マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

Top 20 Hits of 6-30-2012

2012-06-30 19:41:22 | Weekly Top 15
1. ← 7. "Losers" The Belle Brigade (2011 - The Belle Brigade)
2. ← 1. "Hurricane" MS MR (2012 - Free Download)
3. ← 3. "Speed the Collapse" Metric (2012 - Synthetica)
4. ← 2. "Let Me Be Him" Hot Chip (2012 - In Our Heads)
5. ← 10. "Amber" Electric Guest (2012 - Mondo)
6. ← 5. "You Are Not Alone" Mavis Staples (2010 - Single)
7. ← 14. "Sleeping Ute" Grizzly Bear (2012 - Single)
8. ← 4. "New York Times" Simone Felice (2012 - Simone Felice)
9. ← 8. "Her Fantasy" Matthew Dear (2012 - Single)
10. ← 11. "Jungle of Vines" Alice Cohen (2012 - Wild Vines & Tenement Shrines)
11. ← 6. "Lazuli" Beach House (2012 - Bloom)
12. ← 20. "Dream Baby Dream" Neneh Cherry & the Thing (2012 - The Cherry Thing)



13. NEW "Five Seconds" Twin Shadow (2012 - Single)
14. ← 16. "Mayla" Edward Sharpe & the Magnetic Zeros (2012 - Here)
15. ← 9. "That Western Skyline" Dawes (2009 - North Hills)
16. ← 17. "Werewolf" Fiona Apple (2012 - The Idler Wheel Is Wiser Than the Driver of the Screw and Whipping Cords Will Serve You More Than Ropes Will Ever Do)



17. NEW "I Bought My Eyes" Ty Segall Band (2012 - Slaughterhouse)



18. NEW "Ruin" Cat Power (2012 - Single)
19. ← 13. "Spore" Ramona Falls (2012 - Prophet)
20. ← 15. "Studio Backpack Rap" Speech Debelle (2012 - Freedom of Speech)
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Top 20 Hits of 6-23-2012

2012-06-23 21:07:39 | Weekly Top 15
1. ← 3. "Hurricane" MS MR (2012 - Free Download)
2. ← 7. "Let Me Be Him" Hot Chip (2012 - In Our Heads)
3. ← 8. "Speed the Collapse" Metric (2012 - Synthetica)
4. ← 1. "New York Times" Simone Felice (2012 - Simone Felice)
5. ← 2. "You Are Not Alone" Mavis Staples (2010 - Single)
6. ← 6. "Lazuli" Beach House (2012 - Bloom)



7. NEW "Losers" The Belle Brigade (2011 - The Belle Brigade)
8. ← 10. "Her Fantasy" Matthew Dear (2012 - Single)
9. ← 5. "That Western Skyline" Dawes (2009 - North Hills)



10. NEW "Amber" Electric Guest (2012 - Mondo)
11. ← 15. "Jungle of Vines" Alice Cohen (2012 - Wild Vines & Tenement Shrines)
12. ← 4. "Walaïdu" Vieux Farka Touré (2010 - Live)
13. ← 12. "Spore" Ramona Falls (2012 - Prophet)



14. NEW "Sleeping Ute" Grizzly Bear (2012 - Single)
15. ← 11. "Studio Backpack Rap" Speech Debelle (2012 - Freedom of Speech)



16. NEW "Mayla" Edward Sharpe & the Magnetic Zeros (2012 - Here)



17. NEW "Werewolf" Fiona Apple (2012 - The Idler Wheel Is Wiser Than the Driver of the Screw and Whipping Cords Will Serve You More Than Ropes Will Ever Do)
18. ← 20. "Bad Thing" King Tuff (2012 - King Tuff)
19. ← 16. "That's Why God Made the Radio" The Beach Boys (2012 - That's Why God Made the Radio)



20. NEW "Dream Baby Dream" Neneh Cherry & the Thing (2012 - The Cherry Thing)
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タイムリミット─宗方仁と日隅一雄

