マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

24-Nov-2018 Top 20 Songs

2018-11-24 21:01:20 | Weekly Top 15
1. ← 1. 3 Alex Cameron / Stranger's Kiss (with Angel Olsen) (2017 - Forced Witness)



2. NEW 1 Julia Holter / Words I Heard (2018 - Aviary)
3. ← 4. 3 Thom Yorke / Unmade (2018 - Suspiria: Music for the Luca Guadagnino Film)
4. ← 2. 3 Dorothy / Mountain (2018 - 28 Days in the Valley)
5. ← 6. 4 Soap&Skin / Heal (2018 - From Gas to Solid / You Are My Friend)
6. ← 3. 7 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 수호자 (Protector) (2018 - 무너지기: Crumbling)
7. ← 12. 2 Flut / Regen (2018 - Global)
8. ← 10. 4 Eric Bachmann / No Recover (2018 - No Recover)
9. ← 7. 6 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 쇠사슬 (Ahhhh, These Chains!) (2018 - 무너지기: Crumbling)
10. ← 8. 5 Kurt Vile / Bassackwards (2018 - Bottle It In)
11. ← 16. 2 Manic Street Preachers / International Blue (2018 - Resistence Is Futile)
12. ← 11. 5 Abul Mogard / Upon the Smallish Circulation (2018 - Above All Dreams)
13. ← 15. 3 George Clanton / Livin' Loose (2018 - Slide)
14. ← 5. 7 Let's Eat Grandma / Cool & Collected (2018 - I'm All Ears)
15. ← 19. 2 Christine and the Queens / Girlfriend (feat. Dâm-Funk) (2018 - Chris)
16. ← 13. 6 John Grant / Is He Strange (2018 - Love Is Magic)
17. ← 17. 5 Jim James / Throwback (2018 - Uniform Distortion)



18. NEW 1 boygenius / Bite the Hand (2018 - boygenius EP)
19. ← 9. 7 Fucked Up / The One I Want Will Come forhttps://blog.goo.ne.jp/admin/newentry/# Me (2018 - Dose Your Dreams)



20. NEW 1 The Beths / Not Running (2018 - Future Me Hates Me)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

厳密に親展

2018-11-18 18:46:09 | 書肆(しょし)マガジンひとり
清新な顔ぶれ14名をお迎えしたショタ&男の娘合同第4弾。いつもどおり漫画とイラスト、白黒とカラーが交じりますが、漫画は本番を目的としない感じが多いです。参加:陽気婢1P・あくびんす8P・惰眠ご3P・伸長に関する考察2P・上蓮1P・お肉5P・ざいまる2P・unmaker2P・裃九十朗7P・しでんぬ6P・たんぬ10P・はいき6P・たかふみ4P・ぽ~じゅ1P(B5判60P・成人向け・イベント頒価1000円、書店売価1200円+税、DL売価1000円+税)


とらのあな
メロンブックス
BOOTH
FANZA




11月23日(金・祝)蒲田PiOで行われるふたけっと14.5に参加=配置H07b・書肆マガジンひとり=の予定でしたが、伯母が亡くなり当日が告別式のため、おてんばベッキーさんに代理出席をお願いしました。冬コミは落選し、本誌を膜の会【三日目・西み25b】さんへ委託、ほか新刊2種(えろしーさん・KIYOさん)と春サンクリ予告小冊子(おてんばベッキーさん・オヨヨOHYOさん)も委託を模索しております。ご期待くださいm(_ _)m
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

17-Nov-2018 Top 20 Songs

2018-11-17 21:21:14 | Weekly Top 15
1. ← 1. 2 Alex Cameron / Stranger's Kiss (with Angel Olsen) (2017 - Forced Witness)
2. ← 4. 2 Dorothy / Mountain (2018 - 28 Days in the Valley)
3. ← 2. 6 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 수호자 (Protector) (2018 - 무너지기: Crumbling)
4. ← 13. 2 Thom Yorke / Unmade (2018 - Suspiria: Music for the Luca Guadagnino Film)
5. ← 5. 6 Let's Eat Grandma / Cool & Collected (2018 - I'm All Ears)
6. ← 12. 3 Soap&Skin / Heal (2018 - From Gas to Solid / You Are My Friend)
7. ← 7. 5 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 쇠사슬 (Ahhhh, These Chains!) (2018 - 무너지기: Crumbling)
8. ← 6. 5 Kurt Vile / Bassackwards (2018 - Bottle It In)
9. ← 8. 6 Fucked Up / The One I Want Will Come for Me (2018 - Dose Your Dreams)
10. ← 10. 3 Eric Bachmann / No Recover (2018 - No Recover)
11. ← 9. 4 Abul Mogard / Upon the Smallish Circulation (2018 - Above All Dreams)



