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新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

秋の上野は芸術の秋 (その8)

2016-11-19 06:45:32 | 美術館・博物館・アート/ニュース

「秋の上野は芸術の秋 (その7)」のつづきです、っつうか…

去る10月22日「その1」で書いたように、私は東京国立博物館(トーハク)前を通り過ぎて、「驚きの明治工藝」展を開催中の東京藝術大学大学美術館に向かったのですが、トーハク因州池田屋敷表門「黒門」の様子がいつもと違うことに気づきました。
門の前に、スーツ姿の人たちやホテルのベルボーイみたいな格好の人が立っていて、クルマでやって来る人たちうやうやしく「お出迎え」しているのです。 何かのイベントをやっているんだろうな… 黒門を入場門に使うのを初めて見た などと思いながらも、そのまま通り過ぎ、東京藝術大学大学美術館で、「驚きの明治工藝」展を拝見しました。

「驚きの明治工藝」展を見物した後、トーハクに戻ってきて、正門から入場して本館に向かって歩いて行きますと、左手にある表慶館何かが開催されているようで、ポツポツと人が入館していきます。そして、ここにもうやうやしくお出迎えする係員の姿が…。
そしてそして、入口には、目立たない白い看板がありまして、

Cartier MAGICIEN

と書かれていました。 
きっとカルティエ内覧会のようなものなんだろうな、と理解。
でも、まさしく表慶館で開催された「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝」を観て、

でも、これでもか とばかりに散りばめられたダイヤモンドガラス玉との見分けがつかないし、本物の金貼り金メッキとの見分けができなくて、、、、そもそも私の生活とはかけ離れすぎていてふ~ん・・・と思うのが関の山。

という感想だったように(記事はこちら)、Jewelryへの興味が薄弱な私ですから、 「場違い必至」の催しに違いなく、覗いてみたい気も起こりませんでした。

で、きのう、日経のサイトを見ていたら、このイベントの記事を見つけました。

「カルティエのVIP受注会、東京初開催の裏側」と題するこの記事によれば、

東京・上野の「東京国立博物館 表慶館」は、緑のドーム屋根が美しい明治末期の洋風建築。ここが10月11日から21日までの間、カルティエにとって今年最大のビジネスの舞台となった。世界のVIP顧客を招いてのハイジュエリー受注会「カルティエ マジシャン」。歴史ある建物でジュエリーの商談会が開かれるのは初めて。カルティエが開く同様の受注会では、過去最大規模となった。

なのだそうな。(下の動画は期間限定につきリンク切れご容赦)

私がトーハクに行ったのは10月22日で、上記の会期後ですから、あの日は何だったのだろう…と思いますが、そんなことよりも、日経の記事を読んで驚いたのは、この「受注会」となんとも直接的なイベントの中味

並ぶのは1点あたり3000万円から1億円を超す宝飾品500点以上。歴史を重ねた作品もあれば新作もある。美術品の展覧会のようだが、最大の違いは、一点一点がすべて売り物ということだ。(中略)
この豪華な受注会に招待されたのは、特別に選ばれた世界中のVIP顧客だ。滞在費用などはカルティエが負担し、観光なども楽しめる趣向。人数は「数百組」としか明かさないが、日本と海外の比率は5対5で、各国のメディア関係者300人以上も訪れた。映画監督のソフィア・コッポラ氏ら著名人の姿もちらほら。カルティエは昨年、海外VIPを招いた同様の受注会を京都で開き、欧米やアジア、中東などから約200組を招いた。商品の平均単価は5000万円、総額は500億円。東京の受注会は期間も規模も、ほぼ2倍という。

