マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

Top 20 Hits of 3-31-2012

2012-03-31 22:28:36 | Weekly Top 15
1. ← 3. "Last Night at the Jetty" Panda Bear (2011 - Tomboy)
2. ← 4. "Open Your Heart" The Men (2012 - Open Your Heart)
3. ← 2. "Rien à Paris" Liz & László (2012 - Single)
4. ← 1. "Replicate" Disappears (2012 - Pre Language)
5. ← 5. "Seeds" Georgia Anne Muldrow & Madlib (2012 - Single)
6. ← 10. "Revolution" Dr. John (2012 - Single)
7. ← 6. "Jack of All Trades" Bruce Springsteen (2012 - Wrecking Ball)
8. ← 9. "Interstellar" Frankie Rose (2012 - Interstellar)
9. ← 8. "Buttons" Lambchop (2012 - Mr. M)
10. ← 18. "In the Yard" Bowerbirds (2012 - The Clearing)
11. ← 7. "Bad Girls" M.I.A. (2012 - Single)
12. ← 16. "Genesis" Grimes (2012 - Visions)
13. ← 11. "Andrew in Drag" The Magnetic Fields (2012 - Love at the Bottom of the Sea)
14. ← 17. "Home Again" Michael Kiwanuka (2012 - Home Again)
15. ← 13. "Medicine" Tindersticks (2012 - The Something Rain)
16. ← 19. "Simple Song" The Shins (2012 - Port of Morrow)



17. NEW "Please Be My Third Eye" La Sera (2012 - Sees the Light)
18. ← 15. "Wolf Girl" Simian Ghost (2012 - Youth)



19. NEW "Let Them Talk (feat. Yolanda)" Spoek Mathambo (2012 - Father Creeper)
20. ← 14. "Year of the Tiger" Fucked Up (2012 - EP)
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洋楽から盗むということ

2012-03-25 21:30:22 | メディア・芸能
盗作 #11 = ナイアガラ・トライアングル 「A面で恋をして」。原曲はバディ・ホリー "Everyday" 3-23-2012


この一連のツイートでは、“パクリ”という域にとどまらない、完全に盗作と名指せる例を挙げてきたんですが。
「A面で恋をして」の場合、Aメロがほぼ同じということに加え、「♪エヘェ、エヘェ─」というしゃくり上げるようなバディ・ホリーの唱法まで盗んでいる、しかも歌詞の語尾と音が違うのに、無理に付加してるってのが罪が大きい。
サビがまた、木に竹を接いだような、いきなりド演歌。
原曲は確かに天才の仕業でしょうが、このサビの部分は目端のきいた子なら小中学生でも書けるでしょう。
「大滝詠一や筒美京平のパクリにはポリシーがあり、完成度が高い。場合によっては原曲よりイイ」っていう説には、まったく賛同できませんな。
今週のロンハーの「ザキヤマ被害者の会」を見ていて、いくらお笑いが心から好きで本家より面白くできるといっても、活動がステージ中心の芸人さんたちのギャグを、TVでの露出が多いザキヤマがパクるのはいかがなものかとも思ったんだけど、少なくともこうした機会が設けられるような同じ業界に生きて、盗んでるところを見られてもかまわないと、謝罪の言葉までパクリを貫くザキヤマは、ある意味正々堂々としてる。
それに対し筒美、大滝、渋谷系、ほかのさまざまな例でも、この盗み方はかっこいいでしょ?って本家の国々の音楽家やリスナーに申し開きできるような例は絶無。目の届かないところで、訴えられないようにキョロキョロしながらチマチマやってるだけのことだ。われわれが中国の知的財産権侵害のことを持ち出すのは目くそ鼻くそにも例えられよう。




