去年の大晦日の記事「独断と偏見で選ぶ2010年の10大ニュース」の今年版を書いてみようかと思い立ちました。
が、去年の「10大ニュース」とのダブりが出てしまうし、それよりも超特大のニュースがありますから、今年は縮小して「重大ニュース」として3本だけ選ぶことにします。
その前に、去年の「10大ニュース」とダブってしまう話を…。
去年の「第8位 角界フラフラ」は、かなり前から疑惑に踏みとどまっていた八百長問題
が「事実認定」され、親方や力士の追放、春場所の中止と、ますますのフラフラに発展してしまいました。
こんなズタボロ状態になってもなお「公益財団法人」化を目指しているというのですから、角界の方々の心臓には毛がぼうぼうに生えているに違いありません。
また、「第7位 民主党フラフラ」も、その度合いが高まっています もう首相が替わってもニュースにならない
ことはさておいて、政権党として組織・人とも力不足であることがますます明らかになってきました。いかにも「市民活動家」上がりらしく「木しか見えず森を見ようともしない」前首相よりはマシとは言え(こちらの記事で書いた「菅首相が観艦式でカンカン
」は夢に終わってしまいました…
)、野田首相も、譲歩と先送りばかりで、国民の期待は急速にしぼんできてしまっています。
そもそも、増税、それも消費税率を引き上げないことには、早々に財政が二進も三進もいかなくなくることは明白なのに、民主党の一部議員たち(小鳩系が多い模様)は、「消費が低迷している中で消費税率引き上げは狂気の沙汰」とか「先に行財政改革で歳出削減を」とか、挙げ句の果ては「選挙区に戻って、有権者の声を聞かないと判断できない」と増税論議の先送りを主張しています。
こんな「国会議員」は、こちらの記事でも書きましたが、「政治家」ではなく「政治屋」です
政治家としての志(こころざし)はどこにあるんだぁ
ところで、比例区で当選した議員が何人も党籍を離脱していますけれど、こういうのってあり?
どう考えても、議員としての正統性を欠いていると思うのですが…
ちょっと興奮してしまいました
さて、去年の「第3位 中国の存在感・違和感が上昇」も、同じタイトルで今年の重大ニュースに選んでも不思議ではありません。
GDPが日本を抜いて世界2位になり、お役人や軍人たちがますます偉そうに胸をはる一方で、「独自技術による世界最先端」を自負していた高速鉄道
が死亡事故を起こすは、何でもかんでも爆発
するは(こちらのブログをご参照方。笑えます)、近隣諸国と衝突が絶えないは、子飼いだったはずのミャンマーが距離を置こうとし始めるはと、中国から目を背けたい反面、目を離せない状況が続いています。
この国はソフトランディングできるのでしょうか?かなり大変なことだと思っています。
と、前振りはこの辺にしておきまして、徒然煙草が選ぶ2011年重大ニュースは以下の3本です。
第3位 カリスマ政治家たちの退場
今年1月にチュニジアで始まったいわゆる「ジャスミン革命」でベン・アリ政権が倒れると、近隣のエジプトやリビアに派生して、エジプトのムバラク大統領が失脚、リビアのカダフィ大佐が殺害されました。
これら「アラブの春」とは無関係(だと思う)ながら、アルカイダのオサマ・ビンラディンが米海軍の特殊部隊に強襲・殺害され(今読んでいる手嶋龍一「ブラック・スワン降臨―9・11‐3・11インテリジェンス十年戦争」が参考になります)、北朝鮮のキム・ジョンイルが死亡するなど、カリスマ政治家たちにとって受難の年になりました。
こんな大きな駒が抜けて空白地帯が生じると、タリバン政権なきアフガニスタンやサダム・フセインなきイラクのような混乱が生じるものですが、これらの国・組織はどうなるのでしょうか?
もっとも、イカれた国・北朝鮮の場合は、中国政府のサポート
を得て、当面は体制を維持できそうですが…
第2位 なでしこジャパン、サッカー女子World Cupで優勝
これはもう、今年のMost Fantastic & Excellent News
でした
(記事はこちら)
TVのスポーツ・ハイライトを観るだけでウルウル
してしまいます。
ところで、日経に載った宮間“ドヤ顔”あや選手のインタビュー記事、とても読み応えがありました。
「会員登録」(無料会員もあり)が必要ですが、お薦めですよ。
第1位 東日本大震災
このできごとは、私が耄碌しない限り、一生忘れることができないに違いありません。
職場での激しい揺れ、その数十分後にTVで見た、民家やビニールハウスを巻き込みながら、きれいに整備された畑を悪意を持っているように突き進む津波
の生中継映像(被災地では停電のため生では見られなかった人が多かったはず…)、中山道に沿って25kmを歩いて帰宅したこと、ガラガラになったスーパーの陳列棚、計画停電、その後、次第に明らかになった津波による大災害…
。
さらに、「緊急停止」したはずの東京電力福島第一原子力発電所の事故まで。
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さらにさらに、全国的に波及した電力不足と、「木金休み&土日出勤」の変則勤務。
個人的なできごと・体験と、全国的なできごと、小さな話と巨大な話がごちゃ混ぜですが、まだまだ現在進行形のできごと、それも、とりわけ被災地や避難先で暮らす人たちや、放射性物質の飛散・蓄積に恐怖する人たちにとって、「今、そこにある恐怖と困難」であることが辛く悲しい…
東京電力福島第一原子力発電所の事故に起因する困難は、「想定できる・できない」は別として、どう考えても人災です。
直接の加害者は東京電力ですが、これまで、こんな東京電力福島第一原子力発電所の欠陥を放置してきた行政・立法関係者も、無視してきたマスコミも、東京電力福島第一原子力発電所から電力の供給を受けてきた東京電力管内の電力需要者も加害者の一人であったと言えるでしょう。
そんな意識を持って行動したいと考えています。
2011年も残すところ12時間を切りました。
どうか来年はより多くの人々にとってより良い年になりますことを心から願っています。