12. NEW 1 Flut / Regen (2018 - Global)
13. ← 11. 5 John Grant / Is He Strange (2018 - Love Is Magic)
14. ← 3. 7 Fucked Up / Normal People (2018 - Dose Your Dreams)
15. ← 20. 2 George Clanton / Livin' Loose (2018 - Slide)



16. NEW 1 Manic Street Preachers / International Blue (2018 - Resistence Is Futile)
17. ← 17. 4 Jim James / Throwback (2018 - Uniform Distortion)
18. ← 14. 4 Twin Shadow / Saturdays (feat. Haim) (2018 - Caer)



19. NEW 1 Christine and the Queens / Girlfriend (feat. Dâm-Funk) (2018 - Chris)
20. ← 15. 8 Wild Child / Expectations (2018 - Expectations)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

利回りの重圧

2018-11-13 20:39:41 | 亡国クロニクル
古代のギリシア人でさえ、金(きん)の価値が世間で思いちがいされていることを知っていました。それはミダス王の伝説が語り継がれていたことからもわかります。ミダス王はかねてから、自分の触れたものが金にならないものかと思っていました。ところが、それが叶えられると、数日もたたないうちに自分が餓死してしまうことを思い知らされます。というのも、口に運ぶ料理が次々に金になってしまうからです。金は食べられません。

 (中略)経済が収縮ないし停滞しているときには、自分の資産を守る絶対確実な方法というのはなさそうです。このジレンマの背後には経済の非情な論理が潜んでいます。価値は資産そのものにあるのではなく、投資が生み出す利回りから生じているということです。経済が収縮すれば自動的に収益も低下します。そして、それに伴って資産価値も減少します。金融危機でも下げ相場に賭けて利益をあげる投資家はいますが、それは例外中の例外と言っていいでしょう。全体として資産の所有者は、国民所得が低下すれば必然的に損をすることになっています。住人のいない賃貸住宅のようなものです。不動産ではあるものの、家賃収入がありませんから価値がないのです。 —(ウルリケ・ヘルマン/資本の世界史/太田出版2015・原著2013)


 白川教授は、金融緩和とは需要の前借りで、それにも限界があり、一時的な需要の落ち込みに対応できるにすぎないと言う。「先進国にとっては需要ショックの局面はおわった。今の日本の最重要課題である高齢化、生産性、財政赤字、格差の問題は金融政策で解決しない。」

構造問題への対処が必要であることを強調した。先日の会見でも教授は「答は金融政策にはない」と話していた。白川教授は、世界的に中央銀行の物価抑制能力に対する過信があると示唆している。

(中略)池尾和人立正大学教授が、政府に対して似たような指摘をしている。「マクロ経済を政策を通じて制御する絶対的な能力が政府にはあるという前提」があるとし「ある種の傲慢に陥っている」と懸念している。 —(The Financial Pointer - 白川前総裁:中央銀行への過信・11月9日)


 空き時間とは、使わなければ市場価値が失われるという意味でペリシャブル(腐りやすい)な財産であり、企業家の目には使われない能力、設備、自然環境等はすべて活用すべき資源=潜在的商品に映る。資源利用は確かに効率性を高めるが、他方で市場原理の負の側面(価値剥奪と強制)も無視できない。支え合う仕組みや制度(公共性)を利潤追求、個人請負、消費者選択に還元してしまえば、何が起きるか。実際、ウーバーは労働者の権利を求める運転者からの訴訟に直面している。思考実験として、各人の性的身体を互いに時間貸しする「普遍的売春」を考えてもよい。 —(竹田茂夫/時間と情報の市場化/東京新聞2017年1月12日)


クズトロ @quzttro 10月9日
時間つぶすために珍しく平日の郊外の喫茶店に入ってみたら、みごとにオバさんばかりだな。専業主婦だとしたらうらやましい限りだな。貴族じゃん。

マガジンひとり @magazine_hitori 11月12日
ずっと前にスーザン・ボイルは逆田原俊彦に過ぎないって言ったけど、下手な人をメディア総出でもてはやした方が権力の大きさをより誇示できることに思い至った(かつ長期的に社会を蝕む)



