マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

30-Jul-2022 Top 15 Hits

2022-07-30 16:01:02 | Weekly Top 15
1. ← 2. 4 Perfume Genius / Photograph (2022 - Ugly Season)
2. ← 1. 5 First Aid Kit / Angel (2022 - Single)
3. ← 6. 4 Alex G / Runner (2022 - God Save the Animals)
4. ← 11. 2 Ezra Furman / Lilac and Black (2022 - All of Us Flames)
5. ← 8. 4 Polyphia / Playing God (2022 - Single)
6. ← 3. 9 Flasher / I'm Better (2022 - Love Is Yours)



7. NEW 1 Laura Marling / For You (2020 - Song for Our Daughter)
8. ← 7. 5 Daniel Rossen / Unpeopled Space (2022 - You Belong There)
9. ← 9. 3 black midi / Sugar/Tzu (2022 - Hellfire)



10. NEW 1 Víkingur Ólafsson / Sleep for Mama (Icelandic Folk Song) (2021 - Single)
11. ← 4. 8 La Casa Azul / No Hay Futuro (2022 - Single)
12. ← 13. 2 Soleá Morente / Ayer (2021 - Aurora y Enrique)
13. ← 5. 7 King Gizzard & the Lizard Wizard / Black Hot Soup (DJ Shadow “My Own Reality” Re-Write) (2022 - Butterfly 3001)



14. NEW 1 Built to Spill / Spiderweb (2022 - When the Wind Forgets Your Name)
15. ← 14. 2 Disq / Cujo Kiddies (2022 - Desperately Imagining Someplace Quiet)


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2005 — 50 Best Songs

2022-07-27 18:26:12 | Year End Charts
50) The Pussycat Dolls / Don't Cha (feat. Busts Rhymes)
49) Katie Melua / Nine Million Bicycles
48) Lindstrøm / I Feel Space
47) Supergrass / St. Petersburg
46) Missy Elliott / Lose Control (feat. Ciara & Fat Man Scoop)
45) KT Tunstall / Suddenly I See (2004)
44) Faith Hill / Mississippi Girl
43) The Mountain Goats / This Year
42) Gorillaz / Feel Good Inc. (feat. De La Soul)
41) MGMT / Time to Pretend
40) Nine Inch Nails / The Hand That Feeds
39) The Fiery Furnaces / Here Comes the Summer
38) Razorlight / Somewhere Else
37) My Morning Jacket / Off the Record
36) Coldplay / Speed of Sound
35) Ladytron / Destroy Everything You Touch
34) Amerie / 1 Thing
33) Three 6 Mafia / Stay Fly (feat. Young Buck, Eightball & MJG)
32) The Decemberists / We Both Go Down Together
31) dEUS / Nothing Really Ends
30) Teenage Fanclub / Fallen Leaves
29) Jamie Lidell / Multiply


28) New Order / Krafty
27) Tracy Chapman / Change
26) Okkervil River / For Real
25) Richard Hawley / The Ocean
24) John Legend / Ordinary People (2004)
23) Kaiser Chiefs / I Predict a Riot
22) The Go-Betweens / Darlinghurst Nights


21) M83 / Don't Save Us From the Flames
20) Ben Folds / Landed
19) M.I.A. / Galang
18) Sufjan Stevens / Chicago
17) Antony and the Johnsons / Hope There's Someone
16) Kelly Clarkson / Since U Been Gone (2004)
15) Sleater-Kinney / Jumpers
14) The Game / Hate It or Love It (feat. 50 cent)
13) Gwen Stefani / Hollaback Girl (2004)
12) DJ Shadow vs. Keane / We Might as Well Be Strangers [DJ Shadow Remix]
11) The New Pornographers / The Bleeding Heart Show


10) Sigur Rós / Hoppípolla
9) Arcade Fire / Wake Up (2004)
8) Jackson and His Computer Band / Utopia
7) Nacho Vegas / El hombre que casi conoció a Michi Panero
6) Prince / S.S.T.
5) Arcade Fire / Rebellion (Lies)
4) Green Day / Boulevard of Broken Dreams (2004)
3) MGMT / Kids
2) Sufjan Stevens / John Wayne Gacy, Jr.
1) YUKI / JOY