盗作 #10 = レベッカ 「ラブ・イズ・Cash」。原曲はマドンナ "Material Girl" 3-07-2012


3月21日の東京新聞に、震災後、岩手県内で最大の100万トンものがれきを抱える陸前高田市が、国(環境省)と県が責任をなすり付けあうので、処理が遅々として進まないことに苦慮しているという記事が。
その中に、市長が米軍から大型破砕機を借り受ける計画を県に持ちかけたところ、「前例がない」として断られたという記述があり、歌謡曲・J-Popの盗作問題が脳裏をよぎった。
「愛は現金よ」なんてことを最初に歌うのは、リスクを取らない日本人には考えられないことだが、すでにマドンナが「あたしは物質的な女」と歌って、米市場で大ヒットさせた“前例”がある。
万一スベッた場合でも、私がオリジナルで考えたことじゃないから─と原曲に責任転嫁するため、歌詞の発想だけでなく曲調やアレンジ・唱法も真似たとすれば、救いようがない。いずれ再び大きな原発事故が起こり、ドロボーの国は世界地図から姿を消すことでしょう。


コメント (2)
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Top 20 Hits of 3-24-2012

2012-03-24 21:03:07 | Weekly Top 15
1. ← 1. "Replicate" Disappears (2012 - Pre Language)
2. ← 2. "Rien à Paris" Liz & László (2012 - Single)
3. ← 3. "Last Night at the Jetty" Panda Bear (2011 - Tomboy)
4. ← 7. "Open Your Heart" The Men (2012 - Open Your Heart)
5. ← 9. "Seeds" Georgia Anne Muldrow & Madlib (2012 - Single)
6. ← 4. "Jack of All Trades" Bruce Springsteen (2012 - Wrecking Ball)
7. ← 6. "Bad Girls" M.I.A. (2012 - Single)
8. ← 5. "Buttons" Lambchop (2012 - Mr. M)
9. ← 11. "Interstellar" Frankie Rose (2012 - Interstellar)



10. NEW "Revolution" Dr. John (2012 - Single)
11. ← 12. "Andrew in Drag" The Magnetic Fields (2012 - Love at the Bottom of the Sea)
12. ← 8. "Right Down the Line" Bonnie Raitt (2012 - Single)
13. ← 13. "Medicine" Tindersticks (2012 - The Something Rain)
14. ← 10. "Year of the Tiger" Fucked Up (2012 - EP)
15. ← 16. "Wolf Girl" Simian Ghost (2012 - Youth)
16. ← 15. "Genesis" Grimes (2012 - Visions)



17. NEW "Home Again" Michael Kiwanuka (2012 - Home Again)
18. ← 19. "In the Yard" Bowerbirds (2012 - The Clearing)



19. NEW "Simple Song" The Shins (2012 - Port of Morrow)
20. ← 14. "Loner" Burial (2012 - Kindred EP)
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エリート狂走曲にみる自由とネオリベ

2012-03-18 22:35:06 | マンガ
世に「色の白いは七難隠す」といわれ、肌が色白なことが美人の第一条件とされますが、私の場合は長身な女も好ましいものの、やはり何といっても「勉強ができる女」でしょうか。他に多少の欠点があっても目をつぶれる。勉強ができるというより、学習能力の高い女ね。好奇心なども強い、そういう女はエロいことにも、その能力を活かしそうじゃないですか。
この、4年ほど前にも取り上げた『エリート狂走曲』(弓月光、1977~78年、集英社)の美波唯とかね、勉強ができて男勝りな性格。相思相愛で、2人して猛勉強して中高一貫の私立校へ共に入った、主人公の片桐哲也をビンタしているが─



今の哲也くん大っ嫌い、(嫌勉バッジ・嫌勉大賞などおかしなもの流行させて)みんなを怠けさせて相対的に自分の成績を上げるなんて卑怯だと。
唯ちゃんが好きな哲也とは、受験に際し、彼らが目指す名門校も、学習塾も、果ては公立の小学校さえグルになって子どもたちやその親を食いものにしていることに憤り、塾の夏季合宿で子どもを率いて教師や親とのゲリラ戦を繰り広げる「自由の闘士」なのだから。



