「特別展の幕間でもトーハクは賑わっています(前編)」のつづきは、滞在中の那須のリゾートホテルからお送りします。
電波状況が非常に悪くて、こまめにセーブしておかないと悲惨なことになりそうです
でも、きょうは天気予報に反して、良い天気
さて、現在、東京国立博物館(トーハク)では、「呉服商『大彦』の小袖コレクション」という特集陳列が行われています。
大彦こと野口彦兵衛が丹精込めて築き上げた小袖コレクションは、震災や戦災でその数を減らしますが、散逸することなく大切に保管され、昭和40年代に当館の所蔵となりました。染繍さまざまな技巧を凝らした江戸時代の小袖、華麗な意匠美をお楽しみください。
というこの陳列、粋な江戸の空気が感じられる着物がズラリと並んでおりました。
その中で、私の目を惹いたのはこちらの子ども用の着物でした。
どちらも見事な染めと刺繍で飾られた豪華な「お召し物」だったのですが、とりわけ左の「産衣」が凄い
「紫縮緬地子犬雪輪笹模様(むらさきちりめんこいぬゆきわささもよう)」と称するこの産衣、
生まれたばかりの赤子の産衣は通常の小袖とは異なり、一幅で見頃をつくり背中に縫い合わせがない「一つ身」。腰の高さまで総繍で模様を表わし、三つ葉葵紋の五つ所紋を白く染め抜くデザインから、武家の子女の産衣であろう。
と説明されています。
あっさり「武家の子女の産衣」と書かれていますが、そんじょそこいらの「武家の子女」ではなかったことは明らかでしょう 「三つ葉葵紋の五つ所紋」というだけでなく、その刺繍の見事さときたら
もう一か所のアップを
職人の高い技能と共に、この産衣を誂えた人の愛情が感じられる作品でございました。
現在、トーハクでは、もう一つのワンコ系の作品が展示されています。
こちらは、かの円山応挙の作品
あざやかな群青と緑の配色が発する清涼感、じゃれ遊ぶ子犬たちの愛くるしさ。当館庭園内、応挙館の廊下を仕切る杉戸絵。応挙館は、もと愛知県・明眼院の書院で、三井財閥総帥益田孝を経て当館へ寄贈された。画家の優しいまなざしを感じていただきたい。
と説明されている「朝顔狗子図杉戸」です。
アップにしてみましょう。
う~む…、コロコロした子犬がかわいらしいですなぁ。
日本画って写実的なイメージがありますが、この子犬はかなぁ~りマンガチック。
そういえば、日本画に登場する犬って、マンガチックなものが多い気がします。
なぜなんでしょ?
せっかくですから、もう1枚、載せておきましょう。
最後に紹介するのはこちら。
旧暦・新暦の違いはありますが(こちらの記事で書きました)、近づいてきましたなぁ、七夕=7月7日が
もっとも私の家では、こちらで書いた「市中繁栄七夕祭」の復刻手刷り版を、年がら年中飾っております
好きだなぁ、この作品