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29-Feb-2020 Top 20 Hits

2020-02-29 19:37:44 | Weekly Top 15
1. ← 1. 4 Moses Sumney / Me in 20 Years (2020 - græ)
2. ← 4. 4 Stephen Malkmus / Xian Man (2020 - Traditional Techniques)
3. ← 7. 3 Parade / Letras, canciones, literatura (2019 - La deriva sentimental)
4. ← 3. 5 Destroyer / Foolssong (2020 - Have We Met)
5. ← 2. 6 Wolf Parade / Julia Take Your Man Home (2020 - Thin Mind)
6. ← 10. 4 Dan Deacon / Sat by a Tree (2020 - Mystic Familiar)
7. ← 5. 5 Soccer Mommy / Yellow Is the Color of Her Eyes (2020 - Color Theory)
8. ← 6. 7 U.S. Girls / Overtime (2020 - Heavy Light)
9. ← 15. 2 Jason Isbell and the 400 Unit / Be Afraid (2020 - Reunions)
10. ← 12. 3 Tame Impala / Lost in Yesterday (2020 - The Slow Rush)
11. ← 8. 6 Josh Ritter / Old Black Magic (2019)
12. ← 18. 2 Drive-by Truckers / Grievance Merchants (2020 - The Unraveling)
13. ← 11. 8 MGMT / In the Afternoon (2020 - Single)
14. ← 13. 5 Risto Joost; Estonian National Symphony Orchestra / Kõrvits: Tears-Fantasy (2020 - Kõrvits: Hymns to the Nordic)



15. NEW 1 Car Seat Headrest / Can't Cool Me Down (2020 - Making a Door Less Open)
17. ← 16. 3 Durand Jones & the Indications / Young Americans (2020 - Single)
18. ← 20. 2 The Strokes / At the Door (2020 - The New Abnormal)



18. NEW 1 King Krule / Stoned Again (2020 - Man Alive!)
19. ← 14. 7 Channel Tres / Jet Black (2018 - Channel Tres EP)



20. NEW 1 Banoffee / Ripe (feat. CupcakKe) (2020 - Look at Us Now Dad)


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40 Best Fleetwood Mac Songs

2020-02-23 19:09:21 | 音楽
何年か前パソコンのテレビでたまたまNHKの歌番組が映ってしまい、衰えて声の出なくなった都はるみさんの姿がわびしかった。彼女はずいぶん前にいったん引退し、紅白を最後にってことだったんだけどその舞台でミソラ事件なんてのがあって、5年ほどして復帰。引退前の歌手歴より復帰後の方が長いんじゃないか。もちろん引退前の方にほぼすべてのヒット曲がある。いままた休んでいる様子だ。

↓の表によれば、英米・男女混成のロックバンド、フリートウッド・マックもまた衰えてからの経歴がはるかに長くなっている。



英ブルースバンド、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズでエリック・クラプトンの後任としてギターを務めたピーター・グリーン、ドラムスのミック・フリートウッドを中心にPeter Green's Fleetwood Macとして67年結成。オリジナル曲の多くを作曲したピーター・グリーン時代を初期、彼が脱退してダニー・カーワンと米国人ボブ・ウェルチが主導権を握った時代を中期、その2人とも脱退してリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスが加入、メガヒット連発した時代を後期とするのは便宜上。実際は77年の『噂』までほぼ最初の10年に収まってしまう。

世界的な実績は申し分ないが、メンバーが目まぐるしく交代し、作曲者・ボーカルもたくさんいてイメージが固定しないこと、男女混成のリベラルで中庸な雰囲気などに起因してか、わが国ではスーパースターというにはもう一つの認知度。よい曲が山ほどあるのでご参考まで。




Black Magic Woman (1968 - The Best of Peter Green's Fleetwood Mac)



Need Your Love so Bad (1968 - The Pious Bird of Good Omen)
Albatross (1969 - The Best of Peter Green's Fleetwood Mac)
Man of the World (1969 - The Best of Peter Green's Fleetwood Mac)
英1位のインスト曲Albatrossに続き英2位となったMan of the Worldは「生まれてこなければよかった」というメランコリックな歌詞とフォーキーな曲調がまるでピーター・グリーンのソロ・シングル。彼はLSDの大量使用により徐々におかしな言動をとるようになり、キリスト教に傾倒(彼の血筋はユダヤ系)、Oh Well, Green Manalishiなど素晴らしい曲を書きながらも70年に脱退。



Although the Sun Is Shining (1969 - Then Play On)
Oh Well (Parts 1 & 2) (1969 - The Best of Peter Green's Fleetwood Mac)



Jumping at Shadows (1985 - Live at the Boston Tea Party, Part One)
The Green Manalishi (With the Two Pronged Crown) (1970 - The Best of Peter Green's Fleetwood Mac)



Future Games (1971 - Future Games)



Bare Trees (1972 - Bare Trees)
Sentimental Lady (1972 - Bare Trees)



Night Watch (1973 - Penguin)



Hypnotized (1973 - Mystery to Me)
Why (1973 - Mystery to Me)
71年に加入したボブ・ウェルチ(ギターとボーカル)は商業的に低迷しかけた時期を支えた。英ブルースバンド、チキンシャックのピアノ奏者であったクリスティン・パーフェクトがフリートウッド・マックのベース、ジョン・マクヴィーと結婚してクリスティン・マクヴィーとなり加入、作曲面でも進境を示し、ウェルチのFuture GamesやHypnotized、クリスティンのShow Me a SmileやWhyといった曲はバンドのイメージをメロディアスでポップな方向に導き、成功の時代を準備した。ウェルチは74年に脱退、ハードロックのパリスを結成するも短期間でソロ活動に移り、2つのアルバムで成功する。2012年に拳銃自殺。



