マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

仮説─『釣りキチ三平』とネット世論のゲイ化

2011-06-09 23:52:48 | マンガ
時節がら、みなさんのご家族やご友人にも、原子力発電所をめぐって、意見の対立がおありでしょう。飲酒・喫煙をするかどうか、ギャンブルをやるかどうかといったことよりも、人生観の根幹にかかわる、ゆずれない。

オラ行きつけの美容院でも、懇意にしていた美容師さんが産休明けで復帰してきて、先日髪を切ってもらったんですけど、女性でしかも小さな赤ちゃんがいるとは思えぬ、原発容認なのね。─「電力が足りなくなるのは困りますし、(制御が難しい科学技術であっても)使い方を間違えなければいいんですよ」。

案外こういう女って多い気がする。「リア充」ってことにもつながるが、基本女は出産・育児にまつわるコストが大きくて人生を左右する重大事。子どもを産んで見返りのない資本投下するためにはまず生活を安定させることが最優先。これまで原発推進して全国各地に54基も造ってきた勢力というのも、政・官・財・労・学・マスコミ一体となってどっしり安定した体制側。いざ世界をゆるがすような大事故が起こって、周辺住民が帰るべき故郷を失うとしても、自由な発想など一度も持ったことのない保守的な女が考え方を変えられないのもいたし方あるまい。オラはいやだけどそんな女。

地震・津波・原発事故以来、無職・独身ながらも時間だけは腐るほどあるオラにとって結婚・子育てに臨む最後のチャンスが来ているのかもしれないと思ってきたが、そういう女が多いのだとすればやはり道は険しい。


少年マガジンで1973年に連載が始まった長寿マンガ『釣りキチ三平』。主人公の少年・三平が学校へ通う姿は最初から最後まで1回も出てこない、釣りばかりしているのはともかく、彼の幼なじみにユリッペと呼ばれる少女がいて、初期の巻では2人のお色気シーンなど描かれるのに対し、巻が進むにつれユリッペというより「女を必要としなく」なる。

魚紳(ぎょしん)さんという、富裕層に生まれて秀才でスポーツ万能なのにもかかわらず定職にも就かず、背中に「祈願!日本一周釣り行脚」とか書いてある凄腕の釣り師=これがまた女から言い寄られてもまったく動じず、三平くんと釣りしてるほうが楽しいという…男の子好きの変態だったりして。「シロギスの涙」という、魚を釣るのではなく、どんなに遠くまで投げ釣りできるかの競技会をめぐるエピソードでは、強がって友だちなど作らないライバルの少年が現れ、さらに魚紳さんももう一人の素質に恵まれないが努力家の少年の指導で忙しく、三平くんの心も波立つという、まるでボーイズラブの同人誌のような展開だ。

女「釣りの好きな人は気のながーい人」
男「いやいや短気な人ほどじっとしてないで絶えず研究して成果を挙げるんだよ」
女「ゲームなんて時間の無駄、人生の損失では」
男「ゲームほど濃い時間はない。脳内麻薬出まくり」

学校教育や会社勤めは、結婚・子育てを軸として家制度と資本主義を存続させるためにこそあり、学校が描かれず女を必要としない釣りキチ三平は、資本主義が限界に達して劣化し、社会の存続などそっちのけで人間を囲い込んで収益を上げればよい新自由主義に変質していく、時代の産物でもあったのだろう。



ツイッターやフェイスブックでは、「ルイトモ」が簡単につながれるでしょう。多いんだよね。大学生などの若い男子が、少年好きであるとかもっとガチでゲイであるとかバイであるとか公言する例が。ことにリーマンショック以降の不景気で、女性たちがなりふりかまわず肉食化して男性の領域にまで進出してくる傾向がみられるのに比べ、おしなべて若い男たちは、女や40以上の男性といった肉食系からは距離を置き、同好の士がフラットにつながるコミュニティーに活路を見いだす傾向。男女のセックス、女の肉体を不潔に感じる傾向も。

旧来のゲイ、美輪明宏「ヨイトマケの唄」=♪今ではぼくはエンジニア。やくざな道は踏まずに済んだ。母ちゃん見てくれこの姿。黄色いナリして霊だのオーラだのほざいてヤクザそのもの。というより日本のおネエタレントは美輪やミッツのような教養がある者でも欧米のLGBTのような権利主張からほど遠く、わが国の芸能・テレビ・広告界がヤクザ支配の封建制で、政官財の権力側にとって都合よく使える囲われ者でしかないことを裏書きしている。

先に述べたような現実主義の主婦や会社員も、ネットのコミュニティやゲームで現実逃避する若者も、国民主権を放棄し、政治との対峙を避けることで既得権層の延命と国の衰退に加担している点では変りない。

※2024年4月に一部改稿しました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天変地異と日本人─保立道久氏... | トップ | Top 10 Hits of June 2011 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

マンガ」カテゴリの最新記事