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23-Jul-2022 Top 15 Hits

2022-07-23 16:01:22 | Weekly Top 15
1. ← 3. 4 First Aid Kit / Angel (2022 - Single)
2. ← 4. 3 Perfume Genius / Photograph (2022 - Ugly Season)
3. ← 2. 8 Flasher / I'm Better (2022 - Love Is Yours)
4. ← 1. 7 La Casa Azul / No Hay Futuro (2022 - Single)
5. ← 5. 6 King Gizzard & the Lizard Wizard / Black Hot Soup (DJ Shadow “My Own Reality” Re-Write) (2022 - Butterfly 3001)
6. ← 9. 3 Alex G / Runner (2022 - God Save the Animals)
7. ← 6. 4 Daniel Rossen / Unpeopled Space (2022 - You Belong There)
8. ← 11. 3 Polyphia / Playing God (2022 - Single)
9. ← 12. 2 black midi / Sugar/Tzu (2022 - Hellfire)
10. ← 8. 5 Harry Styles / As It Was (2022 - Harry's House)



11. NEW 1 Ezra Furman / Lilac and Black (2022 - All of Us Flames)
12. ← 7. 4 Tim Bernardes / Nascer, viver, morrer (2022 - Mil coisas invisíveis)



13. NEW 1 Soleá Morente / Ayer (2021 - Aurora y Enrique)



14. NEW 1 Disq / Cujo Kiddies (2022 - Desperately Imagining Someplace Quiet)
15. ← 13. 7 Tim Burgess / Typical Music (2022 - Typical Music)


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731部隊おぼえ書き②

2022-07-21 15:13:16 | Bibliomania
731・100部隊は医師および獣医師の戦争犯罪を考えるうえで重要である。 731はよく知られているが、第100部隊についてはあまり知られていない。731部隊がペスト・チフスなどの細菌研究を行ったのに対し、100部隊では炭疽菌・鼻疽菌などの人獣共通感染症の研究を行った。

100部隊は軍馬の細菌戦を担った組織。軍馬には3種類ある。①騎馬(兵を乗せて走る馬)②駄馬(90~100kgの荷物を運搬する)③輓馬(ばんば、馬車を曳く)の3種。兵隊は1銭5厘で手に入るが、馬は当時200~300円する大事な資源・兵器であった。100部隊は満洲国新京(現在の中国吉林省・長春)にあり、関東軍軍馬防疫廠というのが正式名称である。軍馬を守るということで「防疫廠」となってたが、実際は軍馬の細菌戦部隊であった。

人間の兵隊を集める召集令状は「赤紙」と呼ばれたが、軍馬を集める馬の召集令状というべき令状は青い紙に印刷されていたので「青紙」と呼ばれ、全国で150万頭の馬が戦地へ向かった。日中戦争において騎兵は重要な兵種で、大量の獣医が怪我や病気の軍馬の治療と防疫をする必要があり、そのための獣医部隊が結成された。しかし戦争の拡大・長期化に伴い、日本軍は致死性兵器を必要とし始め、1925年に日本含む37ヵ国が毒ガス・細菌兵器の使用禁止で合意した(ジュネーブ毒ガス議定書)にもかかわらずこれら化学・細菌兵器の研究と実戦使用を目論むようになった。こうして悪名高い731部隊が生まれ、同時に100部隊もひっそりと罪悪に手を染め始めた。

第100部隊は巨大な細菌戦部隊で、本部、分工場、軍団獣医部隊の3つの部分からなり、うち本部は総務部、教育部、業務第一、第二、第三、第四部で構成され、大連や牡丹江などに支部を設置した。彼らは動植物向け細菌戦の細菌について研究を繰り返し、最終的にマレイン・炭疽菌・牛痘菌・ペスト菌・白皮症などを主な細菌兵器とする。吉林省博物院・副院長の趙聆実氏は1980年代から第100部隊に関する研究を行い、彼らが細菌の培養と製造のために約20棟、1万平方mの小屋にネズミや馬をはじめとする大量の動物を飼育し、年間数万頭(匹)繁殖させ、実験用の馬の多くは中国の庶民から奪ったものだと推定するに至った。

