新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

長澤英俊展は時間が経つにつれて染みてくる

2009-09-23 20:09:32 | 美術館・博物館・アート

昨日(9/22)、ブログ(こちら)をアップした後、埼玉県立近代美術館(MOMAS)へ出かけてきました。もちろん、会期末になってしまった「長澤英俊展 オーロラの向かう所」を観るためです。

090923_2_1 長澤さんという方、恥ずかしながら、初めてお名前と作品を拝見しました。展覧会のチラシから抜き書きして紹介に代えてしまいましょう。

長澤さんは1940年、旧満州に生まれ、母の故郷の埼玉県川島町で育ち、県立川越高校⇒多摩美術大を卒業。
1966年に日本を発って、東南アジア、中近東を自転車で横断。1年後に到着したミラノに住み着き、現在もミラノを拠点に活躍中。
長澤さんの作品では、形とイメージ、時間と空間、眼に見えるものと見えないものの関係が根本から見つめ直され、それらがある時は詩的に、ある時は明解にあらわされています。

だそうです。
ただのもの好きで美術館に出かけるド素人の私なら「凄い」「楽しい」「美しい」「う~む」で済ませられるところを、プロ(学芸員や研究者、評論家など)の方々は大変ですねぇ。

それはさておき、今回の「長澤英俊展」は、川越市立美術館とMOMASの二会場に分かれて開催されています(いました)。いやいや、埼玉県川島町(長澤さんの育った街)の遠山記念館でも「NAGASAWA IN KAWAJIMA 長澤英俊展-夢うつつの庭-」が同時開催ですので、作者ゆかりの街で同時多発的に開催される壮大な展覧会だったわけです

090923_2_2 それに気づいたのは、ついさっき… 川越市立美術館でも開催されていることは、前から知っていました。でも、その意味するところに気づいたのは、この記事を書き始めてからのことでした。
気づいた時は既に遅し…。最終入場時刻(16:00)までに川越市立美術館に行くことなんて到底無理です。ましてや、遠山記念館まで足を延ばすことなんて時間を巻き戻すことができない限り不可能です。
ちゃんとMOMASのDMに眼を通しておけば良かったとつくづく反省しています。また、せっかくNHKの日曜美術館 アートシーンでも9月6日に紹介されていたというのに…(録画していたのに見もせず消去してしまっていました)。

   

そんなわけで、「MOMAS + 川越市立美術館 + 遠山記念館」で得られたであろうものと、MOMASだけ観て得られたものとは、相当な違いがあると思います。

とは言え、MOMASでの長澤英俊展を観て感じたところをメモのつもりで書き残しておくことにします。

普通、展覧会では、作品名や制作年、場合によっては画材・素材などが書かれたプレートが作品の近くに備え付けられています。が、「長澤英俊展」ではそうしたプレートはまったくなく、作品が点々と展示されているだけです。その代わり、B4のわら半紙に両面印刷された会場図面&展示ガイドが配られました。

こちらが、会場図面。

090923_2_3

そしてこちらが「展示ガイド」。B5サイズで3ページの分量があります。

090923_2_4

展示ガイドの「さわるとバランスを崩す危険な作品があります」の注意書きがいい

これぞ、生の醍醐味。ライヴ感にあふれています。

   

さすがに巨大な作品がほとんどでしたので、いつもの「家に持って帰れるとしたらどれを選ぼうか」的な楽しみ方はできませんでしたが、かなり印象に残る作品が何点かありました。

ベッドの天蓋のようなシルクの薄布に囲まれて、かすかに透けて見える物体、あれは何だ?と好奇心が刺激される「ゼノビア」、無国籍な作品群の中で唯一日本を感じさせる「詩人の家」、砂漠の中に幻想のように現れたオアシスを連想する「バグダッドの葡萄の木」、蓑虫のような角材の束の中に白い大理石の玉が息を潜める「意識の構造」なんかも良かったですが、この展覧会で私にとって一番の作品は「空の井戸」でした。

空の井戸」について、「展示ガイド」にはこう書かれています。

J. 空の井戸 POZZO NEL CIELO
2003年/木、鉛、鉄、鋼鉄製ワイヤー
独特の質感を持つ鉛のシートによって形づくられた大きな立方体が、釣り鐘のように宙づりになっています。よく見ると、部屋の四隅から伸びた角材を互い違いに井桁状に組むだけで、全ての構造が支えられているのが分かります。軽やかに宙に浮かぶこの作品には、「空の井戸」という詩的な作品名が付されています。あなたはこの井戸からどんなイメージを読み取りますか?

