マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

金で心を汚してしまえ ─ 売国奴安倍晋三

2022-09-27 17:01:47 | 亡国クロニクル
♪インドの山奥でっっ修行してぇ~~

1970年代、私が小2~3のころ放映されたレインボーマンは異色の等身大ヒーロー番組であった。主人公が「火の化身」「土の化身」といった7つの姿に変化(へんげ)する。悪の組織が「♪死ね死ね死ね死ね死んじまえ~」という異様な歌とともに現れ、偽札をバラまいて菓子パンが1個1000円というようなインフレ誘導し日本滅亡を企む。



サイト「1945年への道」大東亜ハイパーインフレ狂乱圏の項より。あまりにインフレがひどいため縦軸を「対数目盛」に。

1941年12月8日、開戦とともに日本海軍はハワイ真珠湾に奇襲攻撃を加え、航空母艦を除き米太平洋艦隊の主力を全滅させた。さらにマレー沖で英東洋艦隊の主力戦艦を沈め、西太平洋の制海・空権を握った。優勢な海空軍力に支援されて、陸軍はタイ、マレー、フィリピンに進出し、1942年1月にはマニラ、2月にはシンガポールを占領したあと、3月にはラングーン(現ヤンゴン)も占領した。蘭印(らんいん)(オランダ領インドシナ、現インドネシア)も3月には完全に攻略され、日本軍はニューギニア西岸からソロモン諸島に上陸し、この間オーストラリアのポート・ダーウィンにも日本機による空襲が行われた。太平洋では開戦と同時にグアム島上陸が行われ、マーシャル、ギルバート諸島の線にまで日本軍は進出した。
こうして西太平洋からビルマ(現ミャンマー)に至る広大な地域が日本軍の占領下に置かれた。アジアの諸民族がおのおのそのところを得る「大東亜共栄圏」の建設が日本の占領目的とされたが、具体的な占領政策は、資源の獲得と軍隊の「自活」を目的とした。また将来独立を与えるのはビルマとフィリピンだけで、現地民衆に独立の観念を植え付けるよりは、日本軍に一方的に依存し屈従するよう指導する方針がとられた。「大東亜共栄圏」の実態は日本を中心とする植民地体制にほかならなかった。日本軍は至る所で戦争遂行に必要な資源や労働力を略奪したので、現地の物資は欠乏し、生産は破壊され、激しいインフレーションのため民衆は窮乏した。たとえばベトナムでは約200万人が餓死したといわれる。それは、日本軍の過酷な軍政と相まって、各地民衆の占領に対する武装抵抗運動を発展させた。インドシナのベトミン(ベトナム独立同盟)や、フィリピンのフクバラハップ(抗日人民軍)などが抗日のための民族的な統一戦線として結成され武装闘争を行った。「大東亜共栄圏」の中核とされた中国では、日本の占領地域に中国共産党系の八路軍(はちろぐん)や新四軍(しんしぐん)が浸透して次々に解放区をつくり、終戦までにその人口は約1億(1945年8月15日朱徳総司令の米英ソ3国あて覚書)に達したとされた。これら諸民族の自律的な解放闘争の発展は、日本の占領を内部からむしばみ、その敗北をもたらす要因となった。 ─(ジャパンナレッジ/太平洋戦争)



♪誰もわたしの心 見抜くことはできない
だけどあなたにだけは わかってほしかった

自分自分自分。あみんの「待つわ」は恐い歌だ。前回の中産階級ハーレムで、もしあみんが同じポプコン優勝の小坂明子のように一発屋で消えてくれたら、恋している状態の自分が好き(なので待つだけ)という女の本音が時代にヒットした、必死な良い曲として記憶に残ったでしょうにということを書いた。でも80年代、音楽業界は「女子大生」「曲が書ける」あみんの岡村孝子を放っておかなかった。松田聖子やビートたけしをはじめ、この時代は一度知名度を得ると専門分野外に進出したりゴシップを売りにしたりそのままずっとメディア上に露出し続ける芸能人が急増し、フレンドパークだの東京マガジンだの番組ごと老人ホーム化するケースまである。

それまでもスポーツや映画出身、2世タレント、歌舞伎や宝塚といった芸能人バンクはあったと思うが、この時代からはっきり異なってきたのは、NHK含めテレビに内輪の広告色が強まり、あらゆる分野で幼児化が進み、特に音楽市場が世界2番目の大きさであるにもかかわらず質の劣化傾向が定着したことである。

1980年、男性アイドルとしては画期的に歌が下手だった田原俊彦から4年連続でジャニーズ事務所が最優秀新人賞を獲得し、ジャニーズはテレビの権威になった。当時のジャニタレは例外なく寮に入ってジャニー喜多川の枕強要を受け入れることでデビューできたのだが。ジャニーの妻はメリーっていうんだっけ。統一教会(統一協会、現『世界平和統一家庭連合』)≒国際勝共連合の教祖夫婦とよく似ているな。博報堂に勤めていた本間龍氏の『電通巨大利権』によれば、欧米の広告業界では企業秘密保持・公正競争の見地から、ある業界で複数のスポンサーを担当できない一業種一社制が大勢なのだとか。ところが日本ではコンプライアンスの意識が低く、東京オリンピックに小口のスポンサー枠を設け、カドカワが講談社に「賄賂を贈って一緒にスポンサーに」と持ちかけるようなことが起きてしまう。電通は大企業幹部や政治家の子女を縁故採用し、リクルートは将来有望な官僚や政治家に値上がり確実な未公開株を贈る。統一教会が水面下でこれほどまでのさばったのは、安倍晋三元首相のせいだけでなく、彼らの工作を受け入れてしまう素地がわれわれに備わっているからで、そもそも戦前の日本軍と官僚のやり方が統一教会を生み出したのである。