2012-06-20 23:16:36 | Weblog
初めての同人誌『ひろみをねらえ!』では山本鈴美香さんの『エースをねらえ!』の中で力の入った描写で登場しながらも、だんだんと物語中に埋没しがちになってしまった英玲(はなぶされい)というサブキャラに光を当てたんですが。

あとがきでも、当時のエースは魅力ある人物が次々と現れるインフレ状態だったこともあり、主人公・岡ひろみの同年のライバルとして現れ、言動などでもひろみとは対照的でひろみを否定する要素のある宝力冴子が、それゆえにひろみの自覚や成長を促し、物語を展開させる役割で重宝されたのに対し、「あなたのなにもかもが好き」とひろみを肯定してしまう英玲は埋没してゆくのを避けられない運命だったのでは─と記し。

にしても宝力冴子というのは、どうも山本さんがご自身を投影していた部分が大きいのではないか─とも思われるくらいに生き生きと輝いて見える。
わりと古風なところのあるひろみに対し、男勝りで開けっぴろげ、ひろみにメイクのやり方を教えるとか、「魅力たっぷりの大人の男性」としてひろみのコーチ・宗方仁に注目し、彼に大胆にアプローチするとかのやり方も、いかにも現代的でおしゃれ。

宝力冴子でも一冊作れたらな─というか、宝力さんが宗方仁に抱く憧れは、そのまま当時の山本さんや読者の思いでもあったのでは。
強烈な大人のムードを漂わす宗方仁が、しかし誰よりも見込んだのは、お蝶でも(実妹の)お蘭でも宝力でもなく岡ひろみであった─ということこそ『エースをねらえ!』の肝であったといえよう。
女の英玲はともかく、男の登場人物もほとんどがひろみに魅力を覚えてひろみを求める。それをエコヒイキだと嫉妬していじめる敵役たち─という黄金の構図。

しかし少女たちを熱狂させたその構図は、なぜズブの素人の岡ひろみがいきなり選手として抜擢され、宗方や藤堂や千葉やレイノルズ氏やら揃いも揃って夢中にさせるほど求心力を持ち得るのかという一つの大きな疑問を生む。それらの疑問や、ひろみを大人の宗方と結ばせるわけにはいかないという難題まで一挙に解決する手段こそ、【選手生命を絶たれ死期を悟った宗方仁が、自分のすべてを注ぎ込める相手として岡ひろみを見いだした。男としても愛しているが、それ以上に親が子を愛するような見返りを求めない愛なのだ】という設定を加えることだったのではないだろうか。




いいと思うんです。理由なんて後付けでも。
死期が近いから。時間が限られてるから。手塚治虫さんの『ブッダ』ではアッサジという子どもが、自分が何年何月何日何時何分にオオカミに食べられて死ぬという運命を知っており、そのとおりに死んでいく。
オシャカさまでもそれはあんまりだ、自分には無理だっていうくらいなのだが、凡人のわれわれであっても時期は分からないが誰もがいずれは必ず死ぬ。
アッサジや宗方仁のように死を直視せずに済むのは、残り時間がはっきり分からないからに過ぎない。

先ごろ亡くなった日隅一雄という元産経記者の弁護士さんも、末期がんの告知を受けたので、弁護士の職務は棚上げし、福島第一原発事故に際し情報を隠して原子力ムラの利権の温存を図る勢力との闘いに身を捧げることになった。
先日TBSで「バッジとペンと」と題して彼の最期の日々を捉え(↓画像)、その中で日隅さんは心残りとして、電力会社が広告を出すことによってお金でマスコミをコントロールすることの是非を弁護士として法廷でハッキリさせたかったと。

海外では公共事業には厳しい制約が課される例が多いらしいのだが、日本はそのへん癒着してるからなあ。ともに自殺大国のロシアでは汚職などを暴こうとするジャーナリストが続々暗殺されてしまうくらいなので、さらに巧妙なやり方で政・官・財・学・マスコミが岩盤カルテル化してるわが国では、末期がんでも患わないと歯向かえないということかも─