Silver Heels (1974 - Heroes Are Hard to Find)



Rhiannon (1975 - Fleetwood Mac)
Say You Love Me (1975 - Fleetwood Mac)
Landslide (1975 - Fleetwood Mac)
ウェルチに代わるフロントマンを探していたミック・フリートウッドとジョン・マクヴィーは、「バッキンガム・ニックス」というアメリカ人男女デュオのアルバムを聞いてリンジー・バッキンガムのギターとボーカルに関心を示し、ちょうどバンドが米国に拠点を移そうとしていたこともあって彼を勧誘、バッキンガムはパートナーのスティーヴィー・ニックスも加入させるよう提案し、バンドは優秀な作曲者とボーカルを一挙に3人も抱えることになった。 



Go Your Own Way (1976 - Rumours)



Silver Springs (1976 - Crystal Visions... The Very Best of Stevie Nicks)
Dreams (1977 - Rumours)
Don't Stop (1977 - Rumours)
You Make Loving Fun (1977 - Rumours)
Songbird (1977 - Rumours)
The Chain (1977 - Rumours)
Silver Springsは先行シングルGo Your Own WayのB面。前作が米国で1位となり400万枚を突破、さらにマクヴィーとクリスティン、バッキンガムとニックス、2組のバンド内カップルが破局するなか制作された『噂』からは4枚のシングルがヒットし、アルバムも1千万枚に達した(現在は4千万枚)。バッキンガムがニックスにあてこすったGo Your Own Way、ニックスが麻薬との戦いを歌ったGold Dust Womanなどアルバムタイトルのとおりメンバーのプライベートな事柄がテーマであったこともメガヒットの要因であったろう。



Tusk (1979 - Tusk)
Sara (1979 - Tusk)



Gypsy (1982 - Mirage)



Little Lies (1987 - Tango in the Night)
Everywhere (1987 - Tango in the Night)
スティーヴィー・ニックスのソロ活動が順調で、バンドとしては解散の噂が絶えず、全盛期5人のメンバーが固定された最後のアルバムとなる。この2曲はそれぞれ3rd、4thシングルでクリスティンが作曲、時代に迎合しない堅実な作曲・編曲が後年Pitchforkなどで再評価されることに。



Peacekeeper (2003 - Say You Will)



John Mayall & the Bluesbreakers / The Supernatural (1967 - A Hard Road)



Buckingham Nicks / Long Distance Winner (1973)



Paris / Blue Robin (1976 - The Best of Bob Welch)
Bob Welch / Ebony Eyes (1977 - The Best of Bob Welch)



Peter Green / Apostle (1979 - In the Skies)


Stevie Nicks / Edge of Seventeen (1981 - Bella Donna)
Stevie Nicks / Kind of Woman (1981 - Bella Donna)



Lindsey Buckingham / Trouble (1981 - Law and Order)



Christine McVie / Got a Hold on Me (1984 - Christine McVie)


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22-Feb-2020 Top 20 Hits

2020-02-22 19:10:36 | Weekly Top 15
1. ← 2. 3 Moses Sumney / Me in 20 Years (2020 - græ)
2. ← 1. 5 Wolf Parade / Julia Take Your Man Home (2020 - Thin Mind)
3. ← 6. 4 Destroyer / Foolssong (2020 - Have We Met)
4. ← 10. 3 Stephen Malkmus / Xian Man (2020 - Traditional Techniques)
5. ← 3. 4 Soccer Mommy / Yellow Is the Color of Her Eyes (2020 - Color Theory)
6. ← 4. 6 U.S. Girls / Overtime (2020 - Heavy Light)
7. ← 14. 2 Parade / Letras, canciones, literatura (2019 - La deriva sentimental)
8. ← 5. 5 Josh Ritter / Old Black Magic (2019)
9. ← 8. 6 Harry Styles / She (2019 - Fine Line)
10. ← 11. 3 Dan Deacon / Sat by a Tree (2020 - Mystic Familiar)
11. ← 7. 7 MGMT / In the Afternoon (2020 - Single)
12. ← 15. 2 Tame Impala / Lost in Yesterday (2020 - The Slow Rush)
13. ← 9. 4 Risto Joost; Estonian National Symphony Orchestra / Kõrvits: Tears-Fantasy (2020 - Kõrvits: Hymns to the Nordic)
14. ← 12. 6 Channel Tres / Jet Black (2018 - Channel Tres EP)



15. NEW 1 Jason Isbell and the 400 Unit / Be Afraid (2020 - Reunions)
16. ← 18. 2 Durand Jones & the Indications / Young Americans (2020 - Single)
17. ← 13. 7 Nico Cartosio / Cocaine March (2019 - Melting)



18. NEW 1 Drive-by Truckers / Grievance Merchants (2020 - The Unraveling) 
19. ← 16. 3 Bohren & der Club of Gore / Patchouli Blue (2020 - Patchouli Blue)



20. NEW 1 The Strokes / At the Door (2020 - The New Abnormal)


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10 Best Devo Songs

2020-02-18 18:54:46 | 音楽
江口寿史さんの漫画でDevoと出会ったという人は非常に多いと思う。『すすめ!! パイレーツ』のコミックスのDevoが描かれたコマを探したが見当たらず、ネットをあたってみると、やはりそうした人が上げてくれており(↓画像)、コミックス3巻の扉絵が初登場の様子。ほかにもあったと思うが、そんなに早くから出ていたとは知らなかった。6巻までは捨ててしまったので見つけられなかったのか。