また戦後GHQが聞き取り調査したところによれば、100部隊の若松有次郎長官は炭疽菌とマレインの効能実験に人体を使用し、解剖するよう命じたと米国公文書に記載が残っている。100部隊はノモンハン事件で旧ソ連軍にペストやコレラなど伝染力の高いウイルスの液体や細菌弾を投下する任務にも参加し、東北地方(旧満洲)の一部地域で発生したペストも100部隊と関係していることが証明されている。 

敗戦前、陸軍省は後に犯罪行為が明るみに出ることを恐れ、関東軍司令部に100部隊に関するすべての関連資料・器材を焼却処分または持ち去るように命じ、工場もひどく破壊された。また実験場にいるウイルスに感染した動物を放置して撤退し、中国庶民に害を与えた。 ─731通信・第20号(2021年6月)および中国網日本語版(チャイナネット・2018年9月)より抜粋引用 
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時間よ止まれ b/w 狭い世間

2022-07-18 14:59:22 | 亡国クロニクル
2011年、東北地方を中心に日本を襲った震災は地震・津波・原発事故ということで海外の一部報道ではtriple disasterと呼ばれた。そしていま日本をコロナ・円安・統一教会という複合的な困難が襲う。統一教会の問題は自民党結党当時から続いていたが、30年成長なく眠り続ける日本において安倍元首相の命を奪った銃弾が同時にこの問題を呼び覚ますことに。


同人誌の通販で、パスワードを知る者だけが商品ページにアクセスできるという限定公開機能。ジャンルや専門用語で交わる習性はオタク全般にみられるが、女のオタクでは特にこのような閉鎖性が目立つ。専業主婦が「亭主元気で留守がいい」と思考停止するのとも似た、哺乳類の♀としての本能ともいえよう。

ほとんどの哺乳類には発情期があり、乱婚、一日に複数の♂を受け入れることも普通だという。すなわち子育ては♀が行い、父親が誰であるかは問題にならない。ヒトは頭が大きく難産で、未熟なまま生まれてくるので、母親は妊娠・授乳のあいだなるべく父を縛って協力させる必要がある。森から出て直立し、脳と手を発達させ、発情期をなくし単婚中心となったヒトは、そもそも「互いを家畜化したサル」だという説もある。

言葉・農耕・戦争・資本主義といった文明はヒトの進化がもたらした必然であり、すべて他人を道具にして我欲を満たす性質を帯びている。以前引用した知識であるけれども、電通が政治家や大企業幹部の子女を縁故採用する場合、特に男が「劣るくん」と呼ばれ、実質は取引関係を続けさせるための人質でしかない場合が多いのも、女なら安倍昭恵(短大卒資格なので普通なら電通に採用されないが森永の社長令嬢)のような活躍機会があるからでしょう。

縁故主義は監視社会である。裏切らないよう、陰に陽に。いま盛んに統一教会がダミー団体をたくさん作ったり政治家の選挙活動に人を出したり秘書を派遣したりして各界に浸透を図る手口が掘り起こされているが、電通は統一教会より歴史が古いし、江戸時代に武士階級から権力を奪う動きが起らなかったことなどからも、身分が低くても、異物を排した均質的な「世間」を形成し、同じようなことを繰り返しながら安心して暮らす、女性的な生き方が本来の日本人の姿であると考えられる(戦後昭和期に経済力と平均寿命が世界最高水準に)。キリスト教文明の父権的なタテ支配を取り入れて一度は戦争と貿易の勝者となりながらも、主婦・電通・統一教会に代表されるような縁故的なヨコの監視が、昭和期に築いた利権の安定・永続化を望むことから、平成初期バブル崩壊後のさまざまな問題、少子化や経済衰退の大部分が説明できるのではないだろうか。