「主権在官」打ち破れ─東電・政府の会見監視 弁護士・日隅一雄さん
国民が知るべき情報を官僚が隠し、残さず、ときには操る。東日本大震災と福島第一原発事故以降、あらわになったのは憲法の国民主権を骨抜きにする「主権在官」の構造だ。3年前の政権交代を経ても、その構造は生き延びている。末期がんと闘いながら、東京電力と政府の記者会見を監視してきた元新聞記者で、弁護士の日隅一雄さん(49)に日本の病巣を聞いた。 ─(聞き手・小嶋麻友美)


●官僚の情報隠し 震災機に表面化

─昨年3月の事故直後から、東電と政府の会見に通い続けたのはなぜですか。
資料もろくに用意せず、記者の質問を意図的にはぐらかす。国民に必要な情報が出ていないと感じ、ならば自分でただそうと思ったからです。がんの治療で途中、約1ヵ月入院しましたが、延べ100回ほど足を運んだでしょうか。
とにかく情報を隠そうという姿勢でした。国民主権の理念など全く感じられない。政治家、特に当時首相補佐官だった細野豪志さんは割ときちんと答えようとしていた。問題は官です。政治家は選挙もあり個人名で動くが、官僚は匿名。だから責任を取らない。彼らに有利な情報しか出さず、常にメディアをコントロールしようとする。日本の民主主義は上っ面だけ。「主権在民」ではなく「主権在官」なのです。

─国民が必要な情報を得られない。問題の根っこは。
制度です。隠す余地のある制度だから、彼らは隠そうとする。政府の原子力災害対策本部などで議事録を作っていなかった問題も、公文書管理法に反するかと言えば、難しい。会見で「文書に残してくださいよ」と何度も指摘してきたが、官僚は「法令上の作成義務はない」という姿勢です。法律で細かく定め、解釈の余地をなくさなければいけない。

─制度を変えるためにも政治主導が期待されたはずですが、首相の交代もめまぐるしい。
鳩山由紀夫さんは、沖縄の基地問題も含め頑張ったと思う。でも官僚の抵抗でつぶれてしまった。菅直人さんも倒れ、野田佳彦さんになり、自民党時代と同じ官僚主導の政策決定になってしまった。結局、官僚は強いんです。
他国には民主主義の優れた制度がたくさんある。日本の小選挙区制は、少なくとも先進国では最悪です。小選挙区でも米国には予備選挙があり、有権者が候補者選びに関与できる。情報公開制度も、例えばニュージーランドでは、文書自体が残っていなくても行政は回答しなければいけない。官僚は各国の制度を研究しているはずなのに、変えようとしません。

─主権を国民の手に取り戻すにはどうすれば。
情報の流通と共有が何より大事だと思います。海外の制度を知れば、日本ではいかに国民が主権者として扱われていないのか、よく分かる。分かれば「主権を行使しよう」という機運が高まり、政治家も変わり、国民に必要な政策が採用され─という具合に回っていくはずです。
政権交代で民主党がやるべきことは、民主主義を実りのあるものにすることだった。国会内に民主主義を検討する委員会をつくるべきです。根本の制度が変われば、個別の問題も変わりやすくなる。
国民が政治家を支えることも必要です。現状は投票に行く以外、何もしていない。毎日、政治家の事務所に行って「ムダを削って」などと盛り上げていれば、民主党も市民の側についたでしょう。でもそれができず、政は官にすり寄るしかなかった。なぜできなかったのか。主権を行使できない制度があるからです。がちがちに縛られた中で国民が声を上げ、意思を反映させるのは難しい。