学校のいじめ、各国にあるようですが日本の、特に女子のいじめで独特なのが「集団で一人を無視する」。外国では誰かが話しかけてしまうから成立しないらしい。このように集団内の空気・お立場・お気持ちでその都度動いていくのが日本の社会で、ぼく・きみといった一人称二人称も立場で変るし、自分の考えをしっかり持った人より、小グループ・派閥間の調整役タイプがリーダーに選ばれやすい。出る杭は打たれ、情報は隠され、IT化は進まない。日本全体としては80~90年代に経済的な頂点に達し、人口が多い国としては現在も平均寿命が最も長いが、それとて敗戦によって超円安になり、中国への戦争責任に蓋をしたままアメリカ傘下に入って、西側先進国の工場として人口急増期に賃金と物価の好循環を実現できた、戦争と貿易の20世紀に最適化した運のよさ。

ヒソヒソ。かわいいふりしてあの子わりとやるもんだね。主婦やママ友やOLの監視社会。オリンピックの悲惨な開会式を、私は断片的にしか知らないが、評する言葉で印象に残ったのは、あちこちに遠慮して結局は誰も意味が分らないものになってしまったという。北京冬季大会のそれと好対照。自由・責任ということについてはもはや後進国。狭い世間のたくさん連なった狭い世間。安倍が暗殺されたことで、日本人が30年の眠りから覚め始め、分断とヘイト、それを養分とする統一教会・電通・パソナ・ジャニーズ事務所などなど(政府にぶら下がって税金を分け合う)特殊法人が取り返し付かないほどのさばってしまっている事態が露わに。祖父と二代にわたる売国奴。歴史の必然。
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24-Sep-2022 Top 15 Hits

2022-09-24 15:12:23 | Weekly Top 15
1. ← 2. 4 Jockstrap / Glasgow (2022 - I Love You Jennifer B)
2. ← 1. 2 Weyes Blood / It's Not Just Me, It's Everybody (2022 - And in the Darkness, Hearts Aglow)
3. ← 3. 4 The Orielles / BEAM/S (2022 - Tableau)
4. ← 7. 3 The WAEVE / Can I Call You (2022 - The WAEVE)
5. ← 4. 5 Cass McCombs / New Earth (2022 - Heartmind)
6. ← 11. 2 Alex G / Miracles (2022 - God Save the Animals)
7. ← 8. 5 Magdalena Bay / All You Do (2022 - Mercurial World, Deluxe Edition)
8. ← 6. 4 Niechęć / Praga (2022 - Unsubscribe)
9. ← 5. 6 Braids / Retriever (2022 - Single)



10. NEW 1 Broken Bells / Love on the Run (2022 - Into the Blue)
11. ← 9. 4 John Moods / It Ain't Your Time (2022 - The Great Design)



12. NEW 1 Madi Diaz / Love Looks Different (2022 - Single)



13. NEW 1 Peel Dream Magazine / Hiding Out (2022 - Pad)
14. ← 10. 8 Young Jesus / Ocean (feat. Tomberlin) (2022 - Shepherd Head)
15. ← 13. 3 Bibio / Off Goes the Light (2022 - BIB10)


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2003 ─ 50 Best Songs

2022-09-24 13:08:18 | Year End Charts
50) I Monster / Daydream in Blue
49) Rufus Wainwright / I Don't Know What It Is
48) Jaguares / Te lo pido por favor (2002)
47) Blackmore's Night / All for One
46) The New Pornographers / The Laws Have Changed
45) Broadcast / Before We Begin
44) Damien Rice / Eskimo
43) Talib Kweli / Get by (2002)
42) Fleetwood Mac / Peacekeeper



41) Los Hermanos / Último romance
40) The Exploding Hearts / Modern Kicks
39) San Pascualito Rey / Nos tragamos
38) Ted Leo and the Pharmacists / Where Have All the Rude Boys Gone?
37) Cat Power / I Don't Blame You
36) The Postal Service / Such Great Heights
35) The Strokes / 12:51
34) Rogério Skylab / Mictório
33) Spoon / The Way We Get by (2002)
32) Matchbox Twenty / Unwell (2002)
31) Death Cab for Cutie / The Sound of Settling
30) Dizzee Rascal / Fix Up, Look Sharp
29) 50 Cent / In Da Club


28) Robbie Williams / Something Beautiful (2002)
27) Sean Paul / Get Busy
26) The Sleepy Jackson / Good Dancers
25) Electric Six / Danger! High Voltage
24) The Roots / The Seed (2.0) (2002)
23) Dizzee Rascal / I Luv U
22) My Morning Jacket / One Big Holiday
21) Goldfrapp / Strict Machine