暗殺犯とみられるツイッター、2020年9月「自民党憲法草案を支持してきた自分が言うのも何だが、今の日本人が自民党草案を憲法にしたらとんでもないバカが生まれるんじゃないか…」。目覚めたネトウヨ。日本全体が、狭い世間の連なった狭い世間化していた。暗殺犯も安倍晋三も、資本主義と家制度の犠牲者であるといえよう。安倍元首相と、戦争・植民地支配・宗教団体の犠牲になった方々の冥福を祈ります。
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世界の音楽 — 英バーミンガム

2022-07-17 16:55:13 | 世界の音楽

The Spencer Davis Group / Keep On Running (1965 - The Best of the Spencer Davis Group)



The Move / Blackberry Way (1968 - Single)


Black Sabbath / War Pigs (1970 - Paranoid)



Traffic / Light Up or Leave Me Alone (1971 - The Low Spark of High Heeled Boys)


Wizzard / See My Baby Jive (1973 - Single)


Swell Maps / Read About Seymour (1978 - Single)


Electric Light Orchestra / Last Train to London (1979 - Single)


The Beat / Mirror in the Bathroom (1980 - Single)


Ozzy Osbourne / Mr. Crowley (1980 - Blizzard of Ozz)


The Moody Blues / Gemini Dream (1981 - Long Distance Voyager)


Duran Duran / Hungry Like the Wolf (1982 - Single)


UB40 / Red Red Wine (1983 - Labour of Love)


Broadcast / Come On Let's Go (2000 - The Noise Made by People)



The Streets / Has It Come to This? (2002 - Single)


Plone / Years and Elements (2020 - Puzzlewood)




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16-Jul-2022 Top 15 Hits

2022-07-16 16:10:01 | Weekly Top 15
1. ← 1. 6 La Casa Azul / No Hay Futuro (2022 - Single)
2. ← 2. 7 Flasher / I'm Better (2022 - Love Is Yours)
3. ← 6. 3 First Aid Kit / Angel (2022 - Single)
4. ← 10. 2 Perfume Genius / Photograph (2022 - Ugly Season)
5. ← 4. 5 King Gizzard & the Lizard Wizard / Black Hot Soup (DJ Shadow “My Own Reality” Re-Write) (2022 - Butterfly 3001)
6. ← 13. 3 Daniel Rossen / Unpeopled Space (2022 - You Belong There)
7. ← 11. 3 Tim Bernardes / Nascer, viver, morrer (2022 - Mil coisas invisíveis)
8. ← 8. 4 Harry Styles / As It Was (2022 - Harry's House)
9. ← 14. 2 Alex G / Runner (2022 - God Save the Animals)
10. ← 5. 8 Tallies / No Dream of Fayres (2021 - Patina)
11. ← 15. 2 Polyphia / Playing God (2022 - Single)



12. NEW 1 black midi / Sugar/Tzu (2022 - Hellfire)
13. ← 9. 6 Tim Burgess / Typical Music (2022 - Typical Music)
14. ← 7. 6 Ibibio Sound Machine / Protection From Evil (2022 - Electricity)