マンガとはいえ、自由主義と新自由主義について、われわれに大きな問いを投げかける。
ここで、新自由主義を掲げる論客が、自分たちをどう定義するかは知ったことではない。現実問題として、江副浩正、秋元康、竹中平蔵、橋下徹といった、ネオリベの系統に連なる者どもが、他人の揚げ足を取るとか、囲い込んで食いものにするとかの方法で相対的に浮上することを狙う、まるで嫌勉バッジ期の哲也のように振る舞うことが重要なのだ。
これは「向上心」と「上昇志向」の違いでもある。
向上心なら、他人に勝つとか、いい学校や官庁・大企業に入ってエリートになることは副次的なことに過ぎない、おのれの選んだ学問の道そのものが人生の究極の目的だろうから。







しかし、そのような理想、ほんとうの自由なんてものが存在するのか。
この放送大学の先生は、「自由の規約認定説(コンベンショナリズム)」という言葉で、数式で一つの答えが導き出せるように、ものごとには必ず因果関係があり、コンベンショナル=因習・慣例・伝統といった前提によらない、ほんとうの自由意志などというものは存在しえないと。
ありえるとしても、自由意志には「有責性・可罰性」が付いてくるものだと。
前提なしで、自分の意志で行動を決めたのなら、それがもたらした結果について、人のせいにすることはできない。自由には必ず責任が伴う。



そうしたことを耳学問でなく、これまで生きてきた経験値に照らして『エリート狂走曲』を見てみると、あちこちに矛盾があることにも気づく。哲也はエリート校の中で浮上しようとする時だけ卑怯だったのではない、常に、わりと手段を選ばない悪ガキ・野生児として描かれており、主人公として必ずハッピーエンドを迎える前提で、悪い面・卑怯な面も目こぼしされ正当化されがちであり、そうした描写もその後の世相に対し先駆的で今も見応え十分なマンガなのだ。



兵庫県の山奥の村育ちで関西弁を操る片桐哲也、競争原理・市場原理が子どもの世界をも覆う東京へやって来てクラスのドン尻になってしまっても、体力や運動神経は抜群で自然についての知識など理科も得意という設定。
ガキ大将的な人望というより、常に後ろ盾を設けて保身を図るなど子ども離れした政治力も。
話変わるが日曜の昼下がりにやっている『噂の!東京マガジン』というTV番組、墓地や宅地開発など、年配のサラリーマン向けとおぼしき題材を扱うことが多いのに、企業の年金基金から預かった2000億の金を消失させたAIJ投資顧問と人的パイプがあり資金も流れたタレント清水国明が平気な顔で出演しているのには呆れるほかない。
清水が経営する、AIJから出資を受けた会社とは、彼お得意の「アウトドア体験」が売りで、平気な顔をしていられるのは創価学会がバックに付いてるからだとも。
現実は常に物語より貧弱でわびしいものであると同時に、新自由主義とは、そうした物語や夢・欲望をばら撒き、マスコミを通じることで結果責任を回避するなりわいだとも申せましょう。
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Top 20 Hits of 3-17-2012

2012-03-17 21:15:31 | Weekly Top 15
1. ← 1. "Replicate" Disappears (2012 - Pre Language)
2. ← 9. "Rien à Paris" Liz & László (2012 - Single)



3. NEW "Last Night at the Jetty" Panda Bear (2011 - Tomboy)
4. ← 6. "Jack of All Trades" Bruce Springsteen (2012 - Wrecking Ball)
5. ← 2. "Buttons" Lambchop (2012 - Mr. M)
6. ← 3. "Bad Girls" M.I.A. (2012 - Single)



7. NEW "Open Your Heart" The Men (2012 - Open Your Heart)
8. ← 7. "Right Down the Line" Bonnie Raitt (2012 - Single)



9. NEW "Seeds" Georgia Anne Muldrow & Madlib (2012 - Single)
10. ← 4. "Year of the Tiger" Fucked Up (2012 - EP)
11. ← 12. "Interstellar" Frankie Rose (2012 - Interstellar)