20) Warren Zevon / Keep Me in Your Heart
19) Junior Senior / Move Your Feet
18) Christina Aguilera / Beautiful (2002)
17) David Bowie / New Killer Star
16) Ween / Tried and True
15) Yeah Yeah Yeahs / Maps
14) Café Tacvba / Eres
13) The Wrens / She Sends Kisses
12) 中島美嘉 / 雪の華
11) Justin Timberlake / Cry Me a River (2002)
10) Fountains of Wayne / Stacy's Mom
9) The Black Eyed Peas / Where Is the Love (feat. Justin Timberlake)



8) The Rapture / House of Jealous Lovers
7) Evanescence / Bring Me to Life
6) Eminem / Lose Yourself (2002)
5) The White Stripes / Seven Nation Army
4) Johnny Cash / Hurt (2002)
3) Dido / White Flag
2) Beyoncé / Crazy in Love (feat. Jay-Z)
1) Outkast / Hey Ya!


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日本幻景 #33 — 新興宗教の建築物

2022-09-19 14:46:48 | Bibliomania
天理教は1838年、江戸時代末期に長男の足の病気に起因して神がかり状態となった奈良県の女性・中山みきを教祖として創立。最盛期の昭和初期には信者400万人を超え、戦前は最大の新宗教であった。戦後の1954年に本拠地周辺の6つの町村が合併して「天理市」となり、日本で唯一の宗教団体名に由来する都市名が生まれた。この当時から始動した「おやさとやかた計画」は、天理市の神殿を取り囲むように連続した建物を建ててゆき、一周3.5キロに及ぶ城壁都市を作るという壮大なもので、計画された68棟のうち現在26棟が竣工。

①神殿南側の中心を成す真南棟。博物館・小学校・大学・信者詰所を収める。②川をまたぐように建てられた、要塞のような東右四棟。③信者は平服の上から黒い法被を着る。



大本(おおもと)は明治時代の1892年に、やはり神道系の新宗教・金光教から派生して、神がかり状態となった京都・綾部の女性・出口なおを開祖として始まる。西洋かぶれを批判し、日本が滅亡の淵に追いやられたところで救済神が現れ、外国を排斥してユートピアが到来するとした。出口なおやその後の実質的リーダーであった出口王仁三郎(おにさぶろう)を古事記などの創世神話や弥勒に重ね、後のオウムに通じる終末思想を含むため官憲から敵視され、たびたび激しい弾圧を受けた。画像は1918年に死去したなおを祀る稚姫神社で、21年の第一次大本事件により焼却。35年の第二次大本事件においても多くの建物が破壊された。それほどまで当局が大本を危険視したのは、教義が明治維新の皇国史観とぶつかることのほか、信者に知識人や軍人もいて勢力の拡大が急だったこともあろう。現在の日本会議の源流になっている「生長の家」の創始者・谷口雅春は、初期大本の専従活動家であり、世界救世教の創始者・岡田茂吉も大本の幹部だった。 


中世以来の伝統をもつ日蓮正宗の信者団体の分派、創価学会(1930~)が勢力を大きく伸ばした3代会長・池田大作の1960年代に建設された、「飛翔する鶴のイメージ」に基づく総本山・大石寺の正本堂(静岡県富士宮市)。64年の東京五輪のため丹下健三が設計した水泳競技場と似ており、そちらは構造表現主義の傑作として重要文化財に指定された(2021)が、こちらは「巨大すぎてグロテスク、寺の美観にそぐわない」と不評を買った。新興宗教の宿命か。1998年に解体。



パーフェクトリバティー(PL)教団は大正時代に「ひとのみち教団」として大阪で宗教活動を始め、戦後に改称し1952年に富田林市の誘致により広大な山林を獲得、宗教施設や学校・病院が点在する宗教都市を作り上げた。古来の神仏によらない教義を掲げたPL教団の建築物は洋風のものが多く、1970年に当時の教祖がデザインして建造した高さ180mの大平和祈念塔はよく知られている。


1995年、一連のオウム真理教事件の当時【左】山梨県上九一色村にあったオウム真理教のサティアンと呼ばれる施設。【右】95年3月22日の家宅捜索で、左画像手前の「第7サティアン」から担架で運び出される衰弱したオウム信徒。



近所にある幸福の科学の建物の付近を通りかかると、山岸凉子の短篇「あやかしの館」を思い出す。ほかレオパレスや大東建託の手抜き建築、スルガ銀行ぐるみのかぼちゃの馬車詐欺事件なども。



【左】19世紀に米国で生まれたモルモン教=正式名称・末日聖徒イエスキリスト教会の、2006年に建造された日本東京神殿。【中】同じく19世紀米国発の「エホバの証人」、母親に連れられて布教活動を行っていた宗教2世の体験漫画(2017年・講談社)。【右】トランプ政権や統一教会問題に対するパトリック・ハーランの見解を不審に思っていたが(テレビ見ないので又聞きですが)、彼は日本アムウェイのイベント常連であるらしい。名門大卒の白人として芸人になったのも「使徒・布教」の最短距離と考えてのことかも。 



1934年に作られた靖国神社の神門。「近代という時代は一方で合理化を進めたけれども、抑圧された存在としてのオカルティクなものを払拭しきれないどころか、侮蔑しつつもどこかで魅惑の対象にまつりあげた。明治維新がもたらしたのは、神社建築の復興と隆盛だった。明治神宮や靖国神社のような新しいタイプの神社も、ナショナリズムを高揚させるために創建された。われわれはこうした神社が近代につくられたという事実すら忘却しがちである(五十嵐太郎/新宗教と巨大建築/講談社現代新書2001)」