─国民が官を疑い、主権者として考えるきざしは出てきました。
事故の犠牲が大きかった分、何か獲得しなければという意識は国民の間に高まっています。戦後と似た状況ですが、当時はマスメディアしかなかった。今はインターネットという道具がある。これで官僚お任せシステムを打ち破れるんじゃないか。マスメディアも変わらざるを得なくなる。
新聞記者に始まり、今、再び伝える活動に専念していることに因縁を感じます。病気にならなければ本業が忙しく、会見に通って本を書くこともできなかったでしょう。これが今、果たすべき役割なんだなと、自分を納得させています。


■審議会委員公募 透明性の確保を
国民が主権を行使するためには、【1】判断に必要な情報を得る【2】判断に基づいて国会議員らを選ぶ【3】議員の政策決定に国民意思を反映させる【4】行政をチェックする制度がある【5】主権者としてのあり方─の5つの視点を日隅さんは提示する。
官僚が政策を操る一例が、再生可能エネルギーの買い取り価格を算定する有識者委員会の人事の問題だ。資源エネルギー庁が内々で決めた委員の多くが原発維持論者だと分かり、委員会の中立性が疑われている。
政府の審議会や委員会は本来、第三者の立場から政策に民意を反映させる役割を期待されている。だが実態は、事務局を務める行政当局が御用学者や官僚OBを委員に選び、事務局案の追認になりがちだ。
これに対し英国が採用しているのが、審議会や独立行政法人などの委員を実力本位で選ぶための「公職任命コミッショナー制度」だ。
日隅さんによると、採用基準を明らかにした上で公募し、任命するまでの手続きで透明性を確保。手続きが適正に行われたかどうかをチェックする監査人もいる。




◆ひずみかずお 第二東京弁護士会所属。元産経新聞記者。NHK番組改変訴訟、沖縄返還密約情報開示訴訟などに携わる一方、弁護士やジャーナリストらで設立したインターネット市民メディア『NPJ (News for the People in Japan』編集長を務める。2011年5月、末期の胆のうがんと告知され、闘病中。今年1月、共著で『検証 福島原発事故・記者会見』を出版。近く『「主権者」は誰か 原発事故から考える』を刊行予定。 ─(東京新聞2月5日、日隅一雄さんは6月12日に死去しました)



検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか
日隅 一雄,木野 龍逸
岩波書店
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Top 20 Hits of 6-16-2012

2012-06-16 22:59:14 | Weekly Top 15
1. ← 1. "New York Times" Simone Felice (2012 - Simone Felice)
2. ← 3. "You Are Not Alone" Mavis Staples (2010 - Single)
3. ← 6. "Hurricane" MS MR (2012 - Free Download)
4. ← 5. "Walaïdu" Vieux Farka Touré (2010 - Live)
5. ← 4. "That Western Skyline" Dawes (2009 - North Hills)
6. ← 8. "Lazuli" Beach House (2012 - Bloom)



7. NEW "Let Me Be Him" Hot Chip (2012 - In Our Heads)



8. NEW "Speed the Collapse" Metric (2012 - Synthetica)
9. ← 2. "Light + Space" Laurel Halo (2012 - Quarantine)
10. ← 13. "Her Fantasy" Matthew Dear (2012 - Single)
11. ← 10. "Studio Backpack Rap" Speech Debelle (2012 - Freedom of Speech)
12. ← 11. "Spore" Ramona Falls (2012 - Prophet)
13. ← 7. "Tiffany Lou" Daughn Gibson (2012 - All Hell)
14. ← 12. "Please Forgive My Heart" Bobby Womack (2012 - Single)



15. NEW "Jungle of Vines" Alice Cohen (2012 - Wild Vines & Tenement Shrines)
16. ← 19. "That's Why God Made the Radio" The Beach Boys (2012 - That's Why God Made the Radio)
17. ← 17. "Husbands" Savages (2012 - Single)
18. ← 9. "Sixteen Saltines" Jack White (2012 - Blunderbuss)
19. ← 16. "Kelly I'm Not a Creep/1st Floor Blues" Roommates (2012 - Winnifred Single)
20. ← 14. "Bad Thing" King Tuff (2012 - King Tuff)
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東京ウシジマ新聞 #34 - 克美しげる