『内村さまぁ~ず』の、我が家の3人を迎え、おもに谷田部さんの見方で3人の軋轢や、活動が停滞がちな問題を提起するという回を見て、とても面白かったのだが、坪倉さんのファンでもう10年ほど我が家を見てきているという大学生の女の発言には複雑な気分を味わった。

坪倉さんと杉山さんが結婚していないことに、仕事もプライベートも責任のある立場へ行こうとしないのは40代の男性としてどうなのか、でも谷田部さんは結婚したけど変らないし、どうにもならないのかななどと、ファンらしい愛情と、今後ブレイクしそうもないことへの諦めの交じる見解。聞き捨てならないのは、他の人とは違う芸を見せなければならない彼らの仕事を応援しながらも、仕事とプライベートを結び付け、収入を安定させて妻子を養えるよう求めている点。

意識が高いようで、意識が低い。結婚・子育てだけが責任なのか。ジュニアだってフット後藤さんだって、あんなに売れていても晩婚だったし、有吉さんやケンコバは独身。男は所帯を持って一人前であるとか、養うのだから浮気くらい認めろとか、会社側からすれば女は寿退社させて男は長時間労働や飲み会で拘束すればいいとか、そうしたことがわが国の社会を停滞させ、若者が希望を持てないデフレと少子化の世の中にしてしまったのではないか。

人口の半分は女であるが、女がフェミニズム的な主張をしようもんなら、わが国の男はもちろん、古い考えの女も一緒になって集団ヒステリーみたいに叩くので、いつまでも変らない。変らないどころか悪化している面も。極端な例は子ども・学生の売春=風俗やAVや援助交際やパパ活、あるいは制服アイドルや萌え絵もそれらを助長しているといえよう。未熟であり、世の中を知らない方が高い値が付く。人間そのものが資本で、初めのうちは利回りがよく、悪い大人が群がるが、みるみる目減りする。性病や暴力沙汰も避けられない。

悪人だけが儲かり、本人はもちろん、買う男たちもおおむね損をする。きょう私が言いたいのは、接客や汗をかく仕事は下請けや外注業者や加盟店や外国人にやらせて自分たちは中抜きだけしていればいいという官僚的な態度がのさばる、人口減少下の日本で、株や不動産に投資することは、これと似ているということです。リスクを取って新しい商売を育てる本来の投資とはぜんぜん異なり、不労所得=配当や家賃、あわよくば売却益もという甘い考えのギャンブル。日銀が金融緩和で拡げたバランスシートは、結局民間の金融資産で担保されており、相互のもたれ合いを強める結果に。過剰貯蓄は決して経済成長につながらないばかりか、かえって古い構造を温存させることで労働者/消費者を不利な立場に縛り付け、ときに金融危機を引き起こす。安倍の長期政権化により、ほとんどの人が損をする、無意味なバブルが膨らみ続ける—
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10-Nov-2018 Top 20 Songs

2018-11-10 19:18:14 | Weekly Top 15
1. NEW 1 Alex Cameron / Stranger's Kiss (with Angel Olsen) (2017 - Forced Witness)
2. ← 2. 5 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 수호자 (Protector) (2018 - 무너지기: Crumbling)
3. ← 4. 6 Fucked Up / Normal People (2018 - Dose Your Dreams)



4. NEW 1 Dorothy / Mountain (2018 - 28 Days in the Valley)
5. ← 3. 5 Let's Eat Grandma / Cool & Collected (2018 - I'm All Ears)
6. ← 1. 4 Kurt Vile / Bassackwards (2018 - Bottle It In)
7. ← 5. 4 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 쇠사슬 (Ahhhh, These Chains!) (2018 - 무너지기: Crumbling)
8. ← 6. 5 Fucked Up / The One I Want Will Come for Me (2018 - Dose Your Dreams)
9. ← 7. 3 Abul Mogard / Upon the Smallish Circulation (2018 - Above All Dreams)
10. ← 14. 2 Eric Bachmann / No Recover (2018 - No Recover)
11. ← 9. 4 John Grant / Is He Strange (2018 - Love Is Magic)
12. ← 19. 2 Soap&Skin / Heal (2018 - From Gas to Solid / You Are My Friend)