12. NEW "Andrew in Drag" The Magnetic Fields (2012 - Love at the Bottom of the Sea)
13. ← 13. "Medicine" Tindersticks (2012 - The Something Rain)
14. ← 5. "Loner" Burial (2012 - Kindred EP)



15. NEW "Genesis" Grimes (2012 - Visions)



16. NEW "Wolf Girl" Simian Ghost (2012 - Youth)
17. ← 8. "Dougou Badia (feat. Santi Gold)" Amadou & Mariam (2012 - Single)
18. ← 10. "MoneyGrabber" Fitz & the Tantrums (2010 - Pickin' Up the Pieces)



19. NEW "In the Yard" Bowerbirds (2012 - The Clearing)
20. ← 11. "Show Me the Place" Leonard Cohen (2012 - Old Ideas)
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変身サイボーグ

2012-03-14 22:17:53 | Bibliomania
1972年にタカラから発売され、男の子たちの心をワシづかみした「変身サイボーグ1号」。米国製の軍人の着せ替え人形「G.I.ジョー」を発展させ、透明なボディで機械の身体が透けて見え、手や足を取り外して武器を装着でき、首や腰も含め21ヵ所が可動というアイデアは子どものおもちゃ離れした秀逸さ。




当時のカタログによれば武器のセットは5種出ていてそれぞれ300円、本体のサイボーグは900円で機械の色違いが3種あるとのこと。




1年後にはグロい内臓が見える敵キャラの「キングワルダー1世」が発売された。フランス大統領選のルペン候補は父親から極右政党党首の座を継いだとのことだが、悪役が“キング”で“1世”ってところがリベラルな70年代っぽさ。




悪役にも武器や得意技があるんですな。ここにあるほか「笑い銃」「ギロチンカッター」「ピラニア銃」「放射能銃」なんてのも。




「機械化されたサイボーグの変身ヒーロー」というだけだった設定がだんだん膨らみ、アフリカで動物保護にあたっていた片貝健一・健吾の兄弟が、宇宙からの侵略者キングワルダーに襲われるが、脳だけが助かって、父の片貝博士の手でサイボーグとしてよみがえる─ということになって弟の「少年サイボーグ」も登場。




少年サイボーグが出た時点では「ネオ・ノーチラスで開発中の驚くべき新兵器。極秘情報だ!」として紹介された「サイボーグライダー」。バットマンの映画シリーズにも似たようなメカが出ていたようで、G.I.ジョーという着せ替え人形が海を渡って変身サイボーグとなり、さらにミクロマン⇒トランスフォーマーとして逆輸入されて人気を呼ぶ─という子ども・若者文化が日米間でキャッチボールされる様子が興味深い。
ただ、これほど画期的なおもちゃも、いろいろ揃えるには値段が高くて、子ども界の一世を風靡するところまではいってなかった。そんな贅沢なおもちゃを、一人っ子で甘やかされた私は、変身サイボーグもキングワルダーも少年サイボーグもサイボーグライダーもその都度買い与えられて。
小4の頃(1974~75)だったか、家に遊びに来ていた北川くん・中山くんのどちらの仕業か分からないが、一部壊されちゃったことも。北川の人相はポール・サイモン、中山は清水健太郎似なので、おそらく中山の仕業。ポール・サイモンも性格は悪いけど、犯罪までいくのは清水健太郎でしょ。
そうやって子どもは人生を学んでいくのでしょうが、「見せびらかしたがる」私の悪癖は、あらたまることなくこのブログでも発揮されており、まさしく「三つ子の魂百まで」の様相であります。
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Top 20 Hits of 3-10-2012