パイレーツは連載開始時と終了時で絵柄が大きく違う。どんどんおしゃれに洗練されてゆき、男子の殿堂少年ジャンプが女子にもファンを増やしてゆく走りになったと思う。おしゃれ要素の一つが音楽で、とくに江口さんはテクノポップを好み、いま聞くと純然たる電子音楽とは異なるDevoであるが、やはり「De-Evolution = 人間は退化した動物」というコンセプトに基づく奇抜なコスチュームとシンセ主導のねじれたポップセンスは鮮烈で、1980年わが国でYMO中心にテクノブームが起るにあたり、一貫して漫画で紹介してきた江口さんの貢献は少なくなかった。


それは裏を返せば自主的に宣伝して音楽・ファッション産業を盛り上げることができる影響力があるということ。パイレーツは『がきデカ』『マカロニほうれん荘』という2つのメガヒット・ギャグから多くを負うだけでなく、プロ野球の弱小球団を題材にすることで、実在する球団・選手名なども黙認の形で使用。『巨人の星』をはじめ他の漫画の人物も登場したり、漫画全体がテレビ的なメディアのように何でも飲み込んで、読者は一種の楽屋落ちのように江口さんのギャグを楽しむことになる。それは「みんなで渡ればこわくない」無節操な80年代ネオリベの開幕を告げ、90年代の小林よしのり氏がいまのネトウヨ生みの親とされていること、ひいては出版不況とバカホ普及に伴うやしろあずき氏はじめ漫画家のステマ問題にまでも連なる道であったといえよう。




Auto Modown (1978 - Hardcore Devo Vol. 1 74-77)
Devoは米オハイオ州アクロンを拠点とし、美術系の学生だったマーク・マザーズボーとジェラルド・V・キャセールが1972年に結成。当初から「人間退化論」のコンセプトに基づく音楽を模索し、前衛的なものから徐々に普通のロックに近づいて5人のバンド形式となり、 77年シングルMongoloidでデビュー(↓とはバージョンが異なる)。



Uncontrollable Urge (1978 - Q: Are We Not Men? A: We Are Devo!)
(I Can't Get No) Satisfaction (1978 - Q: Are We Not Men? A: We Are Devo!)
Mongoloid (1978 - Q: Are We Not Men? A: We Are Devo!)
Pitchforkの70年代アルバム100選で89位。デビッド・ボウイが彼らに興味を示したことからブライアン・イーノのプロデュースが実現。しかしメンバーはイーノの実験性を嫌がり、彼のアイデアはあまり使われなかったらしい。サティスファクションの大胆なカバーに代表される奇妙なポップセンスは「Geek rock(オタクのロック)」の先駆けとされる。



Gut Feeling (1978 - The Life Aquatic with Steve Zissou OST, 2004)
元のアルバム(↑)では次の曲とつながって収められた。創立メンバーでボーカル・シンセ・作曲を務めるマーク・マザーズボーは90年代からテレビやゲームの音楽を多数手がけ、映画監督ウェス・アンダーソンの半数ほどの作品でも音楽を担当。Devoより劇伴音楽で名声を博している。



Smart Patrol/Mr. DNA (1979 - Duty Now for the Future)



Whip It (1980 - Freedom of Choice)
名盤の1stアルバムも米アルバムチャート78位ともう一つであったが、このシングルが14位、アルバムも22位となって一般的な認知度が高まる。



Jerkin' Back 'n' Forth (1981 - New Traditionalists)
翌82年3月に当時人気だった『ベストヒットUSA』で紹介され、私の毎週のチャートで2位。この頃はポップセンスも普通になってきている。当初同じアルバムに入る予定だったアラン・トゥーサンのWorking in the Coal Mineなど、彼らの音楽はDevoというコンセプトに基づきアメリカの既存の音楽・テレビ・家電品などをパロディ化する趣向であり、一巡してしまうと枯渇することに。筒井康隆さんや江口寿史さんの作風と相通じるものが。



Big Mess (1982 - Oh, No! It's Devo)



Don't Shoot (I'm a Man) (2010 - Something for Everybody)


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読書録 #18 — 或る押入れ頭男の話、ほか

2020-02-16 14:33:26 | 読書
岡田史子/ガラス玉/朝日ソノラマ1976
1970年前後にCOM誌に掲載された詩的な短篇を収める。巻末の解説で萩尾望都さんは著者にページ数を増やすためのアドバイスを求め「見開きで一コマとればいい」との回答を得たエピソードを記し、その手法が実際に使われた収録作「墓地へゆく道」を引いて「その迫力たるや…彼女が天才だからできたこと」と。著者は後年筆を折り、熱心なキリスト教徒に。『消えたマンガ家』というルポ本でインタビューが行われ、聞き手が「クリスチャンになられたと聞いて、カルトに行ってたらどうしようかと(笑)」というのに対し、「牛の卵子に機械で特殊な振動を与えたら処女懐胎した。マリアの処女懐胎もいずれ科学的に説明されるときが来るかも」。カルトやん。神の子ってことにしたいためウソついたに決まってるやろ、頭おかしいんか!? 頭のおかしい、のめり込む力の強い昭和の文学少女だから描けた作品群。プロ漫画家としては続けられない、ある時代の記録である。