15. NEW 1 Mausoleo / Un testigo (2022 - Single)


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帰ってきたサンプラー #3 ─ 帝国主義

2022-07-10 18:32:20 | 音楽
ただ、共通性もあるが違いが大きいのは事実だ。例えば同じスペイン語国だと言ってもメキシコの音楽とキューバの音楽はずいぶん違っていて、それはキューバに黒人が多くてメキシコに黒人がほとんどいないというのが最大の原因なのだが、キューバとジャマイカとハイチは、距離的にもすぐ近く、黒人の存在という点でも共通する(黒人の比率にはかなり差はあるが)にもかかわらず、音楽はずいぶん感じが違う。人ロの中で黒人の占める比率の違いが音楽に表われた、ということもあろうが、スペイン系、イギリス系、フランス系という歴史的背景の違いが、音楽をいちばん大きく左右したように思える。
それは、文化の違いが直接的に音楽に表われたということ以上に、植民地としての歴史の違い、社会的背景の違いが、音楽の発展のし方に出ているという気がする。キューバが19世紀から独自の混血音楽を次々に育てたのに対して、ジャマイカでは60年代にスカが出てくるまでジャマイカ独自のポピュラー音楽はまったく未発達のまま停滞した。キューバとくらべ1世紀も遅れたわけだ。独立そのものがキューバは20世紀初頭、ジャマイカは第2次大戦後だが、独立の差が半世紀なのに音楽の遅れが1世紀にもなったのには、イギリスがジャマイカという植民地をどう扱って来たかが大いに関係している。ジャマイカでの17~18世紀の黒人奴隷を使っての砂糖生産の実態に関しては『アフリカの音が聞こえてくる』32ページ以下に書いたから重複を避けるが、キューバでのスペインの植民地支配が厳しくなかったことと音楽の発展のし方との結びつき、そしてその反対に極度に黒人を抑圧したジャマイカでの音楽の低発展を考えるにつけ、社会的背景がいかに大きく音楽を左右するか、カリブ海の音楽は如実にそれを示している。
ハワード・ジョンスン&ジム・パインズ共著のレゲエの本から《イギリス人の農場経営者たちは、奴隷から最大限の労働を引き出すことだけしか考えていなかった。ジャマイカは一個の大きな工場であり、奴隷たちはそこに備えつけられた機械だった》ウンヌンという言葉を、ぼくは『アフリカの音が聞こえてくる』で紹介した。その少し前のほうには『コロンブスからカストロまで』から《18世紀の経済にとって砂糖は、19世紀経済における鉄鋼や20世紀経済における石油にも似た位置を占めていた》というウィリアムズ(トリニダード出身の黒人の経済学者でのち同国首相)の言葉も引用した。つまり、世界経済の基幹であった砂糖生産が、ジャマイカの〝人間機械工場〟で行なわれていたわけだ。
それが何を意味するか、石塚さんの右の序章は『甘さと権力』(平凡社)のシドニー・ミンツや『ブラック・ジャコバン』(大村書店)のシリル・ジェイムズを引用しつつ、《カリブ海の島々が、近代世界システムの〝最初の周辺〟地域化した》《奴隷制プランテーションが中核=ヨーロッパに先行する資本主義的生産組織だとすれば…》というふうに言っている(同書18、20ページ)。つまり、少々無遠慮に端的なまとめ方をしてしまえば、世界経済の〝周縁〟であるカリブの島々は〝中心〟のヨーロッパにむしろ先行して近代的な資本主義生産方式を押しつけられ、ヨーロッパはその成果を吸い取りながら自身の近代化をなしとげて、世界制覇を強化し、カリブの島々のさらなる収奪を続けて行った、ということだ。これは、ポ ビュラー音楽は中心で発生して周縁に伝わって行ったのでなく、むしろインドネシアやラテン・アメリカなどの周縁でポピュラー音楽が先に芽生え、中心はそこから養分を汲み上げながらそれを商品化して利益を得て来たに過ぎない、というぼくの『大衆音楽の真実』の基本テーゼを、社会経済史のほうから裏づけるものだと言える。 ─(中村とうよう/カリブ音楽の海底にひそむもの/ミュージック・マガジン増刊『なんだかんだでルンバにマンボ』1992、より)

先に、イギリス史における囲い込みの猛威と産業革命後の社会的破綻とを、対比させて議論したことが想起される。そこでわれわれは、進歩というものは概して社会的混乱という代価によってあがなわれるものであると述べた。もしも混乱の程度があまりに大きなものであるならば、社会(コミュニティ)は混乱のために滅びてしまうにちがいない。テューダー朝およびステュアート朝初期のイギリスは、変化を何とか耐えられるものとし、またその破壊的な影響力をできるだけ抑えることによって、自国をスペインがたどった運命から救うことができた。しかし、何ものもイギリスの民衆を産業革命の衝撃から救うことはできなかった。自然成長的な進歩への盲目的な信頼が人々の心をつかみ、もっとも賢明な人々でさえ無統制で際限のない社会変化を求め、宗教的な熱狂をもって突き進んだ。人々の生活に与えた影響は、筆舌に尽くしがたいほどすさまじいものであった。実際、この自己破壊的メカニズムの切れ味を鈍らせるような防衛的な対抗運動がなかったならば、人間社会は破滅してしまっていたことだろう。
かくして19世紀における社会の歴史は、二重の運動(ダブル・ムーヴメント)の結果であった。すなわち、本来的商品に関する市場組織の拡大は、擬制商品(労働・土地・貨幣)に関してそれを制限しようとする動きをともなったのである。一方において、市場は世界中のいたる所に広がり、市場が扱う財の総量は信じがたいほどの大きさにまで増大したが、他方において、対抗運動のためのさまざまな手段や政策のネットワークは統合され、労働、土地、貨幣に関する市場の動きを抑えるための強力な諸制度となった。 ─(カール・ポラニー/大転換/東洋経済新報社2009・原著1944、より)