13. NEW 1 Thom Yorke / Unmade (2018 - Suspiria: Music for the Luca Guadagnino Film)
14. ← 13. 3 Twin Shadow / Saturdays (feat. Haim) (2018 - Caer)
15. ← 11. 7 Wild Child / Expectations (2018 - Expectations)
16. ← 8. 6 Wild Nothing / Partners in Motion (2018 - Indigo)
17. ← 15. 3 Jim James / Throwback (2018 - Uniform Distortion)
18. ← 10. 7 Teleman / Cactus (2018 - Family of Aliens)
19. ← 12. 7 Los Planetas / Islamabad (2017 - Zona temporalmente autónoma)



20. NEW 1 George Clanton / Livin' Loose (2018 - Slide)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読書メーター #11 — 地を這う魚、ほか

2018-11-04 19:54:14 | 読書
電車では立ってますね。まず座らない。私の短足が露呈するからってこともありますが、やはり労働してないですから、まったく疲れてないので。空いていても座らず、老人や妊婦、会社員や学生などが乗ってきたとき、心おきなく座っていただきたい。

働いて給料をもらう。給料より相当多くの価値を会社にもたらさなければ雇われ続けることはできない。雇われ続け、給料で自分だけでなく家族を養い、家賃や住宅ローンを払い、子どもを大学まで行かせるだなんて、私には想像もつかない大事業。大半の国民がマジメに働いていることはおそれ多い—




スマートデイズ/スルガ銀行によるかぼちゃの馬車の事件をきっかけに、不動産投資にまつわる情報をツイッターなどで漁るようになったが、類似の危険な商法がたくさんあることに驚かされる。それだけみな「大家になりたい=不労所得を得る資本家になりたい」わけで、かえってカモにされて収益性の乏しい物件をつかまされ、赤字を本業の給料から補填する、銀行の奴隷になってしまう者も。

今回の一冊である『資本の世界史』によれば、英国で産業革命が起ったのは、他国に比べ労働者の賃金が高く、なお生産性を高めるためイノベーション=機械工業や蒸気・電気の導入=が促され、生産と消費が活発となり、賃金と物価の好循環が軌道に乗る。利益が出るので、貴族たちは運河や鉄道の建設に争って出資した。運輸やエネルギーのインフラは国家と一体化し、20世紀は国民国家と貿易と戦争の時代となる。

明治政府はこの流れにキャッチアップし、わが国は世界のブランド国家となった。資源がないから、国民を潤沢に使い回せることが条件である。戦争と、一億総中流。政府が国民を丸抱えし、弱者・貧困は自己責任。朝ドラ・甲子園・万博・オリンピック・ノーベル賞・靖国神社…お金と対人関係のみに生きる現実主義の日本人は、明治期に打ち立てられた国民国家の幻想にいまもすがる。われわれは民主主義に命を吹き込むことができず、絵に描いた餅で終らせてしまった—



資本の世界史 (atプラス叢書12)
猪股 和夫
太田出版

ウルリケ・ヘルマン/資本の世界史(太田出版at+叢書2015、原著2013)
本書にいわく、労働者の賃金が世界一高かった英国で産業革命=イノベーションと生産性向上・社会の発展=が起ったことは必然であり、資本主義と国家はインフラ投資や社会福祉などの点で相思相愛であるという。大企業は市場を寡占して国家と一体化する。フリードマンが説くような自由な市場原理は幻想に過ぎず、一方で『負債論』のグレーバーも借金をテコに成長する近代の資本主義を理解していないと批判。多岐にわたる記述は平易で、目ウロコな点が多々あるが、成長が限界に達し、貯蓄過剰で定期的に金融危機が起る現状への提言にまでは至らない


あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠
久保尚子
インターシフト

キャシー・オニール/あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠(インターシフト2018、原著2016)
大学の格付け、就職やクレジットスコア、予防的犯罪捜査、ターゲティング広告など、膨大なデータ収集と統計学的な活用を企業に委ねると、効率と儲けが優先され、間違いは見逃され(当人には死活問題)、人種偏見と貧富の差が拡大。「ディズニーランド値上げでマナーの悪い人種に出くわすリスクは減るが免許センターや高速道路SAではそうもいかない」と誰かがツイート。グーグルやフェイスブックが無料にこだわるのは善意ではなく、データ収集を基に国家権力さえひれ伏させるようにしたいのでは。著者はこれらを数学破壊兵器と呼んで警鐘を鳴らす