2012-03-10 21:36:46 | Weekly Top 15
1. ← 10. "Replicate" Disappears (2012 - Pre Language)
2. ← 5. "Buttons" Lambchop (2012 - Mr. M)
3. ← 2. "Bad Girls" M.I.A. (2012 - Single)
4. ← 1. "Year of the Tiger" Fucked Up (2012 - EP)
5. ← 3. "Loner" Burial (2012 - Kindred EP)



6. NEW "Jack of All Trades" Bruce Springsteen (2012 - Wrecking Ball)
7. ← 9. "Right Down the Line" Bonnie Raitt (2012 - Single)
8. ← 4. "Dougou Badia (feat. Santi Gold)" Amadou & Mariam (2012 - Single)



9. NEW "Rien à Paris" Liz & László (2012 - Single)
10. ← 7. "MoneyGrabber" Fitz & the Tantrums (2010 - Pickin' Up the Pieces)
11. ← 6. "Show Me the Place" Leonard Cohen (2012 - Old Ideas)
12. ← 14. "Interstellar" Frankie Rose (2012 - Interstellar)
13. ← 17. "Medicine" Tindersticks (2012 - The Something Rain)
14. ← 11. "Sensations" Lilacs & Champagne (2012 - Lilacs & Champagne)
15. ← 13. "You Know You Like It" AlunaGeorge (2011 - Single)
16. ← 8. "Swing Star, Pt. 1" Todd Terje (2012 - Its the Arps)
17. ← 12. "Bodies in the Dunes" Pop. 1280 (2012 - The Horror)
18. ← 16. "Humble Bones" Labyrinth Ear (2012 - Apparitions EP)
19. ← 15. "The Grain" Hammers of Misfortune (2011 - 17th Street)



20. NEW "Meltdown" Ill Blu (2011 - EP)
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POPEYEが捉えた60・70年代

2012-03-04 22:30:52 | Bibliomania
コウ k0u__ 
バイトで雑誌とか並べてるときゼクシィが重すぎて怒りそうになった。 6-20-2011

本当に、紙は重いですから、「在庫を抱えることはリスクでしかない」という考え方からすれば、古新聞・古雑誌の束はマイナスの価値しか生まないことになるが、毎号買ってたような愛着ある雑誌で、特集記事が充実してるとかで、どうしても捨てられない、雑誌の形で丸ごと保存せざるをえないってこともあるでしょう。
私の場合は、FMfanの1986年6月2日号、ビートルズ特集がそれに当たる。いずれ弊ブログでご紹介する日もあろうが、今回、毎号買ってたどころか、高校時分、友だちの影響で何度か買ったことがある程度のPOPEYEの、しかし永久保存することを決めた1970年代特集号=確かブルース・リーの表紙だった=を探してみたものの見つからない。
─が、ずっと後になって、70年代特集の1年ほど前に1960年代特集を組んでいた=1979年12月25日・通巻69号=のを知り、古本店で買い求めたものが残っていた。



ざっと読み返して、驚くのは、その詰め込まれた情報が質・量ともに豊富で、広範囲にわたっていること。
宝島、ぴあ、本の雑誌、ロッキン・オン、広告批評といった、同じ時期に、いわゆる“サブカル”を題材に作られた雑誌が、悪く言えば「お仲間にしか通用しない言葉」で書かれ、今となっては資料価値に乏しいのに比べ、すべての記事に正確さ・客観性を担保しようとの意気込みは抜きん出ており、それはやはり本当に好きなことを扱っていたたまものともいえよう。
当時POPEYEは、消費をあおるだけの“カタログ雑誌”という見方もされていたが、例えばこの60年代特集で、1970年に割腹自殺した三島由紀夫を取り上げ、「ボディビルをやって肉体を作ったらしいんだけど、もとの肉体がヒジョーに貧弱なもので、どうしようもないわけ。相手が三島由紀夫だと思えば少しはこわくなるかもしれないけど、知らなかったら、なんだこのオジサンずいぶんと無理してるのねという程度」とした上で、「カッコウつけて早く死んじゃって、立派な芸術家だったけど、やっぱり間違っていたと思う」と総括。
新潮や文春や新聞社といった、旧来の媒体を舞台として神格化されてきた存在を、この時点で一人の人間として直截に捉える態度は、10年間を温故知新し、新しい時代を読者と共にわれわれで作っていこうという風通しの良さを感じさせる。