英ロンドン出身のクリス・ブラックウェルはアイランド・レコードを設立してレゲエを世界に広めた功労者。母はジャマイカに先祖を持つユダヤ人で、彼自身も幼少期と青年時代に独立前のジャマイカに住み、1959年に当地で起こしたアイランドを、64年のスカ初ヒットMy Boy Lollipopを皮切りにフェアポート・コンヴェンション、トラフィック、ボブ・マーリー、U2などを擁する世界的レコード会社に育てた。



航空産業や宇宙旅行事業まで手がけるコングロマリット「ヴァージン・グループ」を一代で築いたリチャード・ブランソンは英国の気風と新自由主義を体現する風雲児である。ロンドン郊外のアッパーミドル家庭に生まれ、学習障害の気があってパブリック・スクールを中退、趣味で始めた中古レコードの通信販売で成功し、プログレやドイツのロックを扱うヴァージン・レコードを1973年に創業。大手レーベルに難色を示されていたセックス・ピストルズを迎えて以降は流行色を強め、80年代のブリティッシュ・インベイジョン再来にも乗じて飛躍、スピーディーに航空など異業種進出を果たした。


英EMIクラシックスはそれ自体がエンジェル・オデオン・ヒズマスターズヴォイス(HMV)といった旧レーベルを統合したものであったが、2012年にユニバーサルミュージックがEMIを買収し、クラシックスはワーナーミュージックグループのクラシック部門に丸ごと移管されることに。膨大なカタログがあり、定評あるシリーズものが多く、右側のようにロゴを入れ替えるだけの場合、左上のように元のデザインを台無しにしてしまう場合、左下のように最初のリリース時のジャケを復活させる場合などあるようだ。私は新たに買ってもEMIのジャケに入れ替えているが、ケースバイケースでワーナー版を生かす場合も。



ドイツのソニーBMGミュージックが2003年からさまざまなテーマで手がけるポピュラー音楽の2枚組コンピ盤シリーズ。80年代にEMIとヴァージンが組んで最新ヒット曲を集めたNOWシリーズが成功して英国から各国に波及、大手レコード会社の再編も進んで贅沢な選曲のコンピ盤が盛んにリリースされるように。


今のところ私のiTunesにおけるコンピ盤の合従連衡ゲームは英ロンドンのナイトクラブが発祥のレーベルMinistry of Soundが暫定王者となっている。一つのスーパーパワーがすべてを支配する時代ではない。グーグル・アマゾン・アップルは表向き連携してはいないが人生の時間を隷属させる利益を分け合っている。「サウンド省」という命名(1991年)はそんな時代を先取りしていたといえよう。



灰野敬二・カトゥラトゥラーナなど日本のインディー音源を集めた米コンピ盤(1985)。自動車・テレビ・カメラ・時計・ウォークマンなど日本の工業製品が世界を席巻、貿易と財政、双子の赤字に業を煮やすアメリカを助けるため、先進5ヵ国は「プラザ合意」によりドル安円高に誘導、ドル円は1年で230⇒150円台と急降下、急に大金持たされたようなもので株や不動産への投資が過熱、バブル景気とその収拾失敗による失われた30年を招くことに。