ですって

世界中から顧客を「アゴアシ付き」で東京にご招待したといいますから、そのコストに見合う売上げ&利益が見込めるということなのでしょう。

開場の表慶館

さらに記事を引用しますと、

ライバル社やメディアが注目したのは、招待リストに載る顧客が普段、どの程度の宝飾品を購入しているのか、そして今回の受注会がどれぐらい購買に結びついたかという点。全体の5割を占めたとみられる日本の招待客は、百貨店の外商らが選定する。条件は秘密とされるが、ある百貨店の関係者によれば、選んだのは十数組。1点あたり1000万円以上のハイジュエリーを最近購入したことが一つの目安となった。
この百貨店が選んだ招待客の成果は、というと、さすがに全員が購入するというわけにはいかず、受注会期間中は3000万円台の商品を購入した1組にとどまった。「中国人富裕層の購買力に圧倒された」(関係者)。この関係者はすでに12月上旬、都内の高級仏料理店で再度、カルティエが開くイベントを見据える。「上野の受注会で購入を迷っていた顧客や、もう少し価格が低い600万~700万円クラスの宝飾品を見たいという顧客を招く。再度商談して背中を押す」

だとか。

まったくもって、私には縁のない世界です
そして、うらやむといった意識はありませんで、Cartier MAGICIEN」に集ったようなお金持ちの方々が、財力をつぎ込んで美術品・工芸品制作させた、あるいは蒐集したからこそ、美術品がつくり出され、保存されてきたという事実に感じ入るのであります。

つづき:2016/11/22 秋の上野は芸術の秋 (その9・最終回)

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祝 東京駅開業100周年

2014-12-20 18:58:09 | 美術館・博物館・アート/ニュース

きょう、12月20日はJR東京駅開業100周年の記念日なのだそうで、記念の限定Suicaを買い求める人が殺到して大変なことになったようですこちらのサイトをご参照方)

限定15,000なのに、「お一人様3枚まで」で、行列用のロープも用意していなかったようで、JR東日本読みが甘すぎたんでしょうな。
予想を遙かに上回る観衆が集まってしまい、途中打ち切りになってしまったプロジェクションマッピングのできごと(記事はこちら)が、全然教訓になっていないんだから困ったものです

それはさておき、JR東日本東京駅開業100周年を記念して様々なイベントを開催しています。

JR東日本関係団体が管理・運営している3つの博物館・美術館は一斉に東京駅開業100周年関連の企画展を開催中です。

東京駅丸の内北口にある東京ステーションギャラリーでは「東京駅100年の記録」(~15/3/1)

大宮鉄道博物館では100年のプロローグ」(~15/2/16)

そして、汐留旧新橋停車場 鉄道歴史展示室では「東京駅開業とその時代」(~15/3/22)がそれぞれ開催されています。

3館を1日でハシゴすることは難しくありませんし、会期はまだまだ余裕がありますからお出かけになってはいかがでしょうか?
ついでに書けば、12/23までは、上記の3館に加えてマーチエキュート神田万世橋桜木町駅構内の歴史展示ギャラリー5か所を巡るクイズラリーも開催中です。

   

1~2か月ほど前、最寄り駅で東京駅古い写真を使ったポスターを見かけました。
その写真のまん中あたり、丸の内駅前広場に見覚えのある建物がポツンと立っているんですが、その建物、私、現物を見たぞ

その写真がこちらで、

ぬかるんでいるような駅前広場に立っている建物の現在の様子がこちら

犬山市博物館明治村で余生を送っている「東京駅警備巡査派出所」です。
博物館明治村を歩き回ってからちょうど1年(訪問記はこちら)か… 早い

そういえば、上に載せた「開業当時の東京駅」の写真、この派出所の中に飾られていたほか、博物館明治村「東京駅警備巡査派出所」紹介ページでも使われております。

ちなみにこの写真鉄道博物館蔵)は、

撮影時期が不明のため、当時と表記しています。

だそうな。

   

先週の日曜日、東京ステーションギャラリーに行き、「」展を観てきました。

東京ステーションギャラリーSuicaで入場券を購入できるのですが、この入場券がいかにも自販機から出てくるチケットで、面白み皆無
でも、モギリで、きれいな「半券と交換してくれます

というところで、「東京駅100年の記録」展の話はまたあした

なにせ「『HIT SONG MAKERS~栄光のJ-POP伝説~』青山純追悼スペシャル」が始まるもので…

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