2012-06-12 22:02:56 | メディア・芸能
1976年5月8日、羽田空港の駐車場に停車していた車のトランクから女性の死体が発見された。犯人は「さすらい」の大ヒットで知られる人気歌手。なぜ彼は人をあやめたのか。いまだ明かされぬ愛憎劇に迫る─。 ─(↓事件直後から終息まで毎週のように動向を追った当時の『週刊女性』)



●昭和芸能事件簿・第10回─克美しげる
かつての大スターが「苦悩」と「小心」の末に…再ブレイク寸前の「愛人ホステス殺人」
「6日の早朝、彼女を殺したあと、急いで午後1時の北海道行きの飛行機に乗るため、羽田へ向かいました。はい、車のトランクに彼女の死体をのせて…」

1976年(昭和51年)5月8日、殺人容疑で逮捕された歌手・克美茂は旭川署でそう供述した。

事件が発覚したのは、その日の朝。羽田空港の警備員が、駐車場に置かれた車のトランクからポタポタと血が流れているのを発見。駆けつけた警察官が調べてみると、その中から2枚の毛布にくるまれた、下着だけの女性の死体が見つかった。
車のナンバーから、それは道内で新曲キャンペーン中の克美が借りていたもので、本人の供述により、殺された女性は、半同棲中の愛人だったことが判明。その衝撃を、芸能レポーター・石川敏男氏は、こう振り返る。
「事件の日の朝、克美が所属していたレコード会社の人から電話が来たんですよ。『克美が警察に捕まる』って。それでビックリしてすぐ取材に向かったのを覚えています」

それもそのはず、彼は“克美しげる”の名で1964年、65年の『紅白』に2年連続出場した大物。郷里の宮崎から家出同然で上京して、洋楽のカバーやアニメ『エイトマン』の主題歌で注目され、64年に「さすらい」を大ヒットさせた。また、時代劇で故・渥美清さんとコンビを組み、三枚目ぶりで人気を博したことも。

ただし、事件の数年前から低迷していて、
仕事がほとんどなかったから、スポンサーといわれていた建設会社会長と友人とで昼から夕方まで麻雀をして、夜は銀座のクラブに行く毎日。会長から小遣いをもらっていたんだろう。けれどもその後、オイルショックの影響もあって、会長の会社が傾いてしまい、金を出してもらえなくなっちゃったんだ」(当時、事件を取材した女性週刊誌記者)

そんな克美を救ったのが、そのころに知り合った愛人のOさんだった。バツ2で銀座のホステスだった彼女は、2人が半同棲するにあたり、今でいうソープランドに転職して、大金を貢いだという。
事件後に、Oさんのベッドで発見されたメモには、
《しばらく寝顔を見ていた。今日は30万円作れたので、やっと安心して寝てるんだろうなあと思いながら─みていると、起こす気になれない。早く安心出来るようにしてあげたい》
といった女心が。一方、克美のメモには、
《これは明日には必ずもって帰りますがカンの中から3万円持っていきます》
などという言葉が目立ち、ヒモのような立場だったことがうかがえる。

当時、克美には2度目の妻と娘がいて、いわば二重生活。しかも、Oさんには離婚したと嘘をつき、75年には偽りの結婚式まで挙げていた。
「Oさんはうれしくて、周りに結婚式の写真を見せてまわっていたそう。でも、奥さんが美人なのに対し、Oさんは中肉中背の普通の女性。克美は金づるとしか思ってなかったようだ」(前出・週刊誌記者)

しかし、そんな生活を考え直さなくてはならないときがやってきた。レコード会社が克美の再ブレイク作戦を、大々的に敢行。スキャンダルの心配はないか、と釘を刺されたのだ。
「ちゃんと会社の人間にでも自分の生活の話をすればなんとかなったのに、再ブレイクの話が立ち消えになるのが怖かったんだろうね、言わなかった。気が弱いヤツだったから」(前出・石川氏)