日本語の情報に触れていると気が狂う。歌詞が直接入ってこない海外の音楽、あるいは歌のない演奏だけのクラシックなどに常時触れていなければ死んでしまう。本来この記事は7月8日(金)にアップしようと準備していましたが、安倍元首相暗殺により中断、きょうまとめることになりました。腐りきった日本メディアがますます安倍を神格化し、参院選では与党大勝、おそらく改憲までいくでしょう。一方、これまで伝わるところによれば暗殺犯は統一教会に家庭を壊された元自衛官、銃も自作。外国要人の目もあるし、安倍の側近や高市ら極右リーダー候補たちもビビッてしまってまとめ役不在、オリンピック開会式やボーッと突っ立って暗殺を許したSPのようにグダグダになる。戦争に付き合ってくれる国はないしミャンマー化(軍隊が国民を殺す)もない。オウム事件といい原発事故といいまったく懲りない、30年時間の止まったバカの国として白眼視され、経済的には侮られ、財政破綻はありそう。怒る国民に改悪憲法が牙をむく。そこは備えてください。Welcome to Nightmareland…
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9-Jul-2022 Top 15 Hits

2022-07-09 15:00:29 | Weekly Top 15
1. ← 1. 5 La Casa Azul / No Hay Futuro (2022 - Single)
2. ← 2. 6 Flasher / I'm Better (2022 - Love Is Yours)
3. ← 6. 8 Stella Donnelly / Lungs (2022 - Flood)
4. ← 4. 4 King Gizzard & the Lizard Wizard / Black Hot Soup (DJ Shadow “My Own Reality” Re-Write) (2022 - Butterfly 3001)
5. ← 7. 7 Tallies / No Dream of Fayres (2021 - Patina)
6. ← 13. 2 First Aid Kit / Angel (2022 - Single)
7. ← 3. 5 Ibibio Sound Machine / Protection From Evil (2022 - Electricity)
8. ← 9. 3 Harry Styles / As It Was (2022 - Harry's House)
9. ← 10. 5 Tim Burgess / Typical Music (2022 - Typical Music)



10. NEW 1 Perfume Genius / Photograph (2022 - Ugly Season)
11. ← 15. 2 Tim Bernardes / Nascer, viver, morrer (2022 - Mil coisas invisíveis)
12. ← 8. 5 PUP / Matilda (2022 - The Unravelingof Puptheband)
13. ← 11. 2 Daniel Rossen / Unpeopled Space (2022 - You Belong There)



14. NEW 1 Alex G / Runner (2022 - God Save the Animals)



15. NEW 1 Polyphia / Playing God (2022 - Single)


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100 Best Dream Pop Songs

2022-07-06 17:31:44 | 音楽
100) Gwenno / Tir Ha Mor (2018)
99) Tallies / No Dreams of Fayres (2021)
98) Still Corners / The Trip (2013)
97) Christianes / Mírame sólo una vez (1995)
96) Melody's Echo Chamber / I Follow You (2012)
95) iamamiwhoami / Play (2012)
94) M83 / Kim & Jessie (2008)
93) Les Discrets / Après l'ombre (2010)
92) The Besnard Lakes / Albatross (2010)



91) Kitchens of Distinction / Drive That Fast (1991)
90) Cults / Abducted (2011)
89) Hello Seahorse! / No es que no te quiera (2012)
88) Beach House / Apple Orchard (2006)
87) 王菲 / 分裂 (Fēnliè) (1996)
86) Caribou / Hendrix With Ko (2003)
85) A.C. Marias / One of Our Girls Has Gone Missing (1989)
84) Ulrich Schnauss / On My Own (2003)
83) The Radio Dept. / Pulling Our Weight (2003)
82) Tiny Vipers / Dreamer (2009)
81) This Mortal Coil / Kangaroo (1984)
80) Kelly Lee Owens / CBM (2016)
79) Porcelain Raft / I Lost Connection (2013)
78) FISHMANS / Long Season (1996)
77) Mazzy Star / Halah (1990)
76) Slowdive / Rutti (1995)
75) Cigarettes After Sex / Apocalypse (2017)
74) Julia Holter / In the Same Room (2012)
73) Warpaint / Undertow (2010)
72) My Bloody Valentine / If I Am (2013)
71) Caribou / Melody Day (2007)
70) Jodi Phillis / Silver Stars (2021)
69) I Break Horses / Winter Beats (2011)
68) A.R. Kane / Lollita (1987)
67) Soko / First Love Never Die (2012)
66) Broadcast / Tears in the Typing Pool (2005)
65) Cocteau Twins / Five Ten Fiftyfold (1983)
64) Four Tet / Angel Echoes (2010)
63) Still Corners / Cuckoo (2011)
62) Posse / Shut Up (2014)
61) Mazzy Star / Fade Into You (1993)
60) The Wake / Melancholy Man (1985)
59) Cranes / Beautiful Friend (1994)
58) The Church / Ripple (1992)
57) Cocteau Twins / Aloysius (1984)
56) Bat for Lashes / Daniel (2009)