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17-Sep-2022 Top 15 Hits

2022-09-17 15:37:51 | Weekly Top 15
1. NEW 1 Weyes Blood / It's Not Just Me, It's Everybody (2022 - And in the Darkness, Hearts Aglow)
2. ← 2. 3 Jockstrap / Glasgow (2022 - I Love You Jennifer B)
3. ← 3. 3 The Orielles / BEAM/S (2022 - Tableau)
4. ← 4. 4 Cass McCombs / New Earth (2022 - Heartmind)
5. ← 1. 5 Braids / Retriever (2022 - Single)
6. ← 7. 3 Niechęć / Praga (2022 - Unsubscribe)
7. ← 11. 2 The WAEVE / Can I Call You (2022 - The WAEVE)
8. ← 9. 4 Magdalena Bay / All You Do (2022 - Mercurial World, Deluxe Edition)
9. ← 10. 3 John Moods / It Ain't Your Time (2022 - The Great Design)
10. ← 6. 7 Young Jesus / Ocean (feat. Tomberlin) (2022 - Shepherd Head)



11. NEW 1 Alex G / Miracles (2022 - God Save the Animals)
12. ← 5. 7 GIFT / Gumball Garden (2022 - Single)
13. ← 12. 2 Bibio / Off Goes the Light (2022 - BIB10)
14. ← 8. 8 Laura Marling / For You (2020 - Song for Our Daughter)



15. NEW 1 Suede / What Am I Without You? (2022 - Autofiction)


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1989 — 50 Best Songs

2022-09-15 17:06:35 | Year End Charts
50) Roachford / Cuddly Toy (1988)



49) The Wake / Crush the Flowers
48) Rick Astley / She Wants to Dance with Me (1988)
47) Anderson Bruford Wakeman Howe / Brother of Mine
46) 土屋昌巳 / レディー・ロキシー
45) 小野リサ / ルック・フォー・ア・スター
44) Linda Ronstadt & Aaron Neville / Don't Know Much
43) 10,000 Maniacs / Trouble Me
42) Sandie Shaw / Nothing Less Than Brilliant (1988)
41) Dusty Springfield / Nothing Has Been Proved
40) Don Henley / The End of the Innocence
39) Elvis Costello / Veronica
38) 坂上二郎とユニコーン / デーゲーム
37) The Bangles / In Your Room (1988)
36) Elton John / Healing Hands
35) Four Tops / Indestructible (1988)
34) 中森明菜 / LIAR
33) Prince / Batdance
32) Paul McCartney / My Brave Face
31) Tears For Fears / Advice for the Young at Heart
30) Was (Not Was) / Spy in the House of Love (1988)
29) Soul II Soul / Keep On Movin’ (feat. Caron Wheeler)



28) Neneh Cherry / Buffalo Stance (1988)
27) My Bloody Valentine / You Made Me Realise (1988)
26) Fine Young Cannibals / Good Thing
25) サザンオールスターズ / さよならベイビー
24) Stuart Hamm / Black Ice
23) Pixies / Monkey Gone to Heaven
22) Peter Hammill / This Book (1988)
21) Another Sunny Day / You Should All Be Murdered
20) Beastie Boys / Hey Ladies
19) Marc Almond & Nico / Your Kisses Burn (1988)
18) XTC / The Mayor of Simpleton
17) Eurythmics / Don't Ask Me Why
16) Mike & the Mechanics / The Living Years (1988)
15) Tin Machine / Prisoner of Love
14) Metallica / One (1988)



13) The Stone Roses / Made of Stone
12) Tears for Fears / Sowing the Seeds of Love
11) Roy Orbison / You Got It
10) Aerosmith / Janie's Got a Gun
9) Enya / Orinoco Flow (1988)
8) Depeche Mode / Personal Jesus
7) Donna Summer / This Time I Know It's for Real
6) Neil Young / Rockin' in the Free World
5) Fine Young Cannibals / She Drives Me Crazy
4) Madonna / Like a Prayer
3) 工藤静香 / 恋一夜 (1988)



2) 工藤静香 / 嵐の素顔
1) Los Fabulosos Cadillacs / Vasos vacíos (1988)


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1973 — 75 Best Songs

2022-09-13 19:35:19 | Year End Charts
75) Mott the Hoople / All the Way from Memphis
74) ガロ / 学生街の喫茶店 (1972)
73) The Pointer Sisters / Yes We Can Can
72) Harold Melvin & the Bluenotes / The Love I Lost (Part 1)
71) Jim Croce / I Got a Name
70) The Allman Brothers Band / Ramblin' Man
69) Tony Orlando & Dawn / Tie a Yellow Ribbon Round the Old Oak Tree
68) John Lennon / Mind Games
67) Focus / Hocus Pocus (1971)
66) Wings / My Love



65) Albert Hammond / It Never Rains in Southern California (1972)
64) Sly & the Family Stone / If You Want Me to Stay
63) Steely Dan / Do It Again (1972)


62) Dalida / Paroles, paroles (avec Alain Delon)
61) Manu Dibango / Soul Makossa (1972)
60) Elton John / Daniel
59) AI Green / Call Me (Come Back Home)
58) Stevie Wonder / You Are the Sunshine of My Life (1972)
57) Dr. John / Right Place Wrong Time
56) The Spinners / Could It Be I'm Falling in Love (1972)
55) Stories / Brother Louie


54) ちあきなおみ / 夜間飛行
53) Thin Lizzy / Whiskey in the Jar
52) Deep Purple / Smoke on the Water (1972)
51) Dobie Gray / Drift Away
50) David Bowie / The Jean Genie
49) John Denver / Rocky Mountain High (1972)
48) The Moody Blues / I'm Just a Singer (In a Rock and Roll Band) (1972)
47) Elton John / Crocodile Rock (1972)



46) Roxy Music / Do the Strand
45) Ann Peebles / I'm Gonna Tear Your Playhouse Down
44) Grand Funk Railroad / We're an American Band
43) Pink Floyd / Money
42) T. Rex / 20th Century Boy
41) Wings / Live and Let Die
40) Faces / Ooh La La
39) Stealers Wheel / Stuck in the Middle With You (1972)
38) Steely Dan / My Old School
37) 内山田洋とクール・ファイブ / そして、神戸 (1972)
36) Todd Rundgren / Hello It's Me (1972)
35) Bryan Ferry / A Hard Rain's a-Gonna Fall
34) Ann Peebles / I Can't Stand the Rain
33) The Doobie Brothers / Long Train Runnin'



32) Vicki Lawrence / The Night the Lights Went Out in Georgia
31) Alice Cooper / No More Mr. Nice Guy
30) Carpenters / Yesterday Once More
29) Joan Manuel Serrat / Mediterráneo (1971)
28) Steely Dan / Reelin' in the Years (1972)
27) Françoise Hardy / Message personnel
26) Skylark / Wildflower
25) Dolly Parton / Jolene
24) 八代亜紀 / なみだ恋
23) Iggy & the Stooges / Search and Destroy
22) Paul Simon / Kodachrome
21) The Kinks / Celluloid Heroes (1972)
20) The Rolling Stones / Angie
19) Lou Reed / Walk on the Wild Side (1972)
18) Aerosmith / Dream On
17) Bobby Womack / Across 110th Street (1972)
16) Bob Marley & the Wailers / Get Up Stand Up
15) Elton John / Goodbye Yellow Brick Road
14) Marvin Gaye / Let's Get It On
13) Roberta Flack / Killing Me Softly with His Song
12) The Isley Brothers / That Lady, Pts. 1 & 2
11) The 0’Jays / Love Train (1972)
10) 沢田研二 / 危険なふたり
9) Bob Marley & the Wailers / Concrete Jungle
8) フィンガー5 / 個人授業
7) Nino Bravo / Libre
6) Jorge Ben / Taj Mahal (1972)
5) David Bowie / Life on Mars? (1971)


4) Stevie Wonder / Superstition (1972)
3) Slade / Cum On Feel the Noize
2) Gladys Knight & the Pips / Midnight Train to Georgia
1) Carly Simon / You're so Vain (1972)

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1971 — 75 Best Songs

2022-09-11 15:22:10 | Year End Charts
75) 渚ゆう子 / 京都慕情 (1970)
74) The Bells / Stay Awhile
73) The Osmonds / One Bad Apple (1970)
72) 欧陽菲菲 / 雨の御堂筋
71) Fleetwood Mac / Dragonfly
70) Five Man Electrical Band / Signs (1970)
69) Pop Tops / Mamy Blue
68) Freda Payne / Bring the Boys Home
67) Lynn Anderson / Rose Garden (1970)
66) Diana Ross / I'm Still Waiting (1970)
65) Leonard Cohen / Dress Rehearsal Rag



64) 赤い鳥 / 竹田の子守唄
63) T. Rex / Hot Love
62) The Dramatics / Whatcha See Is Whatcha Get
61) Carly Simon / That's the Way I've Always Heard It Should Be
60) Al Green / Tired of Being Alone
59) Marvin Gaye / Mercy Mercy Me (The Ecology)
58) Honey Cone / Want Ads
57) Janis Joplin / Me and Bobby McGee
56) 尾崎紀世彦 / また逢う日まで
55) Alice Cooper / I'm Eighteen
54) The Who / Behind Blue Eyes
53) Bee Gees / How Can You Mend a Broken Heart?
52) Cher / Gypsies, Tramps and Thieves
51) Michel Polnareff / Tout, tout pour ma Cherie (1969)
50) John Lennon / Power to the People
49) 五木ひろし / よこはま・たそがれ
48) The Jackson 5 / Never Can Say Goodbye
47) James Taylor / You've Got a Friend
46) Paul McCartney / Uncle Albert/Admiral Halsey
45) O Têrço / Adormeceu
44) Carpenters / Rainy Days and Mondays
43) Paul McCartney / Another Day



42) Three Dog Night / An Old Fashioned Love Song
41) The Moody Blues / The Story in Your Eyes
40) The Persuaders / Thin Line Between Love and Hate
39) Joni Mitchell / California
38) Cat Stevens / Wild World (1970)
37) The Undisputed Truth / Smiling Faces Sometimes
36) Jethro Tull / Aqualung
35) George Harrison / My Sweet Lord (1970)
34) John Denver / Take Me Home, Country Roads



33) Joan Baez / Here's to You
32) The Doors / Riders on the Storm
31) Yes / I've Seen All Good People
30) Gladys Knight & the Pips / If I Were Your Woman (1970)
29) The Staple Singers / Respect Yourself
28) Three Dog Night / Joy to the World
27) Creedence Clearwater Revival / Have You Ever Seen the Rain?
26) Asha Bhosle / Dum Maro Dum



25) Ringo Starr / It Don't Come Easy
24) Hamilton, Joe Frank & Reynolds / Don't Pull Your Love
23) T. Rex / Get It On
22) Carole King / It's Too Late
21) Van der Graaf Generator / Killer (1970)
20) The Temptations / Just My Imagination (Running Away with Me)
19) Gil Scott-Heron / The Revolution Will Not Be Televised
18) Vox Dei / Génesis
17) Stephen Stills / Love the One You're with (1970)
16) The Rolling Stones / Brown Sugar
15) Rod Stewart / Maggie May
14) Sly & the Family Stone / Family Affair
13) Carole King / I Feel the Earth Move



12) Paul Mauriat / Penelope (1970)
11) すぎやまこういち / 帰ってきたウルトラマン
10) Carpenters / Superstar
9) Bill Withers / Ain't No Sunshine
8) John Lennon / Imagine
7) Van Morrison / Wild Night
6) José Feliciano / Che sarà
5) Elton John / Your Song (1970)
4) Marvin Gaye / What's Going On
3) Isaac Hayes / Theme from Shaft
2) The Rolling Stones / Wild Horses
1) The Who / Won't Get Fooled Again


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10-Sep-2022 Top 15 Hits

2022-09-10 17:45:33 | Weekly Top 15
1. ← 1. 4 Braids / Retriever (2022 - Single)
2. ← 3. 2 Jockstrap / Glasgow (2022 - I Love You Jennifer B)
3. ← 11. 2 The Orielles / BEAM/S (2022 - Tableau)
4. ← 4. 3 Cass McCombs / New Earth (2022 - Heartmind)
5. ← 2. 6 GIFT / Gumball Garden (2022 - Single)
6. ← 5. 6 Young Jesus / Ocean (feat. Tomberlin) (2022 - Shepherd Head)
7. ← 13. 2 Niechęć / Praga (2022 - Unsubscribe)
8. ← 6. 7 Laura Marling / For You (2020 - Song for Our Daughter)
9. ← 12. 3 Magdalena Bay / All You Do (2022 - Mercurial World, Deluxe Edition)
10. ← 10. 2 John Moods / It Ain't Your Time (2022 - The Great Design)



11. NEW 1 The WAEVE / Can I Call You (2022 - The WAEVE)



12. NEW 1 Bibio / Off Goes the Light (2022 - BIB10)
13. ← 7. 4 Au Suisse / Thing (2022 - Au Suisse)



14. NEW 1 The Big Moon / Trouble (2022 - Here Is Everything)
15. ← 8. 5 Jessie Ware / Free Yourself (2022 - Single)


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中産階級ハーレム⑲ ─ 音楽市場

2022-09-09 16:00:56 | 中産階級ハーレム
端的にいって18世紀までの音楽は、原則として一度(ないし数度)演奏したらそれで終わりの消耗品だった。オペラの場合、ヒットした作品が別の都市でも上演されたりすることはあったが、それでも数年たてばレパートリーから消えるのが常だった。大事なことは「その時その場での需要を満たす」ということ(具体的にはパトロンの要求に応えること)であって、「永続的にレパートリーに残るものを書く」という意識は、作曲家にはあまりなかった。その意味で18世紀までの西洋音楽における作曲意識は、たとえば今日のポピュラー音楽とあまり変わらなかったといってもいい。それに対して19世紀とは、「名作」を軸に音楽史が展開しはじめた時代だった。過去の偉大な音楽が演奏会レパートリーに取り入れられるようになったのは、19世紀(とりわけ後半)になってからのことなのである。バッハはパレストリーナを知っていたが、決してそれを演奏したりはしなかった。また晩年のモーツァルトはバッハの作品を知っていたが、それを演奏会で弾きはしなかった(ただし彼はヘンデルの《メサイア》を編曲している──ヘンデルは音楽史上で初めて、死後も継続的にその作品が「名作」として上演され続けた作曲家である)。だがメンデルスゾーンやリストやクララ・シューマンやアントン・ルービンシュタインは、バッハやベートーヴェンを演奏会で弾いた。19世紀において演奏会は、過去の不滅の傑作を陳列する音の美術館になりはじめた。

(中略)「あまりに偉大なものは、浅はかな同時代人には受け入れられないのだ」という考え方──これはとりわけドイツで強かった傾向であり、「まずは目の前の需要を満たす」ことを優先する傾向にあったフランスやイタリアの作曲家とは対照的だった。とりわけ絶大な人気を誇っていたロッシーニやマイヤベーア(彼はベルリン生れのユダヤ人で、そのオペラはパリで大成功した)はシューマンやワーグナーの怨嗟の的で、彼らには執拗に「同時代人の軽薄な好みへの迎合」という非難が浴びせられた。かくして19世紀において、「時代を超えたドイツの偉大な名作vs.イタリアやフランスの軽薄な流行音楽」という図式が作られていくのだが、(中略)しかしながら音楽の民主化が、マス化現象の常として聴衆の質の少なからぬ低下をもたらしたのもまた否定できない事実である。18世紀までのパトロンたちの中には、選り抜きの審美眼をもった人々が多くいた。プロイセンのフリードリヒ大王はクヴァンツをフルート教師として雇っていたし、ドメニコ・スカルラッティはポルトガル王女のチェンバロの家庭教師、ハンガリーのエステルハージ家のお抱え音楽家はハイドン、ベートーヴェンの貴族のパトロンの中には職業音楽家を凌ぐピアノの腕をもった人もいた。それに対して19世紀になると、貴族の真似をしてオペラや演奏会に集まってくるような成金スノブが、大量に出現しはじめる。

(中略)ベートーヴェンの弟子であったツェルニーいわく、「いずれにせよ聴衆の大半は、感銘を与えるよりも、アッといわせる方が簡単な客」であり、「こうした大勢の玉石混淆の聴衆に対しては、何か途方もないものによって不意打ちする必要がある」のである。繊細さや知的な面白さではなく、「スゴイ!」といわせる方が容易なこの種の聴衆の出現は、音楽のありように根本的な変化をもたらすことになる。それはいわば、作曲原理としてのハッタリである。

19世紀の多くの作曲家が武器としたのは、何より大音量と高度な演奏技術である。19世紀は「大向こうを唸らせる効果」に取り憑かれた時代だったといってもいい。 ─(岡田暁生/西洋音楽史/中公新書2005)



またフランスでは、《動物の謝肉祭》などで知られるサン=サーンスが、新聞にワーグナーを罵倒する記事を書いて、大きな反響を呼んだ。彼によれば「人々はもうドイツ語を好まないし、しゃべりたくも歌いたくも、習いたくもないのだ。でも人々はリヒャルト・ ワーグナーの音楽を欲している。……女子供の虐殺、病院への爆撃、教会の破壊、人間の尊厳にもとる悪行、フランスへの皮肉に満ちた嫌悪が表明されたのち、ドイツが久しく国民的天才と見なしてきた人物の音楽を求めるフランス人は、まだどうして存在し得るのだろうか。」大戦中のサン=サーンスは《フランス万歳》という歌曲を作曲し、《ラ・マルセイエーズ》を指揮したりもしている。

印象派の作曲家ドビュッシーの戦中におけるナショナリズムも悪名高い。「あの悪い種[ゲルマン民族]を世の中から一掃する必要がある」と言ってのけた彼は、友人への手紙で次のように書いている。「戦争はパリから外人を、銃殺してであれ、追放によってであれ、一掃してくれました。瞬く間に魅惑的な場所になりましたよ。ラウル・バルダックは目下ヴェルサイユで自動車係を務め、伍長サティはアルクイユを防衛しています。エルランジェは陸軍省に詰めていますが……。」また当時のフランスでは学者たちが「ベートーヴェンはフランドル人である」(=従ってフランスで上演することに問題はない)と宣言したといわれるが、ドビュッシーはこれを大真面目に信じ込み、ある手紙の中で「ベートーヴェンについては、幸いなことに、彼がフランドル人だったことが 判明したばかりです」などと述べている。 ─(岡田暁生/クラシック音楽はいつ終わったのか?/人文書院2010)



これらのミュージシャンやその聴き手たちは、デトロイトで生まれ育ち、都会的なセンスを身につけた黒人層の最初の一団だった。南部で彼らの親たちが通っていたような一部屋しかない学校と違い、これらの若者たちは〝ニグロ〟専用のノースイースタン高校で正規の音楽教育を受けることができたし、黒人、白人の両方が通えるキャス専門学校のようなアート・スクールには、40~50年代にはすぐれた音楽教育のプログラムが用意されていた。デトロイトでは一家に一台といえるほどピアノが普及していたが、〝おやじ〟 や〝おふくろ〟がそのピアノで〈ハウ・グレイト・ゾウ・アート〉といったゴスペル・ソングや、たまに12小節のブルースを歌っていたのにたいして、彼らのヒップな子 供たちはチャーリー・パーカーの〈コド〉やセロニアス・モンクの〈ストレイト・ノー・チェイサー〉といった曲に夢中になった。ビバップをやったり聴いたりすることがスノッブでクールだと思われていたこの時期、ベリー・ゴーディー(モータウン・レコード創業者)もまた〝通(イン)〟の仲間入りをすることに懸命だった。

ベリーはジャズの虜になり、ボクシングの時と同じようにその情熱を商売に結びつけようと決心する。貯金をはたき、陸軍除隊の時もらった給料も引き出し、さらに。パップスから700ドルを借金して、1953年の夏、3Dレコード・マートというジャズ専門のレコード店をオープンしたのだ。モーター・シティの地元ミュージシャンの数の多さ、クラブの多さなどを考えれば、この計画は充分勝算ありとベリーは見ていた。 ─(ネルソン・ジョージ/モータウン・ミュージック/早川書房1987・原著1985)



ヒット・ソングのタイトルひとつをとってみても、あのころがどんな時代だったかは一発でわかる。「悲しき少年兵」「悲しきインディアン」「悲しき力ンガルー」「悲しき十六歳」「悲しき60歳」「悲しき街角」「悲しきあしおと」……。こんなふうに、やたらと〝悲しき〟という形容詞がついたポップスが、そのころは歌われていた。

でも、こういう歌が大手を振って歩いている時代というのは、けっこう気楽な時代で、いったいそんなに何が悲しいのかと訊ねてみると、たいしたことはないのだ。

いま題名をあげたような曲は、オリジナルをアメリカやイギリスのシンガーが歌い、それに訳詞をつけたいわゆる日本語ヴァージョンをこちらの歌手が歌うというシステムになっていた。日本語のタイトルが「悲しき~」となっているのにちょうど見合うように、原曲の歌詞には、〝ランナウェイ・ガール〟とか〝ティアードロップス〟とか〝サーチン・フォー・マイ・ベイビー〟といったフレーズがやたらと眼についた。

ひとことでいえば、軟弱きわまりないポップスが街中に流れていた時代なのだ。(中略)これは決して照れ隠しだけでいうのではなく、半分は本気でいうのだが──こんな下らない曲を聴いて育ったぼくやぼくの世代が、ロクな大人になれないのは当たり前のことなのだ。たとえば、スリー・ファンキーズというグループの3人のメンバーが、その後どうなったかという、ま、どうでもいいようなゴシップ的な事柄からもそれは窺えるのではないか。

一番歌が上手いといわれていたチビの高橋元太郎は、TVの時代劇でコミカルな岡っ引きの役なんかやっている。これはまだいい。許せる。

当時、ぽくが一番ヒイキにしていた高倉一志はその後、演歌の歌手になり、芸名を藤健二と変えた。いくら軟弱とはいえポップスを歌っていた歌手が、ある日突然に演歌を歌いだす。信じられない世界だな。それから少しして、やはり同じ演歌歌手の扇ひろ子と婚約をして、こちらは紅白にも出たような当時の売れっ子歌手で、フーン良かったねえ、とすでに十代も後半になっていたぼくは秘かに思ったりもしたのだが、やはり後がいけなかった。婚約からしばらくして、扇ひろ子に愛人ができたのだ。しかも、男ならまだしも女の愛人だったのだ。レズに婚約者を奪われた高倉一志を、その後TVで観ることは一度もなかった。

しかし最悪なのは、残った一人である長沢純だ。当時から調子の良かったこの男は、〝老人ころがし〟の才能を発揮して、〝一日一善〟のモーターボート爺サンのお気に入りになった。あの爺サンの後押しで、何年か前の参議院選挙にも立候補して、落選したりしている。本当に、揃いも揃ってロクなモンじゃないのだ。そんな連中の歌を聴いて育ったぼくたちの行く末というのも、すでにその時点で決まっていたのかもしれないな、と近ごろしきりに思うのだ。 ─(亀和田武/1963年のルイジアナ・ママ/徳間文庫1989・原著1983)



ちょっと前にクリスタルキングの高音の人がマスクを拒む迷惑老人として話題になりましたね。一発屋といっても誰もが死ぬまで忘れないような一発。ヨーロッパは上に引用したような対立・戦乱の反省もあり音楽においてもユーロヴィジョンソングコンテスト(1956~、持ち回り開催)のようなコンクールを設け、イタリアのサンレモ音楽祭(1951~)も有名で、前者では民族色は希薄、どの国の代表も中庸、悪くいえば凡庸な歌謡曲が求められる。お祭りや金メダルの大好きな日本人も見習って、レコード大賞・紅白歌合戦のような国内限定のものと並行して世界歌謡祭や東京音楽祭といった国際色のある音楽祭を開催、ヤマハが主催する「ポプコン=ポピュラーソングコンテスト」は世界歌謡祭の国内予選を兼ねており、私が中学の頃はクリスタルキング「大都会」(1979・18回)をはじめ「あんたのバラード」「夢想花」「ひとり咲き」など全盛を迎え、コッキーポップというラジオ番組もよく聞かれていた。

ザ・ベストテンの影響などで音楽の流行が高速化・多様化する中にあってはポプコンの年2回というのは悠長すぎたのか、80年代に入ると低調になってゆくが、最後の大ヒットといえるのがあみんの「待つわ」(1982・23回)であった。「待つわ」は、メロディーとハーモニーはきれいだが歌詞が異常なほど幼く、しかしデビューいきなり100万枚ということで1973年にポプコンの名を大いに高めた小坂明子「あなた」と相似を成している。これも歌詞が少女漫画的に幼い。もし「待つわ」一発で消えてくれたら、「あなた」のように幼稚だけど必死な良い曲として私の記憶に残ったのかも。

あみんの片方、岡村孝子は容姿が少し良く、作詞作曲は中学生レベルだったと思うが、それが逆に功を奏したのか80年代の人口ボーナス、サブカル百花繚乱の波に乗って「OLの教祖」といわれるほどソロ活動を成功させることに。しかし愛知県内の市議だった父親と共同で行ったラブホテル経営に失敗。多額の借金・離婚・あみん復活・闘病と、日本の失われた30年と軌を一にする苦闘の後半生になっている様子。繰り言ですが、一発屋であってくれたら…。
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