年 7歳 秋田市旭南尋常小学校入学

なんとまぁ、私が入学した小学校の大先輩ではありませんか(私は小学3年生の時、引っ越したため、卒業は別の小学校です)
いやぁ~奇遇です
ますます親近感が高まります

赤れんが郷土館のリーフレットから勝平作品を載せておきましょう。

110820_1_05

左下の作品は、(その2)で書いた「八橋のおでんつぁ」が販売されている様子です。当然ながら、私が生まれる前の光景ですけど…。
私の親の世代にはたまらない作品群だろうと思います。

   

ということで、かなりドタバタと赤れんが郷土館を観終えました。

 

もうちょいのんびり観たかったデス

110820_1_06

また機会があったら再訪して、更に、「ねぶり流し館」こと秋田市民俗芸能伝承館にもハシゴしたいものダぁ

秋田へお出かけの節は、飲み食いだけでなく、市内の美術館・資料館にも足をお運びくださいませ

これにて「秋田市内の美術館&記念館もなかなか♪」全巻の終わりであります。

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Google Chromeの最新バージョンは具合悪し

2011-08-19 14:49:50 | 日記・エッセイ・コラム

という記事を書こうと思ったら、久しぶりの緊急地震速報キタァ~~

んでもって、最近、普段使いのGoogle Chromeを最新バージョンに「アップデート」したら、何とも調子が悪い…

110819_2_1

GoogleマップYouTubeで手間取るんだから…

なにをするにも遅くて、このブログもまともに表示されません(延々と読み込み続けてる)
しかも、よりによって身内のはずの
これって私だけですか?

【追記】いつのまにやらインストールしているGoogle Chromeのバージョンが「13.0.782.220 m」に変わっていました。

110819_2_2

バージョンアップされたせいか、それまで延々と「読み込み中」がつづいていたこちらの記事もすんなりと表示できるようになりました

めでたし、めでたし… (2011/09/07 06:09)

コメント (8)
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