55) Galaxie 500 / Decomposing Trees (1989)
54) Julianna Barwick / Pyrrhic (2013)
53) Mew / The Zookeeper's Boy (2005)
52) Sigur Rós / Svefn-g-englar (1999)
51) Charlotte Gainsbourg / Rest (2017)
50) Beach House / Elegy to the Void (2015)
49) Tamaryn / Cranekiss (2015)
48) Grouper / Alien Observer (2011)
47) Lali Puna / 40 Days (2002)
46) Benoît Pioulard / Palimend (2006)
45) Blonde Redhead / Elephant Woman (2004)
44) Daniel Lanois / Deconstruction (2016)
43) Lush / For Love (1992)
42) Broadcast / Before We Begin (2003)
41) Slowdive / Machine Gun (1993)
40) The xx / Crystalised (2009)
39) Cranes / Watersong (1991)
38) Goldfrapp / Utopia (2000)
37) M83 / Gone (2003)
36) Twin Sister / Kimmi in a Rice Field (2011)
35) Low / Lullaby (1994)
34) Julia Holter / Hello Stranger (2013)
33) Grouper / Holding (2014)
32) Kaitlyn Aurelia Smith / Riparian (2016)
31) Cocteau Twins / Alice (1996)
30) Slowdive / Catch the Breeze (1991)
29) Lisa Germano / Cry Wolf (1994)
28) A Sunny Day in Glasgow / 5:15 Train (2007)
27) Dungen / Jakten genom skogen (2016)
26) Mojave 3 / Love Songs on the Radio (1995)
25) Atlas Sound / Terra Incognita (2011)
24) Julianna Barwick / Prizewinning (2011)
23) Explosions in the Sky / Disintegration Anxiety (2016)
22) The xx / Angels (2012)



21) The Passions / I'm in Love With a German Film Star (1981)
20) Goldfrapp / Drew (2013)
19) Cocteau Twins / Carolyn's Fingers (1988)
18) My Bloody Valentine / Soon (1991)
17) Yo La Tengo / Our Way to Fall (2000)
16) Seefeel / Polyfusion (1993)
15) Emilíana Torrini / To Be Free (1999)
14) Spiritualized / Step Into the Breeze (1992)
13) Blonde Redhead / 23 (2007)
12) Grouper / Heavy Water/I'd Rather Be Sleeping (2008)
11) The Clientele / Reflections After Jane (1999)
10) Washed Out / Feel It All Around (2009)
9) Beach House / Masquerade (2022)
8) Atlas Sound / Quick Canal (w. Laetitia Sadier) (2009)
7) Goldfrapp / Clowns (2008)


6) My Bloody Valentine / No More Sorry (1988)
5) The Church / Under the Milky Way (1988)
4) Spiritualized / Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space (1997)
3) Sigur Rós / Brennisteinn (2013)
2) Cocteau Twins / Frou-Frou Foxes in Midsummer Fires (1990)
1) Julee Cruise / Falling (1989)


◎2018年5月の記事を全面改稿しました。コクトー・ツインズのみ5曲まで、他は3曲まで、1アルバムから1曲までの基準で選んでいます。
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