これに対し、Oさんは「気性の強い、感情の起伏の激しい派手な性格」(裁判での克美の弁護人発言より)だった。
克美はとりあえずOさんに風俗の仕事をやめさせ、銀座のホステスに再転職させたものの…。相手が自分を疎ましく感じ始めたことを察知したOさんは不安になり仕事先についてくるようになる。北海道でのキャンペーンにも同行を希望。さらに事件が起こる2日前には克美の戸籍を調べて離婚が嘘だと知った。
その裏で同じ日、克美のほうは殺すためのロープと死体を埋めるためのスコップを購入していた─。そして翌日の5月5日夜、口論に…。

以下は、裁判の上申書に克美が綴った言葉だ。
《北海道にはひとりで行かせてくれと、最後の最後まで頼んだのですが、あの夜、Oさんが『これから五反田(妻子のいる自宅)へ行って決着をつける』と言ったとき、もうこれまでだと思いOさんの首に手をかけ『許してくれ』といいながら首を絞めました》

彼いわく「スキャンダルで仕事がダメになってしまうのが怖かったのです」と。
新曲の「おもいやり」は事件直後、にわかに注目されたが、すぐに回収された。その内容はくしくも、愛人との生活を清算しようとする男の心情を描いたものだった。
また、克美の妻は当時、本誌に対し「主人もあの人を精いっぱい愛していたんでしょうし、それに対してあの人も尽くしたと思います」としたうえで、「わたしに『迷惑をかけて申し訳ない』と主人は謝っていました。わたしも『待っているから罪を償ってほしい』といいました。(略)こんな事件を起こしたからといって、見捨てるなんてことは、わたしにはできません」
と語っていたが、その年の12月、あっけなく離婚。

Oさんの両親は娘へのせめてもの償いにと、克美に損害賠償を求める訴訟を起こすことに。克美は結婚式を挙げるのに際し、Oさんに彼女自身の金で17万円の指輪を買わせ、犯行後に抜き取り、2万円で質入れするという非道なことまでしていた。それに対し、裁判所は「残虐な方法で娘を殺された両親の心痛は察するにあまりある」として、500万円の支払いを命じた。
とはいえ、懲役15年の求刑は、判決では10年に。犯行後の素直な自供に加え、芸能人有志が全国のファンに向け行った“克美茂減刑嘆願”の署名が功を奏したとされる。

実際、克美の評判は決して悪くはなく「折り目正しいまじめな歌手」「腰が低く、如才ない苦労人」といった声が。それでも殺人という大罪を犯してしまったのは、上申書で本人が何度も繰り返したように「弱い人間」だったからだろうか─。
「克美の手口は最初、自分が貢ぐ。そうするとだんだん無理がたたるんだけど、女が見かねて『私がどうにかするから。あなたが売れたときに返してくれればいい』という気持ちになり、貢がせるんだよ」(前出・週刊誌記者)
いわゆる“ダメ男”好きの女をその気にさせる何かがあったのかもしれない。

1983年に模範囚として仮出所すると、2ヵ月後にはOさんの墓参りをし、刑期が満了した86年には、カラオケのインストラクターとして再出発。だが、89年に覚醒剤取締法違反で逮捕され、懲役8ヵ月の実刑判決を受けたことで、数少ない味方も去っていった。
その後、32歳下の女性と結婚をし、その実家で暮らすようになった克美は、知人の経営するスナックで歌ったりしていたのだが、
「そういえば、3年くらい前、何かのパーティーで見かけたんだけど、芸能人としてのオーラはすっかりなくなっていたね」(前出・石川氏)
現役歌手による殺人事件、それは彼自身の歌手生命を絶つものでもあった。