後に大金を消失させるオリンパスの広告に、後に自己破産する大場久美子が。まあ、聞こえてくるのは、ロクでもないニュースが多い。野田首相と谷垣自民党総裁の密会に、小沢一郎が不快感を示したとかなんとか。
小沢って奴は、てめーは子飼いの部下を従えて、なんでも密室で遂行するくせしやがって、他人が同じことをすると嫌なのか。
情報を握ると、隠したり独占したがる「情報流通の非対称」は、われわれ日本人に特有な病弊とも申せましょう。
嫌いな音楽をLast.fmを通じてdisっているうちに気づいたのは、日本の文化に惹かれる海外のリスナーも、似た系統の低劣な音楽なのにもかかわらず、AKBのファンはジャニーズやアニソンをほとんど聞かない、ジャニーズのファンやアニソンのファンもまた然り。
囲い込まれ、お仲間で群れたがるっぽい。
先に述べた本の雑誌やロッキン・オン、あるいは“サブカル”という言葉に漂う、ある種の気持ち悪さは、情報の流通や媒体を押さえた者が、それを隠したり小出しにすることで、お客を囲い込み、依存させ従属させる、密室政治的な態度にこそ原因が求められよう。そして、創刊から数年間のPOPEYEが、そこを免れていられたのは、ルーツとなるアメリカ西海岸の文化を、できる限り正確に、空気感まで含めて伝えようとの理想があったからではないか。
80年代、空前の人口ボーナス期を迎えて、若者層の消費を刺激しうるPOPEYEのやり方は「儲かる商売」に変わり、当初の熱気も薄れて、やがて本当のカタログ雑誌になってしまった。
しかし、そうなるまでのPOPEYEの数々のバックナンバーは、信頼に足る最後の総合誌であろうとする輝きで、これからも記憶にとどまり続けることでしょう。
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Top 20 Hits of 3-03-2012

2012-03-03 23:06:22 | Weekly Top 15
1. ← 1. "Year of the Tiger" Fucked Up (2012 - EP)
2. ← 5. "Bad Girls" M.I.A. (2012 - Single)
3. ← 2. "Loner" Burial (2012 - Kindred EP)
4. ← 3. "Dougou Badia (feat. Santi Gold)" Amadou & Mariam (2012 - Single)



5. NEW "Buttons" Lambchop (2012 - Mr. M)
6. ← 7. "Show Me the Place" Leonard Cohen (2012 - Old Ideas)
7. ← 6. "MoneyGrabber" Fitz & the Tantrums (2010 - Pickin' Up the Pieces)
8. ← 4. "Swing Star, Pt. 1" Todd Terje (2012 - Its the Arps)
9. ← 11. "Right Down the Line" Bonnie Raitt (2012 - Single)



10. NEW "Replicate" Disappears (2012 - Pre Language)
11. ← 9. "Sensations" Lilacs & Champagne (2012 - Lilacs & Champagne)
12. ← 8. "Bodies in the Dunes" Pop. 1280 (2012 - The Horror)
13. ← 15. "You Know You Like It" AlunaGeorge (2011 - Single)



14. NEW "Interstellar" Frankie Rose (2012 - Interstellar)
15. ← 10. "The Grain" Hammers of Misfortune (2011 - 17th Street)
16. ← 14. "Humble Bones" Labyrinth Ear (2012 - Apparitions EP)



17. NEW "Medicine" Tindersticks (2012 - The Something Rain)
18. ← 12. "Know Me" Frankie Rose (2012 - Interstellar)
19. ← 16. "Sidewalk Safari" Chairlift (2012 - Something)
20. ← 13. "Enter the Ninja" Die Antwoord (2010 - $O$)
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