マガジンひとり

自分なりの記録

2006年間TOP20

2006-12-31 18:18:58 | 音楽

1. "You're Beautiful" James Blunt '05
2. "Crazy" Gnarls Barkley
3. "You Give Me Something" James Morrison
4. "La Réalité" Amadou & Mariam '04
5. "Gabriellas Sång" Helen Sjöholm M.Fl. '04
6. "Coming Home" John Legend
7. "My Crew Deep" Steph Pockets
8. "ゆうがたフレンド" ムーンライダーズ
9. "A Love That Will Never Grow Old" Emmylou Harris '05
10. "We Are All On Drugs" Weezer '05
11. "It Would Be So Easy" Cassandra Wilson
12. "When The Deal Goes Down" Bob Dylan
13. "Promiscuous" Nelly Furtado feat. Timbaland
14. "The Boom Boom Bap" Scritti Politti
15. "Little Perennials" Indigo Girls
16. "Talk" Coldplay '05
17. "The Otherside" Breaks Co-Op
18. "PRESTO" 矢野顕子
19. "Black Swan" Thom Yorke
20. "O' Sailor" Fiona Apple '05

『敬愛なるベートーヴェン』に対してオラは最低の評価を下したのではあるが、一般の人の声を聞くと「感動しました!思わず“第九”のCDを買ってしまいました!」みたいな意見も多い。
そういう場合、たぶんオラが間違っていて映画監督のほうが正しいのではなかろうか、ベスト盤以外のCDが売れなくなってきている世の中で、1時間を超える一続きの音楽CDを買わせてしまうのだから。
“第九”は180年ほどの時間を経てもポップスとして流通しうるという。
そんなような、最新のポップスであると同時にいつまでも聴かれるクラシックでもあるような音楽を求めてやまない。
ジェイムズ・ブラントの「You're Beautiful」は年末に『霧の中の風景』の映画を見てから急浮上し、5~6位あたりにいたのが一気に年間トップを奪取した。
イントロのメロディーの4つの音符の組み合わせが、その映画でたびたび使われる哀しげなメロディーと似ているのである。
さらに言うなら1973年の小坂明子の大ヒット「あなた」のイントロとも似ている。
この3つの曲の核心にあるのは「かなしい」とか「さみしい」の気持ちではないだろうか。
ジェイムズ・ブラントの歌詞はよく知らないが「他の男と歩いていた君は本当に美しかった。もう僕が君と一緒にいることはないんだな」みたいなことでしょ。
「あなた」の歌詞は「いつか小さな家を建てたい。わたしのそばにはあなたがいてほしい。それが夢だったけど、愛しいあなたは今どこに」みたいなことで、とても共通することの多いような。
そのようなマイナスの感情でも、すべての人に歌いかけ、みんなで分かち合うことによってプラスの感情に変えられるということが音楽の素晴らしいところであるような気がするのだが…
「You're Beautiful」は日本では「若夫婦がドライブに出かける」みたいな幸せな車のCMに使われちゃって…
ああ、日本人って1973年の時点より確実に劣化してるな、金持ち国家にはなったかもしれないけど、他人の痛みに対して冷淡というか無感覚になってるな、って気がしますね。
今の日本の音楽ってなんだかカルト宗教みたいな音楽ばっかだし、今年のレコード大賞の曲って1回も耳にした覚えがない。
美術的なこと→空間を占有する→金持ちが有利な方向に作用する。
音楽的なこと→時間を占有する→人々が平等な方向に作用する。
ゆえに、美術的なことより音楽的なことを大切にしてもらいたいというのがオラの偽らざる気持ちである。
しかし個人的には、近年では稀な、超強力な20曲をそろえることができたなあと。
生まれる前から活躍していたボブ・ディラン、小学生の頃から活動していたムーンライダーズも同時代の曲として聴くのは初めて。
4位はアフリカのマリの盲人の夫婦によるデュオ、5位はスウェーデン映画『歓びを歌にのせて』の中心の曲で、国際色も豊か。
まだまだヒットチャートが異文化の出会う交差点であってほしいのよね…

…といったようなわけで、今年の最後の10件の記事にオラ自身の心から書きたいことをすべて込めてしまい、もうこれで最終回を迎えても悔いはないのですが、とりあえず来年もLIFE GOES ON、続いていくのでよろしくお願いいたします。
読んでいただいてありがとうございました。よいお年を。

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2 コメント

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こんにちは! (moccho)
2007-01-07 10:55:36
トラックバックありがとうございました。

「ヒットチャートが異文化の出会う交差点であってほしい」
さすが良いこと言いますね~。

Amadou & Mariamのそのアルバムってマヌ・チャオがプロデュースしてるやつですよね?興味はあったのですがまだ聴いてないんです。でもジャケも良いし、かなり惹かれます。
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こんにちは! (冬のマーケット)
2007-01-07 16:56:57
すみません、コメントをいただくまでマヌ・チャオという名前を認識してませんでした…

さっそく検索…ああマノ・ネグラ…ミュージック・マガジンを読んでいた時期におぼろげながら聞いた名前でした。
iTunesで代表曲は買えるし、あまりにも便利な時代ですが、一抹のさびしさというか罪の意識が…

アマドゥー&マリアムはとにかくポップ!です。お奨めです!
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