1976年5月8日、北海道から戻り、羽田空港から護送される克美。やじ馬が見つめていた。



偽装結婚する際に撮影した白無垢姿のOさん。この横には袴姿の克美が…



1983年10月に仮出所。12月21日にはOさんの墓参りをしたあとに公開謝罪会見を(右から2人目が克美) ─(週刊女性6月19日号)
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Top 20 Hits of 6-09-2012

2012-06-09 21:48:57 | Weekly Top 15
1. ← 1. "New York Times" Simone Felice (2012 - Simone Felice)
2. ← 4. "Light + Space" Laurel Halo (2012 - Quarantine)
3. ← 3. "You Are Not Alone" Mavis Staples (2010 - Single)
4. ← 2. "That Western Skyline" Dawes (2009 - North Hills)
5. ← 7. "Walaïdu" Vieux Farka Touré (2010 - Live)
6. ← 13. "Hurricane" MS MR (2012 - Free Download)
7. ← 5. "Tiffany Lou" Daughn Gibson (2012 - All Hell)
8. ← 11. "Lazuli" Beach House (2012 - Bloom)
9. ← 6. "Sixteen Saltines" Jack White (2012 - Blunderbuss)
10. ← 12. "Studio Backpack Rap" Speech Debelle (2012 - Freedom of Speech)
11. ← 9. "Spore" Ramona Falls (2012 - Prophet)
12. ← 10. "Please Forgive My Heart" Bobby Womack (2012 - Single)



13. NEW "Her Fantasy" Matthew Dear (2012 - Single)



14. NEW "Bad Thing" King Tuff (2012 - King Tuff)
15. ← 8. "Jasmine (Demo)" Jai Paul (2012 - Single)
16. ← 16. "Kelly I'm Not a Creep/1st Floor Blues" Roommates (2012 - Winnifred Single)



17. NEW "Husbands" Savages (2012 - Single)
18. ← 18. "III" Dawnbringer (2012 - Into the Lair of the Sun God)



19. NEW "That's Why God Made the Radio" The Beach Boys (2012 - That's Why God Made the Radio)
20. ← 15. "Com Touch" Clark (2012 - Iradelphic)
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Top 20 Hits of 6-02-2012

2012-06-02 21:02:58 | Weekly Top 15
1. ← 6. "New York Times" Simone Felice (2012 - Simone Felice)
2. ← 1. "That Western Skyline" Dawes (2009 - North Hills)
3. ← 5. "You Are Not Alone" Mavis Staples (2010 - Single)



4. NEW "Light + Space" Laurel Halo (2012 - Quarantine)
5. ← 3. "Tiffany Lou" Daughn Gibson (2012 - All Hell)
6. ← 2. "Sixteen Saltines" Jack White (2012 - Blunderbuss)
7. ← 13. "Walaïdu" Vieux Farka Touré (2010 - Live)
8. ← 4. "Jasmine (Demo)" Jai Paul (2012 - Single)
9. ← 8. "Spore" Ramona Falls (2012 - Prophet)
10. ← 10. "Please Forgive My Heart" Bobby Womack (2012 - Single)



11. NEW "Lazuli" Beach House (2012 - Bloom)



12. NEW "Studio Backpack Rap" Speech Debelle (2012 - Freedom of Speech)



13. NEW "Hurricane" MS MR (2012 - Free Download)
14. ← 7. "Out of the Game" Rufus Wainwright (2012 - Out of the Game)
15. ← 9. "Com Touch" Clark (2012 - Iradelphic)
16. ← 15. "Kelly I'm Not a Creep/1st Floor Blues" Roommates (2012 - Winnifred Single)
17. ← 11. "Good Man" Raphael Saadiq (2011 - Stone Rollin')



18. NEW "III" Dawnbringer (2012 - Into the Lair of the Sun God)
19. ← 12. "Love Is the Drug (Todd Terje Disco Dub)" Roxy Music (2012 - Single)
20. ← 18. "Igoyh" Kwes. (2012 - Meantime.)
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