左巻健男/学校に入り込むニセ科学/平凡社新書2019
ツイッターに「『学校に入り込むニセ科学』より{もし水が文字などの情報を受けてその結晶が変化するとしたら物理学の歴史を変える大事件である}。そのとおりですけど霊も前世もオウムもキリスト教も同じですよ」と書き込んだところ、著者が編集長を務めるRikaTan誌のアカウントから「まあそういう面もあるのですが、ニセ科学批判が対象にするのは科学まがいで、霊・宗教は別にしているんです。本当は宗教的なのに{おいらは科学そのもの}と主張しているのが対象です」と返信。私はさらに「ありがとうございます。宗教や観念を通じて人がつながろうとする本能に根差していると思いますので、SNS全盛のいまニセ科学やそれらを利用する人たちははますます増えてゆきそうですね」と絡んだが、それへの返答は「宗教は科学で解決できないことを云々~」と、私の論点とズレた。本書が取り上げる「親学」「EM」「江戸しぐさ」などアベウヨ・日本スゴイ!とも連携していそう。人は真実よりも見たいものを見る。学校の先生は昔より忙しく、そも先生からしてバカホ依存。学習到達度の国際調査で読解力の順位を落す筈である。科学を装ったフェイクだけ切り離して批判しても徒労の感。


中根千枝/タテ社会と現代日本/講談社現代新書2019
近年もっともわが国のタテ社会を実感したのは、有吉弘行さんの結婚計画が失敗したこと。わが国の資本主義は軍国主義を引き継ぎ、終身雇用・社宅と住宅ローン・主婦の年金などなど男社会が女社会を経済的に丸抱えする形で高度成長を成し遂げ、その成功体験に呪縛されて先進国から落伍しようとしている。女子アナという、美貌の才媛ながら男MCのアシスタントでしかない奇妙な存在は、もちろん芸者や慰安婦の延長上にあり、老人の嫉妬心を甘くみて譲り受けることに失敗した有吉さんの様子は私にとって大きなショックであった。中根さんは帰国して最初の講義を東大で行うとき「女だから不安だった」そうだが温かく迎えられ、タテ社会の著書は名著の地位を確立し、わが国の社会構造を見つめるまなざしは曇ってしまった。大きな字で読みやすいが生ぬるく総花的、最初の『タテ社会の人間関係』(1967)以外は出がらし。必要ない。


まついなつき/かるめら丼/けいせい出版1981
当初は詩的・私小説的な普通の漫画を描いており、ご本人がダボダボパンツのキャラで登場する雑な絵柄の楽屋落ちギャグに転向して認知されるまでを収める初期単行本。90年代に再ブレイクして出産・育児本を多数手がけ、占星術師としても中野ブロードウェイで開業、出版による売名をテコとする80~90年代のサブカルを体現するような存在であったが、ことし1月死去。そも転向したのも、女の作家がエロ漫画雑誌で機会を与えられるにあたり、自分や編集者や同業者を漫画に登場させることで場を盛り上げる、商店街のアルバイト店員が自らチンドン屋を買って出るようなものか。安直な売名はいまも昔も…。


笹生那実/薔薇はシュラバで生まれる 70年代少女漫画アシスタント奮闘記イーストプレス2020
さだまさしの最初にオリコン1位になった「雨やどり」。チッチとサリーみたいな少女漫画みたいな曲。そのころ彼は全国区でなく、十代の女の支持だけで1位になった。すなわち「関白宣言」のミソジニーは実は女たちが望んだのである。本書によれば、山岸涼子の「天人唐草」、ミソジニーに押しつぶされる女の救いのない短篇だが、山岸は当初「描きたくない」と悩み、後年になってインタビューで「描きたいことが描けるようになった転機」という位置づけに。確かに彼女の漫画はそれまでの少女漫画と違っていたが、多くの作品が根幹の設定で霊や超能力に頼ってファンタジーを膨らませ、逆に「いずれ科学がすべて解決する」一部の少年漫画と共通する思考停止の面が否めなかった。出版社が連載で縛って作家を競わせ、アシを雇わせ徹夜を強いるブラック労働は、そのまま大企業正社員と「亭主元気で留守がいい」欺瞞的な主婦のあり方を反映し、少女漫画もその「改革派」とされる24年組も含め保守的な日本の漫画村を形成していたのである。


藤子・F・不二雄/エスパー魔美⑤/小学館2017・原著1978
巻頭のホームレスのエピソードに引かれて買ってみた。「勝った負けたの競争もなく人間みな平等の世界」。F先生は高校を出ていったん勤めたけど人間関係が無理ですぐ辞めて漫画に絞ったんですよね。ウシジマくんのホームレスなどと比較して、F先生がいかに世の中を知らないか察せられる。このホームレス、実は社長だとのことで、やはり手塚治虫さんが似た設定を『空気の底』シリーズで描いており、その苦い結末と比べてもお粗末極まりない。目を覚ましてください、ドラえもんなんて砂上の楼閣ですよ、まあ漫画に限らずいまの日本の創作物、想像力のなさ過ぎるものが大半ですが。


横田増生/潜入ルポamazon帝国/小学館2019
アマゾンの豊富な品揃えやレビュー、プライムなどあまりに便利なサービスは客を貴族か何かのように勘違いさせる。欲しい物リストを公開し乞食行為をしても「インフルエンサーだから貢がれて当然」。著者は15年ぶりに巨大化したアマゾン物流センターに潜入したほか、配送の車に同乗、激しい競争や(おもに中国の)悪徳業者からの嫌がらせに悩まされるセラー、そのセラーと癒着してフェイクレビューを書く者、詐欺的にだまし取る者などなど、わが国固有の事情に即した取材でアマゾンの全貌に迫る。さらに海外のアマゾンについては、たとえば本国米国なら大統領候補サンダースのように、労働者を酷使し課税を回避するアマゾン商法に法の枷をはめようと動く政治家がいるが、日本では公取委がセラーいじめのやり方を立ち入り検査して譲歩させたくらいで、楽天やヤフーは競争相手として弱すぎ、企業や自治体、ついには政府のシステムまでアマゾンに依存。人間を収集選別して利潤に換えるアマゾンにとって絶好のカモネギ。