生きづらい明治社会―不安と競争の時代 (岩波ジュニア新書)
松沢 裕作
岩波書店

松沢 裕作/生きづらい明治社会―不安と競争の時代(岩波ジュニア新書2018)
王政復古と廃藩置県というクーデターを成功させたが、まだ信用がなく金欠常態化の薩長政権が中央集権と軍国化を進める中で「通俗道徳=勤勉・倹約・親孝行」を流布させ、貧乏なのは努力が足りないからという理屈で国民を資源として競わせ、植民地政策・敗戦・復興および高度成長という結果に。この時期の刷り込みが恐ろしいのは、明治~昭和前期に頻発した都市暴動や労働争議すら、通俗道徳に対する逆張り・刹那的なものでしかなく、いまも「国家が親方」は健在で「人質から帰国した安田純平さんを襲う自己責任論」のような自縄自縛が続いていること


闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏社会の内幕
星水 裕
CCCメディアハウス

ジェイミー・バートレット/闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏世界の内幕(CCCメディアハウス2015、原著2014)
先日どこかの若者がドラゴンボールを「やや面白くない」と批判する記事を投稿したところたちまちバッシングの嵐。どう読むか・感じるかなど個人の自由だと思うが、つくづく日本人は自由が嫌い。秩序に守られた羊でいたい。本書に登場するのは真逆の、束縛を何より嫌う米国などの自由至上主義者。扱うのは極右思想・インセル・暗号通貨・武器・麻薬・児童ポルノ等々。ネットを介して国境を超えてリスクをばら撒き、本人たちも収拾できない。政府のプレゼンスは後退し、民主主義は弱体化し、かえって個人の自由を損なう結果を招く


このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景
滝沢 秀一
白夜書房

滝沢秀一/このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景(白夜書房2018)
他で目にした、ビッグデータなるものは現状の鏡に過ぎず、商用しようとすると既にある格差を助長・固定化してしまうということがゴミにも当てはまる。本書の帯で「金持ちになるヒントあります」と謳っているようなことで、正直あまり愉快ではない。しかしゴミは人の隠したい部分も露わにし、不法投棄はすぐにバレるという。人の嫌がる仕事に就いた者たちの人間模様、雪や暑さや臭気との戦い、世界一ゴミが多い日本の社会への問題提起など後半は尻上がりに面白くなる。「買うとき捨てることも計算に入れておく」はぜひ実践したい


検証バブル 犯意なき過ち (日経ビジネス人文庫)
日本経済新聞社,日経=,日本経済新聞=
日本経済新聞社

日本経済新聞・編/検証バブル 犯意なき過ち(日経ビジネス人文庫2001)
丑嶋社長がマサルへ「金はテメェの金と思って貸せ」。無理だよな。円高とその後の金融緩和を受け、預金量トップを競った住友銀「儲かりそうな土地登記簿をかき集めろ」。富士銀「全預金者を債務者にしろ」。株のバブルが先に弾けたが、より深刻なのは不動産で、不良債権は80兆円にも達した。銀行・住専の乱脈融資、証券会社が企業の財テク失敗を隠蔽・先送りするための「飛ばし」、ガバナンス不全で弥縫策に終始する歴代政権と大蔵省。無責任の体系は、失われた20年とも30年とも呼ばれるデフレスパイラルを招き、なお安倍と黒田は同じ過ちを…


日本昭和トンデモ児童書大全 (タツミムック)
中柳 豪文
辰巳出版

中柳豪文/日本昭和トンデモ児童書大全(タツミムック2018)
ケバケバしい装丁、おどろおどろしい文言。扱われる題材はミイラ・ネッシー・アトランティス大陸・UFOなどなど根拠ゼロの大言壮語が多く、なるほど、ウルトラマンや戦隊もの、ムー誌や漫画雑誌などとも呼応し、バブル崩壊後の「他人に左右されない夢や理想がなく、お金と対人関係がすべて。欲と嫉妬に駆られ、小泉や橋下に煽られつつ足の引っ張り合いに終始し、失われた30年を招いた、いわゆる普通の日本人」を大量生産する底流となったのでは。原色の多用や言葉づかいも、多数が垢BANされたYouTubeの極右・差別主義chと酷似する