この「部屋の四隅から伸びた角材を互い違いに井桁状に組むだけで、全ての構造が支えられている」が、判ったような判らないような…。

で、帰宅して、すぐに試してみました。

まず、コップを用意して、爪楊枝4本で井桁を組もうとしました。ところが、爪楊枝は断面が丸いので、何とも落ち着きがなく、全然言うことを聞いてくれません。

そこで、角材に近い形状である割りばしを使って再チャレンジです。一膳の割りばしを真ん中で切断して、それぞれを分断し、手頃な大きさの器(リモコン置き場に使っている壺を利用)にセット…。

何度かのチャレンジの末、ついに完成しました~

090924_3_5

なんだか面白くないですか?角材(割りばし)が互いに支えて、支えられて位置を保っている…。

実際の「空の井戸」のように、この井桁に重いモノを吊せば、もっと安定しそうな感じ。

   

正直、「長澤英俊展」を観ている最中は、ちょっとイマイチの感じがありました。
ですが、帰宅して、この記事を書くためにチラシを読み直したり、「展示ガイド」を読んだりするうちに、観てきて良かったぁ~じわじわ思っています。

長澤英俊展は、今回川越市立美術館で展示されたものと併せて、以下の美術館を巡回するようです。

国立国際美術館(大阪)   10月10日~12月13日
神奈川県立近代美術館(葉山) 2010年1月9日~3月22日
長崎県美術館(もちろん長崎) 2010年7月3日~8月29日

機会があったら、是非お出かけくださいな。

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ほぉ、ヂャイアンツがセ・リーグ優勝ですか

2009-09-23 18:50:14 | 阪神タイガース

Tigers、きょう勝っただろうな、と、ネット(いつもの日刊スポーツの速報サイト)を見ると、今日は勝ったかよしよし…、っつうか、なんで横浜なんぞに2連敗するんだよですヨ、まったく…

今シーズンはかなり早い時期からあきらめて、無視に近い状態に置いていたTigersでしたが、ここにきてクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が高まって、わたしもテンションが上がっています

と、久しぶりのボロネーゼソースづくり(前にも書きましたナ⇒こちら)が一段落して、スポーツ新聞のサイトを見ると、

おや、読売がセ・リーグ優勝を決めましたか。ほぉ、そういう状況とは知りませんでした。いや、ホント、冗談やネタではなく、読売がリーグ優勝に王手をかけていたことを、私、まったく知りませんでした。読売ファンの皆様、関係者の皆様、申しわけございません。m(_ _)m

でも、読売 or ドラファン以外はこんな感覚じゃないでしょうか。

ちなみに、巷間、かなり偏向しているとあらぬ非難を浴びることもあるデイリースポーツのサイトなんて、こうですよ。(23日 18:30時点のトップ画面)

090923_2a_1

読売のリーグ3連覇なんぞより、Tigersの連敗ストップの方がニュース・ヴァリューが高い

私、仮に、Tigersがリーグ戦で3位になってCSに進出し、ひょいひょいとドラと読売を撃破して日本シリーズに進出したら、、、なんて、ここ数週間、考えていました。

これは当然うれしいのですが、なんだか、小選挙区で敗れて比例区で復活当選した議員みたいで肩身が狭い気がします。

まぁ、そんなつまらない危惧は放っておいて、Tigersを応援し続ける私です。

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IE6⇒IE8

2009-09-23 06:42:17 | 日記・エッセイ・コラム

結構長い間、私のPCは、メイン/モバイルとも、「Windows(Win) XP + Internet Explorer(IE) 6」の組み合わせでした。
WIn Vistaは、世評の低さっつうか評判の悪さに加えて、かなりの頻度で使っているアプリケーションのいくつかが対応していないという大問題を抱えていますし、IE 7 もまた、(WIn XPとの相性が悪かっただけかもしれませんが)評判が芳しくなかったことが、その理由です。
ちなみに、勤務先のPCも「Win XP + IE 6」の組み合わせですし、7月に購入したモバイルPC(Panasonic Let's note R8)も、Win XPバージョンを選んだ(ダウングレード)ら、IEは6が標準でした。

ところが、ちょっと前から、YouTubeのサイトを覗くと、「IE 6での視聴に対するサポートをそのうち止める」といった内容のメッセージが表示されるようになりました。YouTubeのサイトをみるたびにこのメッセージが眼に飛び込んでくるのは、どうも気分的によろしくありません。
じゃぁ、IE 6を使うのをやめるとして、何を使う? SafariFirefoxを使ってみたこともありましたが、私の使い方からすると、いまいち使い勝手が良くない。一方のIE 8は、IE 7と違って、悪い評判を聞くことがありません。

ということで、とりあえずIE 8をインストールして使ってみることにしました。

   

使ってみますと、とりたてて可もなく不可もなくといった感じ。「タグ」の利便性を実感できていない一方で、他のアプリケーションとの干渉もなさそうです。

ただ、妙な感覚に陥る点が一つ、かなり不便な点が一つありました。

妙な感覚に陥る点は、Webで「セキュリティに保護されていない項目」を表示させる手順が、IE 6とIE 8とでまったく逆なこと。
例えば、ブログで写真をアップロードして、それを自分のPCに表示させようとするときに、IE 6もIE8 も「セキュリティ情報」を表示します。

まず、IE 6の「セキュリティ情報」がこれ。

090923_1_1

「保護されていない項目=アップロードした画像」を表示させるためには「はい」を選択します。


一方、IE 8の「セキュリティ情報」はこんなのです。

090923_1_2

こちらは、「保護されていない項目=アップロードした画像」を表示させるためには「いいえ」を選択するのですよ。

Microsoft内でどのような議論が行われて、どのような意図でこんな正反対の結論に至ったのでしょうかね

ま、これはそのうち慣れるでしょうけれど、私のように、仕事ではIE6 を、プライベートではIE 8を使っているユーザーにとっては、かなりうっとうしい話です

   

「かなり不便な点」というのは、これまたブログを書いていて、web上のサイトにリンクを貼ろうとした時に現れる「情報バー」の表示です。

090923_1_3

このWebサイトはスクリプト化されたウィンドウを使用して情報を依頼しています。このWebサイトを信頼している場合、ここをクリックして、スクリプト化されたウィンドウを許可してください」 ですと。

なんですか、この文章?難しいことを難しくしか説明できない、あまりデキの良くないテクニカルライターが書いたようですな(デキが良ければ、難しいことも簡単に説明できるはず)。
でも、まぁ、OCNを信頼してリンクを貼りたいわけで、この指示通り、情報バーをクリックすると、今度はこんな表示が現れます。

090923_1_4

スクリプト化されたウィンドウを一時的に許可」をクリックすると、この情報バーは消えます。消えますが、それだけ。
リンクを貼るためには、もう一回、画面上の「リンクボタン」をクリックしなければなりません。
毎回、この繰り返しです。
情報バーのヘルプ」をクリックしても、Microsoftのアプリすべてがそうであるように、ほとんど役に立たないヘルプが表示されます。

そこで「ものは試し」で、「スクリプト化されたウィンドウを使用して情報を依頼しています」をキーワードにググってみますと、、、、あっさりと回答が見つかりました。

対処方法は、

  1. Internet Explorerの「ツール]-「インターネットオプション」ダイアログの「セキュリティ」タブを開きます。
  2. 使用しているゾーン(個人でお申込みの場合は「インターネット」を選択。組織内での利用では管理者にお問い合わせください)の「レベルのカスタマイズ」ボタンをクリックします。
  3. 「スクリプト化されたウィンドウを使って情報の入力を求めることをWebサイトに許可する」で「有効にする」を選択し、「OK」ボタンをクリックします。
  4. 「OK」ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

だそうです。実際、この作業を行った後は、情報バーは出現しなくなりました。
参考にしたのは、富士通エフ・オー・エムこちらのサイトです。富士通エフ・オー・エムさん、ありがとうございました。

それにしても、Microsoftときたら、ったくもう…、です。


つづき:09/10/24 ふ~、すっきりした

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