芝伸太郎/日本人という鬱病/人文書院1999
ことし元日からタイでレジ袋が廃止されたという。消費者を甘やかさないのはいいね。いっぽう世界一のゴミ大国日本。ロンハーの企画に登場した、杉原杏璃グッズなどに埋め尽くされたファン男性の汚部屋。甘えと強欲。本書は物などを交換するのに必要な「交換価値=お金」のように、対人関係を常に気にかけ、偶然や相対性で自分の価値が変動することで、まるで借金に追い立てられているような精神状態にあることが、日本人に「律儀・仕事熱心・権威や秩序の尊重」といったうつ病と親和的な気質を持たせていると分析。なるほど、借金に追われて長期的な視野が持てなくなることと、近い範囲の対人関係に縛られて健康な自尊心を失ってしまうことは似ている。ツイッターとFBは日本人にとってより危険かも。


藤宮史/木版漫画集 或る押入れ頭男の話/青林工藝舎2015
ハリセンボン箕輪さんは有名な大学の4年間友だちができなかったという。高校でのアダ名はピロティ。階段の踊り場に佇んでいるから。お笑い界に入るとピース又吉さんは「(自分よりすごい)死神のエリートが来た」と思ったそうだ。その後の活躍はご存じのとおり。学校の仕組みが対人関係・相互評価に偏り、とくに大学は「陽キャ」「イベサー」に象徴されるようなプラスの広告価値を集めて企業社会に買ってもらう「就職予備校」と化し、それらに該当しない個性は芽を摘まれ社会から排除されてしまう。差別的で冷たい社会から捨てられた、あるいは自ら世捨て人となった「押入れ頭男」はじめ本書に登場する人たちの絶対孤独。人とつながっていない、他人の視界に入らない者は人間ではないのか…??


阿部謹也/「世間」とは何か/講談社現代新書1995
わが国には西欧的な意味での「社会」がなく、対人関係と利害関係がつづれ織りになった「世間」があるとの見方を示した名著。古典文学のなかで人の世の移り変わり・浮き沈みに「無常」を覚えるのは常に貴族階級であったが、江戸時代に貨幣経済が発達して町人が台頭し、たとえば井原西鶴の小説では恋と性に殉じることで世間のしがらみ・金勘定からの自由を貫く主人公が描かれ、より人間中心主義的な「無常」が謳われる。明治時代、西欧のsocietyに対し社会という訳語が定着したが、societyは個人の確立と不可分であるため、つづれ織りのなかで常に人間が相対化される「世間」と訳すことはできなかった。この社会と世間の違いによる「個人」の問題を扱ったのが夏目漱石であり、個の確立を阻む打算・付和雷同・無責任といったテーマはいまなお有効である。
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15-Feb-2020 Top 20 Hits

2020-02-15 19:03:28 | Weekly Top 15
1. ← 4. 4 Wolf Parade / Julia Take Your Man Home (2020 - Thin Mind)
2. ← 8. 2 Moses Sumney / Me in 20 Years (2020 - græ)
3. ← 1. 3 Soccer Mommy / Yellow Is the Color of Her Eyes (2020 - Color Theory)
4. ← 3. 5 U.S. Girls / Overtime (2020 - Heavy Light)
5. ← 2. 4 Josh Ritter / Old Black Magic (2019)
6. ← 11. 3 Destroyer / Foolssong (2020 - Have We Met)
7. ← 5. 6 MGMT / In the Afternoon (2020 - Single)
8. ← 7. 5 Harry Styles / She (2019 - Fine Line)
9. ← 9. 3 Risto Joost; Estonian National Symphony Orchestra / Kõrvits: Tears-Fantasy (2020 - Kõrvits: Hymns to the Nordic)
10. ← 19. 2 Stephen Malkmus / Xian Man (2020 - Traditional Techniques)
11. ← 15. 2 Dan Deacon / Sat by a Tree (2020 - Mystic Familiar)
12. ← 12. 5 Channel Tres / Jet Black (2018 - Channel Tres EP)
13. ← 6. 6 Nico Cartosio / Cocaine March (2019 - Melting)



14. NEW 1 Parade / Letras, canciones, literatura (2019 - La deriva sentimental)



15. NEW 1 Tame Impala / Lost in Yesterday (2020 - The Slow Rush)
16. ← 20. 2 Bohren & der Club of Gore / Patchouli Blue (2020 - Patchouli Blue)
17. ← 14. 7 A-WA / Habib Galbi (2015 - Habib Galbi)



18. NEW 1 Durand Jones & the Indications / Young Americans (2020 - Single)
19. ← 18. 3 Squarepusher / Terminal Slam (2020 - Be Up a Hello)
20. ← 10. 6 Karen O & Danger Mouse / Lux Prima (2019 - Lux Prima)


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空洞化・形骸化

2020-02-12 18:46:06 | メディア・芸能
2009年ころから原因不明でアマゾン出入り禁止をくらい、ほとぼりさめたとおぼしき2014年から新アカウントを作り、買い物だけでなく、中古の本やCDをマーケットプレイスで売ることも再び始めた。業者と違って自分が使い終えた商品だけ扱う、まず自分というニーズが確実にあることが強みなのだが、14年当時といまとで本はまだまだ売れるがCDは本当に売れなくなった。

電子書籍が優勢といっても紙の本がなくなることはないだろう。しかし音楽の聞き方は大きく変り、ストリーミング全盛となってMP3などダウンロード販売が大きく退潮、米国ではLP販売額がCDを抜き返したとも報じられている。そもそも若い世代はCDラジカセなど再生装置も持っていないのでは。遅かれ早かれCD市場は消滅しそうな趨勢。

ほかアマゾンのマーケットプレイスでは、書肆マガジンひとりの同人誌のうちアマゾンが扱ってくれそうな銘柄を密林社という卸商を通して登録してもらい、卸していたが、たとえば税抜き1000円の本ならアマゾンが4割、密林社が1割、版元が6割の取り分となり、紙本の衰退に伴って密林社の薄利多売⇒少売と成立しなくなり、営業終了。私はオタク層以外にもアピールしそうなえろしーさんの第3作『背徳 ずっと好きだった2』から自前で書籍コードを取得してアマゾンに直接卸すことに。

アマゾンの発注は渋いと聞いていたが、12月下旬に計300部ほどの発注を受け小田原と堺の物流センターへ送った。2月初めに50部ほど返品され、やはりアマゾンですら需要予測を見誤るほど紙本の退潮は激しいということなのではと。電子書籍は電子書籍で、紙の同人誌でアドバンテージのある虎の穴・メロンブックスが電子書籍進出に揃って失敗し、2014年ころはDLsiteが最大手でDMMが追う展開。その後AVや艦これやFXや英会話を1つのアカウントで楽しめる強みを持つDMMが逆転し、ポルノ部門をFANZAと改称したいまも独走。デジケットなど3番手以下の業者はまったく売れなくなり息も絶え絶え。

コミケをはじめとする同人イベントもさま変り。わが国の独特な同人誌市場はもともと萩尾望都さんの漫画や『海のトリトン』などのアニメのファンジンからスタートしており、「ジャンル」と呼ばれる元の作品とキャラを通じて仲間と親しむ傾向が濃い。しかし、近年バカホを通じて膨大な情報に触れる若いオタクは、アニメを神格化したり逆に凌辱するオタクを旧世代として疎んじ、紙の本を見てオナニーする習慣がなく、好奇心も乏しく、イベントが好みの本を探す場ではなくなりつつある。

昨年11月のコミティアで私が出版したふとしSLIMさんの『それはなんて青春』は古くからの漫画愛好者を納得させるような完成度で、開場から1時間のうちに110部が完売。今回2月のコミティアではティアズマガジンという入場券代りになるカタログで紹介されることになり、なにしろ一般入場者全員が手にするカタログであるから私は100部以上を搬入して待ち構えていたのだが21部しか売れず。

もちろんコミケでは壁サークルといわれるような人気作家のところはごっつい行列ができ、オークションで転売する人もおり、コスプレの売り子、打ち上げで焼肉と、表面的には賑わいが続いている。若い作家が実力を発揮してすぐさま評価される登竜門は依然としてコミケであり、そうした作家の新旧交代が行われるから、賑わいは一見変っていないようにみえる。

しかし新刊を出せなかったり参加するのがやっとという老いた作家で、コミケ(や他の同人イベント)だけが存在証明のようにしがみついている場合も少なくない。若い参加者にとって、同じ場にいてもまったくいないも同然。人気サークルの本は行列ができて早期に完売してしまうため、午後には会場の活気がなくなってしまう。本を探すでもなく、バカホを手に会場のあちこちに佇む若者。このところ目に付く。

ある作家がオフ会を企画し、店で直接待ち合わせる段取りにしたところ、自分以外の3人が店にたどり着くことができず、迎えに行ったり大変だったとツイート。バカホで何でもできる便利さも手伝って、何事も用心深く保険を掛けて行動する人と、他律的で自分では何も考えられない人と、若い層も2極化の気配。用心深さの極致はアマゾンだ。手数料や送料、出品業者に不利な改訂をするにあたり、公正取引委員会が調査に入り、アマゾンが降伏。しかし明文化されないところではアマゾンは業者によって待遇を変え、汎用品では正規の業者に中国の業者が嫌がらせしたような場合、中国の業者の言い分を認めてしまうことがあるそうだ。

しかしもはやアマゾンで売らないなんて考えられない。銀行もアマゾンのクラウドの顧客だ。ツイッターなどと連動した欲しい物リストの公開。親から「知らない人から物をもらっちゃいけません」って教わらなかったのかな。公取委に対し引き下がっても、アマゾンは着々と帝国を強化拡大し続けている。さらにアマゾンにせよDMMにせよネット商売ではカード払い・リボ払いが多く使われる。これは不景気になったときに時間差で焦げ付きを増幅させ、金融危機にまで至らせる可能性を高める。そのとき、わが国のあらゆるシステムが劣化し、空洞化・形骸化していることが一挙に露呈するであろう—



Kazuto Suzuki @KS_1013 2019年7月13日
日本は価値の「正しさ」よりも手続きの「正しさ」(例えば慰安婦は軍の強制ではなかったので問題ではないとか、商業捕鯨ではなく調査捕鯨だから問題ないなど)を主張する傾向が強いと考えています。手続きがいくら「正しく」ても、価値の部分で共感を得られないのが問題だと思います。

碓井ツカサ @gyunyuburo 2月10日
聞いたことない新興漫画アプリ系とかWEB系の人がコミティアやコミケの会場で「仕事を依頼したいですが本を買う気はない(意訳)ので同人誌の奥付を写メらせてください」って言ってくる事例が増えてきててなんかモニョる

Toshi Ogata (尾形 聡彦) @ToshihikoOgata 2月10日
カズ・ヒロさん。授賞式後の会見で、日本の経験が受賞に生きているのか聞きました。カズ・ヒロさんは「こう言うのは申し訳ないのだが、私は日本を去って、米国人になった。(日本の)文化が嫌になってしまい、(日本では)夢をかなえるのが難しいからだ。それで(今は)ここに住んでいる。ごめんなさい」

チキンウェイ @chikinway2010 2月11日
久々に配信じゃなくBlu-rayでアニメ観てたらそりゃ売れないわと思った
まず配信のが楽
購入特典が"声優ファンしか楽しめないイベント"と"作品無視したキャストコメンタリー"
これに一枚8000円出す位ならネトフリとかに金出すわ
余程作品好きじゃ無いと買わないわ
スタッフコメンタリー入れろよ!

おじさん @MOCKFUDGE 2月11日
ツイッター月額500円になっても絶対課金して続けてる自信がある 今までで一番長く続けてきたものがツイッターなので……………………………
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30 Best Bee Gees Songs

2020-02-10 18:52:20 | 音楽
1978~79年にかけ、世の中は沢田研二にウンザリしていた。彼が77年に「勝手にしやがれ」でレコード大賞を受けたとき、シングル盤の売り上げではピンク・レディー、保守的な歌謡曲リスナーの支持では石川さゆりがまさっていたものの、過去の実績が圧倒的なことでこれはすんなり決まった。

しかし翌年にザ・ベストテンが始まり人気を集めると、後輩歌手に交じって常に1位を狙う沢田のやり方はあざとさを増してゆき、早くも人気が落ちてきたピンク・レディーのレコード大賞受賞を阻もうと、こってりした不倫スローバラードの「LOVE(抱きしめたい)」で歌唱力をアピールする沢田に対し「渡辺プロのゴリ押し」という批判が起り始める。

いや、表立ってはそういう批判は聞こえなかった。しかし翌79年秋に彼がまたもや賞レースを意識したスローな曲「ロンリー・ウルフ」をリリースすると、世間は完全にソッポを向き、悪い曲ではなかったが10位以内にも入らない惨敗。同じころ、世界を舞台に同じように飽きられ、6曲連続米1位の絶頂から次のリリースは惨敗という経過を辿ったのが今回のビージーズである。




Spicks and Specks (1966 - Bee Gees 1963-1966)



To Love Somebody (1967 - Bee Gees' 1st)
映画『サタデーナイトフィーバー』の主題歌などで一世を風靡したビージーズ。1946年イギリス生まれの長兄バリー・ギブ、3年後に双子として生まれたロビンとモーリス・ギブがビージーズの創設メンバー、ほか姉と後にソロデビューしたアンディ・ギブの5人きょうだい。子ども時代に父の仕事の都合でオーストラリアへ渡り、そこで音楽活動を開始。60年代初めから3兄弟以外のメンバーも含むボーカルグループ、ビージーズとしてテレビやラジオの番組を持ち、63年にレコード・デビュー。オーストラリアでの高い人気がイギリスの音楽産業の目にも留まり、67年にポリドール、米アトコと契約。ブリティッシュ・インベイジョンの波に乗り快調なスタートを切る。



Massachusetts (1967 - Horizontal)
Words (1968 - Horizontal)



I've Gotta Get a Message to You (1968 - Idea)



First of May (1969 - Odessa)
初期のソフト・ロック調の親しみやすい曲は日本でも人気を呼び、「マサチューセッツ」は草創期のオリコン誌で洋楽初のヒットチャート1位に。70年代に入ってやや人気が低迷したが、69年のアルバムODESSAからMelody Fairが映画『小さな恋のメロディ』で使用され、主演の子役マーク・レスター人気にも煽られわが国のみで大ヒット(71年)



Lonely Days (1970 - 2 Years On)



Al Green / How Can You Mend a Broken Heart (1972 - Let's Stay Together)



Run to Me (1972 - To Whom It May Concern)



Jive Talkin' (1975 - Main Course)
Nights on Broadway (1975 - Main Course)
1973年から74年、売り上げ不振におちいった彼らは75年、アリフ・マーディンをプロデュースに起用して大胆にソウルミュージックに接近したアルバムMAIN COURSEを成功させて一線に返り咲く。特徴ある裏声ハーモニーもこの頃から。



You Should Be Dancing (1976 - Children of the World)


How Deep Is Your Love (1977 - Saturday Night Fever)
Yvonne Elliman / If I Can't Have You (1977 - Saturday Night Fever)
Stayin' Alive (1977 - Saturday Night Fever)
Night Fever (1977 - Saturday Night Fever)




Andy Gibb / Shadow Dancing (1978 - Shadow Dancing)
1977年から78年にかけディスコ・ブームを呼んだ映画『サタデーナイトフィーバー』サントラ盤の中心となった彼らの歌声は世界を席巻、末弟アンディ・ギブも歌手デビューし、ほか提供した曲も含め、1977年最終週から32週にわたって米1位を占めた。78年暮れのSPIRITS HAVING FLOWNからもサントラ盤に続いて3曲の米1位ヒットを生むものの、さすがに耳につく裏声コーラスは飽きられ始め、以降はアメリカでの大ヒットからは遠ざかることに。



Frankie Valli / Grease (1978 - The Definitive Pop Collection)



Tragedy (1978 - Spirits Having Flown)



Barbra Streisand / Woman in Love (1980 - Guilty)
Barbra Streisand / The Love Inside (1980 - Guilty)



Living Eyes (1981 - Living Eyes)


Dionne Warwick / Heartbreaker (1982 - Heartbreaker)



Kenny Rogers & Dolly Parton / Islands in the Stream  (1983 - 21 Number Ones)



Diana Ross / Chain Reaction (1985 - Eaten Alive)



You Win Again (1987 - E.S.P.)



One (1989 - One)



For Whom the Bell Tolls (1993 - Size Isn't Everything)


Alone (1997 - Still Waters)



Feist / Inside and Out (2004 - Let It Die)
80年代以降、彼ら自身は英国で依然ヒット曲を出し続けたものの他アーティストへの楽曲提供の方で好成績が目立つように。80年にバリー・ギブとバーブラ・ストライサンドが全面共演したアルバムGUILTYに収録されたThe Love Insideの流麗なメロディーからは、長兄バリー・ギブの作曲能力こそビージーズのサウンドの核なのではないかと察せられる。バリーとバーブラは2005年にも共演を果たすが2003年にモーリス・ギブ、12年にはロビン・ギブも亡くなり、ビージーズとしての活動は終止符を打った。

2013年11月の記事「作曲家ギブ兄弟 — 30 Best Bee Gees Songs」を改題改稿しました。
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8-Feb-2020 Top 20 Hits

2020-02-08 19:01:49 | Weekly Top 15
1. ← 2. 2 Soccer Mommy / Yellow Is the Color of Her Eyes (2020 - Color Theory)
2. ← 1. 3 Josh Ritter / Old Black Magic (2019)
3. ← 5. 4 U.S. Girls / Overtime (2020 - Heavy Light)
4. ← 11. 3 Wolf Parade / Julia Take Your Man Home (2020 - Thin Mind)
5. ← 3. 5 MGMT / In the Afternoon (2020 - Single)
6. ← 7. 5 Nico Cartosio / Cocaine March (2019 - Melting)
7. ← 6. 4 Harry Styles / She (2019 - Fine Line)



8. NEW 1 Moses Sumney / Me in 20 Years (2020 - græ)
9. ← 12. 2 Risto Joost; Estonian National Symphony Orchestra / Kõrvits: Tears-Fantasy (2020 - Kõrvits: Hymns to the Nordic)
10. ← 4. 5 Karen O & Danger Mouse / Lux Prima (2019 - Lux Prima)
11. ← 18. 2 Destroyer / Foolssong (2020 - Have We Met)
12. ← 17. 4 Channel Tres / Jet Black (2018 - Channel Tres EP)
13. ← 9. 7 Fuerza Nueva / Canción para los obreros de Seat (2019 - Fuerza Nueva)
14. ← 10. 6 A-WA / Habib Galbi (2015 - Habib Galbi)


15. NEW 1 Dan Deacon / Sat by a Tree (2020 - Mystic Familiar)
16. ← 8. 8Kvelertak / Bråtebrann (2020 - Splid)
17. ← 13. 3 Hilary Woods / Tongues of Wild Boar (2020 - Birthmarks)
18. ← 20. 2 Squarepusher / Terminal Slam (2020 - Be Up a Hello)



19. NEW 1 Stephen Malkmus / Xian Man (2020 - Traditional Techniques)



20. NEW 1 Bohren & der Club of Gore / Patchouli Blue (2020 - Patchouli Blue)
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1-Feb-2020 Top 20 Hits

2020-02-01 18:19:41 | Weekly Top 15
1. ← 2. 2 Josh Ritter / Old Black Magic (2019)



2. NEW 1 Soccer Mommy / Yellow Is the Color of Her Eyes (2020 - Color Theory)
3. ← 5. 4 MGMT / In the Afternoon (2020 - Single)
4. ← 1. 4 Karen O & Danger Mouse / Lux Prima (2019 - Lux Prima)
5. ← 12. 3 U.S. Girls / Overtime (2020 - Heavy Light)
6. ← 7. 3 Harry Styles / She (2019 - Fine Line)
7. ← 6. 4 Nico Cartosio / Cocaine March (2019 - Melting)
8. ← 4. 7Kvelertak / Bråtebrann (2020 - Splid)
9. ← 3. 6 Fuerza Nueva / Canción para los obreros de Seat (2019 - Fuerza Nueva)
10. ← 8. 5 A-WA / Habib Galbi (2015 - Habib Galbi)
11. ← 18. 2 Wolf Parade / Julia Take Your Man Home (2020 - Thin Mind)



12. NEW 1 Risto Joost; Estonian National Symphony Orchestra / Kõrvits: Tears-Fantasy (2020 - Kõrvits: Hymns to the Nordic)
13. ← 14. 2 Hilary Woods / Tongues of Wild Boar (2020 - Birthmarks)
14. ← 9. 6 Flavien Berger / Léviathan (2015 - Léviathan)
15. ← 13. 4 Angelica Garcia / Jícama (2019 - Single)
16. ← 10. 7 Cimafunk / El potaje (feat. Omara Portuondo, Chucho Valdés, Pancho Amat y la Orquesta Aragón) (2019 - Single)
17. ← 15. 3 Channel Tres / Jet Black (2018 - Channel Tres EP)



18. NEW 1 Destroyer / Foolssong (2020 - Have We Met)
19. ← 11. 6 Caribou / Home (2019 - Single)



20. NEW 1 Squarepusher / Terminal Slam (2020 - Be Up a Hello)
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