一生、元気でいたいから 生命力を足すレシピ
麻木 久仁子
文響社

麻木久仁子/一生、元気でいたいから 生命力を足すレシピ(文響社2018)
麻木「わたしはもう、娘も成人して、お母さん次いきなよって言ってくれてるし、何の障害もないよ!」。亮「国民にアピールし出した」。淳「しかめっ面してますが」。重盛さと美「熟女のほてりと焦り、見るに耐えない…」。満場爆笑。2015年のロンハーより。本書で、この時点の彼女は既に脳梗塞と、それで早期発見された乳がんを克服していたと知り、尊敬の念を新たにしている。フルカラーで漢方のいわれに基づき季節の食材優先のレシピを紹介。衰える体を慈しみ、メンテナンスを楽しみ、後半生を満喫したい。重盛さんもいずれ理解するでしょう


地を這う魚 ひでおの青春日記 (角川文庫 あ 9-3)
吾妻 ひでお
角川書店(角川グループパブリッシング)

吾妻ひでお/地を這う魚 ひでおの青春日記(角川文庫2011、原著2009)
繰り返し読み返すナニワ金融道の、教頭先生が商品先物に手を出して転落するエピソード。破産状態、家も叩き出されてビジネスホテルで「酒でも飲まんとやってられんなー」という、その感覚に近いと思う、本書で吾妻さんがアシ先の作家・編集者・漫画家志望の友人・酒場やアパートの隣人などを動物の姿で描いたり、空中に変な生きものやSFオブジェが漂っているのは。上京し、夢と欲望、友情と競争の渦巻く、切実すぎる対人関係に身を投じた青春時代を偲ぶ、吾妻さんの透徹したまなざし。宝石のようなポエジーであり、漫画が若かった時代の貴重な証言


麻雀放浪記(一) 青春編 (角川文庫)
阿佐田 哲也
KADOKAWA / 角川書店

阿佐田哲也/麻雀放浪記(1)青春編(角川文庫1979、原連載1969~72)
北関東連続誘拐殺人事件の本や、ルーシー・ブラックマンさん事件の本で、わが国の警察がいかに腐敗して無能であるかを知った。コインチェック事件も漫画村の件も、無能がバレるから警察は積極的に動きたくないようだが、裏を返せば国民が豊かで善良で犯罪率が低いから、相対的にそうなってしまう面も。本書はそれとは逆に、敗戦直後、失う物がない、信用もない世の中で若者が賭博に生きる道を見いだす、汚れているが爽快感のある物語。カイジの100倍箴言に満ちているが、それは社会が成長を止めた証しでもあろう。にっぽんの青春時代を偲ぶよすが
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3-Nov-2018 Top 20 Songs

2018-11-03 19:02:34 | Weekly Top 15
1. ← 1. 3 Kurt Vile / Bassackwards (2018 - Bottle It In)
2. ← 4. 4 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 수호자 (Protector) (2018 - 무너지기: Crumbling)
3. ← 2. 4 Let's Eat Grandma / Cool & Collected (2018 - I'm All Ears)
4. ← 3. 5 Fucked Up / Normal People (2018 - Dose Your Dreams)
5. ← 9. 3 공중도둑 (Mid-Air Thief) / 쇠사슬 (Ahhhh, These Chains!) (2018 - 무너지기: Crumbling)
6. ← 7. 4 Fucked Up / The One I Want Will Come for Me (2018 - Dose Your Dreams)
7. ← 14. 2 Abul Mogard / Upon the Smallish Circulation (2018 - Above All Dreams)
8. ← 5. 5 Wild Nothing / Partners in Motion (2018 - Indigo)
9. ← 15. 3 John Grant / Is He Strange (2018 - Love Is Magic)
10. ← 8. 6 Teleman / Cactus (2018 - Family of Aliens)
11. ← 11. 6 Wild Child / Expectations (2018 - Expectations)
12. ← 6. 6 Los Planetas / Islamabad (2017 - Zona temporalmente autónoma)
13. ← 17. 2 Twin Shadow / Saturdays (feat. Haim) (2018 - Caer)



14. NEW 1 Eric Bachmann / No Recover (2018 - No Recover)
15. ← 18. 2 Jim James / Throwback (2018 - Uniform Distortion)
16. ← 10. 5 Gnod / Donovan's Daughters (2018 - Chapel Perilous)
17. ← 20. 2 Tash Sultana / Salvation (2018 - Flow State)
18. ← 13. 8 Low / Fly (2018 - Double Negative)



19. NEW 1 Soap&Skin / Heal (2018 - From Gas to Solid / You Are My Friend)
20. ← 12. 7 Villagers / A Trick of the Light (2018 - The Art of Pretending to Swim)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする